新入社員向けのメンターの役割10コ|メンターに関する本5冊

人材育成

メンターについて

勤続年数がある程度のものになれば、新入社員が入社してくると、後輩社員の指導役を任される機会も増えてくることでしょう。

仕事に不慣れで精神的に不安定になりやすい新入社員のサポートや心のケアをする指導役・相談役のことを、「メンター」と言います。

近年では社員のキャリア支援のためにメンターを設けている企業も多くなってきています。この記事では、メンターについて知りたい方のために、その詳細を解説しています。

メンタリングとは

メンターと関連するものとして、「メンタリング」というものもあります。

メンタリング(mentoring)とは、先輩社員であるメンターが、後輩社員「メンティー」と対話や交流を行うことを通じて、メンティーの精神面でのサポートやケアを行い、新入社員や若手社員の自発的な成長を促す人材育成方法を意味する言葉です。

一方的に指導するのではなく、交流や助言という形でメンターがメンティーを成長へと導きます。

メンター制度とは

近年、キャリア育成において「メンター制度」という言葉がよく聞かれるようになりました。

メンター制度とは、新入社員・若手社員であるメンティが先輩社員のメンターから助言やサポートを得られるように、企業が人材育成の一環として採用している制度のことです。

メンター制度が設けられている企業では、入社後各々のメンティーにメンターが任命され、一定期間は定期的に両者が交流を行うようになっています。

新入社員に向けたメンターの役割10コ

以上では、知っているようで意外と知らないメンターやメンタリングの意味についてご紹介していきました。

近年では、上司が部下を上下関係の中で指導するだけでなく、先輩社員が後輩社員の育成をサポートすることの有用性も注目されるようになっています。

ここからは、新入社員に向けたメンターの役割を詳しく解説していきます。メンターに指名されたもののどうすればいいか分からず困っているという方は、ぜひご参考ください。

1:メンティと密にコミュニケーションをとる

メンターの最も重要かつ基本的な役割として挙げられるのが、メンティと密にコミュニケーションをとるということです。

たまにメンティと会うだけでは信頼関係を構築できませんし、メンティの精神状態を察して適切なアドバイスをすることができなくなってしまうので、メンターは何よりもまず、メンティと密に意思疎通を図ることが欠かせません。

定期的に面談をするのはもちろん、面談日以外でも積極的に交流をすることもあります。

2:ビジネスマナーを教える

社会人として知っておくべきビジネスマナーの基本を教えるということも、メンターの役割として挙げられるでしょう。

特に新卒で採用された新入社員の多くはビジネスマナーをあまり理解していないため、先輩社員であるメンターが、挨拶や名刺交換の方法や上司との接し方、「報連相」の仕方など、ビジネスマナーの基本を教えていきます。

学生気分の抜けないメンティを諭し、一人前の社会人になれるように導くのがメンターの仕事です。

3:会社での人間関係のアドバイスをする

メンターの役割のひとつに、会社での人間関係のアドバイスをするということも挙げられるでしょう。

会社で良好な人間関係が築けるかどうかによって、新入社員のその後が決まってくると言っても過言ではないでしょう。

新入社員が上司や同僚と良好な関係が築けるように、注意すべき点や知っておくべきことなどについてアドバイスするのが、メンターの重要な役割です。

つまり、入社したてで不安なメンティの対人関係をサポートします。

4:悩みの相談にのる

入社したばかりの頃は右も左もわからず、ミスをして落ち込んだり自分の実力不足を実感し、辛い思いをすることも多いでしょう。

仕事に不慣れで何かと悩みがちなメンティーに寄り添い、同じ経験をした先輩としてその相談にのってあげるということも、メンターにとって重要な役割のひとつです。

同じ道を歩んできた先輩だからこそ、親身になって建設的なアドバイスをし、メンティの悩みに解決策を示してあげることができるでしょう。

5:精神的なサポート

メンターが果たすべき役割のひとつに、後輩社員の精神的なサポートを行うということも挙げられます。

職場における社員の精神的な問題のケアの重要性が叫ばれている昨今では、メンターはメンティの精神的なサポートを行い、彼ら・彼女らが健康な状態で快適に仕事ができるようにサポートをしてあげる必要があります。

メンティと密にコミュニケーションをとり、信頼関係ができているからこそなせる業だとも言えるでしょう。

6:メンティと信頼関係を構築する

メンターがメンティの相談にのったり、彼ら・彼女らの精神的な問題に寄り添い、その解決をサポートすることができるのは、ひとえに両者の間に信頼関係ができているからです。

信頼関係ができていなければ、メンターはメンティをサポートしたり、その自発的な成長を促すことはできないでしょう。

つまり、メンターの仕事を全うする上で、メンティと信頼関係を構築するということは絶対に欠かすことができない役割だと言えます。

7:一緒に問題解決をする

上から目線で対処法を指示するのではなく、メンティに寄り添い、一緒になって考えて問題解決をするということも、メンターの役割です。

上司が指導や叱責を行うのに対して、メンティはメンティと同じ目線に立ち、その悩みに共感しながら問題をともに考え、解決の道筋を示してあげることが必要になります。

「こうしなさい」ではなく「こうしてみたらどう?」「こういう考えもあるよ」とサポートしてあげるのがメンターです。

8:メンティが考えるための問いかけをする

メンターの大切な役割のひとつとして、メンティが考えるための問いかけを提示するということも挙げられるでしょう。

メンターの役割はメンティが自発的に成長するのを促すことであり、誰かから指示されたり教えられなくても、メンティが一人で考え判断できるように導いていくことです。

そのために、ただ答えや解決策を提示するのではなく、自分で考える力を養うための問いかけをおこなっていき、精神面での成長を促します。

9:メンターもメンティから学ぶ

メンターをすることは、学び多いことでもあります。

メンティとの交流を通じてその悩みに寄り添ったり、一緒に問題を解決していくうちにメンター自身も精神的に成長することができますし、「先輩社員として頼りがいのある自分にならなければ」という自覚も持つため、より精進することができるでしょう。

また、メンティのやる気や意欲に触れることで、初心を取り戻し、フレッシュな気持ちで仕事に取り組めるという効果もあります。

10:メンティのロールモデルとなること

メンティの目指すべき目標となることも、メンターが果たすべき役割のひとつでしょう。

メンターはメンティにとってのよきロールモデルとして、模範となる行動や見習うべき行動・考え方を示す必要があります。

つまり、メンターはメンティにとって尊敬すべき存在でなければいけません。そのため、メンターに任命された社員はよいプレッシャーを感じ、後輩社員にとっての良いお手本になれるように、より切磋琢磨することでしょう。

メンターについて知るための本5冊

以上では、メンターが果たすべき役割について解説してきました。近年ではメンター制度を新たに設ける企業も増えてきているため、自分はメンティとしてサポートしてもらった経験がないのに、いきなりメンターに任命されてしまったという社員も多いことでしょう。

ここからは、メンターについてもっと詳しく知ることのできる本をご紹介していきます。メンターとしての振る舞い方に悩んだ時に、ぜひ手に取ってみてください。

1:「社内メンター」が会社を変える

メンターに関するおすすすめの本としてまず挙げられるのが、「「社内メンター」が会社を変える」です。

心を開いてくれず接し方が掴めないメンティと上手くコミュニケーションを取る方法や、メンターとしてメンティに的確に助言する際に気をつけるべきポイントなど、よきメンターになるためのノウハウがギュッと濃縮されています。

これを読めば、メンター未経験者の方でもメンターとしての役割が果たせるようになるでしょう。

会社で業績を挙げることだけではなく、並列してある人材育成の究極的な方法が分かります。

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2:メンタリング入門

日経文庫の「メンタリング入門」も、メンターについて学べるおすすめの本として挙げられるでしょう。

メンターになるためにはどうすればよいのかという基本的な問いから、メンティの性別や年齢・性格に応じた接し方についてまで、多くのメンターが直面する悩みや問題を丸ごと取り上げて解説してくれている一冊です。

よくあるトラブルの対処法についても解説しているので、メンターをして悩みを抱えているという方におすすめです。

本書では、メンタリングという言葉の定義といった基本的なところから全体像まで、とてもわかりやすく説明されています。メンタリングの入門書としておススメです。早速、人財育成に応用していきます!

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3: 折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)

メンターについて詳しく学びたい方には、「折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)」もおすすめです。

やる気のない生意気なモンスター社員であってもやる気の溢れる良き社員に変えることができる、目から鱗の人材育成方法が、余すところなく解説されています。

人材育成の本ですが、メンターの役割を理解し、後輩社員を導く方法が学べるので、メンターの方もぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

同書では、これからの新人をどう育成していくか、どのように接していけばいいか、どういった事を考える傾向にあるかをわかりやすく整理されています。

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4:メンタリング・マネジメント—共感と信頼の人材育成術

「メンタリング・マネジメント—共感と信頼の人材育成術」も、メンターについて学べる評価の高い本です。

人を育てるためにはどうすればよいかという視点から、社員のやる気を引き出し、自立的に成長させるためのメンタリング方法を紹介した一冊です。

実体験にもとづきながらわかりやすく説明されているため、メンターやメンタリングに不慣れな方でもすらすらと読めるでしょう。

人を育てるとは、なんたるか!わかりやすく解説されて居ます!

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5:自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書

メンターにぜひ読んでもらいたい本として、「自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書」をご紹介します。

積極性が皆無の指示待ちの部下を、自発的に考え行動できる部下に育てるためのノウハウが紹介されており、部下だけでなく後輩の育て方に悩んでいるメンターにも役に立つこと間違いなしです。

シンプルかつ強力な原則をわかりやすく書いてある本だと思いました。これまで少なからずマネジメントの本を読んできましたが、最も良かったと言えるかもしれません。

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メンターの役割をしっかり理解しよう

今回はメンターについて特集してきましたが、いかがでしたでしょうか。メンターは、同じ道を歩んできた先輩としてメンティに寄り添い、その悩みや不安を共有しながらも、メンティが独り立ちして自発的・自律的に行動できるようにサポートするのが役割です。

メンターに任命されたならば、その役割を理解し、後輩社員の精神的な成長を導けるように、また彼ら・彼女らのお手本になれるように、日々切磋琢磨していきましょう。

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