ファシリテーションとは?
働き方改革が叫ばれていますが、仕事のやり方はそのままで残業だけ禁止するといったちぐはぐな対策ばかりで、具体的なやり方を模索している企業がたくさんあります。そういった会社に、ぜひ、おすすめしたいのがファシリテーションです。
ファシリテーションとは、人々の活動簡単に行えるよう支援し、うまくことが運ぶよう誘導・指揮することです。そして、これをビジネスに活用することで、いろいろな課題が解決できます。
ファシリテーションの役割
会社などの組織に所属している人々が、全員同じ考えで行動しているとは限りません。また、目標が同じでも、それに達するプロセスが所属している組織によって違っていることも多く、それが原因で組織単位で対立したりします。
そういったメンバーの考え方や、プロセスの進め方の整理を促し、目標を共有するメンバーが同じ考え方や同じプロセスで仕事を進められるように、各メンバーに働きかけるのがファシリテーションの役割です。
ファシリテーションの重要性
働き方改革に限らず、職場などのチーム活動の質を上げる方法はたくさんあります。しかし、その多くでそれまでの仕事のやり方や考え方を変えなければならず、チーム全員がやれるとは限りません。
しかし、ファシリテーションを適切に運用すれば、チーム全員の考え方を同じ方向に合わせることが可能です。そのため、これまでできなかった働き方が、できるようになるための重要な手法と言えるでしょう。
ファシリテーターとリーダーの違い
職場のチームの目標を示すのがリーダーであり、メンバーの考え方にも大きな影響を与えますが、リーダーとファシリテーションを行うファシリテーターが同じとは限りません。
ファシリテーターは、中立的な立場でメンバーの考え方や目標に対するプロセスを引き出し、その違いを受け入れ、同じ考え方や同じプロセスでやれるように各メンバーに変化を促します。もちろん、自分の役割を理解していればリーダーが兼用することも可能です。
ファシリテーションに必要なスキル4つ
ファシリテーションは、意識していれば誰でもやれる訳ではありません。適切にファシリテーションが行えるようになるためには、幾つかのスキルを身に付ける必要があります。次から、ファシリテーションに必要とされる代表的なスキルについて解説します。
ファシリテーションに必要なスキル1:対話促進のための「場」の提供力
ファシリテーションに求められるスキルとして真っ先にあげられるのが、メンバー間で対話しやすい雰囲気を作るスキルです。このスキルは、参加者全員が目標に向かうためには、各自が納得できるような議論ができる雰囲気が必要とされます。
そのためには、ファシリテーションの方が積極的にメンバーの発言を促し、また、特定の人だけが発言しないように話の流れをコントロールするなど、メンバー全員に対する気遣いが求められます。
ファシリテーションに必要なスキル2:コミュニケーション能力
ファシリテーションの力が最も発揮されるのが会議です。そして、会議を仕切るのに必要とされるスキルが、コミュニケーション能力です。なお、コミュニケーション能力の基本は、自分の考えを相手に伝えると同時に、相手の考えを引き出すことで、意志の疎通を達成することです。
そして、そのためには、話し方や聞き方も重要ですが、目線や表情、身体の使い方など相手にどう見られるかについての配慮も必要とされます。
ファシリテーションに必要なスキル3:高い目的意識と気配り
ファシリテーションには、メンバーの活動を支援する役割もあります。そして、活動を支援するためには、ファシリテーター自身が高い目的意識を持ち、チーム全員の活動が目的に合ったものかどうかを判断できなければなりません。
また、メンバーが力を発揮するためには、認識のズレがないように、働きかけるだけの気配りも必要です。このように、ファシリテーターには高い目的意識と気配りができるスキルが求められます。
ファシリテーションに必要なスキル4:積極的に行動できる
ファシリテーションを推進するためには、メンバーと親密な話ができなければならず、そのためには積極的な行動が求められます。
なお、複雑な問題であれば、誰もが納得できる方法が見つかるとは限りません。そのため、メンバーと積極的に話をしたり、積極的に課題に関わることで、メンバーの信頼も得られます。
また、チームの課題に積極的には関われるためには、何にでも関心を持てる程度の気持ちの余裕も大事です。
ファシリテーションによるメリット4つ
ファシリテーションには、会議の時間を短縮するといった働き方改革を達成する手段だけではありません。働く人各自の考え方や会社組織のあり方を大きく変える可能性を変える可能性がある考え方です。次から、そのようなファシリテーションによるメリットについてご紹介します。
ファシリテーションによるメリット1:会議時間の短縮
会議で同じ話を何度も繰り返したり、関係のない話ばかりで何も決まらない、といった経験を多くの方が経験しているのではないでしょうか。チームが同じ目標を共有し、各自が行うプロセスを調整する場として、会議は非常に重要です。
しかし、時間の無駄だったと思える会議が少なくありません。そこで活躍するのがファシリテーションによる会議の効率化であり、これをうまく運用すれば会議時間を大幅に短縮することも可能です。
ファシリテーションによるメリット2:会議の生産性の向上
特に利害が対立する関係者が集まった場合、それぞれが自分の立場を主張するだけで、何も決まらない、といった会議がよくあります。目標は同じでも、想定しているプロセスが違えば、意見が対立するのは当然です。
そのような場合、ファシリテーションのスキルを持った方が調整することで、会議をスムーズに進められます。そして、それによってそれぞれの役割を自覚できれば、自然に会議の生産性が向上していくことでしょう。
ファシリテーションによるメリット3:アイディアの創出
会議によっては、その場で各メンバーがアイデアを出すことが求められることもあるでしょう。しかし、アイデアを出してくださいと言われても、すぐに出るものではありません。
このような場合にもファシリテーションによるメンバーへの働きかけが役に立ちます。例えば、目標さえ明確であれば、それに対して各メンバーに何ができるかを挙げてもらうだけでも、そこからアイデアが生まれます。
ファシリテーションによるメリット4:参加メンバーのモチベーション向上
会議に参加したとしても、最後まで一言も発言する機会がない、という方もいます。そのようなことが続けば、会議に参加するモチベーションが下がり、たとえ良いアイデアを持っていたとしても、それを活かすことができません。
そういった方に発言の機会を与え、会議に参加するモチベーションを向上させるのもファシリテーションのメリットです。さらに仕事に対するモチベーションの向上や、チームの活性化も期待できます。
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ファシリテーション研修・講座3選
これまで解説したとおり、ファシリテーションはこれからのビジネスパーソンにとって必須のスキルと言えます。次からは、ファシリテーションに興味を持った方におすすめしたい、ファシリテーション研修を手掛けている企業をご紹介します。
ファシリテーション研修・講座1:JMAマネジメントスクール
JMAマネジメントスクールは、ビジネスマンに必要とされるスキルを向上させる研修やキャリアアップを目指す方向けの研修を実施しています。
そして、そういった研修の一つがファシリテーション研修であり、この研修では、講義とその内容を実践するロールプレイによる会議の演習など、実践的な内容が特徴です。
ファシリテーション研修・講座2:株式会社インソース
株式会社インソースは2002年設立の若い会社ですが、受講者のニーズに合わせた研修に特徴があり、ファシリテーション研修も講師派遣により、いろいろな要望に答えられるバリエーションを用意しています。
なお、公開講座をファシリテーションに必要なスキルについて学習し、それをロールプレイによる会議の演習で実践するスタイルです。
ファシリテーション研修・講座3:リクルートマネジメントスクール
新入社員から経営層までカバーする豊富なラインナップの研修を揃えるリクルートマネジメントスクールでは、複数のファシリテーション研修を用意しています。
そのため、ファシリテーション初心者のためのコースから、リーダー向けの養成コースなど、役割に応じたコースが選べます。また、講師の派遣や映像教材の貸与も可能なので、社内研修のスタイルでの受講も可能です。
ファシリテーションについて知ろう!
これまで解説したとおり、ファシリテーションは会議だけではなくチームの活動を活性化させる、「働き方改革」を実現するためのスキルです。
もし、興味を持ったのなら、ぜひ、ファシリテーションについて詳しく知り、研修などで実際に体験して、このスキルを身に付けていきましょう。