職務特性理論とモデル5つ|臨界的心理状態がもたらす好影響4つ

人材育成

職務特性理論とモデル5つ

管理職、上司にとって部下の仕事へのモチベーションはとても大事になってきます。今回は、職務特性理論とモチベーションの関係性と職務特性理論のモデルを5つ紹介します。

職務特性理論のモデルは「技能多様性」「タスク完結性」「タスクの重要性」「自律性」「フィードバック」の5つとなっています。

職務特性理論をしっかりと理解して、部下を上手に仕事させていきましょう。円滑な業務遂行に繋がっていきますので、覚えておくと良いでしょう。

職務特性理論とモデル1:技能多様性

技能多様性というのは、その仕事を行うときにどれくらい多様な技能を必要とするかという職務特性です。必要な技能が多ければ多いほど、仕事へのモチベーションが高まりやすいです。

例えば、仕事で1つの単純作業を繰り返させると、仕事へのモチベーションがどんどん下がってきてしますが、そこでプレゼンをしたり、書類を作成したり、商談をしたりと多様なスキルを活用しているときの方がやる気を維持できるという理論です。

職務特性理論とモデル2:タスク完結性

タスク完結性というのは、仕事を最初から最後までずっと関わっていられるかという職務特性です。

仕事の最初から完結までの流れを関わっていると、ただの単純作業でも「必要な過程」と感じられるようになり、仕事の意味を実感しやすくなるという理論です。そう感じることで、モチベーションの向上に繋がるので、仕事の種類が少ない従業員にとても重要になってきます。

職務特性理論とモデル3:タスクの重要性

仕事というのは、何か1つ欠けるだけで大問題です。しかし、その中では書類整理など誰にでもできる単純作業もあります。そこで「こんなの誰でもできる」と認識してしまうとモチベーションが下がってしまいます。そうさせないための職務特性です。

職場で「これはとても大事な仕事で君にしかできない」と重要視すると、モチベーションが上がるという理論です。仕事の説明や引き継ぎの際に、しっかりと一声かけてあげましょう。

職務特性理論とモデル4:自律性

自律性というのは、その仕事がどれくらい自由に仕事ができるかという職務特性です。

上司が細かく1つ1つ命令をするとモチベーションと責任感の低下につながります。その仕事への自由度が高ければ高いほど、結果についての責任感が高まり、結果を出しやすくなるという理論です。

これを満たすためには、従業員への自由度とある程度の裁量を与えてあげることが大切になってきます。上司の命令で縛り付けるのは良くないです。

職務特性理論とモデル5:フィードバック

お客さんからの感謝の声、営業成績の向上、昇給、上司からのほめ言葉など仕事への何かしら「フィードバッグ」があると、モチベーションがあがるという職務特性です。

自分が仕事をした結果、何が起こったのか、どうなったのか。評価、結果報告、反響を知ることで、不安や憂いが晴れモチベーションの向上につながるという理論になります。

達成感を得られるので、フィードバッグはモチベーションには欠かせない職務特性です。

臨界的心理状態がもたらす好影響4つ

従業員が職務特性理論を満たすと、臨界的心理状態をもたらし4つの好影響をもたらします。それは、内的動機づけ、成長に対する満足度、仕事に対する満足度、労働の有効性です。

これらはどういった好影響があるのか、それによって仕事がどうなっていくのか。1つ1つ詳しく解説していきます。

臨界的心理状態がもたらす好影響1:内的動機づけ

内的動機づけというのは、お金のためでもなく、他人のためでもなく、義務感でもなく、自分が「この仕事がしたいからする」という動機づけです。

仕事にやりがいを感じたり、面白みを感じることでこういった動機づけができ、仕事へのモチベーションが高まっていきます。

まだ給料の少ない新人によく見られる傾向があります。また、やりがいをまだ見つけていない新人に発掘してあげると離職率の低下を防げます。

臨界的心理状態がもたらす好影響2:成長に対する満足度

職務特性論ををしっかりと満たすと、自分自身の成長対してちょっとしたことでも高い満足度が得られるようになります。なので、仕事に対するモチベーションがとても高まります。

職務特性理論とモデル5の「フィードバック」を満たすことで、成長に対する満足度がより高まるので、しっかりとフィードバッグをしてあげましょう。また次の成長に繋げるために、従業員はより一層と頑張るので新人教育などで重要となってきます。

臨界的心理状態がもたらす好影響3:仕事に対する満足度

職務特性理論を満たすことで、仕事そのものや職場に対しより高い満足度を感じられるようになります。

職務特性理論とモデル4の「自律性」と大きく関わりがあり、満たすことで仕事や職場に対して満足度が高まりやすくなります。

今までと大きく変わらなくても従業員が満足できるようになるので、オフィスなどの職場環境、業務体制などすぐには変われないことに対してとても好影響です。

臨界的心理状態がもたらす好影響4:労働の有効性

職務特性理論とモデル3にあった「タスクの重要性」と大きく関わりがありそれを満たすことで、好影響が出てきます。職務特性理論を満たすことで自分が行なっている労働に対し、有効性を感じられるようになります。

有効性を感じることで、業務自体に有意義性を感じてモチベーションが高まります。それにより、欠勤や離職率の低下に繋がります。離職率の高い職場でとても有効になってきます。

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社会的情報処理モデルとは?

社会的情報モデルとは、対人場面において情報の受け取りから行動するまでの情報処理を6段階に分類した物です。情報の受け取り、情報の解釈、目標の設定、反応検索、反応決定、反応行動の6つに分類されます。

この社会的情報処理がうまくいかないと、他の人の行動に対して敵意的に思い込んでしまい、攻撃性が出てしまうと言われています。周囲に悪影響を及ぼしてしまうため、しっかりと処理されているか確認しましょう。

職務特性理論の提唱者

モチベーションについて考察していく上で、仕事のある特性に着目した理論を「職務特性理論」といい、提唱したのがリチャードハックマンさんです。

では、職務特性理論を提唱したリチャードハックマンは、どういう人物なのか説明します。また、ハックマンの著書についても紹介します。

リチャードハックマン

リチャードハックマンは、アメリカの心理学者で、社会組織心理学の第一人者です。チームを良くするためにはどうすればいいのか研究しています。20年もの研究で、企業組織にとってとても重要な条件5つを提唱し、多くの企業で採用されています。それが、職業特性理論です。

また、ジャクソンビルのマクマリー大学で数学の学士号を取得しました。その後、イリノイ大学とエール大学とハーバード大学で、社会科の教授として心理学を教えていました。

ハックマンの著書

アメリカの心理学者で、社会組織心理学の第一人者であるリチャードハックマンの著書【ハーバードで学ぶ「デキるチーム」5つの条件:チームリーダーの「常識」】を紹介します。

ハーバードで学ぶ「デキるチーム」5つの条件:チームリーダーの「常識」

ハックマンが書いたチームを新しい視点で分析する書籍です。どういうチームにすれば結束力が上がりチーム力が高まるのか。揺るぎない方針があるのか。

意欲を高めるための制度やシステム、最適なコーティング体制について書かれています。また、サブタイトルにもあるようにリーダーの「常識」についても書かれています。

リーダーシップ理論や職務特性理論について学びたい人におすすめの一冊です。

職務特性理論の動機付けを知ろう

職務特性理論についてしっかりと理解することはとても大事です。部下が仕事へのモチベーションが高まれば、職場が良い雰囲気になり全体の仕事が捗ります。

職務特性論の動機付けをしっかりと理解し、部下のモチベーションをきちんとコントロールしていくことで、今まで以上に部下の能力が最大限に発揮されるでしょう。

職務特性理論をしっかりと学び、仕事に役立てていきましょう。

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