短時間勤務制度の導入と注意点7つとお給料|時短勤務のメリット3つ

人事制度

時短勤務

1日7.5〜8時間をフルタイムの所定勤務時間とした場合、原則6時間勤務を時短勤務(短時間勤務)と呼びます。

特に育児や介護、心身の健康状態などによって時短勤務を余儀なくされたり、働き方の変革から会社でワーク・ライフ・バランスとして時短勤務制度が導入されたりする場合もあります。

この時短勤務について、ここでは法律で定められた時短勤務制度を導入する際の注意点やメリット、デメリットについて解説します。

短時間勤務の背景

時短勤務の背景には、不足していると言われる人材や労働力の確保があります。就業意識の多様化の中、それぞれのライフスタイルやライフステージの変化に応じ、これまで就業がなかなか叶わなかった人にも、短い時間の仕事で就業の機会を得られるようにと設けられました。

この時短勤務の導入により、子育てや介護などを理由に、フルタイムでの就業ができなかった人々にも、就業の門戸が広がり、人材活用の場ができました。

育児・介護休業法の改正内容

2017年の改正では、子どもが保育所などに入れない場合、最長2歳まで(改正前は1歳6か月まで)育児休業の再延長ができます。

また、事業主は子どもが生まれる予定の労働者(または配偶者)や介護する労働者に制度を周知し、育児に利用できる休暇制度を設けることなどが努力義務とされています。

さらに、介護する家族1人につき通算93日まで取れる介護休業は1回のみでしたが、3回まで分割取得が可能になりました。

時短勤務中のお給料

時短勤務の給料は勤務時間が減った分、基本給もおのずと減ります。基本的には働いた分に対して支払われるからです。諸手当はそれぞれ働く条件や就業規定によって違いがあるので一概には言えませんが、フルタイム時と同じとはなりにくい場合もあります。

ただ、労働者が時短勤務によって不利益を被らないための配慮から、手当が支給されることもあります。賞与の査定に短縮された勤務時間が反映されても、不利益とはなりません。

短時間勤務制度の導入と注意点7つ

時短勤務の場合、給与の面ではフルタイムよりも減額となり、諸手当もフルタイム勤務時とは異なる場合があることは前述しましたが、気をつけるべき点は、給与面だけではありません。短時間勤務制度を導入する際には、さらなる7つの注意点がありますので以下に紹介します。

短時間勤務制度の導入と注意点1:短時間勤務制度の内容

短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を6時間(5時間45分から6時間までを許容)とする制度です。また、別日に所定労働時間を7時間とすることや、隔日勤務にすることなどをあわせて行うこともできます。

しかし、基本は1日6時間勤務です。働く側にとっては勤務時間の選択肢が増え、子育て中でも積極的に就業できることになりました。

短時間勤務制度の導入と注意点2:短時間勤務制度の対象となる労働者

短時間勤務制度の対象となるには、3歳以下の子どもを持ち、正社員でフルタイムで働いていることが条件です。

具体的に言うと、
1)3歳に満たない子を養育する労働者であること、
2)1日の所定労働時間が6時間以下でないこと、
3)日々雇用される者でないこと、
4)時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業をしていないこと、
5)労使協定により適用除外とされた労働者でないことが条件です。

短時間勤務制度の導入と注意点3:労使協定により適用除外とされた労働者の条件

労使協定により適用除外となる労働者は、就業して1年経っていない、週1~2日しか就労しない人、また、短時間労働では難しい業務に就いている人(別途条件あり)などは対象外となります。

詳細は、
1)事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない、
2)1週間の所定労働日数が2日以下、
3)業務の性質または業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者です。

短時間勤務制度の導入と注意点4:短時間勤務を支援する助成金

短時間勤務導入を進める事業所には、両立支援等助成金(子育て期短時間勤務支援助成金)があり、事業所の規模によって受け取れる金額が違います。

さまざまな要件を満たさなければなりませんが、労働協約や就業規則に、短時間勤務制度を利用した場合の始業・終業時刻の特定や決定方法が定められている必要があります。

また、週や月の所定労働日数が増えたり、導入前と比べて短縮されていない場合は、助成金は受けられません。

短時間勤務制度の導入と注意点5:手続き方法を定める際の注意点

短時間勤務制度の手続きは、基本的には事業所が定めることができます。ただし、利用者の手続きが短期間に複雑にならないよう、また、給与が減額となることから誤解が生じないよう、利用者に理解しやすくする配慮が必要です。

さらに、労働者が不利益を被らないためにも、就業規則に、制度の内容や手続きについてあらかじめ明記しておく必要があり、利用者のみならず、管理職や周囲の社員に理解と協力を促すなどの努力も必要です。

短時間勤務制度の導入と注意点6:不利益取扱いの禁止

不利益取扱いの禁止とは、労働者が育児や介護で短時間勤務を申し出たことにより、降格や雇い止め、解雇、減給などの不利益を被ることが明確に禁止されています。いわゆるマタハラ、パワハラの防止策です。

これはそもそも時短勤務者のみならず、厚生労働省から「セクシュアルハラスメント対策や妊娠・出産・育児休業・介護休業などに関するハラスメント対策」として事業主に義務付けられていることです。

短時間勤務制度の導入と注意点7:関連事項の明記と啓蒙

短時間勤務制度の導入の際には、制度の対象者・利用者はもちろん、管理職や周囲の社員へも制度導入の目的や内容についての周知が必要です。対象者・利用者への不平等をなくすためと、管理職や周辺社員の理解や協力を得て、制度を円滑に運営するためにも必要だからです。

そのためには、パンフレットやマニュアル、Q&Aなどを作成するなどして、関係者に周知し理解を促す必要があります。

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時短勤務のメリット3つ

1日の限られた時間の中で、1時間半から2時間近くの時間を通常の勤務時間よりも短くして、プライベートを優先する時間に当てることができるメリットについては、働く人なら誰でも容易に実感できるはずです。

子育て中だから決して自分だけの時間ではないとはいっても、子育て中だからこそ、時短勤務を有効に活用できるはずです。そのメリットを3点紹介します。

時短勤務のメリット1:子どもとの時間が確保できる

何と言っても一番はやはり子どもとの時間を優先的に確保できることです。

買い物も早めに済ませられ、子どもと一緒にゆったりした夕食を取ったり、夜は絵本の読み聞かせができたり、日々慌しい中で子どもにもっとしてあげたかった、と言う思いを実現する機会にできます。

例え不意の子どもの体調不良にも、早い時間ならまだ開いている病院に寄ることも可能です。また、自分の時間を持って念願の資格取得に挑戦するのもいいでしょう。

時短勤務のメリット2:キャリアが継続できる

ライフステージやライフスタイルが変わっても、キャリアを継続したまま仕事を続けることができるのは、時短勤務の大きなメリットのひとつです。

特に産休明けの女性にとっては、新しい職場で慣れない仕事を行うより、慣れた職場でこれまで自分が磨いてきたスキルを活かしつつ、さらにキャリアを積み重ねていくことができ、将来のキャリアプランに大きな弾みをつけることも可能でしょう。

時短勤務のメリット3:安定したお給料が入る

時短勤務では安定した収入が確保できます。「ノーワーク・ノーペイ」の原則から給与面では働いた分だけとなり、フルタイムの時と比べると事実上は減額となりますが、安定した収入があることには間違いありません。

しかも、例え給与や賞与は減ったとしても、将来受け取るべき年金額が変わらない「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」もあるので、事業所に申し出て活用しましょう。

時短勤務について理解を深めよう!

時短勤務には事業所による制度の導入と推進、管理職や社員の理解が不可欠です。時短勤務者は他の社員がまだ働く時間に、仕事を中断して会社を後にする負い目を感じる人も少なくないといいます。

それが不利益取扱いにつながる場合もあるので、注意が必要です。制度導入の要項はあくまでも最低ラインのことなので、これ以上の措置を目指し、制度の利用者はこれを当然のこととせず、感謝の気持ちを持って利用すると良いでしょう。

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