終身雇用制度の現状は崩壊寸前?|企業が終身雇用をやめたがる3つの理由

人事制度

終身雇用制度のおさらい

終身雇用制度とは企業が従業員を生涯雇用する制度のことです。

今回は、この終身雇用制度の現状をあらためて知り、未来の生活に向けて備える方法を模索してみましょう。

終身雇用制度と呼ばれていますが、法律などで決められた制度とは違います。「個々の企業が目標として取り入れている制度」という考え方が正解です。

高度経済成長期に一般化した制度

日本で終身雇用制度の導入がはじまったのは、景気がとてもよかった1950年頃です。

当時は慢性的に優秀な人材が不足していました。経営者たちは金の卵と呼ばれた、地方から集団就職してきた若年層労働者たちを手放さないために、終身雇用制度を打ち出しました。

大企業もまた、大卒の新卒者採用に向けて青田買いをはじめた時代です。採用競争激化とともに、生涯、安心して働ける終身雇用制度を設けました。

終身雇用制度のメリットは?

終身雇用制度のメリットは、安定性のある生活です。

終身雇用制度により、定年まで安定した収入と社会保障という生活全般に対する安心を手に入れることができます。

また雇用主側も、じっくりと長期に渡って人材育成ができるというメリットがあります。企業が優秀な人材を長期に渡り獲得し続けることは、企業イメージの向上を始めとした成長戦略に欠かせない要素でもあるからです。

日本経済の現状

日本経済の現状は、悪化の一途をたどっています。

バブル崩壊後、日本社会全体がデフレの傾向になり、経済状況が悪化していきました。さらに国際化の波に押され、ついていけなくなった企業の経営が厳しくなっています。

正社員をリストラして派遣社員を雇うようになり、終身雇用制度は現状、崩壊状態であるとの認識が高まっています。

今現在の時点では、終身雇用制度を続けていくのはどの企業も難しい現状にあります。

企業が終身雇用をやめたがる3つの理由

少子高齢化の現状を踏まえて、企業は終身雇用制度をやめたがっています。

現在、豊富とはいえない労働人口を抱えている日本では、終身雇用制度は得策ではありません。

なぜなら、終身雇用制度が成り立つ前提として、その国が右肩上がりに経済成長していることと、人口の割合に若年労働者が多いことが必須だからです。

現在の日本は経済も悪化し若年層も減っているため、終身雇用制度に不向きの時代となっています。

理由1:日本経済の景気減速

景気後退確率が80%を超え、警戒シグナルが点灯としている日本経済は現状、景気減速の一途をたどっています。

すでに警戒水準を超えた日本経済は、企業の在庫増加などで景気が大きく低下しており、先の見通しが立っていません。

理由2:悪化し続ける業績

企業が終身雇用制度を終わりにしたい理由に、日本経済の業績が悪化し続ける現状が挙げられます。

長引く米中貿易摩擦の影響で、中国経済が減益しています。中国内での消費が鈍化することで、日本メーカーの業績も悪化の一途をたどっています。

特に半導体関連や電子部品を手掛ける日本企業の苦戦が続いているため、日本経済全体に暗い影を落としています。また、中国向け家電の収益悪化が電気関係のメーカーの経営を直撃しています。

理由3:従業員の勤労意欲低下

終身雇用制度をなくそうとする動きの背景に、働くことに対する意欲が低下しているワーカーが増えていることが挙げられます。

世界の就労者の8割以上のワーカーの勤労意欲が低下しているといわれています。

ノー残業デーを推進することによる多忙な業務が勤労者を肉体的・精神的に追い詰め、過労や心労が加速することによるモチベーションの低下が懸念されています。

これらの対策方法が、経営者から提案できていない現状があります。

終身雇用はすでに崩壊している?

終身雇用はすでに崩壊しているとも考えられています。

終身雇用制度は主要な大手メーカーでは、いまだに継続されていますが、その他の多くの企業ではリストラという名目で崩壊しています。

最近では大手企業の有数から、終身雇用制度の終わりを予見させるような発言が目立ちはじめています。

現状、メーカーでも、長く在籍すると退職金や賃金が跳ね上がる制度などの長期雇用優遇制度をなくす方向への動きが活発化されています。

現状の打開策は?

困窮する終身雇用制度は現状、企業からの打開策は出されていません。

これからは雇用されている労働者側が、自身の収入について見直してみる時代に差し掛かっています。1つの会社に限定して終身雇用制度の恩恵に甘んじる現状を打破して、副職も含めて新しい仕事のやり方が若い世代に求められています。

1社だけで終身雇用される時代は終わろうとしています。複数の職場でキャリア形成をする時代が到来しています。

終身雇用の現状を踏まえた対処法4選

終身雇用の現状を踏まえた対処法4選をご紹介していきます。

終身雇用制度がなくなったときを考慮して、将来に備えておきましょう。仕事を失うということは、生活できなくなるということです。

いまのうちから資格を習得したり、財テクなどで貯蓄を増やす努力をしていきましょう。補助金や助成金制度について調査して、受けられる制度があれば早めに活用しておくことをおすすめします。

副業を行うことも、これからの時代は必要です。

今のうちに資格を習得しておく

終身雇用制度の現状を踏まえて、転職に有利な資格を習得しておくとよいでしょう。

資格はあればあるほど、就職に有利です。たとえ転職先の職場に関係のない資格だとしても持っていれば、あなたが仕事に対して真摯に向き合う姿勢を測るバロメーターになり得るからです。

また、資格を習得することで、新たな仕事の道へ突き進むこともできます。いますぐ、仕事に役立つ勉強をはじめてみましょう。

将来に備えた貯金

終身雇用制度の現状を見つめたとき、貯金ほど大切なものはないと認識できるはずです。

なぜなら、結局のところ人間は、お金のために働いているからです。自分が望む憧れの職業に就けたとしても、終身雇用制度が崩壊すれば、いつリストラされてもおかしくない現状が待っています。

いざというときに貯金があれば、当座の生活を凌ぐことができます。お金はいくらあっても困りません。いまから1円でも多く、貯蓄をしていきましょう。

補助金・助成金の活用

補助金・助成金とは、従業員が充実して働ける環境を整えることができるように交付されるものです。

終身雇用制度の現状を踏まえて、受けられる補助金・助成金をいまのうちに大いに活用しておきましょう。

もしも資格や研修に対して企業から補助金や助成金が出るとしたら、積極的に申請して仕事に対するスキルを上げておきましょう。

転職に役立ちますし、即戦力として会社に残ることができる可能性が高くなるからです。

可能なら副業を

現在、終身雇用制度崩壊とともに、兼業・副業を容認している企業増えています。

大手メーカーも副業を認めはじめた現状をみると、終身雇用制度が事実上、なくなりつつあることがわかります。

終身雇用の維持は難しい

日本経済の現状では、終身雇用制度の維持・継続は難しいとの見方が大半を占めています。

少子高齢化、景気の低迷と、経済的には悪化の一途をたどっている現状ですが、ネットの台頭で個人でも取り組むことができる副業が増えています。資格習得と合わせて、個人でがんばる時代が到来しています。

自分ができることをしっかりと行いながら、スキルを磨く努力を怠らずに生活していきましょう。

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