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2019年10月04日

ジョブ・リターン制度とは?社員が利用しやすくするためのポイント3つ

こちらの記事では、個人事情によって退職した会社に復帰が可能となるジョブ・リターン制度について解説しています。ジョブ・リターン制度を設ける目的、制度を利用することによるメリット・デメリットや、制度を利用する社員の理由についても解説しています。

ジョブ・リターン制度とは?社員が利用しやすくするためのポイント3つ

ジョブ・リターン制度とは

ジョブ・リターン制度とは、個人的事情で退職した社員が本人の希望により再雇用される制度をいいます。

ジョブ・リターン制度は再雇用する企業側だけでなく、再雇用される側にも多くのメリットがあることから、厚生労働省の雇用機会均等基本調査ではなんと事業所の53.1%で導入されています。また、政府が推薦するワークライフバランスや女性活躍推進も後押しとなっています。

ジョブ・リターン制度の目的

ジョブ・リターン制度の目的は、退職事由が無くなったあとに戻ってきやすくすることです。会社は新規で人を採用するよりも、採用コストや研修費を抑えることができ、業務を一通り理解している即戦力として採用することができます。

また、退職したあとに外部で身につけた経験や知識を、会社に還元してもらうためにジョブ・リターン制度を導入しているという会社もあります。

ジョブ・リターン制度のメリット

即戦力人材の確保ができることがジョブ・リターン制度の一番のメリットです。ジョブ・リターン制度で再就職する方々は、元はその会社の社員ですので退職前に培った業務経験を活かすことができるため、企業側にとっても即戦力になります。

また、教育コストを抑え社風や業界ルールを1から教え込む必要もないので、すぐに社員として馴染むことができます。

ジョブ・リターン制度のデメリット

柔軟な雇用形態を整備する必要があります。ジョブ・リターン制度で復職するにあたり、以前のようにフルタイムで働きたいのか子育てを中心にしながらパートとして働きたいのかなど、人によって希望する働き方は異なります。

そのような復職者に対しての、ニーズに合った雇用形態を整備する必要があり、再就職後にキャリア形成できる環境を整える必要もあります。

ジョブ・リターン制度を利用する社員とは

ジョブ・リターン制度の利用者の大半が女性です。女性がジョブ・リターン制度を利用するのは多くの場合、家庭やプライベートにまつわるやむを得ない事情が関わっています。

そのため、ジョブ・リターン制度の導入を待ちわびていた人は多いのではないでしょうか。では、どのような理由から従業員はジョブ・リターン制度を利用するのか見ていきましょう。

ジョブ・リターン制度を利用する社員1: 結婚・出産・育児のため退職した社員

結婚・出産・育児のために、ジョブ・リターン制度を利用する社員が最も多い傾向にあります。

結婚や出産、育児により退職したものの、子供の手がある程度離れたことを機に再び働きたいという方々です。ただ、この属性の方々の場合は労働時間や始業時間、仕事内容や残業の上限など、細かなヒアリングが必要となります。

ジョブ・リターン制度を利用する社員2: 介護のため退職した社員

親の介護などの理由によってジョブ・リターン制度を利用する社員もいます。

自分の親や配偶者の親、または配偶者など家族の介護のために退職したものの、介護する方を代わりに見てもらえる方に頼んだり、介護施設に預けられるなどをして、介護の必要がなくなったことを機に働きたいという方々もいます。

ジョブ・リターン制度を利用する社員3: 配偶者の転勤のため退職した社員

配偶者の海外赴任や転勤が理由で、ジョブ・リターン制度を利用する社員がいることもあるのです。

会社で働いている方の中には、配偶者の海外赴任や転勤を機に退職する方もいます。退職をしたものの、配偶者が以前勤めていた会社の近くに転勤になった場合に、もう一度働きたいという方々です。

ジョブ・リターン制度を社員が利用しやすくするためのポイント3つ

ジョブ・リターン制度はやむを得ず退職してしまった人にうれしい制度です。

メリットの多いジョブ・リターン制度ですが、導入していても利用する社員が少ない、制度利用者へのサポートが不十分などの制度運用に問題のある企業も少なくありません。

そこで、多くの社員が少しでも利用しやすくするためのポイントを3つご紹介していきます。

利用しやすいポイント1: 女性活躍推進に積極的である

多くの企業が女性活躍推進に積極的な姿勢を示しています。出産、育児などを理由にいったん退職してしまっても、元の会社に再雇用をしてもらい再び働きたいという女性は多く、ジョブ・リターン制度に対する潜在的ニーズは非常に大きいです。

制度をうまく運用するためにも、こうした女性のニーズを把握して実際の制度に反映したり、周囲の理解を促したりできる体制を整えることも重要です。

利用しやすいポイント2: 退職者と企業をつなぐツールを設ける

退職者と企業をつなぐことにより、ジョブ・リターン制度を利用できる体制にする。何かと情報の入らない退職者に向けて、広て報誌や専用のインターネットサイトを設けている企業もあります。

いつか働きたいという退職者のモチベーションアップにつながるほか、職場を離れている間も社員の情報をアップデートできるというメリットもあります。

利用しやすいポイント3: 復職時に柔軟な雇用形態がある

復職時に柔軟な雇用形態を用意することにより、プライベートと両立して働きやすい環境にする。

退職時には正社員として働いていても、復職時には子育てを中心にしながらパートとして働きたいといったケースがある一方で、子育てが落ち着いたので以前のようにフルタイムで働きたいというケースもあります。

それぞれの事情や要望を汲み取り、それに合った働き方を用意することが制度の利用促進につながるのです。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例5つ

ジョブ・リターン制度は、企業側・復職側の双方にメリットのある制度です。

制度が生まれた背景には人材不足が大きく関係しています。企業が優秀な人材を獲得する手段のひとつとして、元従業員の再雇用を制度化するようになりました。  

それでは、ジョブ・リターン制度は企業で実際にどのように活用されているのか5つほどご紹介します。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例1: パナソニック

エンジニア系やスタッフ系・営業系といったさまざまな業種にジョブ・リターン制度を導入しています。

現在パナソニックでは、多様な人材が活躍できるオープンな風土や働き続けることのできる環境づくりに向けた取り組みを推進しています。

やむを得ない事情を理由に退職された方に、社内外で培った知識・経験・スキルを活かし、再び活躍を期待していただきたいという声があがっています。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例2: 大同生命

2011年からジョブ・リターン制度を導入しています。

導入した理由はノウハウや経験、会社へのロイヤリティーを持っている人材にもう一度自社で活躍してもらいたいと考えたからです。同社は他の生命保険営業とは異なる、独自のノウハウが必要とされているため、業務内容に精通している人材が復職すれば即戦力になります。

また、退職者には仕事の面白さを感じて「この仕事をもう一度やりたい」と思う人も多くいます。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例3: 森永乳業

社外での職務経験をもった退職者を再雇用し、社内を活性化していくという理念にのっとって制度を実施しています。

森永乳業では、2008年10月よりジョブ・リターン制度を導入しました。当社のノウハウや文化を熟知し、かつ退職後の経験、技術や知識などを培った当社退職者を再雇用することにより、多様な価値観を尊重する社内風土の醸成が図れる期待をもっています。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例4: サントリー

育児や介護で退職後、10年以内は再雇用が可能です。サントリーは育児や介護を理由に退職した社員が、10年以内なら復帰できる「ジョブ・リターン制度」を設けています。

勤続3年以上で退職した社員が対象となり、退職時にジョブ・リターン制度に登録することを条件としています。

主に女性の支援を目的にしていますが、男性も利用可能。退職者に復帰の道を残し、将来の戦力確保につなげる。

ジョブ・リターン制度を採用している企業例5: トッパン・フォームズ

2007年4月からキャリアリターン制度(ジョブ・リターン制度)を導入しています。

活躍の場を設けることにより、少子高齢化社会に対する社会的責任を果たすと同時に、有用で多様な人材を確保することによって組織の活性化を図っています。キャリアリターン制度を導入して以来、5名の再雇用を実施しています。

企業側のメリットも大きいジョブ・リターン制度を活用しよう

ジョブ・リターン制度は、退職者だけではなく企業側にも大きなメリットになります。

いかがでしたでしょうか。少子高齢化が進み、労働人口減少が進む日本において、避けては通れない問題への1つ、人手不足の解決策に、ジョブ・リターン制度の導入が必要になるでしょう。人材確保の手段として、導入してみてはいかがでしょうか。

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