自衛隊の入隊方法と階級について
そもそも我々一般人は、自衛隊がどのような組織なのか理解していないことが多いです。どうやって入隊しているのか、どのような階級になっているのかよくわかりません。
実は退職においては、入隊方法や階級によって違いが出てきます。より、まず入隊方法から説明します。
自衛官候補生
「自衛官候補生」として自衛隊に入隊する場合は、陸上自衛官は1年9ヶ月、海上・航空自衛官は2年9ヶ月の任期があります。(※入隊直後は3ヶ月の教育課程があります)任期満了後は、1任期2年で1~2回程更新をすることもできます。
入隊条件は「18歳以上27歳未満の者」になります。自衛官候補生は体力を一番要求されるため、年齢制限が厳しいです。任期満了後は「任期満了金」がもらえます。
任期を終了した場合、「曹」への「選抜」試験に合格すれば、正式に自衛官になり、定年への道が開けます。しかし、基本的に期間限定の仕事であり、次に述べる「一般曹候補生」に比べ階級が上がるのは容易ではありません。
より、任期終了後に転職になる人が多いため、後で述べる「就職援護」が用意されています。
一般曹候補生
「一般曹候補生」で自衛隊に入隊する場合は、定年まで働くことが前提になります。自衛官候補生よりも入隊試験は難しくなりますが、自衛隊でずっと働きたい人は、こちらを選択することになります。入隊条件は自衛官候補生と同じく「18歳以上27歳未満の者」になります。
定年まで働くことが前提の一般曹候補生ですが、昇級試験はありますから油断はできません。依願退職では、後で述べる「就職援護」を受けることができません。
自衛官
階級が曹以上になると、晴れて自衛官となります。
自衛官になるには、上記2つの候補生から昇級試験に合格する必要がありますが、それ以外のルートから入る方法もあります。
まず、陸上自衛隊の高等工科学校生徒から自衛官になる方法です。
高校時代を陸上自衛隊の教育をする高等工科学校で学び、卒業後は1年間の専門教育を受けた後で陸曹になれます。年齢的には19、20歳ですので、一般曹候補生で入隊よりも早く昇進できます。
また、看護学生から自衛官になる道もあります。
幹部候補生
幹部候補生になるには、自衛官から昇級試験に合格することが必要です。
しかし、これも違うルートがあり、防衛大学校学生や航空学生からなることもできます。こちらは最初から幹部候補としてのエリートの道でしょう。よく防衛大学校の卒業式がニュースの映像で出ます。
更に、一般の大学からも文系・理工系どちらからも入ることができます。こちらも採用試験がありますので、それをパスする必要があります。また、大学の歯科・薬剤科からも入ることができます。
自衛隊の階級
ここまで、自衛隊に入隊する方法を説明しましたが、候補生、自衛官、幹部候補生、幹部等は階級によって分けられています。
自衛隊の階級は、一般で知られる階級とはちょっと違っています。なぜか旧日本軍の階級の方が一般的ですね(アニメ等の影響でしょうか?)。実際は下記の通りです。
(上ほど階級が上、左ほど階級が上)
幹部:将/将補、1佐、2佐、3佐、1尉、2尉、3尉
准尉
曹:曹長、1曹、2曹、3曹
士(任期制自衛官)
より、自衛隊員と言っても階級は様々で、特に一番下の階級の「士」になると、民間であれば「契約社員」の状態です。
このように、陸上、海上、航空で細かい階級が存在します。
以上、入隊方法と階級について説明しました。まだまだ自衛隊について知るには足りないですが、きりがないので、この前提知識を元に、自衛隊の転職について紹介していきましょう。
自衛隊の転職理由
自衛隊から転職する理由は様々ですが、特に「自衛官候補生」の任期終了は転職する大きな要因になります。
自衛官候補生の任期終了
上記で説明した通り、自衛官候補生は任期がありますから、昇級試験に合格できなかった場合や、任期更新を望まない場合は、退職し、転職することになります。
また、任期終了まで勤めれば良いのですが、任期途中で退職する際は注意が必要です。
それは、候補生教育が終了した時点で「任用一時金」がもらえるのですが、任官後の1年3か月未満に退職すると、全額、もしくは一部を返還しなくてはならないのです。
その金額は以下のようになります。
・任官から3か月未満は全額
・3か月以上7か月未満は支給額の75%
・7か月以上11か月未満は支給額の50%
・11か月以上1年3か月未満は支給額の25%
自衛官候補生の1期分位は、勤めきりましょう。途中での退職は、再就職時にかえってマイナスの職歴になってしまいます。
定年を迎えた場合
自衛隊にも定年があるのですが、一般の仕事よりも早いです。階級により定年は異なっており、53歳から60歳まであります。60歳は最高の階級の場合ですので、一般的には54歳前後が定年となります。
より、まだ年齢的に若いので、転職する人が多くなります。
幹部クラスまで階級が上がっていれば、リーダーシップ能力、見識、総合判断力、企画力に優れた存在ですので、管理職としての転職が期待できるでしょう。
定年退職の場合は、定年後の転職を見越して、退職より10年前位から「職業能力開発設計集合訓練」が行われ、退職後の準備を行います。また、3年前からは業務管理教育や職業訓練も行われ、再就職への支援があります。これらを十分生かして転職に備える必要があります。
依願退職
自衛隊は特殊な組織の仕事になるので、どうしても馴染めず辞めていく人も多いのが実情です。その主な理由を挙げてみます。
依願退職:訓練がつらい
有事には命を掛けなければならない仕事ですから、日常の訓練は過酷なものになります。入隊前には分かっていても、個々の身体能力にも関わることであり、訓練に耐えられない人もいるでしょう。自分に能力が不足していると悟ったら、転職した方が良いと思います。もし、戦闘になるようなことがあり、自分が手間取れば、他の人の命も危険にさらしてしまうことになりますから。
依願退職:組織や人間関係に馴染めない
自衛隊は外との交流がなく、部隊内での生活になります。ここでは上下関係は絶対であり、理不尽な上司の命令も受けなくてはなりません。その体育会系の生活にどうしても馴れない人にはきつい職場です。
また、会社でもチームの結束は大事なことですが、自衛隊員となると、チームの結束は命に関わることです。一人のミスが全員の命の危険に繋がることから、会社員よりずっと緊密な人間関係を求められます。より、プライベートな部分はあまりなく、そこに馴染めない人も出てきます。これらは、所属する部隊によっても変わってくるようです。
依願退職:家族と離れることがある
近年の異常気象で、自衛隊の災害派遣は多くなっています。災害に遭った人の手助けとして、仕事の実感を一番感じ取れる災害派遣ですが、家族の元からはしばらく離れることになります。
そして日本も国際貢献の一環として、国際救助活動として外国に赴くことも増えてきています。災害派遣は国内ですが、外国となると逢うこともままなりません。派遣された本人も大変ですが、残された家族も、常に心配の中で日々を過ごさなければなりません。そういったストレスから解放されたいところから退職する人もいます。
また、幹部自衛官になると、公務員の宿命と言いますか、転勤も多いです。時には単身赴任にもなるでしょう。仕事は忙しく、隊員の命を預かる重要な任務が常にあります。やはり命が関わることで、失敗は許されず、ストレスは大きいものになります。
依願退職:やりがいを見つけられない
自衛隊は国を守るという任務が一番ですから、通常は出番があるものではありません。一部、哨戒機での哨戒活動や、スクランブル等で日々仕事がある部隊もありますが、通常は実績を感じる仕事とはならないところがあります。また個人の成績というより、チーム内の結束が大事なので、実績をあまり感じられません。
しかし会社員であれば、利益を出した分、出世や給料に反映されるのでやりがいがあります。そういう競争の方が向いているのであれば、転職して会社員の道に入った方が良いでしょう。
依願退職:暴力やいじめに耐えられない
新入隊員であれば、多少の雑用扱いは仕方ないようですが、一部の部隊では、気に入らない隊員に対しては、暴力やいじめもあります。
自衛隊以外でも、チーム内で気に入られる人と、気に入られない人はおり、どこでも同じではあるのですが、やはりパワハラの度合いも民間とは違うのだと思います。
依願退職:強ストレス化による心身疲労
自衛隊員の海外派遣も増え、危険地帯での任務も増えてきました。いかに訓練を受けた自衛隊員であっても、そのストレスは大きなものです。自衛隊は直接戦闘には関わりませんが、逆に最低限の火器しかないので、万が一戦闘になった場合は危険にさらされます。
耐性は人それぞれですが、戦闘に慣れたアメリカ兵であっても、PTSDに悩まされる人は多いようです。
ストレスでの心の病で人生を棒に振るようならば、転職するべきです。
自衛隊転職後の業種やその比率
自衛隊は特殊性もあり、転職は難しいと言えます。でも、任期制自衛官や定年が早いこともあり、就職支援も積極的です。でも、任期満了でない依願退職の場合は、自衛隊の特殊性もあり、慎重に転職活動を進める必要があります。
「就職援護」を利用する
自衛隊を「任期満了」や「定年」で退職する場合、「就職援護」が用意されており、転職のバックアップを受けることができます。
自衛隊を退職して転職した先の業種について説明しましょう。
●定年退職者
定年まで仕事をされた方の転職先分布です。
意外と目立つのが、「生産(工場)」「保安警備」「運転手」と、自衛隊の訓練スキルを活かした職場が選ばれていることです。50歳を過ぎてからの転職にはあまり向かない職場の気もしますが、それだけこの年代まで日頃の訓練が生かされているということでしょうか。
また、民間における定年までは数年であり、自衛隊にいる間の収入も多かったことから、定年後の仕事は、それほど給料に固執せず仕事先を選んでいると思われます。
次に「事務会計」や「専門的」「販売外交」に関しては、幹部クラスの人が対象で、部隊の統率を行ってきた指導力、管理能力が生かされる職場が転職先になっているようです。もう少し具体的に見ると「金融・保険・不動産」、「公務・団体」、「サービス業」が多いということです。
このように、定年による退職でも階級による転職先の差が見られます。
●任期満了退職者
任期制自衛官の場合は、自衛隊内での任期も短く、転職先は「生産」「運転手」「保安警備」の任期期間内で得られたスキルを反映できる職場が多いです。
ただ、自衛隊勤務中の給与は良いですが、転職後のこれら肉体労働系の仕事は、最初は大幅な給与ダウンを覚悟する必要があります。民間になれば、戦闘スキルのような専門性は生かせず、体力や協調性だけの評価になり、給与のダウンにつながります。よって、転職後、再び自衛隊に戻る人もいます。
より、任期制自衛官からの転職は、まだまだ社会人生活は長いこともあり、就職援護の仕事紹介による転職で本当に良いのか考えてください。まだ第二新卒年齢なので、いろいろな仕事の道を選択できるでしょう。
以上、就職援護による転職を見てきましたが、斡旋先が3Kと言われる、きつい、汚い、危険、の職場が多い傾向にあります。これは民間の会社も、自衛隊員にできることのイメージで求人を出しているのも関係していると思います。
納得できない人は就職援護以外の方法の転職も考えてください。
公務員を目指す
自衛隊は公務員です。より、コスト意識が育っていない環境で仕事をしています。今1時間仕事をして、どれだけの売り上げになっているかは考えないと思います。でも民間で仕事をすれば、常に考えなければなりません。自分の仕事がどれだけ売り上げに貢献していて、どれだけ伸ばせるかを意識しなければなりません。原価率を下げるにはどうするかとか、そういう意識が公務員では育ちません。
より、警察官や消防に勤務する方が合っています。
入るには、採用試験を受ける必要があります。試験の中には体力試験があり、自衛隊の日頃の訓練が有利に働きます。でも、筆記試験や面接もありますから、準備をしないと受かるものではありません。
任期満了による退職の場合は、退職前に2カ月間の試験対策講座を受けることができます。
しかし、任期満了ではなく依願退職の場合、採用試験は自衛隊在職中に合格するようにしてください。それは、退職後必ず試験に合格できるわけではなく、そうなったら無職になってしまい再就職に不利になるからです。
そして自衛隊在職中に採用試験に合格すると良い別の理由は、他の退職したい時とも共通しますが、退職に応じてもらえないときの決定的な退職理由になるからです。場合によっては、退職の意志を伝えても、なかなか応じてもらえない時があります。そのような時は、転職先が決まっていれば、すんなり通ることが多いのです。より、採用試験は在職中に受け、合格してください。
民間企業を目指す
自衛隊の就職援護で紹介される仕事に納得できない場合は、自分で仕事を探すことになります。この場合は、通常の求職と同じく「転職エージェント」を利用して転職活動することをお勧めします。
転職例を見ると、営業系で活躍されている人を良くみかけますね。精神力が強く、相手への洞察力に優れていることが有利に働くようです。
また、システムエンジニアへの転職を果たす人も多いですね。任期制で転職する場合は、年齢は20歳台でまだまだチャンスがあります。自衛隊に入った人の中にも素質がある人はたくさんいるでしょう。
プログラムの作成能力は人により大きく違います。あなたにもその潜在能力が秘められているかもしれません。採用されてから学ぶことが多いので、採用されてから必死に技術を習得すれば、やっていけると思います。
全般を通して、自衛隊から転職する人の強みは、責任感が強く、上司や部下との関係の保ち方を心得ており、チームの統制力に長けていることになります。自衛隊での仕事は、決して無駄ではなく、今後の仕事に役立ちますから、自信を持って転職活動にのぞみましょう。
自衛隊から転職するにあたり持っていた方がいいスキルとその現状
自衛隊の任期中に資格を取る
自衛隊に入って取得できる資格もありますし、任期満了の希望者には、資格取得の訓練が受けられます(退職者用集中技能訓練)。
任期内で取得できる主な資格は以下の通りです。
・電気工事士
・パソコン基礎
・ボイラー技術士
・警備員検定
・ホームヘルパー
・大型1種
・大型特殊
・けん引
・OA事務
・球掛・クレーン
・フォークリフト
・自動車整備士
・危険物
・簿記
・調理師
この中で即戦力は、自動車免許でしょうか。配送業のドライバー不足は深刻なので、自動車免許は有効と思います。それ以外は、再就職のプラス材料にはなる程度でしょうか。
部隊によっては、更に以下の資格が取れます
・操縦資格
・特殊免許
・小型船舶操縦士
・潜水士
これらは再就職に大きく役立ちそうです。取得できる資格の中で、補足が必要なものを説明します。
自衛隊で取得した大型特殊免許は、転職後も有効?
自衛隊で取得した大型自動車免許は、大型車に関しては「自衛隊車両限定」になります。より実質、中型免許と同等の扱いになります。これでは大型車は運転できないため、「大型限定解除」が必要です。それには、技能審査に合格する必要があります。
なお、大型車の運転には運転歴3年が必要です。自衛隊ですと21歳より前に大型免許を取得できますが、通常の大型免許は運転歴3年が必要なので、自衛隊で取得した場合もそれまで待つ必要があります。
※自衛隊の大型免許が民間の大型免許に該当しないのは、自衛隊車両の基準が民間の大型車の基準を満たさないからです。
戦車の操縦資格を持つ場合は、転職に有効?
戦車の操縦資格には、「大型特殊自動車免許」もしくは「大型特殊免許(カタピラ限定)」が必要です。
このうち、大型特殊自動車免許は転職後すぐに役立ちますが、大型特殊免許(カタピラ限定)は、あまり使う場がないです。より、限定解除の試験を受けて、制限なしにしましょう。
戦車に限らず、自衛隊車両を操縦するには、「MOS」と呼ばれる独自の資格が必要になります。これは自衛隊内部のものなので、他では役に立ちません。
航空機整備員から民間の整備士に転職する時の資格は有効?
航空自衛隊の航空機整備員をしていても、民間の航空整備士の資格があるわけではありません。
もちろん、実機を整備してきているわけですので経験が役立つと思いますが、民間の整備士になるには、通常の人と同じスタートラインから始める必要があります。
航空会社に入るには、専門学校や大卒等の条件があります(航空会社により異なる)。それら条件を考えると、転職は難しいようです。
自衛隊パイロットから民間のパイロットへ転職する際の資格は有効?
2014年度から、自衛隊のパイロットが民間のパイロットへ再就職できるようになりました。これは近年の民間航空会社のパイロット不足によるものです。また、中高年の航空機パイロットは給料が高く人件費がかかるため、パイロットの若返りを促進し、中高年パイロットは転職してもらうことにより、人件費の削減を狙っています。防衛費の人件費の割合は4割にもなるので、人件費削減は課題になっています。また、自衛隊員の平均年齢が他の国よりも高く、若返りも大事な課題です。
でもパイロットは超エリートですから、他の自衛隊員のように転職に困るようなことはないと思います。
海上自衛隊 海技試験は民間の転職に有効?
残念ながら、自衛隊で海技試験に合格していても、民間の海技士免許の代わりにはなりません。退職後に海技士免許を取得する必要があります。また、海上無線技士等の追加資格が必要になる場合があります。
例外として、自衛隊勤務中に内火艇の操舵のため「小型1級船舶免許」を取得する場合があります。これは民間共通の免許ですから有効です。
履歴書や職務履歴書、志望動機は手を抜かずに作成しよう
自衛隊では、苦手な人も比較的多そうですが、民間の会社では通用しません。自分で就職活動をするなら、本を買って書き方を学んだり、転職エージェントを利用して履歴書の添削をしてもらいましょう。無職状態であれば、ハローワークでの履歴書添削も有効です。
また自衛隊員は、履歴書や職務経歴書を書く際には注意が必要なことがあります。それは自衛隊の機密事項に触れないかということです。また、細かい自衛隊内部での職歴を記述しても、自衛隊以外の人は理解できないので有効ではありません。自衛隊以外の人では、体力や協調性以外の判断は難しいのです。
より、就職援護での確認や、転職エージェントの添削を行ってください。
予備自衛官になる
「予備自衛官」とは、通常は社会人として生活しながら、防衛や災害に応じて招集される自衛官のことを言います。
せっかく身につけた能力を生かさないのはもったいないです。より、予備自衛官として、必要とされるときだけ働くというのは賢明な生き方です。
予備自衛官には3種類あり、「即応予備自衛官」「予備自衛官」「予備自衛官補」があり、元自衛隊員なら前者2つになります。ちなみに「予備自衛官補」は自衛隊未経験者からなるもので、訓練終了後に予備自衛官になります。自分も国防や災害時に一役買いたいと思う人は、応募するのも良いと思います。ただし、訓練時には本業を休む必要があり、予備自衛官以上でも年間に一定の期間の訓練があります。そのことを了承してもらえる職業に就いていなければなりません。
自衛隊の転職
いかがでしたか?。
自衛隊からの転職は、良い条件では難しいです。定年まで勤めていれば、後はそこそこの収入の仕事で良いかもしれませんが、任期制自衛官では第二新卒レベルで社会人生活が始まったばかりの状態です。そこからの再就職は、給与面でも恵まれていない職種に就く人が多いのが現実です。
より、自衛隊に入る際には、退職後の道筋を立てておく必要があります。特に任期制自衛官を選ぶときは、なぜ選んだかの明確な理由が必要です。任期が終わって除隊して違う仕事に就くのなら、最初から定年までの仕事を選ぶ方が良いですから。もちろん、自衛隊の仕事に誇りがあり、その経験を次の仕事に生かしたいという理由があれば、正しい選択だと思います。
実際、自衛隊から転職して成功している人もいます。訓練で養われる精神力やチーム力、部隊を引率する統制力は、民間の会社でも多いに役立っています。
自衛隊を転職する方々も、その経験を十分に生かして、社会で活躍してください。