看護師の転職時期
女性が一生食べていける職業と言われることも多いのが看護師という職業です。しかし、同じ勤務先にずっといる看護師はかなり珍しいようです。超高齢化社会を迎えた日本は、今後看護師が必要になるのは火を見るよりも明らかで、病院以外にも看護師が必要になってきます。
転職を考える時期として、結婚や出産といった人生の節目を迎えた看護師から、給与や雇用条件に不満が出てきたというものもあります。どの職業にもつきものですが、人間関係に疲れたという幅広い理由から転職を考える看護師は多いのです。
看護師は就職先に困らないと言われていますが、転職に良い時期があればそれに合わせて転職をしたいと思うものです。今回は看護師さんが転職するのに最適な時期を調べてみました。
看護師の転職は意外と時間がかかる
一般職でも転職には3か月ほどの時間がかかります。看護師不足と言われ、売り手市場である看護師でも、転職には2か月は最低でも要すると考えましょう。これは求人を探し始めて、次の勤め先に入職するまでの期間となります。一般職ならば書類選考や面接が2回や3回ありますが、看護師の転職は面接でも大体1回で済みます。
しかし看護師の転職となると、一般職よりも事前に用意するものが多く、そのための準備に時間がかかることもあるでしょう。また、先に書いた転職期間は職場を選ばない転職をした場合です。条件に見合った就職先や条件が良ければ求人の応募も多く、それなり時間がかかると思わなければなりません。
看護師の転職にはまず準備が必要
看護師の転職は一般職とは異なり、事前に用意するものが多いです。まず、履歴書や職務経歴書。そして、看護学校の卒業証明や成績証明書が必要となることがあるため、存外に揃える時間がかかります。
転職を考えているのなら、在職中から準備を進めておくことをお勧めします。そうすれば、スムーズに転職活動ができますし、理想とする求人にすぐに応募することができます。
看護師が転職活動をするにに1番いい時期は?
転職しようと考えたき、転職活動を始めるのにベストな時期というものがあるのでしょうか。ずばり、転職にベストな時期というと「求人が多い時期」です。
求人が多い時期になれば、なかなか空かない求人枠が空き良い条件の求人を見つけることもできます。これは、求人が多くなれば条件の良い求人も必然的に多くなるということです。また、求人の多い時期は、看護師という人材を確保したいと採用側は考え、採用基準が若干緩むとも言われています。よって、看護師の求人が多い時期がベストな転職時期だといえます。
看護師求人が多い時期
売り手市場である看護師求人は年中を通してありますが、特に3月~4月、9月~10月は求人が増える時期です。すでにご存じの方も多いことですが、この時期は新年度などの年度が新しくなる時期なので、看護師以外の一般職も多くなる時期でもあります。
これらの時期に求人が多くなる背景としては、年度が新しくなる時期にそれに伴う退職者の後任者を補充するためや、新規事業のスタートがあったりと求人が増える時期なのです。
また、新卒者と同じ時期に中途採用者も一緒に研修をしたい。と考える求人先もあるようです。しかし、年度が新しくなる時期以外にも看護師の転職に適した時期があります。
12月と1月
12月から1月というのはボーナスシーズンから新年を迎える時期です。看護師のボーナス支給時期は大体12月です。そのため、ボーナスをもらってから退職しようと思っている看護師も多く、1月は求人が多くなるといわれています。
それ以外にも、4月に転職をしようと計画している看護師も多いと言われ、12月末、つまり年末に退職をする看護師も多いといわれています。この時期は病院も人手不足となりやすいそうです。
7月と8月
冬のボーナスが12月なら、夏のボーナスは7月に支給されます。よって、12月と同様にボーナス支給後に退職する看護師さんが多くなる時期です。よって、看護師の求人も多くなる時期です。
8月は隠れた求人時期です。それは、公務員看護師の求人が多いといわれている時期だからです。国立や県立病院に転職を考えている看護師さんはこの時期の求人に注目しましょう。
4月と10月は注意が必要な転職時期
年度の始まりである4月は最初に書いたように、年度の始まりの時期なので求人も多くなり転職に適した時期です。しかし、4月は新卒、新人看護師の雇用を重視する時期なので、思っていたよりも中途採用の求人が少ないという意見もみられます。よって、年度の始まりの転職としては、3月までには求人応募を済ませてしまったほうが良いとも言えるでしょう。
そして、10月も転職の注意が必要な時期です。この時期は上半期でやめていった看護師の求人が増える時期です。「穴埋め求人」というものです。上半期で辞めていった看護師さんの離職理由が、雇用条件となっていることもあり、条件が決して良いとは言えない求人が出回る時期といわれています。
看護師が退職するのにいい時期
退職するよい時期があるならそれに越したことはありません。退職にいい時期を逃し、金銭的に損をしたり、やめる時に引き止められて心残りができたといった円満退社ができないこともあるかもしれません。
今すぐにでも辞めて転職活動をしたい看護師の方ももちろんいらっしゃるでしょう。しかし、退職に急いでいないのなら、円満退社に向けて退職にいい時期にやめることをお勧めします。
ボーナスをもらってから退職
先立つものはやはりお金です。よってボーナスをもらって退職することをお勧めします。ボーナスの支給時期は一般的に年2回、夏と冬です。ボーナスの査定時期というのが、夏は前年度の下半期の10月から3月で、冬は4月から9月の上半期となっています。ボーナスをもらうには支給日まで在籍している必要があります。
これは各病院の規定によって異なるので、確認しておきましょう。辞めるのにお金をもらって悪い気がすると思う看護師さんもいるかもしれませんが、労働の対価として受け取りましょう。転職には何かとお金も必要になります。
看護師求人が多い時期に退職
言わずもがな、看護師の求人が多い時期に退職したほうがいいです。先にも述べたように看護師の求人が多い時期だと、転職先の幅は広がりますし、採用水準も若干ですが下がるといわれているので、目標としている求人に採用されやすいです。
看護師が退職に適さない時期
先ほどまで、看護師の退職に良い時期を書いてきましたが、反対に退職に適さない時期もあります。それは人出が足りない、人員不足の時です。このような時期に退職すると同僚の人たちや、師長さんといった上司にいい印象を残しません。
連休の時期は看護師不足
看護師さんが人手不足になる時期というのは、ゴールデンウィークや大晦日、お盆休みです。つまり、連休が続く時期です。この時期はやはり看護師さんも休みたいものですが、医療現場はそうは言っていられません。最低限の人材を確保してシフトを回していきたいと考えているのに、退職してしまうと、当然職場の人たちはあまりよく思わないでしょう。
4月から5月は大型連休があるので退職に不向き
新人研修が忙しい時期といえば、4月です。これは看護師さんだけではありません。新人さんなので即戦力にはなりませんし、4月に中途採用された人もまだ慣れない時期でもあるので、この時期に退職することはお勧めしません。
また、4月下旬から5月はゴールデンウィークという大型連休があるので、4月から5月の退職はどうしようもない事情がない限り避けた方がよいでしょう。
看護師が退職する一番いい時期の結論
以上のことを鑑み、最も看護師が退職するいい時期というのは1月中旬から下旬にかけてとなります。ボーナスをもらえますし、求人が多い時期でもあります。8月あたりは公務員看護師の求人もあるためその求人に募集したいと考えている看護師さんもいらっしゃるでしょう。
その際は人手不足の時期を避けて退職するのがベストです。上司に退職の旨を伝える時期は辞める3か月前になるので、その時に退職時期を相談した方が後味が悪くなることはないでしょう。
看護師が中途採用する時にベストな時期
今まで看護師の退職時期や、求人が増える時期といった側面から看護師の転職を説明してきました。看護師の方なら気が付いていらっしゃるでしょうが、看護師求人というものは年中あり、中途採用をしてない医療現場はないと思ってしまうほどです。
しかし、中途採用の求人は増える時期はあり、看護師の求人はそこにこだわって転職活動をした方がいいといわれています。中途採用の求人が増える時期とメリットについて書いていきます。
退職者が増える春・お金をもらって辞めたいボーナス前後
中途採用の看護師求人が多いのも春です。大体2月から3月が最も中途採用の求人が多いです。なぜ、中途採用の求人が多くなるかというと、やはり、春は人が動くシーズンですし、退職者がどこの病院にも発生するからです。
最も退職者がでるのが3月末です。よって、逆算すると1月から2月が中途の求人が多くなるということです。
そして、ボーナス支給シーズンです。やはりお金をもらって辞めようと思う看護師さんは多いものです。退職は決まっていてもボーナス支給日まで在籍していればボーナスは支給されるので、それを考えて退職日を決定する看護師さんは多く、よって、ボーナスが支給される月の末日が退職する傾向にあるようです。よって、6月~7月、12月~1月も中途採用の求人が多くなります。
中途採用時期を知って納得のいく転職を!
看護師の転職について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。中途採用の求人が多くなるかを把握するだけでも、転職活動がスムーズに進みます。理由は前述したとおりですが、完全に病院を退職するまでには、長くとも3か月はかかるものです。まず、上司である師長に退職の旨を伝えるのは、早くても退職希望日の3か月前、遅くとも2か月前にしておきましょう。
退職してから求人を探していては、条件の良い求人や希望する求人を見逃してしまいます。よって、中途採用の求人がいつ出回るか、多くなる時期があるのかを把握するのに越したことはありません。
やはり、選択肢の多い時期に転職活動を始めれば、満足のいく病院に転職できるものです。転職を考えている方は、中途採用の求人が多くなる時期をチェックしてみましょう。そして自分が納得できる転職活動を迎えましょう。