就活で使われる適性検査とは?
就活での適性はかなり重要な要素です。適性を知ることによって、就職後の進路はスムーズなものになり、自分らしく働くことが可能になるでしょう。
雇用する企業側にとっても、人材採用のミスマッチは大きなデメリットです。余分な時間や労力を費やすことのないように、就活生に対して適性検査が行われます。
適材適所に人材を配置することが、雇用側、雇用される側双方に有益と言えるでしょう。
適性検査のねらい<感情・知能・意欲などを見極める>
仕事に対する能力や適性を調べれば、ミスマッチが起こりにくくなることが期待されます。向いてないことをいくら続けても一向に上達しないでしょう。反対に適職であれば短期間で業績を上げることができます。
性格や気質を知ることで、職場に順応できるかどうか、能力を知ることで知識や技術を習得するための能力があるかどうか、興味や関心を知ることで意欲があるかどうかを調べることができます。
適性検査の種類と内容<性格検査・能力検査>
適性検査にはいろいろな種類のものがあります。学校の試験のように、国語、数学、英語などの学力や常識力がどの程度なのかを検査する他、業務の向き不向きを調べるために行う性格適性検査や意欲を調べるための趣味嗜好検査があります。
同じ業務を行う他の人との比較によって、業務の中でその人が持っている能力をどのくらい発揮できるかを知ることができます。
適性検査の方法<Web・筆記・テストセンターなど>
就活の適性検査の方法は、検査の種類によって違ってきます。筆記試験が必要な能力検査では、学力試験と同じく不正を防ぐため、多くの場合、会場と時間を設定する必要があります。
また性格適性検査や趣味趣向検査はWEB上でテストできるため、会社でも自宅でも受けることが可能です。
他にも時間や場所が制限されますが、テストセンターは能力検査と性格適性検査などすべての検査を受けることができます。
就活で知っておきたい適性検査10種類
就活時の適性検査には数多くの種類がありますが、どんな内容のものがあるのか大まかに知っておけば就活対策になるでしょう。
また単純に就活時の適性検査が悪かったから不採用、良かったから採用と考えられるものではないことも理解しておきましょう。
ここでは就活で使われることの多い適性検査10種類を詳しくお伝えしていきます。
就活で知っておきたい適性検査1:SPI3
SPI3とは、株式会社リクルートキャリアが提供している就活に使われるWEB適性テストです。検査方法は上記で紹介した3種類の方法で受験することが可能です。
国語力では、漢字や語彙、長文読解が、数学力では計算問題、暗号読解、推論、表の読み取りなどが試されます。適性検査の種類は、この他、心理テストのような数十個の質問に答える性格適性検査があります。
就活で知っておきたい適性検査2:玉手箱
玉手箱も能力検査と性格適性検査の2種類が行われます。国語力では、長文に対する論理的読解、趣旨判定、趣旨把握を、数学力では四則逆算、図表の読み取り、表の空欄の推測などが試されます。
また英語も含まれ、論理的読解と長文読解が試されます。特徴は、同じ問題形式では1種類の問題だけが出題され続ける部分です。
性格検査と意欲を調べる検査では数十個の質問が出されます。
就活で知っておきたい適性検査3:TG-WEB
TG-WEBは自宅で受験できる種類のWEBテストになります。国語力では、難解な長文読解、空欄補充、並べ替え問題が出題され、数学力では、暗号や展開図、推論など難易度の高い問題が出題されます。
就活時に新型の問題を出す企業もあり、特徴は短時間で大量の問題を解く力を試されます。このほか、性格検査は7種類あり、数十個~百個を超える質問が出題されます。
就活で知っておきたい適性検査4:GAB・CAB
CABはSEやプログラマーなど、情報処理やシステム関連の企業で就活時に採用されている検査です。暗算、法則性、命令標、暗号などの数学力を試す種類の出題がされます。問題数が多く、時間も制限されます。
GABは、総合商社や専門商社、証券・投資、総研などの業界で採用されている就活時に行われる検査です。論理的理解が求められる言語理解と、表やグラフの読み取りを求められる計数理解に加えて性格適性検査が行われます。
就活で知っておきたい適性検査5:内田クレペリン
能力検査と性格検査によって、就職後の働きぶりを予測する種類の検査です。能力検査では、簡単な一桁の足し算を1分ごとに行を変えながら、休憩をはさんで30分間行います。
計算量や誤答による作業曲線から能力、性格、行動面の特徴を測ることが可能です。能力テストでは与えられた作業をどれだけ早く処理できて、どれだけ効率よく作業できるかなどが判定されます。
就活で知っておきたい適性検査6:V-CAT
主にメンタルヘルスとその人の持ち味を調べるために就活時に使われる検査です。個性が発揮できるかどうかはメンタルヘルスの状態の良し悪しにかかっていると考えられています。メンタルヘルスの状態が良いと長所が発揮され、メンタルヘルスの状態が悪いときは短所が出やすくなります。
研修での利用による社員の自己理解、メンタルヘルス対応の利用、昇格試験や管理者教育などさまざまな使い方ができます。
就活で知っておきたい適性検査7:ENG
ENGは、SPIの英語版です。テストセンターと筆記試験での実施のみ行われます。テストセンターでは20分、筆記検査では30分の制限内で回答します。
問題の種類は、同意語、反意語、空欄補充、英英辞書、ご文訂正、長文読解の7種類から出題されます。総合商社など、英語力が必要になる企業にて行われます。
就活で知っておきたい適性検査8:IMAGES
日本SHL社による筆記試験です。数学力は、暗算(足し算、引き算、掛け算、割り算)、分数から%への変換問題、概数系の問題、%系の問題といった種類の問題が出題され、国語力では長文読解が試されます。
GABの簡易版とも呼ばれ、就活用に能力検査のみ行われます。中学高校時代の読み書きと計算が主な出題問題になっています。
就活で知っておきたい適性検査9:SCOA
SCOAは、SPIに一般常識問題と英語が加えられたような適正検査です。能力検査では、国語力は長文読解を、数学力では約数と倍数の計算、空間把握、数列、推理の能力が問われます。
一般常識問題は、物理、化学、法律、歴史など高校1年生レベルの知識が、英語は中学から高校1年生レベルの単語や文法の問題が出ます。性格適性検査はSPIとほぼ同じ種類の検査が行われます。
就活で知っておきたい適性検査10:CUBIC
CUBICの能力検査では、中高で習ったことをベースにした言語、論理、数理、図形、英語の5教科から各科目20問づつの問題が出ます。
また性格適性検査の特徴は、「どちらでもない」を選べない種類の質問になっています。必ず全問回答する必要があり、空欄があると受け付けない仕組みになっています。
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適性検査の受験対策
就活では、適性検査の対策も必要になってきます。ご紹介した適性検査の種類に対応した対策マニュアル本も数多く出版されています。年度版から最新版まで筆記試験問題集がそろっているので、参考にして就活の受験対策をしましょう。
性格適性検査に対しては、特に対策は必要ありません。自分らしさを伝えるためにも思ったままをストレートに伝えましょう。
適性検査の実施方法別対策の仕方
適性検査では、筆記試験問題以外にも検査実施方法によって対策の仕方が変わってきます。
検査方法の特徴をまず知って、それぞれ検査の種類に適した対策を行い、就活を成功させましょう。
Web
Webでの適性検査では、能力検査ではなく性格適性検査を行うことがほとんどです。能力を問われているわけではないので、特に対策は必要ありません。
理想の人物像を装って回答しても、就活では自分に利益になるわけでもありません。ありのままの自分の姿を伝えることが大切です。
筆記・マークシート
まずは自分が就活で面接を受ける企業がどんな種類の適性検査を行っているのかを調べます。わからなかったら利用率の高い検査から勉強したり、SPI適性検査の対策本だけでも手に入れ、取り組んでみましょう。
筆記試験は、受験対策に似ています。対策本を手に入れて、くりかえし問題を解き、問題に慣れることが大切です。出題傾向やパターンの種類を把握しておけば、実際の試験でも慌てなくて済みます。
テストセンター
テストセンターの試験は、自宅でWebの性格適性検査が受けてからセンターでの筆記試験を受けることになります。性格検査で正直に回答しないと、就活の面接時に人物像にギャップを与えてしまうので、正直に答えましょう。
300問を30分で解かなくてはならないので、時間内に終えられるよう時間に気を配りましょう。また迷ったときは「どちらかといえば」を使って答えてみましょう。
適性検査の種類別対策の仕方
適性検査の種類によって対策方法も若干違ってきます。ここでは就活で行われる適性検査のそれぞれの種類に合った対策方法をお伝えしていきます。就活時の参考にしてみてください。
SPI3
数ある適性検査の種類の中で、企業で使用されるものの約半分はSPI3と言われています。就活用に過去問題集や対策本が沢山出ているので、これをくりかえし勉強することをおすすめします。
また模擬試験を行っている場合があるので、進んで受けてみましょう。実際の試験の予行になって雰囲気に慣れることができますし、時間配分の予測も可能になります。また間違った問題の確認をすることも重要です。
玉手箱
SPIに次いで利用されることの多いのが玉手箱です。自宅で受けるWebテストまたはテストセンターでの受験になります。
ひとつの問題形式から同じパターンの問題がくりかえし出されるので、パターンを読み取ることが大切です。
また1問当たりにかけられる時間が短い問題も含まれているので、就活の受験勉強でも時間制限内に終えられるよう対策本で練習しておくと良いでしょう。
内田クレペリン
足し算を繰り返し行うクレペリン検査は、練習すれば簡単に結果を高められるため、模擬検査を何度も繰り返してみましょう。
エクセルファイルの練習問題があるので、参考にしてみると良いでしょう。数日間で手っ取り早く処理能力が上げられるので、就活で役立つでしょう。
適性検査の種類と対策を知って就活を成功させよう!
就活で自分が面接を受ける企業の使用している適性検査の種類を確認して、ここで紹介した対策を試してみましょう。
能力検査の対策本や過去問を繰り返し練習することが重要です。ぜひ参考にして、就活に臨んでみましょう。