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2019年06月15日

ホールディングス制の採用を行う6つのメリット|基本の採用フロー

最近採用する会社が増えつつあるホールディングス制について、わかりやすく説明しています。予備知識が無くても理解できるよう、ホールディングス制の意味から始まりその種類、沿革、特徴、メリット、とりわけその人材採用システムについて解説しています。

ホールディングス制の採用を行う6つのメリット|基本の採用フロー

ホールディングス制の2つの種類

「ホールディングス」という言葉がつく会社名を見かけることがあります。「HD」というように省略表記される場合も多いでしょう。このホールディングス(holdings)制は、持株会社制と訳されます。

持株会社とは、他のグループ会社を支配する目的で、グループ会社の株式を保有する会社をさします。持株会社には、純粋持株会社と事業持株会社の2種類があります。

ホールディングス制の種類1:事業持株会社

事業持株会社とは、グループ会社の株式を保有することで当該グループ会社を支配しつつ、持株会社自身もまた、生産や販売などの事業を営む会社のことをいいます。

これは、従来からいわゆる「親会社」として(旧商法と現行会社法との間でその定義には多少の差異があるにせよ)認められ、存在していました。

事業持株会社の実例としては、楽天、ソニー、資生堂、日本たばこ産業、近鉄エクスプレス、日本電産などがあります。

ホールディングス制の種類2:純粋持株会社

一方で純粋持株会社とは、事業持株会社のように事業はせずグループの管理のみを業務とする持株会社です。

この純粋持株会社は戦後、独禁法により禁止されてきましたが、1997年の独禁法改正により解禁されました。いわば狭義の持株会社であり「持株会社」と言う場合はこちらを指すことが多いでしょう。ただし、独禁法の定義での「持株会社」には事業持株会社も含みます。

ホールディングス制の採用を行う6つのメリット

そもそも純粋持株会社が独禁法によって禁止されていたのは、それによる一部企業グループへの事業支配力の過度の集中を防ぐためでした。

これが前述のとおり解禁されたのは、近時の情報化や産業空洞化などの日本経済を取り巻く状況変化により、ホールディングス制のメリットがより重視されるようになったからです。

では、ホールディングス制のメリットとは具体的にどのようなものでしょうか。よくあげられるのは以下の6点です。

ホールディングス制の採用を行うメリット1:意思決定が早い組織を作れる

社会の情報化がますます進みつつある今日では、経済状況の変化のスピードは以前と比べて格段に上昇しており、そこでは経済環境の変化に合わせた素早い意思決定が求められます。ホールディングス制ならば迅速な意思決定が可能です。

グループ全体の戦略決定をする際に、グループ会社各社が関わらず、普段からグループ全体の状況を把握し分析している持株会社単独で意思決定をした方がスピーディーに処理できるのは明らかでしょう。

ホールディングス制の採用を行うメリット2:事業毎のリスクを分散できる

ホールディングス制を採った場合、事業ごとに別会社になりますので、万一その事業が失敗した場合でも、他のグループ会社には大きな影響を与えずに済みます。

ホールディングス制以外にも、類似の制度として事業本部制や社内カンパニー制などもありますが、これらはいずれも法的には同一会社内の事業とされるため、リスクの分散手段として十分ではありません。

ホールディングス制の採用を行うメリット3:各事業の実情を把握しやすい

ホールディングス制において持株会社とりわけ純粋持株会社は、その業務として常に当該グループの状況の把握・分析に努めています。

また、グループ内の各事業会社とは法律的にも別会社組織になっています。そのため、持株会社であれば、そのグループの各事業会社の実情をきめ細かく、かつ公平・客観的に把握することが期待できます。

ホールディングス制の採用を行うメリット4:M&A防衛や対応ができる

ホールディングス制を採用すれば、M&Aに対しても適切に対処しやすくなります。

すなわち、ホールディングス制においてはそのグループ会社の株式は持株会社が保有することになるので、当然ながらそのグループの意思に反した外部の第三者からの敵対的なM&Aに遭うことは無くなります。

逆に、グループにとって好都合なM&A案件の場合には迅速に対応でき、グループの競争力強化の機会を逃さずにすみます。

ホールディングス制の採用を行うメリット5:損金算入限度額がトータルで増える

課税対象となる「所得」とは、「益金」から「損金」を引いたものです。この「益金」を少なく、または「損金」を多く計上できれば、その分だけ節税できます。

社内カンパニーなどと違ってホールディングス制を採用して法的にも別会社扱いとなれば、たとえば交際費などの損金はグループ会社ごとに認められます。

なお、税金に関しては、それが単なる課税逃れとならないよう、専門家にも相談して十分慎重に行う必要があります。

ホールディングス制の採用を行うメリット6:ポストが増え社員の競争意欲が増す

ホールディングス制をとり、別会社という形にすれば、必然的にその会社固有の社長なり総務なり経理が必要になり、そこには責任者が必要になります。すなわち、新しいポストが生まれます。

このようにして新たなチャンスが生まれれば社員の競争意欲も活性化され、ひいてはグループ全体の活力にもつながります。

高すぎるハードルには挑戦意欲も湧きません。こうしてある程度ポストを増やすのも一つの方法でしょう。

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ホールディングス会社で一括で採用・契約して出向させる

ホールディングス制のもとでは、持株会社にるグループ全体の一括採用が行われることがあります。

すなわち、持株会社は社員の採用に際し、その持株会社自身の社員だけでなく、当該グループに属する事業会社の分までまとめて社員を一括して採用し、その上で、持株会社から個々のグループ会社に出向という形で配属させていくというシステムがとられることがあります。

一括採用後の出向の目的4つ

ホールディングス制企業グループにおいては、このように各事業会社が社員を直接採用せずに、わざわざいったん持株会社が採用し上で出向させるという回り道をするのは一体どうしてでしょうか。

それには、主に以下のようなホールディングス制特有の4つのメリットがあるからだとされています。

一括採用後の目的1:キャリア形成

各事業会社が直接採用すると、どうしてもその社員はその事業会社に固定されがちになるのは当然です。しかし、それは社員のキャリア形成にとって必ずしも良いこととは言えません。

この点、上記一括採用はこのキャリア形成にも有用です。持株会社が採用すれば、どこか一つの事業会社に偏ることなく公平な立場から、当該社員の経験や能力、人柄からして現在どの事業会社が一番ふさわしいかを持株会社が俯瞰して判断出来ます。

一括採用後の目的2:業績アップ

このように持株会社がグループ全体を見渡して流動的に人材を配置転換できることは、単に個々の社員のキャリア形成に資するのみならず、グループ全体の業績アップにもつながります。

ホールディングス制によって持株会社が全体の人事を一括して掌握することで、状況の変化に応じた迅速な配置転換による業績アップが期待できます。

一括採用後の目的3:企業間交流

それまで縁の無かった他者とのコミュニケーションは多くのものを生み出します。全く関係の無い事業のメンバーのやりとりから、全く予想のつかないアイディアが生まれることは珍しくありません。

その意味で、あえて変則的な人員配置をすることで組織をリフレッシュする企業間交流は重要です。ホールディングス制を採用すれば、持株会社による一括採用および出向システムによってこの企業間交流も容易になります。

一括採用後の目的4:雇用調整

場合によってはグループ内の一部の事業の業績が悪化して人員がだぶついてしまうことも十分ありえます。また逆に、一部の事業で急に人員不足が発生することもあるでしょう。

急な雇用需要の変化にも、ホールディングス制を採用した株会社による一括採用および出向システムであれば迅速かつ柔軟に対応することが出来ます。

ホールディングス制の採用を詳しく知り転職活動をしよう

このようにホールディングス制を採用する企業グループでは人材確保についても独特の採用システムがとられることがあります。この点に関しては特に規制などもありません。

前述のようにいったん持株会社に採用されたのちに各事業会社に出向するケースもあれば、会社説明会は持株会社で行われるが採用先は最初から事業会社となるケースもあります。

ホールディングス制を採用する企業が増えている昨今、十分な情報収集が必要です。

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