インターンシップとは?
インターンシップとは簡潔に記載すると、学生が企業で働くことを体験することができる職業体験制度のことです。これは学生側にも企業側にも大きなメリットがあるので、大企業になればなるほど積極的に取り入れている制度となっています。
ただし、このインターンシップ制度は後述するように大きな問題点を抱えているので、最大限メリットを活用するには壁をいくつか突破しないといけないでしょう。
学生のインターンシップの目的
学生側のインターンシップの目的は、興味のある業界は何なのか、自分にとって選びたい業種は何なのかが就職前にはっきりすることです。
実際に仕事をし始めてから「これは自分がやりたいことではない」と気が付いても、転職するのは非常に大変でデメリットもありますので、行動できなくなります。
このようなミスマッチを減らせますし、採用担当者とのコミュニケーションもとれますので、就活もかなり楽になるでしょう。
企業側のインターンシップの目的
企業側のインターンシップの目的は会社をPRするため、そして新卒採用した人のミスマッチを無くすためでしょう。インターンシップを採用している企業はインターン制度を導入していることを対外的に大きくアピールできます。
そして、新たに採用する人材がインターンを通じてきた場合は先に経験しているのでミスマッチを大きく減らすことができるというメリットがあります。
インターンシップの問題点8つ
インターンシップにはこのようにメリットが多数ありますが、デメリットや問題点もかなり存在しています。
インターンシップを知名度アップのためになんとなく取り入れた企業や、就活に有利になるといわれてなんとなく実施してみた学生も、この問題点をしっかりと理解したうえで行動しないと時間や経費を浪費してしまいます。
インターンシップの問題点1:採用直結型インターンシップについて
非常に厄介な問題点がインターンシップを受ける人狙いの採用目的でインターンシップを取り入れている企業が増加していることです。
いわゆる水面下での採用活動が高齢化社会が加速度的に進んでいるがゆえに増えてきているので、その一環としてインターンシップ制度を活用している企業が増加してしまっています。
この現状を知ってしまった学生からは「ちょっとした職場体験ができない」という意見も出てきています。
インターンシップの問題点2:欧米式インターンシップとの違い
日本式のインターンシップは企業の事業内容を知ることが目的となっていますが、欧米式はビジネススキルやキャリアを身につけることが目的となっています。
つまり、欧米式のインターンシップはスキルアップのために活用されているものであるのに対し、あくまでも就職活動の一環として行っている日本式とは大きく異なっています。これも問題点の一つです。
インターンシップの問題点3:学生と企業側のミスマッチ
一部の企業は有能な人材をその人のポテンシャル目当てで採用することが目的となっているので、学生側と企業側の考えがマッチしなくなっています。
もともと、インターンシップ制度は学生と企業側のミスマッチを無くすために行われているものだったのですが、この考え方が企業側に浸透していないが故の問題点が浮き彫りになりつつあります。
インターンシップの問題点4:無給インターンが悪い意味で横行している
基本的に、インターンシップ制度は短期の場合はちょっとした職場体験や職場紹介ということで無給となりますが、社員と同じような義務が発生する長期インターンシップは労働に該当するので給料が発生します。
しかし、このインターンシップ制度をただで手に入る労働者と考えて採用している企業もいるので、インターンシップ選びが難しくなってしまいます。はっきり言ってこれは非常に大きな問題点です。
インターンシップの問題点5:そもそもどこで探せばいいのかわからない
アルバイトや転職のための情報を集めるのは簡単ですが、インターンシップの情報を学生が探しにくいという問題点があります。
就活支援サイトにあるのか、アルバイト系の求人情報サイトにあるのかよくわからないので探せないまたは探しにくいと感じている学生もいるでしょう。そんな人たちのための情報共有も課題です。
インターンシップの問題点6:企業側の負担が多い
インターンシップ制度の問題点として、インターンを受け入れるために発生する負担が大きすぎるというものがあります。
日本の企業が欧米式インターンシップ制度のように長期間スキルアップの場所として提供することができているところは非常に少なく2 週間未満までの実施期間が8 割を超えているのも明代点です。
インターンシップの問題点7:自分にあったインターンかどうかがわかりにくい
企業と新人とのミスマッチを減らすために行われるインターンシップですが、自分の目的や条件にあったインターンかどうかを見つけにくいという状況もあるのが問題点です。
企業側は果たしてどのような目的でインターンシップを取り入れているのか、何をさせる予定なのかをはっきりと提示して大々的に伝える必要がありますが、まだまだ不十分となっています。
インターンシップの問題点8:学業との両立が難しくなる
サークルなどに入っていない人ならばある程度時間はとれるでしょうが、長期インターンといった時間がかなり必要なものとなると、学業との両立が難しくなってしまいます。
休みの期間中ならばまだ問題ないのですが、休みが終わって授業が始まると色々と大変です。特に必須科目も大量にある低学年で長期拘束をされてしまうと参加するのが難しくなってしまうでしょう。
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インターンシップを成功させるには?
このようにインターンシップはいろんな問題点を抱えているので企業側も学生側も成功させるためにはある程度の努力が必要になります。具体的に、問題点を見つめなおして成功させるためにはどうしたらいいのかを考えていきましょう。
長期的な目で見る
インターンシップは企業側もすぐに成果が出るものではないので、出来る限り長期的な目線で考える必要があります。学生側もスキルアップの場所やミスマッチを減らすための場所と考えて長期的な目線が重要です。
日本では短期のインターンシップが流行っていますが、短期だと実際の業務が目にくいですし、企業側も参加してくれた人がどんな人なのかあっさりとした知ることができません。
学生とのコミュニケーションを活発化させる
インターンシップは無給労働のために悪用している企業もありますので、そのような悪い企業に引っ掛からないようにするためにも学生間での情報共有も不可欠ですし、企業側もどのようなことが求められているのか学生側から吸い上げる必要があります。
どちらにとっても不幸なインターンシップ制度にならないように、最新の情報を集めることは常に重要な事柄となるでしょう。
インターンシップの問題点について知ろう
インターンシップ制度がある程度学生に浸透したがゆえに新たな問題点も浮き彫りになっているのが実状です。学生時代という貴重な時間を失わないためにも、採用直結型インターンかどうかといった情報は共有する必要があるでしょう。
特に先輩の就職活動がどうなっているのか、問題点はあるのかを聞くことは非常に役立ちますので、学生生活中に横だけではなく縦の関係も築くことが重要になります。