インターンシップとは
日本では1997年頃から一般企業でも導入されるようになってきた「インターンシップ」は、100年以上前のアメリカで発祥したといわれています。
医療現場での研修医や教育現場の実習生という形で日本でも取り入れられようになり、現在では多くの企業で取り入れられるようになりました。
「インターンシップ」とは、どのようなものでどのような種類があるのでしょう。
インターンシップの定義
「インターンシップ」とは、在学中の専門学校生や大学生が企業で実習や研修といった就業体験を行うことで、経験を積んだり専門性を高めるために行われている活動のことです。
企業側はインターンシップを導入することにより企業を知ってもらう機会になりますし、優秀な学生を発掘する機会になったり、学生の能力を図ることができる機会にもなります。
インターンシップの種類
インターンシップには大きく分けて、1Day・短期・長期の3つの種類があります。
1Dayは1日で完結するもので、就業を体験するというよりも企業をより深く知ってもらうイベントのようなものが多いです。
短期は夏休みなどの期間を利用して長くても1ヶ月程度、就業体験プログラムを体験していくものが多いです。
長期は3ヶ月から半年の長期にわたるもので、週2から3日のシフト制で勤務することが多いです。
インターンシップを導入する目的4つ
近年、大企業をはじめとしさまざまな企業でインターンシップは取り入れられるようになってきていますし、参加する学生も年々増えています。自社でも取り入れたいと考える担当者は多くなってきていますが、導入する際にはどのような目的があるのかを明確化させる必要があります。
ここではインターンシップを導入している企業はどのような目的をもっているのか、またどのような目的を達成しているのかを紹介します。
インターンシップを導入する目的1:社内人材の育成
企業がインターンシップを導入する目的として社内人材の育成を挙げることができます。
指導を行う機会を社員に与えることでモチベーションの向上や指導能力・管理能力をアップさせる目的があります。特に、若手社員を指導者として持ってくることで指導者としての立場を理解する機会を与えられます。
インターンシップの導入は、社内人材の育成という目的を達成することができます。
インターンシップを導入する目的2:ミスマッチを防ぐ
インターンシップを導入している企業は、企業と学生のミスマッチを防ぐ目的を期待している場合もあります。
近年、新入社員として採用した若者が数か月で退職してしまう早期離職が問題となっています。企業の規模や職種問わず起こるもので、莫大な採用・育成にかかるコストが無駄となってしまいます。
インターンシップを利用すれば仕事の内容や手順だけでなく、職場環境を知る機会となり、ミスマッチを防ぐ目的を達成できます。
インターンシップを導入する目的3:優秀な人材を集める
企業が採用する前に学生の能力を知ったり、試したりする機会を得ることで優秀な人材を集めることができるという目的もあります。
優秀な人材を短期間で行われる採用試験の中から探し出すことは至難の業です。企業にとって本当に必要なスキルを持った学生を探し出す最大の機会で、学生側も真の力を知ってもらえる最大の機会です。
優秀な人材を集める目的でインターンシップを導入することは採用試験の予備調査的役割も果たせます。
インターンシップを導入する目的4:早期に若手を育成する
インターンシップを導入する目的には、早期に若手を育成する機会を得るということもあります。
若手を育成するためにはコストだけでなく、時間も必要です。入社してから育成をはじめると、戦力として働けるようになるまでに時間を要します。インターンシップを活用すれば入社後すぐに戦力として働ける人材を育成できます。
内定者向けのインターンシップを導入している企業は、早期に若手を育成する目的として活用しています。
インターンシップを導入するメリット4つ
インターンシップをどこの企業もやっているから、年々注目されているから導入しようという安易な考えではうまく目的達成できません。コストや時間を無駄にしてしまうだけです。
目的を達成できるように導入前に本当にインターンシップは必要なのか、メリットがあるのかを考えるべきです。ここでは企業がインターンシップを導入して得られるメリットにいてご紹介します。
インターンシップを導入するメリット1:職場環境や管理体制を見直す機会になる
企業がインターンシップを導入するメリットには、職場環境や管理体制を見直す機会になるということがあります。
外部からの目が入ることはなかなかない機会です。外部からの目を通して見えてくる悪い習慣を知る機会になり、慣性と化してしまっている職場環境や管理体制を見直すことができます。
インターンシップを導入するメリット2:企業PRの効果がある
インターンシップの導入は学生へ企業を知ってもらう機会になるだけでなく、社会全体へのPR効果も期待できるというメリットもあります。
インターンシップは学生に注目されだけでなく、さまざまなメディアで取り上げられるほど社会全体で注目度がアップしています。インターンシップに力を入れている企業という認知度が高まればメディアに取り上げてもらえる機会も出てくるでしょう。
インターンシップを導入するメリット3:離職率を低下させる
離職率を低下させることができることも、インターンシップを導入するメリットのひとつです。
学生は貴重な時間を利用してインターンシップに参加することになりますし、企業のことをより深く知りたいと思い参加するので意識の低い学生は集まりにくいです。そのため入社後のミスマッチを減少させ、離職も減少させることができます。
インターンシップを導入するメリット4:優秀な学生を早期に確保・育成できる
インターンシップを導入するメリットには、優秀な学生を早期に確保することができかつ、育成も早期にはじめることができることをあげられます。
採用試験開始前にインターシップで学生の能力を確認すれば、優秀な学生を早い段階で確保することができます。また内定後にインターンシップを行うことで、早期に人材育成を開始することができるので、入社後すぐに実践に移れ即戦力として活躍することも可能です。
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インターンシップを導入する際の注意点4つ
インターンシップを導入するメリットがあることはわかりましたが、良い点ばかりでなく注意しなくてはいけない点もあります。
ここでは、インターンシップを導入する際に注意したい4つのことをご紹介します。
インターンシップを導入する際の注意点1:情報漏洩しないようにする
インターンシップでは学生が社員と一緒に仕事を行っていくことになりますので、情報漏洩をしないように注意が必要です。
企業が抱える情報にはさまざまなものがあり、本当に重要な機密情報に触れなくても、顧客情報や製造方法など学生の目に触れる情報が少なからずあります。意図して学生が情報漏洩をしてしまわなくても、意図しないところで外部に漏れてしまうことがあります。
管理、秘密保持義務の徹底が必要です。
インターンシップを導入する際の注意点2:インターン生がそのまま会社に定着する仕組みを作る
インターンシップで学生を受け入れることは入社につなげる目的があります。入社まで至らなければ意味がありません。インターン生がそのまま会社に定着する仕組み作りをする必要があります。
人員や時間やコストを割いて学生に就業体験をさせても、いざ採用試験の段階になって学生が来てくれなかったら無駄なものとなります。学生がこの会社に入社したいという意欲を駆り立てられるようなプログラムを準備しておくべきです。
インターンシップを導入する際の注意点3:内定確約でないことを伝えておく
インターンシップは内定を確約するための機会ではないことを学生に伝えておく必要があります。
「インターンシップ=採用試験」ではと考え、インターンシップに参加しなければ採用されない、インターンシップに参加すれば内定がもらえると多くの人が誤解しています。インターンシップはあくまで就業体験が目的であり、選考することが目的ではありません。
インターンシップは内定確約でないことを伝えておくことは大切です。
インターンシップを導入する際の注意点4:教育係を決めておく
インターンシップで学生を受け入れる場合、少なくとも1名の社員を付ける必要があり、教育係を誰にするのかを決めておくべきです。
教育係を置くのが難しいからといって学生をほったらかしにしたり、担当者をコロコロ変えて混乱させないようにしましょう。また、仕事部分以外でのコミュニケーションも積極的に取るようにします。
学生を受け入れると一度決めたら、チームの一員として目的達成のために信頼関係を築けるようにします。
インターンシップ導入の目的を知っておこう
インターンシップを導入する場合は「なんとなく」ではなくまず、社内人材の育成・ミスマッチを防ぐ・優秀な人材を早期に集め育成するといった目的があることを知る必要があります。
そして導入してどんなメリットを得たいのか、導入する際にどのような注意点があるのかも理解することをおすすめします。