適性検査の問題例・転職/就職によく使われる問題例・企業の意図

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適性検査の問題例(計算問題/図形問題)

適性検査で頻繁に出題されるのが、計算問題や図形問題です。いづれのタイプの問題も、適性検査のみならず、ビジネスの現場で業務を行う上で必要になるスキルが試されます。

ただ、計算問題や図形問題とは言えども、どのような問題が出題されるのか、イメージがつかめなこともあります。そこで、これら二種類の出題例について、ここではお話します。

適性検査の計算問題の例

適性検査の計算問題と一言で言えども、種類は多岐に渡ります。小学校の算数の時間に勉強したような単純な足し算もあれば、四則演算を素早く行うタイプの出題も考えられます。

この類の問題は、そんなに難しいものではありません。難関大学の入学試験を解く訳ではないですし、あくまで小学校の算数のレベルで事足ります。ただし、出題される量が多いので、正確さのみならず、速さも意識する必要があるのです。

適性検査で計算問題を課すものとしては、内田クレペリン検査、玉手箱などが挙げられます。内田クレペリン検査では、隣り合う数字を足して、下1桁の数字をどんどん書き込んでいきます。玉手箱では四則演算の暗算に取り組みます。例えばですが、□+5=21÷3のような問題を素早く解くのです。

どのタイプの問題も、ゆっくり時間をかけて行うというよりは、できるだけ速く行うことが求められます。

適性検査の図形問題の例

適性検査として頻繁に出題されるのが、図形問題です。この類のジャンルは、人によって得手不得手が分かれることもあり、最終的に得点差がつきやすいです。では、適性検査の図形問題とは、いかなるものでしょうか。

図形のジャンルでは、高度な知識やスキルは求められていません。極端な話、小学生でも解答できるような問題が多いです。頻繁に出題されるのが、IQテストで出てくるようなパターンです。

「ある一定の法則に従って図形を並べると、どんな図形が最も当てはまるか?」という視点から考えます。例えばですが、「辺が一本ずつ増えている」とか「図形の数が1つずつ増える」と言った法則を見抜くのです。

この類の問題では、いかに素早く法則を見抜けるかがカギになります。

転職/就職によく使われる問題

転職活動や就職活動の際に受験する適性検査は、計算以外にも様々なジャンルから出題されます。

ビジネスに携わるということは、言語を使って他人とコミュニケーションを取ることにもなります。そのような理由から、転職や就職の試験においては、言語系のジャンルの適性検査も行われます。

では、言語に関連した適性検査の特徴について、ここで見てみましょう。

語彙に関する問題

まず対策をしたいのが、語彙に関する項目です。語彙は言語系科目の根幹を成していますし、そうである以上はこの点を疎かにすることはできません。語彙については、反意語や類義語を選ぶもの、法則から当てはまる単語を選ぶもの等があります。

反意語や類義語については、日頃から言語そのものに興味関心を持ち、自分自身の中で語彙を強化していくのが最良の対策です。法則から当てはまる単語を選ぶ問題では、二語の関係がどういう関係にあるかを見抜く必要があります。

語彙に関するタスクを制覇するためには、適性検査の問題集などで出題形式に慣れたいのは、言うまでもありません。そして日頃から国語辞典などをフル活用して、語感を高めておきたいものです。

読解に関する問題

読解をする場合は、単に語彙や表現を知っているだけでは、全くもって歯が立ちません。適性検査の専用の問題集を解いてみれば分かりますが、真の意味での読解力はもちろんのこと、物事を論理的に考える力が求められます。

ここで玉手箱の例を取ってみましょう。この適性検査では、選択肢の内容が筆者の主張に合致しているかどうかを判断します。この際、「合致している」「合致していない」「どちらとも言えない」と言った選択肢から選びます。「合致していない」は明らかに矛盾する場合、「どちらとも言えない」は本文中からは判断ができない場合となり、選択基準がそれぞれ異なるのです。

フィーリングや山勘で解答するのではなく、論理的に話の筋を追った上で解答することが、この手のジャンルでは必要なのです。

英語に関する問題

グローバル時代の今、英語力を求めてくる企業は、決して少なくありません。そのような時代の要請もあり、適性検査で英語力を試すようなことも、決して珍しくはありません。

英語のタスクにも色々な種類のものがあります。例えばですが、同意語や反意語を答える形式や、バリバリ読解問題に取り組む形式のものまで多岐に渡ります。

玉手箱の場合は、英問英答の問いと答えの組み合わせとして正しいものを選ぶパターンと、ひたすら正誤判定を行うパターンとあります。いづれもセンター試験レベルで対応が可能です。しかし、後者のパターンは、「正しい」「間違っている」以外に「文書からは正誤の判断ができない」という選択肢もあり、これが最も曲者です。

国語の読解同様、話の筋を追いながら内容を理解していくことが、英語のセクションを制覇するポイントになります。

問題の出題別の企業意図

どのタイプの適性検査も、ただ闇雲に出題されているわけではありません。企業としては、「応募者のこんなスキルをチェックしたい」という意図があるのです。出題者の意図が理解できるようになれば、どんなスキルを獲得して、どんな対策を立てれば良いのかがおのずと明確になります。

では、適性検査でどんな能力が試されているのか、問題例と共に考えてみましょう。

処理能力を試す出題例

処理能力は、どこの企業でも必要とされています。逆に言えば、この能力があまりにも低いと、適性検査の段階で足切りされる可能性もあるのです。どんな業務を行うにしても、基本的な処理能力があってこそ、通用するものです。

この能力を試される出題例としては、単純な計算問題や、左右の文字や図形を照合して正誤を判定するようなタスクが挙げられます。計算にしても照合にしても、特別な才能が求められるわけではありません。

しかし、だからと言って軽視できるものではないのです。実際に現場で業務をこなす際、少しのミスで取り返しのつかない事態を招くようなケースだって考えられます。例えばですが、数字の入力を間違ったがために、クライアントからの信頼を失ってしまったともなれば、それこそどうしようもありません。以上の点から考えると、企業側としては、基本的な処理能力を見極めたいのです。

分析能力を試す出題例

分析能力を試すような出題例も、適性検査では良くある話です。何かを分析するのは、日常の業務では良くあることですし、この能力を兼ね備えているかどうかで、実際の業務における出来も大きく異なってきます。

分析が必要なパターンとしては、法則にしたがって数字や図形を選ぶような例などが挙げられます。例えばですが、1,3,7,13,□とあった場合、どのように分析すると良いでしょうか。この場合、増加数に着目してみると、+2、+4、+6という割合になっていることに気づきます。ということは、13の後は+8となり、□に入る数字は21が正解です。

こういうパターンは、暗記では全く歯が立ちません。いち速く法則を見抜くことができるかどうかが、成否のカギを握ります。

思考能力を試す出題例

実際の現場では、自分の頭で考えて、業務と向き合っていく必要があります。その際に、様々な思考能力が求められるのは、言うまでもありません。では、この種類の能力を試す出題例について、ここでは見てみましょう。

読解問題は、まさに思考能力が出ます。しかも「物事の筋道を立てて、理路整然と思考ができるかどうか」という視点が大切です。適性検査の読解問題では、単に本文の内容を理解するのみならず、何かの結論を導くためのエビデンスが必要になります。つまり、因果関係をつかんでこそ、思考能力も活きてくるのです。この類の能力は、ビジネスに携わる以上は必須です。なればこそ、日頃からロジカルシンキングの能力を高めておきましょう。

適性検査を実務に役立てるために

就職試験にパスすることを考えると、試験対策にフォーカスを置きたくなります。ましては、苦手なジャンルに関しては、その場しのぎになりがちです。

しかし、だからと言って、お茶を濁した対策をしたところで、得られる効果は薄いものです。適性検査のタスクは、決して高度ではありません。一般的なレベルに到達していれば、合格点に達します。

大切なことは、単なる適性検査対策で終わらないことです。どの種類のタスクも、実務で必要なスキルが試されています。それならば、実務に携わることを想定して、必要な能力を涵養しておくことが、強く求められるのではないでしょうか。適性検査を実務に役立てるにはどうすれば良いのか、これを機に自分の頭で考え、実行に移してみましょう!

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