福利厚生のアウトソーシングとは?
福利厚生をアウトソーシングをする目的は、コストの削減にあります。直接利益に結びつかない間接部門である福利厚生のサービスですが、従業員のモチベーションを高めるために必要です。
アウトソーシングとは、企業の福利厚生サービスを、専門の企業に委託する運営方法のことです。 従業員がさまざまなメニューの中から、各自が利用したいサービスを選択できすことも魅力の一つです。
福利厚生アウトソーシングサービスの種類
福利厚生におけるアウトソーシングサービスを利用するには、会員制のサービスの形式が一般的です。主に二つのサービスプランが用意されています。
アウトソーシングの種類にはどのようなものがあるのか、次の項目で紹介していきましょう。
1:パッケージプラン
福利厚生のアウトソーシングには、パッケージプランというサービスがあります。利用する企業が個別に選ぶのではなく、いろいろなサービスがあらかじめまとめられ、用意されているプランです。
提携しているアウトソーシングの会社を通すことで、施設の利用料などが、通常よりもお得な価格になるように設定されています。
このパッケージプランは、定額制での利用が主となります。従業員の多い企業に向いているプランです。
2:カフェテリアプラン
福利厚生のアウトソーシングには、カフェテリアプランというサービスがあります。利用可能なサービスを設定し、従業員にポイントを支給します。従業員はそのなかから自由にサービスを選択し、ポイントを使うことで利用します。
「選択型福利厚生制度」とも呼ばれていて、パッケージプランよりも、自由度の高いプランと言えるでしょう。
福利厚生のアウトソーシングサービスを利用するメリット5つ
福利厚生をアウトソーシング企業に任せるということは、会社側にも従業員側にもメリットがあります。
例えば、長期の休暇などに利用される宿泊施設は、企業側が自社で用意するとなると、そのための建設費用や期間、管理する際の人手などが必要になります。しかし外部に委託をすれば、それらの必要がなくなります。
社員にとっても、使える施設やサービスの選択の幅が広がり、充実した余暇を過ごすことができます。
1:豊富なサービスメニューを社員に提供できる
会社が独自で福利厚生の施設などを運営するとなると、その種類も限られてしまいます。その点、アウトソーシングを利用すれば、前出の項目にあるようなパッケージプランやカフェテリアプランなど、豊富なサービスメニューの中から、自分にあったものを選ぶことができます。
2:スケールメリットを利用し経費削減
スケールメリットとは規模の経済ともいわれています。生産量などが増加すると、商品1単位あたりの費用が減少する、という意味です。
社員食堂など規模の大きな施設を充実させるとなると、その設置には莫大な費と時間がかかります。アウトソーシングであれば、社員ひとり当たりのコストを最小限に抑えつつ、充実した福利厚生の提供が可能となります。
3:人事部の業務削減と効率化
福利厚生を自社で運営管理するとなると、設置費や管理をするための人件費などがかかります。利用する時期が限られている宿泊施設などは、とくに維持に費用も人手も割かなければいけません。
アウトソーシングを利用すれば、そのためにかかる業務への人員も削減でき、結果的にコストカットにもつながります。
4:中小企業でも福利厚生を充実できる
中小企業であるからといって、福利厚生をないがしろにするわけにはいきません。むしろ、社員のやる気を引き出し、離職者を出さないためにも、充実した福利厚生が必要といえるでしょう。
しかし、中小企業で福利厚生の充実を自前で完備するのは難しいことです。その点アウトソーシングを活用すれば、大手企業と遜色のないサービスが受けられます。
5:すぐに始められる
自社で福利厚生の施設を準備するとなると、費用もそうですが時間がかかってしまいます。
アウトソーシングを利用すれば会員契約のあと、すぐに好きなメニューを利用することができます。また、多くのサービスの利用が可能ですので、その点もメリットと言えるでしょう。
福利厚生のアウトソーシングサービスを利用するデメリット2つ
とても便利な福利厚生でのアウトソーシングの活用ですが、一方でやはり注意すべき点や、デメリットも存在します。
いろいろなアウトソーシングの会社があり、各会社でも提供しているサービスやプラン、料金などもさまざまです。
自社が求めているサービスと提供されているものが合わなければ、せっかくのアウトソーシングも無駄になってしまいかねません。導入検討に際しては、熟考も必要でしょう。
1:手続きの煩雑化によるサービス利用率の減少
アウトソーシングの福利厚生施設の利用には、外部への委託という性格上、企業としての登録の手続きというものもありますが、利用する従業員などにも、アウトソーサー側の手続きに従わなければならないという、煩雑さがあります。
自社で管理している福利厚生の施設などは、利用する際はそれほど煩雑な手続きを必要としないため、比較してしまう方も少なくはありません。
2:オンシーズンの保養所・レジャー施設が取りづらい
基本的にアウトソーシングを行う会社というのは、複数の企業と契約を結んでいます。利用できる施設は、当然のことながら他の企業とのシェアということになります。
日本では、オンシーズン(長期の休み)には企業が一斉に休みに入ってしまいがちです。契約を結んでいる企業の従業員が同時期に利用したいと考えると、施設の確保が難しくなるでしょう。
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福利厚生のアウトソーシングサービス導入の流れ
福利厚生の利用に際して活用したいアウトソーシングですが、利用開始の前に準備をしておくとよいでしょう。
実際に福利厚生のアウトソーシングのサービスを始めるにあたって、どのような手順・流れになるのか、次の項目で紹介していきます。
1:導入目的の確認
具体的に、福利厚生のアウトソーシングの利用で何を得たいのか、明確にしておきましょう。さまざまなサービスやメニューもありますが、従業員の利用の仕方も考慮しておきましょう。
自社の目指しているところが、コストの削減がメインなのか、従業員の満足の向上がメインなのか、それとも両方なのか、どこに重点を置くのかで、契約を結ぶ先も変わってきます。
2:現行制度と利用状況の把握
現在ある施設や、行っているサービスなどと重複するものが多ければ、かえって無駄になってしまいます。
利用を検討しているアウトソーシングの会社で扱っているサービスの種類や傾向と、現状の把握を徹底しておきましょう。
サービスの利用者数などもあらかじめ調べておくとよいでしょう。
3:サービス選定とギャップ分析
自社での必要な福利厚生のサービスが把握できたら、次は各アウトソーシング会社の候補ごとに、詳しいシミュレーションをしておくといいでしょう。
サービスの種類が多いからといって、望んでいる施設の利用の把握を怠ると、施設の集中度合いを知らずに、その時になって利用ができないなどのトラブルに陥ってしまったりする原因にもなりかねません。下準備と分析を十分にしておきましょう。
4:契約締結・サービス開始
アウトソーシングサービスの契約が成立すれば、基本的に福利厚生施設などすぐに利用を開始することができます。
その際に気をつけなければいけないのは、従業員への周知徹底です。実際に利用するのは従業員やその家族です。彼らに利用してもらわなければ、豊富なサービスも意味がありません。
社内での周知をはかり、より良くサービスを利用しましょう。アウトソーシングサービスの会社の中には、社内で制度の案内をするサービスを行っているところもあります。
5:サービスの見直し
どれだけ事前に検討をしていても、いざ福利厚生サービスを始めてみてから不便さを感じることはあるでしょう。利用している従業員からの意見は聞き逃さず、積極的に集めて見直しを図りましょう。
せっかくのサービスが使われないままでは意味がありませんし、コストカットした甲斐もありません。アウトソーシングの会社では、契約先の利用状況を知らせてくれるサービスを行っているところもありますので、賢く便利に活用しましょう。
低コストで福利厚生サービスを充実することが可能
福利厚生を充実させるには、設備や管理にかかる労力や費用がネックになることがあります。かといって福利厚生をおろそかにしては、働きやすい企業とは言えません。
低コストで社員の健康や教育に積極的に取り組むには、アウトソーシングを利用して、会社も従業員も満足のいく福利厚生を目指しましょう。