タレントマネジメントの導入事例7つ|タレントマネジメントとは?

働き方改革

タレントマネジメントとは?

ここ数年、タレントマネジメントという言葉をよく聞くようになりました。なんとなくイメージできても、実際にどういう意味なのかは知らない方も多いでしょう。実際の導入事例も知りたいところです。

タレントマネジメントとは社員が持つ能力やスキル、経験値などを人事で一元管理することによって、戦略的に人事配置や人材開発を行うことを意味しています。この記事ではタレントマネジメントの目的や事例などをご紹介します。

タレントマネジメントの目的

そもそも、タレントマネジメントはなぜ必要なのでしょうか。

タレントマネジメントを行う目的は、企業の経営戦略を人事面から支えることで実現させることです。タレントマネジメントは特定の人材に限定される場合と、全社員を対象にする場合とがありますが、どちらの場合も目的は変わりません。

そして経営目標の達成のために、企業の中核を担うリーダー候補を育成することが、タレントマネジメントの最大の目標です。

タレントマネジメントの運用方法

タレントマネジメントを運用していくには、どのようにする必要があるのでしょうか。

運用方法としては、まずタレントを活用する目的を明確にします。目的すなわち企業理念があり、それを達成するための経営戦略と人事戦略を両立する必要があります。その上でタレントの能力を把握し、人事戦略上で必要な人材とのギャップを確認します。

その不足分に応じて人材の育成や採用を行っていくことで、マネジメントができるようになります。

タレントマネジメントの導入事例7つ

タレントマネジメントという言葉の意味は分かりましたが、実際に導入している企業はどのようなところがあるのでしょうか。また、どのように運用しているのでしょうか。

ここでは、実際にタレントマネジメントを導入している企業の事例をご紹介します。

タレントマネジメントの導入事例1:サイバーエージェント

サイバーエージェントのタレントマネジメント導入事例です。サイバーエージェントの人事では定量的、定性的な人材情報を得るためにデータベースを作成し、定期的に全社員に指定項目の質問をします。例えば「楽器が得意」と答えた社員には「音楽」フラグが追加されます。

この情報を元に社内のヘッドハンティングチームがマッチングを行い、音楽に関する新規事業を立ち上げる際には音楽フラグのついた社員が候補に挙げられます。

タレントマネジメントの導入事例2:大和証券

大和証券の事例では資格取得や研修受講をポイント制にし、その獲得数を昇格時の必要要件とすることで、個人のキャリアを支援しています。

またライセンス認定制度を導入しましたが、これは学習意欲が落ちがちな45歳以降に取得した資格や勤務実績などをポイント化し、一定基準をクリアすればライセンス認定して55歳以降の処遇を優遇する仕組みです。

これらの人事施策を活用してもらうために、積極的に情報開示も行っています。

タレントマネジメントの導入事例3:日産自動車

日産自動車の事例の場合、2011年にビジネスリーダー発掘や育成を目的としたグローバルタレントマネジメント部を創設しました。

キャリアコーチという担当者が各部署の報告を元に社内のタレントを発掘します。経営層がその人材を評価するとハイポテンシャルゾーンとして認定し、次世代リーダーとして育成します。

ハイポテンシャルゾーンは当初は40代以上が中心でしたが、最近は20〜30代の若手社員も対象となっています。

タレントマネジメントの導入事例4:ミュゼプラチナム

ミュゼプラチナムの事例では、社員の評価フローを明確にするため、タレントマネジメントシステムを導入しています。システムによって人事の評価フローが「見える化」され、評価運用が劇的に効率化されました。

また、システムに迅速に評価を入力できるようになったことから、会社がきちんと評価していることが現場の社員に伝わるようになりました。会社や上司への信頼感がアップしたことで、社員のモチベーションも向上しています。

タレントマネジメントの導入事例5:日清食品ホールディングス

日清食品の事例の場合、海外の営業利益比率30%以上という中期経営計画を実現するためにグローバル経営人材を育てること人事戦略として掲げ、グローバル化推進に必要な人材の中途採用や育成を行っています。

また、グローバル経営人材の定義を「各国の文化や環境に柔軟に対応し、経営理念に基づいてビジネスを拡大できる人材」とし、求める資質を決断力やブレークスルー力、チームマネジメント力など6つに分けて評価しています。

タレントマネジメントの導入事例6:リブセンス

リブセンスの事例では、フィードバックを通じて社員同士が相互に高め合うことを目的とした『Livesense 359°Feedback』という仕組みを導入しています。直属の上司以外の社員からもコメントをもらえる、多面評価のような仕組みです。

この仕組みによって社員の能力を多面的に把握することができ、本人のモチベーションアップにもつながります。また、この評価データは組織体制の把握や組織改編時にも役立ちます。

タレントマネジメントの導入事例7:クラウドワークス

クラウドワークスの事例では、採用強化で社員数が100人を超えてから、チームや事業間における人材情報の共有が課題になりました。そこで、社員情報を顔写真付きで見られる、タレントマネジメントのためのデータベースを導入しました。

データベース上で情報を見られるようにすることで、個人に焦点をあてた人材マネジメントが可能になりました。また、システム導入により経営陣がスムーズに意思決定できるようになりました。

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タレントマネジメントを活用するメリット4つ

タレントマネジメントを実際に導入している企業の事例を見て、タレントマネジメントをどのように行うのか、具体的なイメージはわいてきたでしょうか。

タレントマネジメントを導入することによるメリットは一体どういう点でしょう。事例を見たうえで、ここではタレントマネジメントを導入するメリットをご紹介します。

タレントマネジメントを活用するメリット1:組織力の向上

最も多くの企業が抱えている課題が人材を適正に配置することですが、タレントマネジメントを活用すると個人の持つ才能や能力などがデータとして登録され、客観的に評価、配置できるようになります。

クラウドワークスの事例にあったように、これまでの派閥や年齢、期待値などの偏った見方から解放され、新しいポストや新しい事業などに最適な人材を配置できるようになります。その結果、組織の意思決定のスピードも速くなります。

タレントマネジメントを活用するメリット2:モチベーション向上

ミュゼプラチナムの事例でもありましたが、タレントマネジメントによって自分の適性に合った職務に遂行することは個人のタレントやモチベーションをアップさせることも可能にします。

これは、個人のキャリアアップに沿って育成計画を立てる上でもとても重要な要素です。

タレントマネジメントを活用するメリット3:リーダー育成

日清食品の事例であったように、タレントマネジメントによってリーダー育成を行っている企業も多くあります。タレントマネジメントを行うことで社員を差別化し、将来にわたって会社を牽引していくリーダーに絞って教育することができます。

重要なのは育成計画で、タレントマネジメントによって望むべき後継者像に近いポテンシャルを持つ人材を候補として選別し、計画的な育成を行っていきます。

タレントマネジメントを活用するメリット4:埋もれている人材の発掘

サイバーエージェントの事例であったように、タレントマネジメントを行うということは社内にいる人材の能力を把握し適材適所に配置することも可能になります。これはタレントの発掘を意味します。

さらに発掘した人材をさらなる開発に導くためには、新しいチャンスの提供や適切な研修などが必要です。今あるスキルを活用するだけではなく、件数などによって潜在的な能力を引き出す事もタレントマネジメントでは必要です。

会社の最適な運用のためにタレントマネジメントを参考にしよう!

タレントマネジメントの意味や導入事例を紹介してきましたが、理解できましたでしょうか。

タレントマネジメントをうまく行うためには、経営戦略と人事戦略の両方を照らし合わせることが必要不可欠です。人材のミスマッチを防ぎ、人材にさらに磨きをかけることによって、経営目標をよりスムーズに達成することができるようになります。

会社が最適に動くことができるように、タレントマネジメントを参考にしてうまく活用しましょう。

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