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2019年07月04日

非定型的変形労働時間制とは?|変形労働時間制のデメリット3つ

変形労働時間制は毎日決まった定時の始業・終業時間ではなく、1週間とか1カ月という単位期間のなかで労働時間を変えることができる制度です。変形労働時間制にはメリットもデメリットがありますが、デメリットの対策や運用上の注意事項などを関連事項とあわせて紹介します。

非定型的変形労働時間制とは?|変形労働時間制のデメリット3つ

非定型的変形労働時間制とは?

変形労働時間制というのは、月や年など一定の単位期間の労働時間を平均して週当たり40時間を超えない条件で、特定の日あるいは週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。法定労働時間は上限が1日8時間、1週が40時間です。

変形労働時間制の運用期間は1カ月単位と1年単位が多いですが、1週間単位の制度は毎日の労働時間を弾力的に定めることができることから、非定型的変形労働時間制と呼ばれています。

1ヶ月単位の変形労働時間制とは?

1カ月単位の変形労働時間制では、その間の週平均労働時間が40時間を超えない範囲で、特定の日や週の労働時間が設定できます。月末・月初が忙しい会社であれば、月の第1週と最終週の労働時間を1日9時間の45時間、2週、3週目を35時間などと定めることができます。

1カ月単位の変形労働時間制を導入する時は、就業規則に変形期間中の始業時刻、終業時刻、変形期間の開始日などを定める必要があります。

変形労働時間制のデメリット3つ

変形労働時間制は、労働時間の設定の自由度が増すなどの労働基準法が意図したメリットがありますが、運用するには労働時間の制度が複雑になることからデメリットもあげられています。

勤怠管理を行なう労務担当者の負担増のデメリットや、残業時間の算出が煩雑になるデメリット、部署によって勤務時間が異なることによる連携不足などのデメリットがあります。これらのデメリット3つについて、個別に説明しましょう。

変形労働時間制のデメリット1:勤怠管理担当者は煩雑な作業が増える

変形労働時間制ではなく普通の勤務体系であれば、毎日定時の始業時間、終業時間なので、勤怠管理に関しては簡単な時間外勤務管理や休出勤管理だけで済みます。

しかし、変形労働時間制では、運用の単位期間ごとに労働日や労働時間などのシフトを設定して労働者に通知することが義務付けられています。ごとに日数も異なり毎月シフトを設定して管理することは、勤怠管理担当者にとっては大きな負担のデメリットになります。

変形労働時間制のデメリット2:残業時間の算出方法が複雑になる

変形労働時間制のデメリットに残業時間の算出方法が複雑なことがあります。1カ月単位の場合の残業は次のように考えます。

・1日8時間を超える労働時間とされた日はその時間を超えた時間で、それ以外の日は8時間を超えた時間。
・1週40時間を超えた労働時間とされた週はその時間を超えた時間で、それ以外の週は40時間を超えた時間。
・1月で週平均40時間を超えた時間。

重複を避けた複雑な計算は大きなデメリットです。

変形労働時間制のデメリット3:就業時間が異なる部署とコミュニケーションが取りにくい

変形労働時間制のデメリットに、就業時間が異なる部署とコミュニケーションが取りにくくなることがあります。変形労働時間制で労働時間のシフトを部署ごとに設定した場合、設定によっては労働時間外の部署と連携できなくなるデメリットが発生します。

仕事だけではなく、終業後のコミュニケーションも就業時間が異なると取りにくくなるデメリットもでてきます。仕事外での連携も重要な要素なのでデメリットは避けたいところです。

変形労働時間制のメリット3つ

変形労働時間制にはデメリットもありますが、もちろんメリットもあります。労働基準法に変形労働時間制の制度を定めたのは、それによるメリットを活かそうとする意図があったからです。

繁忙期などの業務の実態に合わせた労働時間を設定できることや、残業時間の削減、従業員のモチベーションを高めることなど、3つのメリットが考えられます。これらのメリットについて、個別に説明しましょう。

変形労働時間制のメリット1:業務の実態にあった勤怠管理ができる

変形労働時間制のメリットの一つとして、業務の繁忙期などに実態にあった労働時間を設定して管理できることがあります。この制度がなければ、忙しい日には残業で業務をこなし、暇な日は惰性で勤務時間内を過ごすということがよくあることです。

変形労働時間制を導入することで、忙しい日には長めの労働時間を設定して、余裕のある日は短めの労働時間にするというような柔軟な労働時間の配分ができるようになります。

変形労働時間制のメリット2:従業員のライフワークバランスが保ちやすい

変形労働時間制では、業務量に合わせたメリハリのある労働時間を設定できます。そのことで、忙しくない時には早く仕事を終えて家族と過ごす時間にしたり、趣味の時間にあてたりすることなどができるようになります。

仕事と生活の調和ができる、ライフワークバランスが実現できる労働環境を整えられることも、変形労働時間制の大きなメリットです。企業にとっても、従業員のライフワークバランスを向上させることは重要な課題です。

変形労働時間制のメリット3:残業代コストを削減

変形労働時間制で業務量に合わせた労働時間を設定することによって、残業代のコストを削減できるというメリットもでてきます。柔軟に設定した労働時間内で業務がこなせるようになるからです。

時間外手当の収入もあてにしている人にとっては、残業代が減ることはデメリットとも言えます。そのような人は、空いた時間を有効に使って自身のスキルアップに努めて将来に備えることを考えることも良いでしょう。

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変形労働時間制の運用における注意点4つ

変形労働時間制にはメリットもデメリットもありますが、それを運用するのには労働基準法などに定められた規則などを守る注意が必要です。この注意点を守らないと変形労働時間制は認められず、残業の再計算などが必要になる場合があります。

注意点は4つありますが、いずれも会社側が順守しなければならない事項です。変形労働時間制という名のもとに不利益をこうむっていないか、従業員側の目からも確認したほうが良いでしょう。

変形労働時間制の運用における注意点1:所定労働時間の上限設定と社員への通知

変形労働時間制を運用する時は、就業規則などに対象期間や労働日ごとの労働時間と所定労働時間の上限などを定めることが必要です。特に労働日ごとの労働時間についてはシフト表などで具体的に示す必要があります。

所定労働時間の上限設定は、運用期間の単位、1週間の場合や1カ月、1年の場合で算定方法が異なりますので注意が必要です。シフト表など運用に必要な情報は、運用期間開始前に従業員に通知しなければなりません。

変形労働時間制の運用における注意点2:所轄労働基準監督署への届出

労働時間などを定めた就業規則は、どの会社であっても所轄の労働基準監督署への届出が必要です。さらに、変形労働時間制を運用する場合で運用期間が1週間と1年の場合は、労使協定を締結して所轄の労働基準監督署へ届出をしなければなりません。

労使協定で定めることは、対象労働者や対象期間、起算日、労働日および労働日ごとの労働時間、労使協定の有効期間などです。1カ月単位の場合は労使協定の締結は不要です。

変形労働時間制の運用における注意点3:別途残業代の算出

変形労働時間制の運用においても残業などの時間外勤務は発生しますので、別途残業代などの算出が必要です。変形労働時間制における残業時間の計算は、デメリット2の残業時間が複雑の項で紹介したように、分かりにくい計算になります。

時間外には深夜手当などの割増計算も必要です。残業の計算方法や支給期日などを従業員に周知して理解してもらうことも大切です。

変形労働時間制の運用における注意点4:期間中の労働時間変更は原則不可

変形労働時間制では事前に設定した労働時間を運用期間中に変更することはできません。急な仕事などで労働時間を延長したい日もでてくるでしょうが、あらかじめ決めた労働時間は延ばせず、超過した時間は残業扱いで対応するしかありません。

しばしば労働時間の変更をしようとしたり、超過した時間を残業扱いにしなかったりすると、変形労働時間制の不適切運用とみなされて労働基準監督署の調査が入ることもあります。

変形労働時間制のメリットデメリットを把握しよう

変形労働時間制にはメリットもデメリットもありますが、それらの特徴をよく把握してより良い運用ができるように有効に活用しましょう。変形労働時間制のデメリットは主に会社側にあることで、労働者側にはあまりありません。

会社が変形労働時間制を導入しているのであれば、そのメリットを大いに享受できるように活用しましょう。ワークライフバランスの向上で、新たなスキルなどを身につけることは大きな成果につながるでしょう。

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