カフェ経営の方法と資格|年収/資金/成功例/失敗例/スクール

財務・資金

カフェ経営の年収はどのくらい?

飲食店業界が厳しいとされている中、年々増加傾向にあるカフェは、近年ではサンドイッチやスムージーなどの専門店や、メイドカフェやゲームカフェなどのちょっと変わったカフェもあり、さまざまな形で我々の生活に馴染んでいます。

また、将来は自分でカフェを経営したいと考え、コーヒーやパン教室などの、カフェ経営に関連する講習を受ける人も増えているそうです。しかし、実際にカフェの経営だけで安定した収入を得ることはできるのでしょうか。また、どのくらいの売り上げがでるのでしょうか。

カフェの売り上げ

カフェを経営する人の収入は、売り上げから経費を引いた金額です。そのため、収入は売り上げによって大きく変化があり、年収は100万円から1,000万円と経営状況によって差があります。売り上げはコンセプトや、場所、メニュー、値段設定、営業時間など、さまざまな要因で左右されます。

個人経営で一般的な、営業日数25日、営業時間10時間、収容可能人数20人という条件で経営している、2つのカフェの売り上げをみてみましょう。

オフィス街

都心のオフィス街で、主にランチタイムに休憩中のサラリーマンが集まるカフェの場合です。

営業時間8:00~18:00

モーニング400円(客単価)×10(人数)=4,000円
ランチタイム1,000円(客単価)×20(人数)=20,000円
~クローズ500円(客単価)×10(人数)=5000円

1日の平均売り上げが29,000円で、25日の営業で1カ月の売り上げは72万5,000円となります。

住宅が多い場所

住宅地の近くの駅前で、主に帰宅途中に晩御飯で利用する人が多いカフェの場合です。

営業時間11:00~21:00

ランチタイム1,000円(客単価)×10(人数)=10,000
カフェタイム500円(客単価)×10人(人数)=5,000
ディナータイム1,500円(客単価)×20(人数)=30,000

1日の平均売り上げは45,000円で、1カ月25日の営業で月の売り上げは112万5,000円となりました。

売り上げから収入を算出

飲食店の場合、通常では売り上げの30%程が仕入額として支出があり、売り上げから仕入額を差し引いた金額が粗売り上げとなります。

その他にも、人件費として1日8時間1人を雇ったとすると、1,000円×8時間が25日で20万円、家賃と光熱費を合わせて20万円と想定し、月の支出を40万円とした場合、上記にあった2つのカフェでは、支出を差し引くとこのようになります。

オフィス街

(仕入れ代の計算)72万5,000円×30%=21万7,500円
(支出合計の計算)21万7,500円+40万円=61万7,500円

72万5,000円-61万7,500円=10万7,500円

月の収入は10万7,500円で、年収に換算すると129万円となりました。

住宅が多い場所

(仕入れ代の計算)112万5,000円×30%=33万7,500円
(支出合計の計算)33万7,500円+40万円=73万7,500円

112万5,000円-73万7,500円=39万円

月の収入は39万円で、年収に換算すると468万円となりました。

カフェ経営に必要な資格とは?

食品衛生責任者

飲食店を経営するためには経営者、もしくは従業員のうち1名から、食品衛生責任者を定めておく必要があります。食品衛生責任者になるには、営業する店の管轄の保健所が実施する講習を受講することで、1日で取得することができます。

食品衛生責任者の講習を受講する際に必要な費用は、各都道府県によって異なりますが、おおよそ1万円ほどが目安となっています。

栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、と畜場法に規定する衛生管理責任者若しくは作業衛生責任者、船舶料理士、食品衛生管理者の資格を持っている場合には、食品衛生責任者の講習を受ける必要はありません。

また、同じ人が同時に2店舗の食品衛生責任者を兼任することはできませんので、2店舗目をオープンする際などには、注意が必要です。

防火管理者

営業する飲食店の収容人数が、従業員を含めて30名を超える場合には、防火管理者の資格を取得する必要があります。防火管理者は、営業する店舗を管轄している消防署で講習を受けることによって、1~2日で取得することができます。

防火管理者の資格を取得するのに必要な金額は約5,000~6,000円です。

カフェ経営に必要なものとは?

カフェを経営するためには店舗に設備を整えなければなりません。また、開業の2週間前までには、保健所が定めた設備を整えて、審査を受ける必要があります。

開業資金は、飲食店の居抜きをそのまま使う場合と、スケルトンから内装工事をする場合では大きく違いがあります。厨房機器は中古品を使ったり、仕入れ業者との契約時の交渉次第では、機材を無償で貸し出してくれることもあるので、費用を抑えている経営者も多いです。

また、小さなカフェの場合では、高価な業務用の調理器具ではなく、家庭用の調理器具でまかなえることもあります。

では一体、どのようなものが必要なのでしょうか。

キッチン

・ステンレス作業代
・コールドテーブル
・コーヒーミル
・バリスタマシン
・コンロ
・冷凍庫
・フライヤー
・2層以上のシンク

などです。家庭用とは違い、人数をさばくためにもそれなりの規模の物になるでしょう。

フロア

・テーブル
・椅子
・レジ
・メニューブック

などです。DIYなどで費用を抑えることもできるでしょうが、利用客に気に入ってもらえるものである必要もあります。

カフェ経営での体験談

せっかく気持ちをこめて準備し、開業するカフェですから、もちろん失敗はしたくないでしょう。これからカフェを経営する人にとっては、実際のカフェ経営者の成功例、失敗例は、とても大きなヒントだと言えるでしょう。

成功例

兵庫県でカフェを営んでいるHさんはこう話します。

「拘り抜いた食材を使い、一から全て手作りすることで、本当に美味しいアイスクリームを提供することができています。価格は決して安いものではありませんが、ありがたいことに、数量限定の商品は毎日完売しています。」

失敗例

カフェを運営するも3カ月で閉店してしまったSさんのお話です。

「商品さえよければお客さんは来るものだと思っていました。料理は間違いなく美味しいものですが、提供に時間がかかることで、場所柄、求められていたものとは違うものを提供してしまっていました。」

カフェ経営のノウハウを学ぶには?

失敗しないために勉強することも必要です。

はじめての「カフェ」オープンBOOK お店やろうよ!(1) (お店やろよう!シリーズ)

実際に飲食店でキッチンやホールの経験がある人や、コーヒーなどの専門的知識がある人の場合、カフェ経営のノウハウを本で学んで開業した人も少なくはありません。

また、知り合いでお店を経営している人がいれば、相談をしてみるのもいいでしょう。

いろいろ具体的で分かりやすかったです。参考になりました。しかしなんでもそうですが最後は経営者の采配、さじ加減ですよね。

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スクール

飲食店での経験がない人や、開業はしたいけれども何からすればいいのかわからないという人は、カフェの開業を学べるスクールに行くのがオススメです。

数ヶ月でカフェ経営のノウハウや提供するメニューを学ぶことができ、卒業後も開業サポートを利用できるスクールもあります。

また、同じようにカフェ開業を目指している人と知り合うきっかけにもなり、意気投合すればビジネスパートナーとなることもあるでしょう。

専門学校

簿記や経理などの知識があるので調理についての知識が欲しい人や、料理やデザートにこだわったカフェを開業したい人は、専門学校で製菓や調理を学ぶのがおすすめです。

国から認可を受けている調理師学校または製菓学校に1年以上通うことで、それぞれ調理師免許、製菓調理師免許を取得することができ、開業の際に衛生管理責任者の資格取得を免除することができます。

ただし、調理や製菓の専門学校では経営のノウハウを教えてもらうことはできません。

カフェを経営するなら

今回の記事では、カフェの経営や、ノウハウの学び方についてお伝えしました。カフェの経営者として成功するには、自分の価値観だけでなく、その場所に合ったニーズを理解することが大事だということがわかりました。

これからカフェの経営をはじめる人は、メニューのレシピや資金のことに加えて、さまざまな視点からお店について考え、しっかりと準備をすることで、素敵なカフェを経営することができると言えるのではないでしょうか。

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