人件費とは
人件費とは、従業員が仕事をしている対価として企業から支払われる給与と各種手当のことです。人件費には、給与の他、健康保険・介護保険・厚生年金保険などの福利厚生費、従業員が企業を退職する時の退職金・通勤で使用するバスや電車などの交通費があります。
給与の中には、残業手当や扶養家族手当・住宅手当なども含まれています。さらに企業の取締役や監査役支払われる役員報酬も広い意味では、人件費に入ります。
現物給与総額
現物給与総額には、毎月支払われている基本給・残業や休日出勤による賃金・年に2回ほど支給されるボーナスなどがあります。企業にとっては、毎月支払わう基本給は、固定した費用の計上となるため、人件費管理が大事になります。
ボーナスは、基本給の何ヶ月分というかたちで支払われることが多く、昇級などした従業員がいた場合は、その分、余分な費用の計上となり、人件費管理に影響がでます。
現物給与以外の人件費
現物給与以外の人件費には、退職金・法定福利費・法定外福利費・人を雇うためのコスト・教育費や研修費などがあります。退職金は従業員が会社を辞める時に支払われる費用で、法定福利費は、社会保険料など法律で定められている会社が負担する費用です。
住宅手当・通勤手当・家族手当などが法定外福利費になります。新人社員研修や教育に関わる費用をいくらにするかと、いったことも人件費管理で大事なことです。
効果的な人件費管理方法5つ
企業の安定した経営に、大きな影響力を持つのが人件費です。その人件費をどのように抑えるかという人件費管理についてお話します。効果的な人件費管理は、適正な人員配置・予算と実績・休憩時間の利用・短時間労働者の確保・現場の状況を把握という管理方法があります。
次項からそれらの人件費管理について説明します。
1:適正な人員配置
人件費管理の基本と言われているのが「適正な人員配置」です。従業員の能力に応じて、適材適所に配置し、仕事の効率化を図り、安定して企業に収益をもたらすために行うのが人員配置です。適正な人員配置とは、ひとつの仕事を進めるために、必要とされる人の数の配置のことです。
一人で簡単にできる仕事に、2名を配置したとしたらその分、人件費が余分にかかることになり、費用を抑えるには人件費管理が大事になります。
2:予算と実績の管理
人件費管理では、予算と実績の管理が大事です。企業は、事業を展開する前や業務を進める前に業務計画といった予算と業務の内容を決める計画を立てます。どの業務にどれだけの予算を投入するかを決めます。その予算には人件費も含まれます。
業務を進める中では、予算と実績を定期的に比較し、予算通りに業務が遂行しているかを確認します。もし、予算と実績が伴わなく、予算オーバーしている時には人件費の見直しも必要になります。
3:休憩時間の利用
休憩時間の利用は、効果的な人件費管理方法です。この休憩時間をうまく活用する方法は、アルバイト・パートを採用している飲食店などの人件費管理には最適です。しかし、従業員規則から、一般的な会社で行うことは難しい方法です。
アルバイト・パートさんの場合は、時給により給与を支払うことになります。そのため、店などが忙しくない時に休憩をとってもらうことで、働いた時間が短くなり、結果として支払う給与を低減できます。
4:短時間労働者の確保
短時間労働者の確保をすることは、効果的な人件費管理です。短時間労働者であれば、働いた時間の分だけの人件費で済みます。一方で、正規の従業員であれば、働いている、いないに関わらず基本給の支払いとなるため、会社にとっては効果的な人件費管理とは言えません。
5:現場の状況を把握
効果的な人件費管理を行うには、現場の状況を把握が大事です。一人でできる仕事を何人もかけて、していないかなど仕事が効率的に行なわれているかを確認することが大事になります。また、飲食店などの場合は、どの時間が多くお客様訪れているかを把握することです。
その把握により、忙しくない時間帯を知ることができ、人員配置などシフトの変更ができ、効率的な人件費管理につながります。
人件費の分類
人件費は、給与・残業代や各種手当・ボーナス・退職金・法定福利費や住宅手当・交通費などの福利厚生費に分類することができます。このように、人件費はさまざまな費用があるため、会社が安定した経営をするには、人件費管理をしっかりする必要があります。
法定外福利費は、従業員が働く上のモチベーションアップに影響を及ぼすため削減などは行ないずらい面があります。
1:会社が調節できる人件費
人件費には、毎月従業員に支払う基本給などの固定費と経営状況などにより変化する変動費があります。会社が調節できる人件費が、昇級・昇格などの抑制により基本給をアップさせないこと、残業規制、人件費が安いパート・派遣社員の雇用などがあります。
また、年2回支払うボーナスの抑制も、調節できる人件費で、人件費管理で大事になります。
2:会社が調節できない人件費
会社が調節できない人件費は固定費です。調節できない人件費には社会保険料・労働保険料・健康保険・厚生年金保険・雇用保険など法律で会社が負担することが決められている法定福利費です。会社が調節できないとはいえ、従業員数を減らすなどをすれば費用が調節できます。
3:制度設計により調節可能な人件費
制度設計により調節可能な人件費は、年功序列から成果主義に変えることです。年功序列は、年齢の増加と共に、基本給をアップしていく制度です。この制度は、会社に貢献していない人でも自動的に基本給をアップしなければならないため人件費管理が大変です。
一方で、成果主義にすれば、成果があった人の基本給をアップし、成果がなかった人はアップはなく、逆にダウンもあり得る制動で、人件費管理の面に多きな影響があります。
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人件費管理システム3選
人件費管理に欠かせないのがシステムです。人件費管理に役に立つシステムを紹介します。人件費管理システムにはシフオプ・Rosic・JANGA TECHなどがあります。次項からそれらについて説明します。
1:シフオプ
人件費管理に役に立つシステムは「シフオプ」です。シフオプは、リクルートジョブズが提供している人件費管理を行うためのシステムで、シフト管理機能によりシフト収集・シフト作成・人件費管理ができます。システムの導入により、現場で働くのアルバイト・パート社員の人件費管理で活躍ができます。
2:Rosic
人件費管理に役に立つシステムは「Rosic」です。Rosicは、インフォテクノスコンサルティング株式会社が提供しているシステムで、人件費管理など人事にIT(人工知能)を活用した画期的システムです。このシステムを導入することで、人の履歴情報の一元管理・仕事に必要な人員の現状把握と将来予測が可能になります。
3:JANGA TECH
人件費管理に役に立つシステムは「JANGA TECH」です。JANGA TECHは、株式会社ジャンガ・テックが提供しているシステムで、IT(人工知能)とクラウドの活用によりエクセルからのデータ・ウェブサイトから情報などの作業が自動でできます。
このシステムを導入することで、人件費管理にかかっているコストの削減ができます。
現場の把握と人件費管理システムの活用で確実に利益を上げる
人件費管理は、会社を安定して経営するために大事な管理のひとつです。また飲食店などは、人件費管理をしっかり行なわないと経営の悪化を招くことに、なり兼ねません。会社などの人件費管理は、複雑で手間がかかります。
そのため人件費管理システムの活用で確実に利益を上げるにしましょう。