給与計算で抑えておくべき4つのポイント|給与の計算方法3つを紹介!

財務・資金

給与計算の流れ

給与計算の流れのポイントは、毎月締め日を過ぎたらその月の給与計算を行い、総支給額から源泉所得税や社会保険料、特別徴収であれば住民税を差し引き、手当を加算して手取り額の計算をして毎月の所定の日に支払うことです。

社員の給与から天引きした源泉所得税や社会保険料、住民税は企業側で預かり、所定の日に所轄の税務署や年金事務所、地方自治体などに納めます。

給与と給料の違いを把握する

給料と給与を一緒だと考えている人もいるでしょう。大きな違いのポイントは基本給のみを表すか、それ以外の物も含むのかというところです。給料は基本給のみを指し、決められた時間や月ごとに支払われるお金のことをいいます。

一方、給与の場合、雇用契約をしている会社から労働の対価としてもらえる全てのお金を指します。給料に各種手当や残業代などを加算し、税金などの控除額を引いた手取り額が給与となります。

給与は「支給」と「控除」で計算する

毎月の給与計算はシンプルに考えることがポイントです。「支給」される額から「控除」を引いた物と考えるとわかりやすいでしょう。

毎月の給料に各種手当や残業代などを足した総支給額から、源泉所得税や社会保険料などの控除を差し引いて計算されたものが、手取りになります。

給与計算ソフトを使うと楽にできますが表計算ソフトに計算式を入れておけば、簡単に給与計算が行えるでしょう。無料のテンプレートも充実しています。

給与の年間スケジュールを確認

給与計算は毎月のことですが、12月の給与で年末調整をし、個々の従業員の税金の過不足を調整します。給与の年間スケジュールを確認して、年末調整の準備をし始める時期を考えるのもポイントとなります。

多くは12月の給与計算で年末調整を行う会社が多いですが、源泉所得税の納付期限が翌月10日であることから、1月の給与で年末調整をする企業もあります。年間のスケジュールを確認しておくのもポイントになるでしょう。

毎月の給与計算の流れ

賃金の締め日までの基本給を確認して、手当を加算して控除額を差し引いて支給額を決定します。皆勤手当や残業、休日出勤がある企業では、勤怠管理やタイムカードを確認して加算する必要があります。

源泉所得税は結婚して扶養者が増えた場合などで変化することがあるため、社員の情報にも注意するのがポイントです。

支給日に当月の給与明細の発行をして従業員に渡します。計算ミスがあった場合はすみやかに知らせてもらいましょう。

給与計算で抑えておくべき4つのポイント

給与計算を正確に行うため、4つのポイントを挙げます。毎月の給与計算は、お金を扱うことになるので神経を使いますが、ポイントを抑えておけば、毎月ほとんど同じことを繰り返しになります。

自分で計算をするのが不安であれば、給与計算システムを使ったり、表計算ソフトに計算式を入れて自動化させる方法もあるでしょう。計算方法以外に、特に注意をするべきポイントを紹介します。

給与計算で抑えておくべきポイント1:就業規則等の整備

まず給与計算をする前に、就業規則などを整備するのがポイントです。就業規則には給与に関する決まりについての記載があり、給与計算をする上で基準となる物です。あいまいな場合は、どのような基準で給与計算を行うべきか迷うでしょう。

就業規則には、基本給や諸手当に関する規定や、労働時間外に働いた場合の賃金の扱い、営業成績などの出来高払いやノルマを達成した場合の報奨金などを定められていることが多いです。

給与計算で抑えておくべきポイント2:控除額の取り決め

法定控除以外に給与から控除される物がある場合は、給与計算をする前に確認するのがポイントです。法定控除とは法律で給与から天引きされる所得税や住民税(特別徴収の場合)などの税金、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料などの社会保険料で役所などに納付します。

法定控除以外の控除とは、企業ごとに設定した控除です。社員寮の料金、組合費や財形貯蓄、企業で加入した団体生命保険料、社員旅行の積立などが一般的です。

給与計算で抑えておくべきポイント3:従業員情報の整理

給与計算に関わっている場合は、従業員の情報を把握するのも抑えるべきポイントです。

結婚や子供が16歳以上になって扶養家族が増えた、離婚をして寡婦や寡夫になった、両親と同居して扶養義務ができたなど、前年の年末調整で扶養控除等(異動)申告書の情報と変わっていることがないか情報を整理する必要があるでしょう。

給与で家族手当が付く企業なら、手当が加算されますし、所得税が払い過ぎになっている場合もあるでしょう。

給与計算で抑えておくべきポイント4:労働時間の把握

給与の形態が時給制の場合や、残業代が付く場合は時給に割り増しして手当が付くため、労働時間を把握するのが正しく給与計算をするポイントでしょう。

従業員がタイムカードに記録したり、自己申告でどのくらいの時間を働いたかシステムに入力したりする場合があります。時間の計算を間違えると、支給された従業員に迷惑がかかるので正確を期すように注意しましょう。

給与の計算方法3つ

給与の計算方法の基本のポイント3つを紹介します。大筋の流れとしては、総支給額を計算する、控除額を計算する、最後に総支給額から控除額を差し引いて手取り額を求めるという物です。一見複雑に見えますが、ポイントやコツを覚えると給与計算にはやく慣れるでしょう。

給与の計算方法1:総支給額の計算

まず総支給額の計算をするのが、楽に集計するポイントです。月給制の場合は基本給に各種手当を加算したり、時間外労働の部分を割り増しして計算したりします。

時給や日給の場合は、給与に当てはまる時間や日数をかけて算出できます。労働時間数や定められた基本給を間違えないように注意しましょう。

給与の計算方法2:控除額の計算

総支給額の計算を終えたら、法定控除や企業独自の控除の金額を計算します。源泉徴収税額や社会保険料は所定の金額が決まっているので、早見表を確認して算定しましょう。

住民税は前年度の所得を元に計算されるため、企業が代行して天引きする特別徴収制度を使う場合は、役所からの通知を見て控除すべき金額を確認しましょう。普通徴収の場合は、従業員の住所地に住民税の通知書と納付書が届き、従業員が自分で納付します。

給与の計算方法3:差引支給額(手取り金額)の決定

総支給額と控除額の計算を確認した後で、総支給額から控除額を差し引いて、差引支給額(手取り金額)を計算して決定させます。決定した後は、給与明細書を作成し、詳しい手当や控除額などの内訳を記載します。

従業員個々の給与計算の内訳がわかる賃金台帳を作成し、給与明細の控えとともにファイルなどに綴じて保管しましょう。

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差引支給額確定後の流れ

銀行に口座振替の依頼をし、給料日に従業員に明細を渡します。給与計算のミスの問い合わせがあった時には、すみやかに応じましょう。責任者と相談し、次月の給与で調整するなどの措置を取ります。

給与から控除して預かった物は所定の役所に納めます。社会保険料は年金事務所に、所得税は税務署に、住民税は地方自治体に所定の日までに金融機関で納付します。企業独自の控除は、決まりに則って処理します。

給与計算のポイントを理解しましょう!

給与計算は加算すべき所は総支給額で集計し、控除すべき所は差し引くというポイントを抑えておけば、月々の給与計算事務で戸惑うことはありません。

手書きで計算する場合は給与明細や賃金台帳の書式があると便利です。パソコンが普及しているので、給与計算ソフトや独自で表計算ソフトを利用して給与計算事務を行っている担当者も多いです。ポイントをつかめば、簡単に計算できるため慣れれば難しくはありません。

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