ボーナスとは何か?
ボーナスは給与とは別に支給され明細には賞与と記載されることが多いです。ボーナスは定期的に支給される給与とは異なり、不定期に支給されます。
ボーナスの由来は、江戸時代に商人が奉公人に配った仕着だと言われています。ボーナスという言葉は市民権を得ており、求人票にもボーナスの有無が記載されることが多いです。
一部の会社ではアルバイトやパートにもボーナスを支給し、現場の士気を高めています。
ボーナスの支給時期
ボーナスの支給時期は業界によって異なり、唯一の正解はありません。しかし一般的には夏と冬に支給されることが多く、その時期になるとボーナスを受け取る側は気になります。
ボーナスの支給時期は求人票に明記していないことが多く、入社したての人は先輩に聞くしかありません。
ボーナスは働く人にとってはありがたい制度で、計算高い人はボーナスの支給時期を考慮し退職日を決めます。
ボーナスの計算方法
日本の会社のボーナスは基本給を基準にしており、ボーナスを計算するときは基本給に任意の数字をかけます。20万円の給料であれば、20万円×任意の数字になります。
ただボーナスからも社会保険料や所得税は引かれるので、20万円そのまま受給できるわけではありません。
一般的に大企業の場合は基本給に2以上かけることが多く、中小企業の場合は基本給に1をかけることが多いです。
ボーナスの支給額7パターン
ボーナスは給料とは異なり、定められた日に支給されることはありません。しかし大まかな支給時期は決められており、支給時期が近づくと同僚の間でボーナスの話題が増えます。
ボーナスの支給額は企業や職種によって異なりますが、以下では平均年収.JPというサイトを参考にしています。また公平なデータにするため、対象年齢は30代前半にしています。
ボーナスの支給額1:公務員
公務員は国または市町村区に雇用されている人で職種は多いです。ここでは消防士の例で紹介しますが、基本的に公務員のボーナスの支給日は夏と冬です。
消防士のボーナスの総額は426.7万円でした。消防士のボーナスは全国の平均よりも多いですが、消防士の仕事は不規則で重労働だと言われています。また危険な現場もあり、使命感のある人でなければ務まりません。
ボーナスの支給額2:医療
医療関係の職種は幅広く、十把一絡げに論じることは難しいです。ここでは医療現場に薬を届けている大幸薬品の例で紹介します。大幸薬品のボーナスの支給日も夏と冬で、ボーナスの総額は149.5万円でした。
薬品開発メーカーは激務と言われており、営業員になると病院関係者との付き合いが多いです。病院関係者との付き合いは深夜に及ぶこともあり、それを考えたらボーナスの総額は多いとは言えません。
ボーナスの支給額3:自動車
自動車業界は日本の基幹産業で、そこでは多くの人が働いています。ここでは自動車業界大手のトヨタ自動車の例で紹介します。
トヨタ自動車のボーナスの支給日は夏と冬で、総額は187.1万円でした。トヨタ自動車は契約社員も多いですが、契約社員にもボーナスを支給しています。
トヨタ自動車のボーナスの総額は世間並みですが、給料は高く30~34歳の例では46.8万円でした。
ボーナスの支給額4:食品
食品業界は大小を合わすと多くの企業がありますが、ここでは食品業界大手の日清食品の例で紹介します。
日清食品のボーナスの総額は166.8万円でした。日清食品のボーナスの支給日は夏と冬だけではなく、春もあると言われています。
日清食品は入社4年目以降にボーナスの総額が増える傾向にありますが、4年目以降に仕事量が増えるからでしょう。
食品会社の営業員は営業と配達を兼ねることが多く、必然的に仕事量は増えます。
ボーナスの支給額5:商社
総合商社は仕事量が多いため時間外労働が多いと言われていますが、ボーナスはそれに見合ったものになっています。総合商社大手の伊藤忠商事の例で紹介します。
伊藤忠商事のボーナスの総額は312万円で、一般の企業と比較したら多いです。伊藤忠商事の30~34歳の月額給料の平均は78万円で、ボーナスを含んだ年収は1千万円を超えています。
ボーナスの支給額6:輸送
輸送関係の会社は多く、会社によってボーナスの総額は大きく異なります。今回は物流業界大手のヤマト運輸の例で紹介します。
ヤマト運輸のボーナスの総額は198.9万円でした。こちらの対象年齢も30~34歳ですが、他の大会社と比較すれば多いとは言えません。
運輸業界はコスト競争の影響を受けやすく、大手のヤマト運輸であっても多くのボーナスを支給することは難しいのでしょう。
ボーナスの支給額7:アパレル
アパレル業界は中小企業が多いのが特徴で、会社によってはボーナスの総額はかなり低いと言われています。アパレル業界は世界的なコスト競争の影響を受けやすく、経費削減が命題になっています。
今回は、インナーウェアやアウターウェアの製造販売で有名なワコールHDの例で紹介します。ワコールHDのボーナスの総額は136.9万円で、他の大手企業と比較したら多いとは言えません。
ボーナスがある会社のメリットとデメリット
大半の会社ではボーナスを支給していますが、俯瞰的に見たらボーナスにはメリットとデメリットがあります。
以下ではボーナスのメリットとデメリットを俯瞰的に分析しています。物事には必ず裏表があり、それはボーナスにも当てはまります。ボーナスの裏表を冷静に見ることで、ボーナスを有効に使うことができます。
メリット
ボーナスのメリットは家計の足しになることで、人によってはボーナスの多寡を基準に会社を選びます。
一人暮らしのときはさほどボーナスの重みは感じませんが、家庭を持つようになるとボーナスの重みが実感できます。
妻子ができると、教育費用・家のローン・電化製品の購入などで出費額が増えます。その出費を補填するのがボーナスで、多くの人はその時にボーナスのありがたみを感じます。
デメリット
一般的にボーナスのデメリットを感じることはありませんが、浪費家の人はボーナスをあてにして浪費を繰り返します。ひどいケースではボーナスがあるため、ギャンブルに手を出します。
ギャンブルに手を出した人は抜け出すことが難しく、最悪の場合は家庭が崩壊します。ボーナスを受給したときは小躍りしたくなりますが、ボーナスは計画的に使うことが大切です。
ボーナスの有無を確かめる方法
可能であればボーナスが支給される会社で働きたいものですが、初めて働く会社の場合はボーナスの有無がわかりません。
以下では初めて働く会社のボーナスの有無を確かめる方法を紹介していますが、紹介していることは簡単に実行できます。
求人票で確認
ハローワークで仕事を紹介してもらうときは、求人票を紹介コーナーに持って行くことになっています。その求人票にもボーナスの有無が記載されているので、求職者は求人票をじっくり見ることをおすすめします。
ボーナスの記載方法はさまざまですが、前年度の実績を記載していることが多いです。
面接時に確認
確実にボーナスの有無を知りたいのであれば、面接時に聞くことをおすすめします。面接時にボーナスの有無を聞くことは失礼ではなく、今後のことを考えれば意味のあることです。
ただ面接官にボーナスの有無を聞くときは、少し遠慮がちに聞くのがポイントです。 遠慮がちに聞くことで、謙虚な人柄をアピールすることができるからです。謙虚な応募者はどのような会社にも好まれ、選考は有利に進むでしょう。
ボーナスの使い道TOP5
ボーナスの使い道は話題になることが多く、テレビ番組や雑誌でもボーナス特集を組むことがあります。
以下では代表的なボーナスの使い方を紹介しているので、初めてボーナスを受給する人は参考にしてください。ボーナスは汗の結晶なので有効に使いましょう。
ボーナスはさまざまな楽しみに使われており、ボーナスの時期になると街は賑わいます。
ボーナスの使い道第5位:グルメ
ボーナスをグルメに使う人は多く、ボーナスの時期になると高級レストランに足を運ぶ人もいます。高級レストランの費用は月々の給料から捻出するのは難しいですが、ボーナスからは引き出しやすいです。
ボーナスは臨時収入という気持ちがあるため、気持ちが大きくなるのでしょう。家族揃って高級レストランの食事に舌鼓を打つのは、楽しいだけではなく大切な思い出になります。
ボーナスの使い道第4位:家電製品の買い替え
家電製品にも寿命があり定期的に買い換える必要がありますが、ボーナスを受給した後であれば思い切って買い換えることができます。
家電の買い換えで欠かせないものはエアコンで、エアコンがなければ蒸し暑い夏や底冷えする冬はつらいです。
エアコンの寿命は10年程度と言われており、実際に10年を超えると部品の故障率が高くなります。部品によっては、エアコンが作動しないようになります。
ボーナスの使い道第3位:趣味
働きながら趣味に打ち込む人は多く、そのような人たちはボーナスの時期が待ち遠しいです。趣味によってはお金がかかるものがあり、月々の給料から捻出することが難しいからです。
お金がかかる趣味には車やオーディオがありますが、車の場合はボーナスを頭金にするケースが多いです。またバンド活動している人も、ボーナスの時期に楽器を買うことが多いです。
ボーナスの使い道第2位:旅行
ボーナスを旅行費用に充てる人は多く、ボーナスの時期は海外旅行客が増えます。格安チケットを使った短期の海外旅行であれば、飛行機代も滞在費もすべてボーナスで賄うことができるでしょう。
ボーナスの時期は国内旅行する人も増えますが、ちょっぴり贅沢な国内旅行ができます。贅沢な国内旅行には、現地の高級レストランの食事に舌鼓を打つことがあります。
ボーナスの使い道第1位:貯金
ボーナスを貯金に回す人は一定数います。ボーナスを貯金に回す人は趣味がない人ではなく、将来に備える堅実型の人が多いです。
ボーナスを5年間貯蓄に回せば数百万円程度貯まる可能性があり、それを将来の結婚資金または新婚生活資金にしてもいいでしょう。
新婚当初はお金がなくお金のやりくりに困ることがありますが、ボーナスを使うことで生活はかなり楽になります。
自社のボーナスのしくみを理解して他社と比較してみましょう
業界別にボーナスを見てきましたが、関心のある業界のボーナスの総額を知ることは意味のあることです。
初めて就職する人であれば今後の人生設計の参考になるでしょう。また在職中の人であれば転職の参考になります。
ボーナス目的に仕事を探すのは悪いことではなく、堅実な人生のためには大切なことです。堅実な人生は幸せな人生の柱になります。