【権利収入】ビジネスの手法・かかる税金・得るにはどうする?

財務・資金

権利収入とは

労働収入

労働収入は、労働によって得られる収入のことで「働かざる者食うべからず」に当てはまるような収入のことです。これは、時間を費やして行なった仕事の分だけ、お金を得られる仕事に当てはまります。言い方を変えれば、時間、労働と収入を=で表せるような労働に当てはまります。サラリーマンや公務員から、医者や弁護士など高収入と思われている仕事も含め、ほとんどの人が労働収入に当てはまります。

権利収入とはなんなのか

一方で、権利収入とは何なのでしょうか。権利収入を言い換えて、不労所得と言われたりします。権利収入とは、労働収入の対になる収入のことです。労働収入が今働いてお金を得るという収入であるのに対し、権利収入は、過去に働いたものからお金を得るという収入と言えるでしょう。言い換えれば、過去の努力、働きに対して、得られる収入です。権利収入は主に労働や時間の拘束を受けないで得ることができる収入であります。

権利収入のメリット

では、権利収入のメリットとはなんなのでしょうか。権利収入のメリットとして、一番大きいのは、一度、権利を作ってしまえば、病気で倒れていても、旅行を楽しんでいても、眠っていても、収入が発生するということでしょう。労働収入においては、働き続けなければ、収入を得ることは出来ません。

しかし、権利収入は、一度権利を作ってしまえば、長い間収入を得られるということです。また、収入に上限がないということもメリットとして、挙げられるでしょう。労働収入では、かなり稼ぐ人でも、年収2000万円程度が限界であるといえます。日本の平均年収は400万円と言われているので、年収2000万でもかなり高いと言えるでしょう。一方、権利収入においては、年収の上限がありません。例えば、アーティストはヒットする曲を作れば、何億円というお金を手にします。このようなメリットが権利収入にはあります。

権利収入のデメリット

権利収入のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。権利収入のデメリットは、その収入を得るための権利を作るのが、かなり難しいということです。また、その権利を作るのに、お金と時間がかかってしまうということもあげられるでしょう。例えば、ミュージシャンの世界を考えてみましょう。

星の数ほどのアーティストたちが、毎日毎日新しい音楽をリリースしていますが、毎日ヒットが生まれているわけではありませんよね。一年間に産まれるヒット曲は、生み出される曲のうちのほんの一握りです。このように、お金になる権利を生み出すのには、とても多くの労力と、お金がかかってしまいます。投資家にしても、よい投資案件を見つける知識と、感覚がなければ、権利を作り出すことができません。このようなことが、権利収入のデメリットといえるでしょう。

キャッシュフロー・クワドラント

キャッシュフロー・クワドラントとは

キャッシュフロー・クワドラントは権利収入のエッセンスといってもよい仕組みのことです。では、そのキャッシュフロー・クワドラント(CFクワドラント)とは一体なんなのでしょうか。

キャッシュフロー・クワドラントとは、E、S、B、Iの4つに区切った図から成り立っています。キャッシュフローは「お金の流れ」でクワドラントは「4等分」という意味です。
E:Employee(従業員)
S:Self Employee(自営業者)
B:Business Owner(ビジネスオーナー)
I:Investor(投資家)
のことです。

どんな人でもこの4つのタイプのどれかに属しており、そのくくりの中でお金を稼いでいます。紙に縦線と横線をクロスさせて書いてみてください。そこに左上から時計回りに、E、B
I、Sと書いてみてください。これがキャッシュフロー・クワドラントの図です。キャッシュフロー・クワドラントはロバート・キヨサキ氏のベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」で紹介されているもので、権利収入と労働収入の図です。

図の左側に位置するEとSに属する人は、労働収入でお金を稼いでおり、右側に属するBとIの人は権利収入でお金を稼いでいます。

以下ESBI一つ一つについて、説明していきます。

Employee

EのEmployee(従業員)は、サラリーマンや、給料で生活している人が属します。EのEmployee(従業員)に当てはまる人たちの特徴として以下のようなことが挙げられます。
自分の時間と等価交換して収入を得ているため、時間を自由に使うことが出来ません。そのため、お金や仕事に縛られてしまいます。また、自分の労働力を対価として収入を得ているので、収入に限界がありあす。労働力以上の収入を得ることはほぼ不可能であります。基本的に、Employeeはリスクを嫌い、お金を失うことを恐れる傾向にあります。仕事をし続けることで、お金を得られるため、安定してはいます。しかし、お金のために働き続ける事になります。

self-employed

Self Employee(自営業者) には、農家、漁師から、個人でお店を経営している人、個人で何かサービスを提供している人はSに属します。
Self Employee(自営業者)特徴としては、以下のようなことが挙げられます。
自分の時間を対価として収入を得ているため、自由な時間が少ない場合がほとんどです。また、自分の労働力を対価としてお金を得ているため、収入に限界があります。このようにほとんどEのEmployee(従業員)と特徴は同じであるといえるでしょう。しかし、EのEmployee(従業員)に比べ、自由に自分の仕事をすることができるため、EのEmployee(従業員)のほうが、自分の時間を効率的に使えるでしょう。

Business Owner

Business Owner(ビジネスオーナー)は、美容院のオーナーから、マーク・ザッカーバーグのような大起業家も含まれる部類です。基本的に会社にはいなくても、そのビジネスの「権利」をもっている人びとのことです。この部類に入る人は、「権利収入」で生活している人と言えるでしょう。この人たちの特徴として、権利収入を得ることができるということが挙げられます。また、自分で自由に使える時間があります。また、自分の人生を自分でコントロールできるということもあげられるでしょう。Business Owner(ビジネスオーナー)は過去に自分が時間とお金を費やして、作り上げた会社が稼働することで、お金を得ることができます。Employee(従業員)とSelf Employee(自営業者)と違い、収入に上限がないということも挙げられます。

invester

IのInvestor(投資家)はBusiness Owner(ビジネスオーナー)とともに、権利収入で生活している人たちの部類に入ります。Investor(投資家)はお金を運用する事でお金を生み出すため、複利の法則でお金を増やすことができ、収入に上限がなく、才能があれば、上限なくお金を増やすことができるでしょう。Investor(投資家)は基本的にはお金を出資をするだけで、基本的に労働はしません。そのため、自動的に収入が入ってくるような形になります。たとえば、不動産を購入するために借金をしたとしても、借金の支払いよりも家賃収入の方が多ければ、利益になります。また、不動産を買った金額よりも売る金額が高ければそれもまた利益になるということです。投資家は、投資対象が無数にあるということも特徴として挙げられます。

CFクラドラントと権利収入

E:Employee(従業員)、S:Self Employee(自営業者)、B:Business Owner(ビジネスオーナー)、I:Investor(投資家)、それぞれで紹介したように、それぞれの特徴があります。しかし、CFクラドラントに従うと、BとIはお金と時間に余裕がありますが、EとSには両方とも余裕がないということが表されています。権利収入はお金と時間に余裕を作るためのお金の稼ぎ方になるので、権利収入をえるためにはBかIに属する必要があります。

権利収入の種類

権利収入を得るためにはいくつかの種類があります。それぞれには、それぞれの特徴があり、メリットとデメリットが存在します。それについて詳しく、以下で一つ一つ紹介していきます。

株の配当金による権利収入 

権利収入において、さきほど説明したように、キャッシュフロー・クワドラントのIに相当するInvester (投資家)。Invester (投資家)のなかでの、定番といえるのが株式でしょう。株式には、その売買で利益を上げる方法もありますが、より権利収入に近いのは、株式を保有することにより生まれる配当金でしょう。配当金はまさに不労所得といえ、なんの実質の労働なしで、お金を生み出すことができます。この方法で権利収入を得ようとするならば、会社の分析や、株式売買の知識が必要となってきます。また、少額からの投資では、あまり配当を多く得られないため、大きな初期投資が必要となってきます。

FXを始めとする外貨投資による権利収入

株式の配当金から、権利収入を得る方法を紹介しましたが、デメリットとして、莫大な初期資金が必要であるということが出てきました。そこで、少ない初期資金でできるものとして、FXを始めとする外貨投資を紹介していきます。FXは外国為替証拠金取引といい、最大25倍までの資金を証拠金を元手に運用することが出来ます。また、取引する通貨を発行する国の金利差を毎日得られるという点から、権利収入と言えるでしょう。株式と同じで、知識がなければ出来ない点と、大きく稼ぐためには大きな元手が必要であるという点がデメリットとして挙げられます。

YouTuberなどによる権利収入 

権利収入の新しい形として今熱い職はYouTuberでしょう。ESBIにはありませんでしたが、Artist(芸術家)も権利収入を得る職業と言えるでしょう。ある意味この部類に入るのがYouTuberでしょう。彼らは過去に作った映像作品から広告収入を得ることが出来ます。また、スマートフォンだけでも映像作品を作ることができ、手軽に権利収入作れる職であるとも言えます。手軽さと、成功すれば、大きな金額を稼げるという点がメリットとして挙げられますが、そこに到達するためには、高レベルの編集技術と撮影技術が必要です。また、競争が厳しいため、収入に結びつけるためにはそれなりの努力が必要であるといえるでしょう。

不動産からの家賃収入などの権利収入

不動産からの家賃収入は「金持ち父さん貧乏父さん」でも紹介されている、鉄板の権利収入の一つであるといえます。不動産からの家賃収入はアパートやマンションのオーナー(大家)となり、家賃収入を得るという方法となっています。安定して家賃収入を得るためには
良い物件を購入し、入居率を上げ、長期的に住んでもらうことが必要条件となっていきます。そのため、良い物件を見分けるための不動産知識などが必要です。またデメリットとして、物件購入の初期費用や、保険加入費に加え、管理費、維持費、修繕費がかかります。また税金もかかるため、その利益計算が必要となっていきます。

フランチャイズ・システムによる権利収入 

フランチャイズ・システムを活用し、ビジネスオーナーになるのも権利収入を得る一つです。フランチャイズに加盟することで、そも会社の知名度や商品、システム、運営ノウハウを手に入れることができ、自分で会社を立ち上げる場合よりも、ある程度揃った状態で始めることができます。コンビニエンスストアが最も有名なフランチャイズ・システムであるといえるでしょう。フランチャイズ・システムを活用するには、ビジネスオーナーと同じく、優れた経営手腕が必要でしょう。また、多額の初期投資がかかってしまう点も大きなデメリットとして挙げられます。

ネットワークビジネスによる権利収入 

近年流行りの権利収入はMLMと呼ばれるネットワークビジネスでしょう。ネットワークビジネスは、メーカーやサービスを提供したい会社、組織が、その商品やサービスを消費者にダイレクトに流通させ、口コミを起こしてもらうシステムのことです。メーカーやサービスを提供したい会社、組織は一般的な広告活動をしない代わりに、口コミで広めてくれた消費者に対して、報酬を支払うというシステムがネットワークビジネスです。

海外で有名なネットワークビジネスは世界有数の会員制旅行会社World Venturesという会社で、海外の高級ホテルを格安で利用できるサービスを提供しています。ホテル側は従来の広告をうつよりも安く、宣伝できるというメリットが有り、サービス利用者は、格安でホテルに宿泊できるというメリットがあります。ネットワークビジネス(MLM)において消費者は、口コミをすることで権利収入を得られます。

その仕組みは口コミをし、それをみた人がそのサービスに登録することで、子会員ができます。その子会員が口コミで、当たらな登録者ができると、その子会員の子会員になり、それはイコール自分の孫会員になります。自分の下に、会員組織(自分→子会員→孫会員)を作っていくのが、ネットワークビジネスです。子会員や孫会員が、口コミによって報酬が入ると同時に、一定額自分にもマージンとして入ってきます。
安定した会員組織を作れば、その後は権利収入として稼いでいくことが可能です。

ネットワークビジネスはある種ねずみ講のような部分があることが注意が必要です。また、安定した組織を作るには、それなりのカリスマ性や子会員への教育体制を構築しなければなりません。

印税による権利収入

印税も権利収入の一種であるといえます。作家は、自分が書いた文学作品から、ミュージシャンは、自分が作り上げた音楽作品から、画家は自分が創作した絵画から、収入を得ています。彼らの作品は、世間からの評価が高ければ高いほど、収益が増加し、それらの作品を買う人がいる限り、収入を得続ける事ができます。自分の創作した作品から、権利収入を得るためには、人を大きく上回る作品を作る才能が求められます。また、それに対応する技術力も必要です。そのため、簡単にできる方法とは言えません。事前の準備が必要であるといえます。

ネットビジネスによる権利収入

ネットビジネスも、権利収入の中の一つであるといえます。ネットビジネスとはインターネット上で、商品やサービスを販売したり、紹介することによって、収入を得るビジネスのことです。例えば、アフィリエイトや、せどり、転売、ネットショップなんかもネットビジネスと言えるでしょう。ネットビジネスのメリットは 初期投資がかなり低いことでしょう。ほとんど0円から、始めることが可能で、限りなく金銭的リスクが低いビジネスであるといえます。(最初に必要なのはパソコンくらい)しかし、ネットビジネスも敷居が低いからと言って、簡単にできるわけではありません。しっかりとした、計画を立て、収支を計算し、ビジネスをしなければ、損失を出してしまうでしょう。

権利収入にかかる税金

労働収入において、税金がかかることはみなさん承知のことでしょう。では、権利収入には税金がかかるのでしょうか。

答えはYESです。副業といえども、所得があれば、不労所得にも税金はかかります。そんため権利収入ビジネスにも税金はかかります。

例えば、副業として、権利ビジネスをしているのであれば、年間20万円未満、主婦で、夫が主な稼ぎ頭である場合で、年間38万円未満の収入しかなければ税金を払う必要はありません。

ということは、それ以上の収入がある場合や、本業としてやっている場合は、個人事業主として、確定申告をする必要があります。個人で税金を申告する場合は、白色申告と青色申告がりますが、どちらを使う必要があるのでしょうか?

まずはじめに、税金の自己申告方法である青色申告と、白色申告の2種類があります。青色申告は申告に手間がかかりますが納税額が少なくて済み、白色申告は申告にほとんど手間はかかりませんが節税効果はないということが特徴です。青色申告においては、複式簿記で収支を記入しなければならないため、ある程度の会計の知識が必要となっています。費用はかかりますが、会計ソフトを使用して、収支の計算、青色申告をすれば、会計に関する障壁はクリアできるでしょう。それでも、手間をかけたくないのであれば、白色申告でOKです。

では、具体的に権利収入においての、税金の申告について簡単に紹介します。年間の権利収入が数百万円程度など、それほど多くない場合であれば、申告が比較的簡単な、白色申告で問題ないでしょう。また、権利収入の中でも、経費があまりかからないと思われる、YouTuber、ネットワークビジネス、株式の配当金、FXなどであれば、白色申告でOKな場合もあるでしょう。一方で、権利収入が年収1000万円を超えてくる場合などは、青色申告にしたほうが良いでしょう。また、経費次第が、多くかかるビジネスの場合、例えば、不動産からの家賃収入などは年収が1000万円に到達していなくても、青色申告を選ぶことで、税金的に有利に動く場合も多いでしょう。

また、ビジネスの初めから法人化を目指している場合は青色申告をしたほうが良いでしょう。また、さきほど挙げたように、経費をたくさん計上できそうな場合はしっかりと申告して節税するということは大切でしょう。

権利収入で生活しよう!

権利収入について、その種類、性質、税金について紹介してきました。労働収入は、お金のために働くのに対し、権利収入は、お金を自分に働かせるということがポイントです。権利収入で生活していくことで、時間的にも、経済的にも余裕ができるでしょう。そのような余裕ができれば、生活にも余裕ができ、自分の行きたいように、人生を歩めるようになるでしょう。権利収入で生活し、自分の歩みたい人生を歩みましょう!

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