総務って?総務の仕事の役割12個|総務であると便利な資格5つ

組織・人材

総務とは

総務の仕事は多岐にわたりますが、実際に携わったことがある人でなければ具体的にどのような仕事をしているのか詳しく説明できる人はあまりいないでしょう。

総務の役割は、備品管理や福利厚生制度の実施、社内行事の運営、法務関係、労務管理、給与計算、採用業務と会社にとっても非常に重要な仕事を担っています。

ここでは、総務とはどのような役割の部署なのか、またどんな人が向いているのかについてご説明します。

総務の組織内の立場

総務の役割は福利厚生や給与計算など多岐にわたりますが、会社の組織内では部署と部署をつなぐ架け橋となれる立場にあります。それは、どこの部署に肩入れすることもなく中立的でいれるからです。

総務は組織内で会社全体を包括的に見る視点を持ち、どのようにすれば組織が円滑に動いていくか常に考え実践していく立場にあります。

そのため、総務は事務的な作業のほかにも積極的な姿勢が欠かせない役割であるということがいえます。

総務に向いている人

総務に向いている人の特徴としては、裏方として人の役に立つことが好きである人が挙げられます。総務は事務用品や備品の管理、福利厚生手続きや社内イベント企画、冠婚葬祭の手続きなど社内で裏方として活躍する役割の部署だからです。

また、人の役に立つことにやりがいを感じる人が向いています。総務は仕事の成果が見えにくい部署ですので、誰かの役に立っていることがやりがいとなっていないと、務まらない部署だといえます。

総務って?総務の仕事の役割12個

総務の役割が会社内の裏方的仕事であることは説明しましたが、総務の仕事としては具体的にどのようなことをするのでしょうか。ここでは、総務の仕事12個を具体的にご説明いたします。これから総務の仕事がしたいという方はぜひご参照ください。

役割1:物品の管理

総務の役割としてまず挙げられるものに物品の管理があります。コピー用紙や筆記具、社員の名刺、封筒といった消耗品の手配や在庫管理、不足している場合は補充などを行います。会社によっては部署ごとに物品管理を行うこともありますが、一般的には物品管理は総務の仕事です。

また、これら備品がどこに保管されているか、貸出している場合は誰に貸し出されているかなども常に管理します。

役割2:社内規定管理

総務の役割には社内規定の作成や改定などの管理もあります。

例えば、下記のような社内規定を作成したり、変更したりしています。
・組織に関連するルールを定めた「組織規程」
・業務上のルールを定めた「業務関連規定」
・経理処理に関して定めた「経理規定」
・人事労務関連について定めた「人事規定」
・給料や退職金などについて規定された「給料規定」

社内規定は会社の基礎となるべきものでとても重要な役割だといえます。

役割3:保守管理

総務の役割には会社の設備や機器の保守管理もあります。コピー機などのOA機器や施設設備の保守規定をもとにそれらの保守や管理を行います。故障した場合にはすぐに対応してもらえるように代替となるものを用意しておいたり、修理するための体制も整えておきます。

また、その他の設備に関しても、もしも故障してしまった場合についての対応方法や代替方法についても準備します。

役割4:文書管理

総務の役割には、取締役会や株主総会の議事録、社外との契約書、社員名簿、株主名簿など会社関連の重要書類を整理し保管することがあります。

それらの会社の重要な文書を管理して、いつ必要になってもすぐに取り出せるように、また、誰がいつ何を行ったのかがすぐに判断できるように管理します。

これらの文書は会社にとっても重要機密事項ですので、絶対に外に漏れることがないように保管には細心の注意が必要になってきます。

役割5:広報業務

総務の役割には広報業務も含まれます。広報業務とは会社のパブリックコメントを発表することですが、マスコミからの取材などには迅速かつ慎重に対応する必要があります。大企業の場合は広報担当部署があることも多いですが、中小企業の場合はそのような部署がなく広報業務は総務が担います。

何か問題が発生し突然の広報業務を行うためにも常に準備しておく必要がありますし、発信ツールも把握している必要があります。

役割6:福利厚生業務

総務の役割には福利厚生業務の整備があります。日々社員が安心して働くことができるように、福利厚生整備は重要になってきます。福利厚生には社会保険料負担や交通費負担、家族手当、住宅手当、健康診断補助などがあります。社員が出産や病気などで何かしらの手続きが必要な場合には総務が手続きを補助したりアドバイスするケースも多いです。

また、会社によってインフルエンザ予防接種推進など社内健康管理も担うこともあります。

役割7:株主総会や取締役会関連業務

総務の役割には、株主総会や取締役会関連の準備作業や招集通知などがあります。特に定時株主総会は総務にとっての山場といえます。

議事を円滑に進めるために事前の会場の設定から招集通知の送付、計算書類の作成、会場準備、など大変重要かつ多岐にわたる仕事を請け負います。またそれらの会議が終了後も議事録の保管なども総務の仕事です。

役割8:社外対応

総務の役割には社内の仕事のほかに、社外からの問い合わせへの対応なども含まれます。例えば、社外からの問い合わせ対応や社外との仕事上のやり取りなども総務が行うことがあります。

総務の仕事はさまざまな分野にわたるため、常に社外とも円滑な業務が行えるように社外ブレーンを作っておくことも必要になってきます。

役割9:安全衛生管理

総務の役割には安全衛生管理に関することもあります。社員が安全なところで仕事に従事できるように、従業員を守り安全衛生法や消防法に基づき社員の健康を支援する活動を行います。

例えば、社内をクリーンに保つ、インフルエンザ対応で予防接種をすすめるなど社内の健康関連サポートを行います。

役割10:人事・労務の仕事

総務の役割には、人事と労務管理もあげられます。人事とは新人採用に関連する仕事であったり、また労務管理とは社員の労働時間の管理になります。

労働基準法に定められた労働時間になっているか、またフレックスタイムや裁量労働制の場合の就業規定についても総務が管理します。

最近ではメンタルヘルス面のアンケートなども実施している会社があり、これらのチェックについても総務が行うケースが多いです。

役割11:オフィス環境整備

総務の役割にはオフィス環境整備があります。オフィス環境整備とは、例えば会議室をいつも快適に使用できるように整備したり、空調なども社員の要求に沿って快適に仕事が進められるようにします。

また、安全に仕事に従事できるように設備の安全点検なども年数回行うように総務が管理しています。

役割12:リスク管理

総務の役割にはリスク管理も挙げられます。リスク管理とは、何か問題が起こった場合の対処法をどのようにするか決めることです。

例えば、災害が起こった場合にどうするのかをマニュアル化しておいたり、避難訓練を年何回か計画をたてて実施したりします。会社にとっての重要書類を災害時にどこに保管するか運び出すかなども総務が考え、管理します。

総務であると便利な資格5つ

ここまで総務に向いている人がどのような人か、また総務とはどのような役割でどのような仕事をするのかについてみてきましたが総務の仕事をする上で役に立つ資格はあるのでしょうか。ここでは総務の仕事をする場合に役立つ便利な資格を5つご紹介します。

1:マイナンバー実務検定

総務の仕事をする上で便利な資格に、「マイナンバー実務検定」があります。「マイナンバー実務検定」とはマイナンバー運用における個人情報管理のための資格で、この資格を持つことで企業に対して情報セキュリティへの意識の高さや安全管理できることをアピールできます。

個人情報漏洩などが問題となる昨今、「マイナンバー実務検定」は総務の仕事に役立つ代表的な資格であるといえるでしょう。

2:衛生管理者

総務の仕事をする上で便利な資格としては「衛生管理者」があります。衛生管理者とは労働安全衛生法において定められている国家資格で、常時50人以上の労働者が働く事業所では衛生管理者の選任が義務付けられています。

総務においては労務管理はとても重要な仕事で、総務にいる場合は会社から衛生管理者資格を取得するよう要請されることも少なくありません。また「衛生管理者」は学習期間や合格率も高めでとりやすい資格です。

3:ビジネスキャリア検定

ビジネスキャリア検定とは、企業の職務遂行に必要な実務能力を評価するための公的資格試験です。総務の方には、自身のスキルアップのために段階的にチャレンジしていくのにふさわしい試験です。試験は年2回の実施で2級と3級があります。

総務の場合は成果がわかりにくい部分もあるため、「ビジネスキャリア検定」はスキルアップや会社へのアピールのためにも受ける価値のある資格だといえます。

4:MOS

総務の仕事に役立つ資格として、マイクロソフトスペシャリスト(MOS)があります。この資格はワードやエクセル、パワーポイントなどのパソコンスキルの基本的な操作スキルアップを目指してとる資格です。

現在ではさまざまな管理をPCで行う場合がほとんどですので、この資格があることで総務の仕事が効率的に進めることができるでしょう。また、企業側にも基本的なPCスキルがあることをアピールできます。

5:メンタルヘルス・マネジメント

メンタルヘルス・マネジメント検定は、企業の人事管理の観点で従業員の心の病を未然に防いて健康増進するための知識として注目されています。

総務の仕事には、人事労務管理の役割もありますので、メンタルヘルス・マネジメント検定を持っていることで従業員の健康管理をより的確に行うことができると、今注目の資格です。

「メンタルヘルス・マネジメント検定」はストレス社会で働く現代ならではの資格といえます。

総務の役割を理解しよう!

いかがでしたか。総務は会社の何でも屋といわれるように、会社内の多岐にわたる役割を担うことがわかっていただけたでしょう。総務は仕事の成果がわかりにくいという面もあるため、人の役に立つことが好きな人に向いている役割です。

総務は多岐にわたる役割を担うために役立つ資格も多数ありますので、いろいろな分野に興味がある方は総務を目指して、役立つ資格を取得してみてはいかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました