管理職とは
近年は、管理職にはなりたくないと考えている若者も増えているといいます。それは管理職というものが責任の重い職種というイメージがあるからでしょう。しかし管理職とは、いかに組織の利益を生み出すかを総合的に捉える職種です。
つまり、管理職は人に使われるだけの仕事ではなく、能動的に自分のやり方で組織に関わることができます。確かに責任は重くなりますが、それだけにやりがいのある職種といえるでしょう。
管理職の役割
ここで管理職の具体的な役割についてお伝えしていきましょう。
管理職の一番の役割は、利益を生み出すために組織をまとめることといえます。また、組織の持っている力を最大限に引き出すことです。
ただ、それを遂行するにはさまざまなスキルが必要になってきます。そのスキルにはどんなものがあるかをご紹介していきましょう。
管理職に必要とされるスキル11
スキルと聞くと難しそうに感じますが、これからご紹介する11のスキルは仕事に必要なことだけではありません。管理職に必要なスキルは、プライベートな人生においてもとても役立つスキルです。
管理職に必要なスキルを身につければ、管理職で成功するだけでなく、これからの人生にもたくさんの利益をもたらすことになるでしょう。
1:マネジメントスキル
管理職のマネジメントスキルというのは、ただのリーダーシップを発揮することではありません。リーダーシップは人をまとめあげることで成果を出すことをいいます。
しかしマネジメントスキルでは、人だけでなくモノやお金もまとめ上げる力が求められます。
つまり、どの人材をどこへ投配置するのか、あるいはどこへ資金を投入するのかを総合的に判断する力がマネジメントスキルということです。
2:人材育成スキル
近年の若者はちょっとしたつまずきですぐに辞職してしまう傾向があるといわれています。そのため、せっかくの人材が組織から離れないように、管理職には人材育成スキルが求められます。
優秀な人材を育てるには、その人間ひとりひとりに対する臨機応変な教育をすることが重要になるでしょう。
つまり、人材育成スキルとして大切なことは、コミュニケーション能力だということです。
3:業務管理スキル
業務管理では、実際にこなさなければならない仕事の流れをきちんと把握していなければなりません。その仕事が効率的に行われるようにサポートするのが管理職の業務管理です。
たとえば、欠勤した社員のやっていた仕事を誰に任せるのか、その作業がやりやすくなるツールはないかなど、業務を効率的に遂行できる提案ができることが業務管理スキルになります。
4:リスク管理スキル
リスク管理とは、業務で起こりうるリスクを想定し、そのリスクに対処する方法を洗い出しておくことです。
こうした場合、必要になるリスク管理スキルとはどんなものでしょうか。それはリスクを想定する想像力と、そのリスクに複数の対処法をつけてスタンバイできる能力ということがいえるでしょう。
5:ミッション構築スキル
管理職には、組織の上層部から与えられたミッションを部下に十分理解できるよう伝えるという役目があります。
ミッションの理解がミッションに携わる人間にきちんと理解されていないと、成果が不十分、あるいは業績へのマイナスになる可能性もあるからです。
成果が不十分になったり、業務へのマイナスが起きないように、組織の求めるミッションを部下に理解しやすいように伝える能力がミッション構築スキルです。
6:業務改善スキル
業務がスムーズに遂行されない時には、予想どおりの結果がでません。そんな時は、業務遂行の精度が落ちるのはどこかに問題があるからです。
問題を素早く見極め、どうしたら改善されるのかを提案するスキルは、管理職に強く求められるといっていいでしょう。
7:問題解決スキル
これは業務改善スキルにつながる、管理職には必要不可欠なスキルです。
問題を解決するには、その問題を露わにして客観的に捉える「問題認識能力」そして問題を冷静に理解する「問題分析能力」が問われます。
また問題の中では、部下同士が関係する事案も多いので、臨機応変に対応できる能力も求められるでしょう。
8:意思決定スキル
業務の中には、管理職が決定を下さなければならないものがあります。大きな案件やプロジェクトなどは、管理職の選択で部下が業務の遂行をすることが一般的です。
管理職がしっかりと意思決定をすれば、部下も迷いなく、効率的に業務に専念できるということになります。
こうした理由から、意思決定スキルは重要だと考えられています。
9:コミュニケーションスキル
部下を持つ管理職に欠かせないスキルのひとつに、コミュニケーションスキルがあります。近年注目されているのが「雑談力」ですが、これは顧客に対しても部下に対しても有効な能力といえます。
ただこのスキルは、業務に必要なだけでなく、プライベートにも重要なものなので、管理職でなくとも磨いておきたいスキルといえるでしょう。
10:コーチングスキル
管理職は、部下を指導する立場ではありますが、指導ばかりでは部下の能力は引き出せないでしょう。この時に取り入れたいのがコーチングスキルです。
コーチングとは、正解を提示しないでサポートをする、いわゆるコミュニケーションだけで相手を問題解決に導く方法のことです。
このスキルが使えれば優秀な人材が育つことになるでしょう。
11:プレゼンテーションスキル
プレゼンテーションスキルは、注目してもらうスキルといえます。
伝えたいことをきちんと伝える話術だけでなく、理解しやすくなるよう、図やツールを使いこなすこともプレゼンテーションスキルに入ります。
このスキルがあれば、顧客や部下に対してだけでなく、上司への提案にも役立つでしょう。
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カッツ・モデルとは?
これまで、管理職に必要なスキルをご紹介してきましたが、たくさんあるから、どうやってこれらのスキルを磨いていったらいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
実は、こうして悩むビジネスマンのためにカッツモデルというものがあり、近年話題になってきています。
そこでここからはカッツモデルといは何かについてご紹介していきます。
カッツ・モデルによる管理職に必要とされるスキル3つ
カッツモデルとは、1950年代にアメリカ人のロバート・L・カッツという経営学者が提唱した考え方です。
カッツ氏はその中で、管理職に必要なスキルを3つに凝縮してビジネスマンにわかりやすく伝えようとしました。
その3つのスキルをここから解説していきます。
1:テクニカルスキル
これは「業務遂行能力」と訳すことができます。具体的には、業務に必要なる知識やツールを使いこなす能力のことを指します。
たとえばパソコンのスキル、その業務に必要なアプリの知識のほか、基本的な書類の書き方や敬語の使い方などの熟知もテクニカルスキルに入るでしょう。
2:ヒューマンスキル
これは「対人関係能力」のことです。上で紹介した人材育成スキルやあコミュニケーションスキルがここに入ります。
人と人との間で行われるビジネスでは、顧客に対しても部下に対しても、観察力、洞察力を使って臨機応変に対応することが求められるということです。
3:コンセプチュアルスキル
こちらは、業務そのものをふかんしてみることができる能力のことを指しています。与えられた業務を客観的にみることで、その業務の構造の本質を見極める能力ともいえるでしょう。
分かりやすくいうなら、便利なツールを販売する業務では、その業務を遂行するのは利益追求のためではなく、顧客の生活向上のためである、ということを認識する能力のことです。
管理職に必要なスキルを身に付けよう
管理職のスキルというと、ビジネスにだけ役に立つスキルだと考えてはいないでしょうか。しかし管理職のスキルというのは、実は人生を豊かにするためのスキルでもあります。
ぜひ管理職に必要なスキルを身につけて、仕事も人生も質の高いものにしてください。