人事考課とは
「人事考課」という言葉を聞いたことがありますか。この記事では、人事考課の自己評価の書き方や例文、アピールすべきことについて詳しく紹介していきます。
人事考課とは、上司が部下の業務への貢献度や業績などを一定の基準で査定し、賃金や昇進といった人事に反映することをいいます。短期的にはボーナス、長期的には昇進といった査定に関する判断材料となる、人事考課について詳しく知っておきましょう。
人事考課の目的
人事考課の目的は、賃金や昇進といった査定に関する判断材料を得ることにあります。日頃から努力し成果を出している人に、適当な評価を出すために上司が部下に対して行います。
具体的には「職務評価」と「業績評価」の2項目について判断します。社員それぞれが会社のために成果を出そうとしていることを、構成に抜けなく判断します。
職務評価
1つ目に職務評価についてです。職務評価は業務に対する姿勢を評価する人事考課です。業務に対する責任感や積極性、協調性などを評価しています。
遅刻や欠席が少ないという勤務時間や業務に取り組む誠実さ、業務に関わるメンバーとのコミュニケーション能力などを評価します。万が一、成果が出なくとも取り組む姿勢は評価してもらえるという項目です。
業績評価
2つ目は業績評価についてです。業績評価は業務に対する結果を評価する人事考課です。掲げた目標に対しての成果や達成度などを評価しています。
目標や課題に対してどれだけ成果を出すことができたのか、その成果によって評価を受けます。掲げた目標に対してどのようなプロセスを取り、どのような成果に至ったのか、という点を判断します。
人事考課の自己評価シートの書き方
人事考課の自己評価シートの書き方を5つ紹介していきます。例文を交えて説明するので、ぜひ参考にしましょう。
人事考課は上司に判断してもらうだけでなく、部下が上司に対して成果や貢献度をアピールする制度もあります。上司の見えないところで貢献したことや、自分が努力したことをアピールする機会です。少しでもいい評価をもらえるよう、書き方を工夫していきましょう。
1:目標を達成できた場合の例文
人事考課において自己評価シートを書く場合、年度や期の初めに目標を掲げます。掲げた目標に対しての成果や実績をアピールしましょう。
まずは、目標を達成できた場合についてです。目標と実績、達成率を明記しましょう。書き方としては、達成率を数値化して目視化することで説得力のあるアピールとなります。
例文:売上目標○円に対し、実績×円、達成率△%
2:目標を達成できなかった場合の例文
続いて、目標を達成できなかった場合です。目標を達成できなかった場合もしっかりと成果を数値化し、事実を記す書き方を心がけましょう。また、目標は達成できなかったものの、目標以外のところで出た実績や工夫して活動したポイントを記します。
例文:新規案件獲得数目標○件に対し、実績×件、達成率△%と未達であるが、既存顧客からグループ企業への紹介をいただき、来期の新規案件増に期待できる
3:営業職の場合の例文
続いては、業種ごとの例文を紹介していきます。また、評価を受けやすい目標設定の書き方も一緒に学んでいきましょう。
営業職の場合、売上、顧客数、新規案件数など数値化しやすい業種のため、実際の数字を強調してアピールしましょう。その他にも目標達成のために、工夫した点などはアピール材料になるため明記しておくことが人事考課の書き方のコツです。
例文:顧客数増加目標数○件に対し、×件増加、達成率△%
目標設定の書き方
営業職の場合の目標設定は、数字を用いて明記します。目標を具体的に数値化することにより、結果が出たときに達成度合いがわかりやすいです。
また目標は一つのことに偏りすぎず、自分の関わる業務全てに関することに定めましょう。例文でいうと、新規案件だけでなく、今後もフォローしていく既存顧客に関する目標も抜けなく定めるような書き方にします。
営業職の目標設定の書き方例文:
新規顧客○件増加、既存顧客の売上×%アップ
4:事務職の場合の例文
事務職の場合は、営業職と比べて数値化しにくい業種です。しかし、日頃の業務でも数値化できる部分は多くあるので、この機会にぜひ数値化を意識するようにしましょう。
例えば、時間です。1時間に○件処理をする、残業時間を月○時間以内にするなど時間と合わせて数字を意識することはできます。人事考課には数値を入れた書き方をしましょう。
例文:1時間の処理件数目標○件に対し、平均×件処理、達成率△%
目標設定の書き方
事務職の業務において時間の他にも数値化できることはあります。事務処理の件数や企画の提案件数、会議での発言回数などです。数を意識することで業務に積極的になれます。クリアできるかできないかのラインに目標を定めましょう。
事務職の目標設定の書き方例文:効率の良い働き方実現のため、5S活動に取り組み、月に○件以上提案する
5:専門職の場合の例文
専門職の場合も数値化できる部分は、数値化していきましょう。一方で数値化以外で工夫している部分も多くあるでしょうから、その点をうまくアピールします。
誰がやっても同じ検査ができるようにマニュアルの作成をした、作業手順の見直しをして業務効率が上がったなど、書き方も工夫してみましょう。
例文:業務効率化を目標として、設備の配置を修正することで○%効率化できた
目標設定の書き方
説得力をもたせるのはやはり数値化することです。あなたの取り組みにより具体的にどう変化したのか、目で見える変化は評価をする方も良い評価を与えやすいです。抽象的な目標や成果ももちろん伝わる部分もありますが、できるだけ数値を入れたほうが具体性があり、説得力があります。
専門職の目標設定の書き方例文:製品の組み立てに○時間かかっているが、作業環境やマニュアルの見直しを行い×時間短縮する
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人事考課でアピールするべきこと4つ
人事考課でアピールするべきことを紹介していきます。人事考課は自分の日頃の成果をアピールするチャンスです。
書き方一つで相手の受け取る印象は変わります。上司に高評価をもらえるように、書き方を工夫して説得力のある人事考課を作成しましょう。
1:自己啓発
1つ目の人事考課でアピールするべきことは「自己啓発」です。自分が能力アップのために努力していることを明記する書き方を心がけましょう。
具体的にはTOEICの点数や資格の取得などです。部署異動や海外勤務を希望している人は、業務外で努力していることをこの機会に伝えましょう。
2:後輩の指導と育成
2つ目の人事考課でアピールするべきことは「後輩の指導と育成」です。後輩を持つ人にとって、指導や育成も重要な業務です。
後輩が成長した分だけグループ内の仕事の偏りが減り、効率化につながります。後輩に指導するときに気をつけたことや使用した資料などをアピールしましょう。
3:他社や他部署との連携
3つ目の人事考課でアピールするべきことは「他者や他部署との連携」です。仕事は一人で行うものではないので、他者との連携が評価としても重視されます。
他者の負担が減るように工夫したことや、他部署へも伝わりやすい資料を作ったことなどをアピールしましょう。
4:目標以外の成果
4つ目の人事考課でアピールするべきことは「目標以外の成果」です。人事考課には目標以外の成果もアピールポイントとして記すようにしましょう。
人事考課には目標に対する成果は必須で書く必要があります。それと同時に、目標以外に成し遂げたことを記すことも許されています。特筆すべきことがあれば、しっかりと書いておきましょう。
自分をきちんと評価してもらおう!
いかがでしたでしょうか。人事考課の自己評価の書き方や例文、アピールするべきことを紹介してきましたが、参考になったでしょうか。
人事考課のの書き方で、上司の受け取る評価は大きく変化します。自分の成果をうまく記して、きちんと評価してもらいましょう。