幹部候補育成の必要性と具体的手段|10年後20年後を見越した準備

組織・人材

幹部候補

幹部候補とは、その企業で将来、組織内の幹部のポストに就いて大きな成果をあげることが期待されている人材のことです。

幹部候補は組織の中心になる可能性が高い人物で、そこに明確な線引きや役職はありません。そのため、企業によって幹部候補に対する扱いや立ち位置は違います。

幹部候補を、ごく限られた一握りの上役の範囲に収めるのか、部長クラスまで入れるのかは、組織や企業によってまったく違います。

幹部候補の発掘

幹部候補の発掘についてご紹介していきます。

幹部候補の発掘には注意が必要です。できたら社内公募で、ベテランと若手を分けて幹部候補の教育をすることが望ましいです。採用で幹部候補を発掘する際はよく人物を見極めて、自社の意向に合った人間を採用するように気をつけましょう。

社内公募

幹部候補の発掘には、社内公募がおすすめです。

社内から自発的な姿勢がある人を公募で選びだして育成することが、教育の効果を高めるためには必要です。ポイントは非管理職に対する社内公募だけでなく、管理職に対しても社内公募を行うことです。そして、別々に研修・教育制度を実施しましょう。

社内公募で人材を選び出し、ベテランと若手の社員を分けて幹部候補の教育をすることが、ベストな選択だからです。

採用

幹部候補を中途採用する場合には、自社の雰囲気に合うかどうかで決定していくことをおすすめします。

特に中途採用の場合は、経歴にとらわれてしまう傾向にあります。中途採用した幹部候補が華々しい経歴の持ち主であったとしても、キャリアプランが沿わない場合は即戦力にならないからです。

また、中途採用者は良い会社があったら再び転職してしまう可能性もあります。気をつけて採用するようにしましょう。

幹部候補育成の必要性と具体的手段

幹部候補育成の必要性と具体的手段についてご紹介していきます。

幹部候補育成の具体的手段には、「オープン型」と「クローズ型」の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを幹部候補育成の必要性とともに詳しく見ていきましょう。

オープン型幹部候補育成(情報を全社員と共有)

幹部候補育成の具体的手段に、オープン型幹部候補育成(情報を全社員と共有)があります。

オープン型幹部候補育成は、皆が周知のもとで幹部候補に教育を与えていく方法です。幹部候補に自信と将来性を感じさせることができるうえ、社員たちからの尊敬や羨望を早い段階から得ることができます。

責任と信頼という意味ではオープン型幹部候補育成はメリットがたくさんありますが、妬みなどを受けやすいというマイナス面もあります。

メリット

オープン型幹部候補育成(情報を全社員と共有)のメリットは、社員たちから幹部候補の教育に対する理解や協力が得やすいことです。

自社の未来のビジョンがたてやすくなり、全部の従業員のモチベーションや足並みがそろいやすい傾向になります。幹部候補と社員の関係性は早期の段階からできあがるため、組織としての基盤が盤石なものになりやすいという利点があります。

デメリット

オープン型幹部候補育成(情報を全社員と共有)のデメリットは、社員たちから幹部候補が反発を受ける恐れがあるということです。

早くから幹部候補がわかっているため、社員のモチベーションの低下や意図的な妨害を受ける可能性があります。派閥意識が強まる恐れがあり、幹部候補の顔色をうかがう従業員が発生すると業務そのものに対する意欲が落ちて、業績アップにつながらない傾向があります。

クローズ型幹部候補育成 (情報を一部社員のみ共有)

幹部候補育成の具体的手段に、クローズ型幹部候補育成 (情報を一部社員のみ共有)があります。

クローズ型幹部候補育成は、誰が幹部候補なのかを従業員が知らないため、企業内で余計な派閥争いなどをせずに済みます。

幹部候補の人間をマイペースに育成できる利点がある一面で、社員たちが疑心暗鬼に陥りやすく、組織に対する不満や不信感のもとになるデメリットの可能性も無視できません。

メリット

クローズ型幹部候補育成 (情報を一部社員のみ共有)のメリットは、幹部候補が社員たちからの意図的な妨害を受けにくいことです。

クローズ型幹部候補育成は、幹部候補になるのは誰かを企業側が知られたくない場合にたいへん有効な育成手段です。組織内を統制しやすく、社内に余計な波風が立つことを防ぐというメリットがあります。

デメリット

クローズ型幹部候補育成 (情報を一部社員のみ共有)のデメリットはモチベーションの低下です。

クローズ型幹部候補育成は社員同士が疑心暗鬼に陥りやすく、特に有数や人事部に対する不信感が発生しやすい特徴があります。

人間関係が悪化すれば個々の連携も上手くいかなくなり、組織内の空気が悪くなる恐れがあります。差別やいじめなどの問題が発生しやすいデメリットがあり、幹部候補に対する理解が難しくなる傾向があります。

幹部候補の育成方法とポイント

幹部候補の育成方法とポイントについてご紹介していきます。

社内公募や採用活動で幹部候補が確保できたら、次は育成のプロセスに移行します。ポイントを押さえながら、人材育成を計画的に進めていきましょう。

通常の人材育成よりも手厚いサポートが必要

幹部候補には、通常の人材育成よりも手厚いサポートが必要です。

幹部候補に自己評価の精度を高めさせるため、自ら考えて行動に移すことができるための育成方法が必要とされています。そのために、幹部候補には知識と経験、この2つの学習をしっかりと行わせるための手厚いサポートが必要となってきます。

幹部候補たちが自ら考えて目標に向かって邁進できるような、環境作りとサポートが必須となっています。

ロールモデルを作成する

幹部候補育成のために、ロールモデルを作成する必要があります。

ロールモデルとは目的を果たすための模範となる人物のことで、特に幹部候補育成のためには必須の人物となっています。まずは幹部候補のロールモデルとなる人物像を特定する必要があります。

ロールモデルを示すことにより、目指すべき幹部候補としての人物のイメージが伝わりやすくなります。

数多くの実践経験を積ませる

幹部候補の育成のために、数多くの実践経験を積ませる必要があります。

実践経験ほど幹部候補の教育に必要なものはありません。失敗と成功をくりかえすなかで、分析・決断・実行・俯瞰力などが着実に培われていきます。それに伴い、経験でしか得られない度胸と覚悟も生まれてきます。

重圧という圧迫感に幹部候補が押しつぶされないようにメンタルヘルス面のサポートもしっかり行いながら、幹部候補の育成を行っていきましょう。

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10年後20年後を見越した準備を今のうちに

幹部候補の育成は、10年後20年後を見越した準備として今のうちに行なっていきましょう。

幹部候補を長い目で見つめながら育成して、自社を末永く成長させていきましょう。そのための準備を、今すぐに行うことをおすすめします。

候補者選抜のポイント

幹部候補者選抜のポイントは、仕事や経歴ではなく人物の資質そのものを見て決定することです。

幹部候補者選抜のポイントは、自社に合う人物かどうかです。優秀であることは幹部候補にとって必須のスキルですが、自社にしっくりくる人物像でないと長続きしませんし、従業員から信頼を得ることが難しくなってくるからです。

実務につながる育成プログラムで経験を積む

幹部候補は実務につながる育成プログラムで経験を積むことが大切です。

経験に勝る育成はありません。幹部候補に実務につながる業務を積極的にやってもらうことでトライアンドエラーをくりかえし、精神力・実務能力・統率力などを養っていってもらいましょう。

幹部候補育成の必要性について理解を深めよう!

組織における幹部候補育成の必要性について理解を深めていきましょう。

幹部候補が年々育たなくなっていく中で、真のリーダーが求められています。今から20年後・30年後を見越して、立派な幹部候補を育てるべく邁進しましょう。

そのためのヒントを読み取り、幹部候補育成に役立ててみてはいかがでしょうか。

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