地震が起こったときの会社の対応
大きな地震が起きたとき、会社がどう対応していくのかしっかり決めておく必要があります。災害時のルールを決めておかないと、皆が会社に電話してパンク寸前になってしまったり、無理して会社に来て二次災害に遭ったりする恐れがあります。
ルールを決めておくことで、地震に慌てず各自がすべきことに集中することができます。地震が起きたときに、会社が慌てないためのポイントをご説明します。
会社の初動対応マニュアルで決めておく
地震が起きたときの初動対応をマニュアル化して、全員が確認しておきましょう。マニュアルを作るだけではなく、全員が知識を共有しておくことが重要です。地震の規模や影響によってはマニュアルどおりにいかないこともありますが、マニュアルがあることでパニックを防ぐことができます。
また宅配サービスなどでお客さんを相手にしている場合は、お客さんの安否確認や今後の対応の仕方もマニュアル化しておく必要があります。
グループや課ごとで決めておく
大きな会社では、グループや課によって対応している仕事が違うため、会社全体のマニュアルが当てはまらないことがあります。全体のマニュアルとは別に、グループや課独自のルールというものも必要になってきます。
災害時にアプリやインターネットサービスを利用する場合は、先に訓練で練習しておくとスムーズです。
無理をせず休みにするのが安全
地震の規模が大きい場合は、無理をせず会社を休みにする方が良いです。電車やバスなどは地震の影響で止まっている可能性があり、大地震の場合は歩いて行くのも困難です。大地震の後しばらくは、またいつ余震がくるか分かりません。
無理して会社に行くより、自宅待機でアプリやインターネットサービス、電話などで連絡する方が安全です。自宅倒壊や怪我をしている可能性もありますので、当日は休みにして安否確認を急ぎましょう。
地震が起きた時の5つのシーン別対応方法
地震が起きたときは、出勤前や出勤途中など、どのタイミングで起こったかで対応の仕方が変わってきます。地震は突然起こりますので、いざというとき慌てないために、あらかじめ対応の仕方を確認しておきましょう。
シーン1:出勤前
出勤前に地震が起きたときは、規模が小さく交通機関に支障が見られないときはそのまま出勤します。大きな地震が起きたときは、バスや電車は安全確認のため動いていない可能性が高いです。そういった場合、会社は休みにする方が良いでしょう。
公共交通機関を利用している人は出勤するのが難しく、無理して出勤させると二次被害に遭う危険があります。また会社は、迅速に安否確認を行いましょう。
シーン2:出勤途中
出勤途中に大きな地震が起きたときは、会社まで遠いときは一旦自宅に戻りましょう。会社の近くまで来ているときは、出勤して会社の判断を仰ぎます。会社の対応としては、自宅にいる人は無理をさせず休みにした方が良いでしょう。
自宅からも会社からも離れていているときは、休みをとって避難所へ行っても良いです。
シーン3:在籍中
会社に在籍中に大きな地震が起きたときは、被害の状況の把握に努めます。地震の規模が大きいときは、交通機関や道路状況などを知る必要があります。自宅が近くて帰ることができる人は、会社を休みにして自宅待機にしても良いです。
一方帰宅困難と思われる人は、会社で寝泊まりできるようにします。あらかじめ食べ物や水を備蓄しておき、万が一のときに備えておきましょう。
シーン4:外回り中
外回り中に地震が起きたときは、会社が近くにあり戻ることが可能であれば会社に戻ります。戻るのが困難なときは、安否情報を伝えたのち避難できる場所に行きます。家が近い場合は、帰宅して今後の休みなどの確認をしましょう。
土地勘のない場所にいるときは、アプリで避難所を確認したり、近くの人に助けを求めたりしてください。外回りの場合、会社ではその人が無事かどうか分かりませんので、安全であることを知らせてください。
シーン5:帰宅途中
帰宅途中で地震が起きたときは、家まで距離が近い場合はそのまま帰って休みます。道路状況が悪く帰るのが困難なときは、近くの避難所へ避難しましょう。会社が近いときは会社に戻っても良いです。
子どもがいるなど、どうしても家へ帰らなければならないときは、散乱したものや建物の倒壊に気を付けて帰りましょう。困っている人がいればお互い助け合うことが大切です。帰宅後は、会社が休みになるのかどうか連絡をとりましょう。
地震で会社を休む場合の対応
地震で会社を休みたいとき、どのように対応すれば良いのかご説明します。会社で地震のマニュアルがある場合は、それに従います。地震の規模によって対応が変わってきますので、マニュアルを必ず確認しておきましょう。
地震で会社を休む場合の対応1:上司に連絡
地震で仕事の休みをとるときは、必ず上司に連絡しましょう。地震が起きた時間によっては、出勤している人もいれば出勤途中の人もいます。皆がどんな状況にいるのか分かりませんので、休みをとる場合は上司に連絡しましょう。
電話が繋がらないときは、インターネット経由など他の連絡方法を試してみてください。
地震で会社を休む場合の対応2:交通機関の確認
地震で仕事の休みをとるときは、利用したい交通機関がどうなっているのか確認しましょう。道路の状況によっては、しばらく交通機関がマヒしてしまうことがあります。大地震でどの交通機関でも行くことができないと思われる場合は、そのことも会社に伝えて休みをとりましょう。
会社から相当な距離がある場合は、無理して徒歩で行くと危険なため休みをとる方が良いです。多くの人が出歩くことで救急活動の支障になることもあります。
地震で会社を休む場合の対応3:今後の対応を確認
地震で休みをとるときは、今後どのような対応をすれば良いのか確認しておきましょう。大地震のあとは、散乱したものの片付けなどがあり、通常業務に戻るまでに時間が掛かることがあります。
地震のあとも会社でやらなければならないことがありますので、休みをどれくらいとるのかなど必ず連絡しておきましょう。
地震で会社を休む場合の対応4:社内ルールの確認
地震が起きたときの休みについては、申請の仕方や地震の規模による違いなど社内でルールが設けられていることがあります。地震はいつ起きるか分かりませんので、必ず休みになる条件や休みのあとのルールを確認しておきましょう。
皆がルールを知っておけば、会社への連絡を必要最小限に抑えることができます。
地震で会社を休む場合の対応5:休みの申請
地震で出勤できずに休みにするときは、欠勤扱いとならないようしっかり有給の申請をしましょう。有給休暇を使うことで、地震で休みにしても給料が支払われます。災害時でも申請は必要になりますので、忘れないように気を付けてください。
あなたの会社に仕事の生産性をあげる「働き方改革」を起こしませんか?
名刺が多すぎて管理できない…社員が個人で管理していて有効活用ができていない…そんな悩みは「連絡とれるくん」で解決しましょう!まずはこちらからお気軽に資料請求してみてください。
初動対応マニュアルに盛り込むべき項目
地震が起きたときの初動対応で、マニュアル化しておくべき項目をご説明します。マニュアルは、怪我人を助けたり的確に避難したりするめに必要です。会社によって盛り込む内容は違いますが、大まかなことは変わりません。
現在のマニュアルで足りないところがないか、改めてチェックしてみてください。
応急手当
地震が起きると病院がパンク状態になる可能性がありますので、自分たちでできる応急処置を覚えておきましょう。応急処置の仕方を知っておくことで、重症化するのを抑えられることもあります。応急処置のマニュアルでは、止血の仕方や三角巾を使った方法などを盛り込みましょう。
マニュアルを作るだけでなく、三角巾の使い方や心臓マッサージなどは実際に体験してみる方が理解しやすいです。
救助活動
地震が起きると、倒壊した建物に取り残されたり、瓦礫に挟まれたりさまざまなところで怪我人が発生します。会社で手が空いている人は、怪我人を安全なところへ運んだり簡単な処置をしたりするなど、救助活動を行いましょう。
マニュアルでは、緊急時に開放する部屋や、保健室の位置を確認できるようにしておきましょう。
緊急搬送
大地震が起きると、救急車を要請してもすぐに来てもらえないことがあります。一刻を争う負傷者がいる場合は、自分たちの力で緊急搬送する必要があります。緊急時に搬送する病院をリストアップし、搬送するための道具を準備します。
ただし無理に動かさない方が良い場合は、救急車やドクターヘリを待ちましょう。動かすことで症状が悪化する可能性があります。
避難計画
地震が起きたときは、避難計画に従って行動することで素早く全員が逃げることができます。被害の状況によっては計画通りに行かないこともありますので、いくつか状況別に避難計画を作っておくと安心です。
自分のいる場所によって避難の仕方が変わりますので、各階や課毎の避難計画を作る必要があります。避難階段や防火扉の位置なども、全員が把握しておくようにしましょう。
AED対応
AEDは人命救助に役立ちますので、いざというとき誰でも使えるようにしておくのが理想です。 使用方法はAEDに書いてありますが、練習しておくことで素早く対応することができます。忘れないように、1、2年に1度講習を受けるのが望ましいです。
持ち出しリスト
地震のときに持ち出すものは、あらかじめ袋に入れておくのがおすすめです。懐中電灯やラジオ、ティッシュや医薬品など、必要なものをリストアップしておきましょう。また非常食や飲料水など賞味期限のあるものは、一括で確認できるようにしておくと点検のときにスムーズです。
二次災害防止
大きな地震が起きると、それに関連した二次災害が起こりやすくなります。地震の後は、火災や水害、建物の倒壊など何が起きるか予測がつきません。無理して会社に行くと、その道中に被害に遭う可能性があります。
二次災害を防止するためにも、会社にいない場合は無理して出勤しないことを盛り込むと良いでしょう。大地震のときは、会社に来ても仕事より安否確認がメインになります。
地震が起こったら会社を休みにして二次災害を予防
地震が起きたときは、無理をせず休みにする方が良いでしょう。
全体の状況が掴めていない状態で出勤させるのはとても危険です。会社に来る間に二次災害に合わないためにも、当日は休みにする方が安全です。
今回の記事を参考に、会社のマニュアルを見直してみてください。