女性が離職する理由は環境の変化によるものが多い
少子高齢化がかつてないスピードで進む日本社会においては、労働力不足は深刻な問題となっています。労働力不足の一因として挙げられるのが女性の離職率の高さです。
離職により、女性という優秀な人材を失ってしまうのは企業にとっては痛いことでしょう。
女性には男性と違って妊娠・出産というライフステージの変化があるため、このような環境の変化が理由で今の仕事をフルタイムで続けられず、離職せざるを得ない女性も多いです。
女性が離職する理由10個
優秀な人材である女性の離職を防ぎ、定年までしっかりと働いてもらうためには、女性の離職の理由を知り、それに対する適切な改善策や対処法を講ずることが必要です。
女性が離職する原因は人によってさまざまですので、複数の対処法を実施することが大切だと言えるでしょう。
ここからは女性が離職する主な理由を10個ピックアップして解説していきますので、経営者の方は女性の離職を防ぐための参考としてぜひご覧ください。
女性が離職する理由1:結婚したから
女性が離職する理由としてまず挙げられるのが、結婚して生活環境が変化したからということです。
結婚しても変わらずにバリバリ働きたいという女性が多くいる一方で、「結婚後は仕事を辞めて家庭に入りたい」と考える女性も少なくありません。
また、夫側が「結婚したら専業主婦になって欲しい」「仕事を辞めてほしい」と妻に離職を求めることもままあります。このように、寿退社を理由とする離職も多いでしょう。
女性が離職する理由2:出産・育児のため
出産や育児のためというのも、女性が離職する主な理由として挙げられるでしょう。
朝から晩までろくに休みも取れずにハードな業務をこなし、就業時間が終わっても残業せねばならない職場に勤めているならば、赤ちゃんを健康に産むために離職せざるをえません。
また、短時間勤務やフレックス制度が存在しない職場に勤めていると子育てと仕事が両立できなくなるため、このような理由で離職をする女性も多くいます。
女性が離職する理由3:健康がすぐれない
女性が離職する理由のひとつとして挙げられるのが、健康状態の悪化です。
女性の中には妊娠や出産によって体調を大きく崩してしまう人も少なくありませんし、特に40年代以降の中年になるとホルモンバランスが乱れて更年期障害に苦しむ女性も多くいます。
このような健康上の理由で、やりがいをもって取り組んできた仕事であっても、離職せざるを得ない女性も一定数存在します。
女性が離職する理由4:家族の介護のため
家族の介護をするということも、女性が離職をする主な理由のひとつに数えられるでしょう。
残念ながら日本社会はまだまだ男尊女卑的な傾向が強く、共働きの夫婦で女性のほうが稼ぎがよかったとしても、「介護は女の仕事」という考えが根強いため、介護を全て押し付けられて仕事ができなくなってしまう女性も少なくありません。
とりわけ短時間勤務が不可能でフルタイムでなければ働けない職場なら、離職するしかないでしょう。
女性が離職する理由5:キャリアアップが望めない
女性が離職する理由のひとつとして挙げられるのが、キャリアアップが見込めないからということです。
きちんとした教育や研修を受けさせてもらえず、キャリアを構築したりキャリアアップにつながるスキルを身につけられるような仕事を与えてもらえなければ、それを理由に今の職場を離職したいと考える女性も少なくありません。
このような女性は、自分の将来のために離職・転職を決断することでしょう。
女性が離職する理由6:配偶者の転勤
配偶者の転勤も、女性が転職をする理由として挙げられるでしょう。転勤族の夫を持っている女性の中には、夫を単身赴任させるのではなく、自分も転勤に一緒についていきたいと考える人も多くいます。
今の職場や業務内容に特に不満を感じていなくとも、夫と長い間離れて暮らすのが不安で寂しく感じる女性は、夫の転勤についていくことになります。
女性が離職する理由7:始めから短期のつもりだった
女性が離職する主な理由のひとつに、最初から定年まで勤めあげるつもりはなかったということも含まれるでしょう。
例えば転勤族の夫をもつ女性ならば、夫がまた転勤をする時までのつなぎとして今の職場に勤めはじめたという人も少なくありません。
また、希望する就職先が見つからず、新しい転職先が見つかるまでのつなぎとして現職を捉えている女性や、結婚までの腰掛と考えている女性もいます。
女性が離職する理由8:セクハラを受けた
セクハラを受けてしまったということも、女性が離職する理由のひとつとして挙げられます。
残念ながら職場における女性への性的ないやがらせはまだまだ根絶されておらず、上司と部下という圧倒的な力関係を利用して、女性にセクハラをする男性上司も少なくありません。
また、女性に対して性的な質問やからかいをしたり、未婚であることを揶揄する職場の男性に耐えかねて離職せざるを得なかった女性も一定数いることでしょう。
女性が離職する理由9:女性が活躍できない職場である
女性が離職する理由のひとつとして挙げられるのが、女性が働きにくい職場環境であるということです。
同じ成果を上げても女性社員は評価されず男性社員だけが評価されたり、女性であるだけで重要な責任ある仕事を任せてもらえなかったり、男尊女卑的な企業文化の根強い職場だと、女性は自分にとって働きやすい環境を求めて離職をせざるを得なくなります。
とりわけ、キャリア志向の強い女性であればなおさらです。
女性が離職する理由10:職場の人間関係
職場の人間関係のトラブルも、女性が離職する理由のひとつとして挙げられるでしょう。
上司や同僚からパワハラやストーカー被害を受けて離職に追いやられたと言う女性も一定数存在します。
とりわけ女性の多い職場では、女性特有のいじめや嫌がらせなどに遭い、心をすり減らしてしまって仕事を辞めざるを得ない状況に追い込まれたという女性も多いことでしょう。
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女性の離職率が高い業種3つ
職種によって、女性の離職率は大きく変わってきます。女性が長く働ける職種もあれば、女性にとって働きにくく、離職率が高い職種もあります。
では、具体的にどのような職種ならば女性にとって働きにくいと言えるのでしょうか。ここからは、女性の離職率が特に高い業種を3つピックアップしてご紹介していきます。
女性の離職率が高い業種業種1:アパレル販売員
女性の離職率の高い業種としてまず挙げられるのが、アパレルの販売員です。
アパレルの販売員は賃金が低くてノルマを課せられることが多く、ノルマを達成するために自腹を切って服やアクセサリーを買わざるを得ないという女性も少なくありません。
また、朝から晩まで立ちっぱなしであるケースも多く、体力的なつらさを感じて離職を決断する女性社員も多いことでしょう。
女性の離職率が高い業種業種2:受付業
受付業も、女性の離職率が高い業種のひとつとして挙げられるでしょう。
受付業はキャリアアップにつながるスキルや経験を得にくい職種であり、なおかつ40代以降の女性が活躍しにくい職種でもあります。
また、初めから長く勤めあげようと考えている女性が少ないというのも、受付業の女性の離職率が高くなる一因でしょう。
女性の離職率が高い業種業種3:美容業界
女性の離職率が高い業種のひとつに、美容業界も含まれます。ここで言う美容業界とは、たとえば美容師やエステティシャンなどが挙げられるでしょう。
美容業界はブラックな労働環境であることが珍しくなく、また女性の多い労働環境のため、女性特有の陰湿な人間関係に苦悩して、離職を決めたという人も一定数存在します。
女性が離職する理由を一通り把握しましょう
今回は女性が離職する理由について特集してきましたが、いかがでしたでしょうか。人材不足が叫ばれる昨今、女性は優秀な労働力として熱い注目を集めています。
優秀な女性の人材を逃さないように、女性が離職する理由を知り、それを改善したり効果的な対処法を講じたりして、女性の働きやすい環境づくりを行うことが大切だと言えるでしょう。