派遣から正社員になる時に紹介料は必要?正社員になる時の豆知識8つ

組織・人材

派遣社員とは

派遣社員とは、雇用契約を人材派遣会社と結び、実際の勤務を他の企業に派遣されてする社員のことです。派遣社員は、実際に勤務している企業との雇用関係はなく、その企業の社員でもありません。

この仕組みを利用する派遣社員は、自分の都合に合った仕事を探しやすくなります。派遣先の企業も、必要な時だけ必要な能力を持つ社員を派遣してもらうことができます。派遣社員と派遣先の企業、双方にメリットのある働き方と言えます。

正社員との違い

正社員は仕事内容が広く、異動や出向になる場合もあるのに対して、派遣社員は仕事内容が決まっているため、自分に合った仕事をしやすいと言えるでしょう。

正社員が期間を定めない無期雇用であるのに対して、派遣社員は期間の定めがある有期雇用です。給与は正社員が月給や年俸であるのに対して、派遣社員は時給が多いです。

派遣社員は正社員と比べて、自分に合った仕事をしやすいですが、雇用条件は不安定であると言えるでしょう。

派遣社員のメリットとデメリット

派遣社員のメリットは、希望の条件に合った仕事をしやすいことです。これまでのキャリアを生かして、さまざまな企業で仕事をすることができます。時給もパートやアルバイトより高い傾向にあります。

派遣社員のデメリットは、有期雇用なので急に仕事がなくなることがあります。交通費も時給に込みで、ボーナスもありません。

派遣社員のメリットは自分に合った仕事をしやすいこと、デメリットは不安定なことであると言えるでしょう。

派遣から正社員になるときの豆知識8つ

派遣社員として働いていると、その活躍を買われて派遣先の企業から、正社員になってほしいと言われることがあります。

派遣社員から正社員になるのは、メリットの多い話ですが、派遣社員のメリットがなくなってしまうことでもありますから、十分に考えて受けるようにしましょう。

同じ会社で同じ仕事をするのだから正社員の方が良いように見えますが、仕事内容や勤務地が変わったり、実質的な給与が下がることもあります。

派遣から正社員になるときの豆知識1:紹介料は必要か

派遣から正社員になる時に紹介料は必要ありません。

労働者派遣法第33条で、このような紹介料は禁止されています。派遣先と派遣会社の契約や派遣社員の明示書などで、紹介料の支払いが定められていたとしても、法令違反ですから無効であり、強制力はありません。

派遣から正社員になり、派遣会社の不利益となるのを防ぐために紹介料が必要だというのは間違いです。ですが、この紹介料の間違いが発生してしまっているのが現状です。

派遣から正社員になるときの豆知識2:派遣会社の仕組み

派遣会社は、雇用関係を結んだ派遣社員を企業に派遣し、企業から支払われた報酬の一部を利益としています。

給与の支払い、健康保険や福利厚生なども派遣会社が行います。また、営業の社員が定期的に派遣先を訪問したり、派遣社員の相談に応じたりといったケアも行います。

一般的な登録型派遣では、仕事がある間だけ派遣社員が稼働することになり、派遣先の企業は効率的に人材を確保でき、社会保険の負担も減らすことができます。

派遣から正社員になるときの豆知識3:直接雇用契約とは

直接雇用契約とは、派遣会社とではなく、派遣先の企業と直接する雇用契約のことです。

派遣から直接雇用契約にすると派遣先の企業は、社会保険や福利厚生の負担が増え、人員を抱えるリスクも増えますが、労働者に指示できる内容が広がります。労働者も、派遣会社の指示や派遣社員としての制約がなくなりますが、派遣会社による保護がなくなるとも言えます。

正社員だけではなく、パート・アルバイトや契約社員も直接雇用契約です。

派遣から正社員になるときの豆知識4:雇用条件の確認

派遣から正社員になる時は、雇用条件は必ず良くなるものと考えがちですがそうとは限らず、特に契約社員からと言われた時は注意が必要です。

契約社員の場合、正社員並みの仕事量や責任の重さになったのに、給料や待遇は派遣とあまり変わらなかったり、時給換算すると下がるケースもあります。

しかも、正社員のような無期雇用ではなく、派遣と同じ有期雇用ですから、契約更新のタイミングで簡単に契約終了にされることがあります。

派遣から正社員になるときの豆知識5:仕事内容の確認

派遣から正社員になると、一般的には仕事内容が広がりますので、確認しておきましょう。

派遣社員は、派遣された目的の業務以外をしてはいけないことになっています。ですから、正社員になったとたん仕事が増えたり、判断の必要な責任ある仕事を任され困ってしまうこともあります。

そして今後、異動や転勤の可能性がある契約かも確認しておくとよいでしょう。日本全国や海外に支社があり、転勤に対応できない場合は注意が必要です。

派遣から正社員になるときの豆知識6:先輩の話を聞く

過去に派遣から正社員になった先輩がいれば、話を聞いてみるのもよいでしょう。

派遣から正社員になった経緯や、正社員になって派遣と変わったことなどをたずねてみることが大切です。給料のことなどはなかなか話題にしづらいでしょうから、機会を見てうまく聞いてみましょう。

派遣から正社員になることを目指す方ならば、そのような先輩の話を交えて、自分も正社員になりたいことを上司に相談してみるという攻め方もあります。

派遣から正社員になるときの豆知識7:筆記試験や面接の準備

派遣から正社員になる時は、新卒採用の時ほど本格的ではなくても、筆記試験や面接が実施されることがあります。

筆記試験や面接がある場合は人事の方などから事前に予告があり、抜き打ちで行われることはないでしょうが、準備をしておくとよいでしょう。

一般的には準備と言っても難しいことではなく、SPIの簡単な問題集を1冊やっておいたり、面接でたずねられそうなことを考えておいたりするとよいでしょう。

派遣から正社員になるときの豆知識8:正社員になる意志の再確認

派遣から正社員になるということは、有期雇用から無期雇用になることです。

派遣では、契約更新のタイミングで仕事を終了できることが前提となっていましたが、正社員に契約更新はありません。

最近では一つの会社に生涯勤める方は少なくなってきましたが、正社員になるということは、その会社で長く働こうという意志があるものとみなされるでしょうから、ご自身にその意思があるかを再確認しておくと、今後のためになるでしょう。

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直接雇用における紹介料の必要性

派遣から正社員になるときには紹介料は不要であり、これは労働者派遣法33条で禁じられていることです。

その他のケースでは紹介料が発生することがあります。紹介料が発生するのは、主に人材紹介と呼ばれるサービスです。

紹介料が発生することは企業にはリスクと言えますが、うまく利用すれば、紹介料以上の利益をもたらすことでしょう。

パートタイマーの場合

パートタイマーの場合、勤務時間や日数が少ないですが、その分、長く定着して働いてもらうと助かるケースが多いです。人材紹介のサービスで優秀な人材を採用できれば、パートタイマーの採用に紹介料を支払うという選択も妥当でしょう。

アルバイトの場合

アルバイトの場合、すぐに辞めてしまい、求人広告を出しても競争相手が多く、費用がかさんで企業の負担になることがあります。求人広告費を支払い続けて思うように採用ができないよりも、アルバイトの採用に紹介料を支払うという選択も考えられます。

契約社員の場合

契約社員の場合、派遣社員と同じ有期雇用ですが、直接雇用契約となるため、企業が指示できる仕事の幅が広いです。派遣社員を派遣してもらって限定的な仕事しか任せられないよりも、スキルを持つ契約社員を採用するほうが、紹介料を支払っても価値があるでしょう。

派遣から正社員として働く際に紹介料は不要!

人材紹介を活用する際に紹介料が支払われているため混同されることがありますが、派遣から社員として働く際の紹介料は違法です。

派遣から正社員として働く際に紹介料は不要ですから、正社員を目指す派遣社員の方は、ためらわずにチャレンジしてください。

派遣社員が部下にいる上司の方や人事部の方でさえも、紹介料がかかるから躊躇しているということもありがちですので、情報共有すると良いでしょう。

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