(※)日本企業の離職率の平均は?|離職率を改善させる5つの対策(※)

組織・人材

日本企業の離職率の平均は?

離職率とは、一定の期間でどのくらいの労働者が辞めたのかを示す割合のことをいいます。厚生労働省の雇用動向調査によると、平成30年1年間における日本全国の離職率は14.6%で、前年よりわずかに減少しています。

また、同離職率は平成26年が15.5%、平成27年が15.0%、平成28年が15.0%、平成29年が14.9%、平成30年が14.6%となり、日本全体で見ると離職率は減少傾向にあります。

自社の離職率の計算方法

離職率は、一定の期間に退職した人数を起算日における在籍者数で割り、100を掛けることで算出できます。一定期間は1年間、3年間のように設定します。

例えば、新卒で入社した社員の3年後離職率を求める場合であれば、「3年間で退職した新卒社員÷起算日に入社した新卒社員×100」で3年後離職率がわかります。新卒社員100名のうち3年間で10名辞めた場合であれば、10÷100×100で離職率は10%となります。

離職率改善のために知っておくべき退職理由TOP5

離職率を改善するには、主な退職理由をまず把握したうえで、対策を講じなくてはなりません。従業員はどのような理由で離れてしまうのか、代表的な退職理由を整理していきましょう。

離職率改善のために知っておくべき退職理由1:上司・経営者の仕事の仕方が合わない

上司や経営者の仕事の仕方・方針と合わない場合、疑問を感じながら仕事をすることになり、最終的に退職につながるというケースが多く見られます。

もちろん仕事の仕方や方針は個人で違いがありますが、あまりに仕事方針が合わなくなると、従業員としては転職を検討することになるでしょう。仕事に対する考え方が大きく異なる職場では、その従業員にとって将来的なキャリアプランを立てることが難しいからです。

離職率改善のために知っておくべき退職理由2:労働時間・労働環境

労働時間などの労働環境が原因で退職を検討する人も多く見られます。

転職の面接の場では、労働意欲が疑われるなどの理由から、前職の退職理由に労働環境だけを挙げる方は少ないでしょう。ただ、労働環境が原因で退職を検討する人が多いのも事実です。

ストレスの原因が労働環境にあるという人も多いです。離職率の高い企業が離職率改善に悩んでいる場合、まずは労働環境から見直してみると良いでしょう。

離職率改善のために知っておくべき退職理由3:同僚・先輩・後輩との人間関係

仕事の仕方・方針や労働環境に不満がなくても、同僚・先輩・後輩との人間関係が原因で退職するケースも多いです。いくら労働環境や仕事内容に不満がなくても、職場の人間関係の悩みが深刻になると、従業員として仕事の継続は難しくなります。

もちろん多くの人と接し、時に人と合わせることが大切なのは言うまでもありません。ただ、性格・考え方があまりに違いすぎて人間関係がうまくいかず、退職を選ぶ人も多いということです。

離職率改善のために知っておくべき退職理由4:給与

給与よりやりがいを重視する人も多いですが、給与に不満があって退職する人もまた多いです。

給与は、その会社内における自分の働きを反映するものです。その給与が低い場合、「自分はこれだけ働いたのに、その働きが給与に反映されていない」と不満を持つ人はどうしても現れます。

もちろん給与が全てではなく、やりがいなどを理由に給与に不満を持たない人もいます。ただ、給与が退職理由になりやすいことは把握しておくべきです。

離職率改善のために知っておくべき退職理由5:仕事内容

仕事内容にやりがいが感じられない場合、労働環境や人間関係が良好で給与に不満がなくても、退職を検討する人は多く見られます。先ほどご紹介した上司・経営者の仕事方針と合わない場合と同様、疑問を感じながら仕事をすることになるからです。

給与などが良ければ仕事がつまらなくても構わないという人もいます。ただ、仕事にやりがいを感じられず、自分の未来像が想像できないなどの事情では、退職を選ぶ人も現れるでしょう。

離職率を改善させる5つの対策

ここまで、従業員の主な退職理由についてご紹介しました。次に、離職率を改善させる対策ポイントについてです。

企業が積極的に対策に乗り出すことができれば、離職率を改善することは十分に可能です。従業員の主な退職理由を整理しつつ、問題点を改善し、従業員が離れないように対策しましょう。以下、離職率改善の主な対策についてご紹介します。

離職率を改善させる対策1:労働環境の改善

労働環境を退職理由とする人は多いため、まずは労働環境を見直し、改善すべき点は改善することが大切です。残業が多くないか、従業員の負担が大きくなっていないか、よく確認しましょう。

労働環境は従業員の健康にも深く関係します。労働環境が悪いと従業員の健康に悪影響を及ぼすので、しっかり改善して働きやすい環境を整える必要があります。また、職場でアンケートを実施するなどして、改善点を客観的に捉えることも大切です。

離職率を改善させる対策2:福利厚生の充実

福利厚生を充実させることも、従業員の離職を防ぐ方法として挙げられます。例えば給与に不満を持つ従業員でも、福利厚生の充実に魅力を感じることができれば、離職を思いとどまる可能性は高くなります。

給与をもっと高くすることは、企業としても難しい場合があります。その際に、福利厚生を充実させるなどして、他の側面で魅力を生み出すことも一つの方法です。

離職率を改善させる対策3:ストレスチェックの導入

ストレスチェックの導入により、従業員のストレスの状態を詳細に確認することも、離職率の改善につながります。従業員が職場の人間関係や労働環境にストレスを感じていないか、ストレスを感じているとしたらどう改善すべきか、対策ポイントを考えるきっかけになります。

離職率を改善させる対策4:関る職に対する研修を導入

研修を導入し、従業員のモチベーションアップにつなげることも、離職率の改善策になります。研修によって視野が広がったり、今まで気づかなかった面白さに気づくことができれば、従業員にとってはやりがいを発見したことになります。

従業員が担当する仕事の研修、あるいは関連する職種の研修など、その企業で仕事を続けるための何かしらのモチベーションになるような研修が好ましいです。

離職率を改善させる対策5:コミュニケーションを活性化させる

上司・経営者とのコミュニケーション、従業員同士のコミュニケーションを活性化させ、意思疎通を円滑にすることも、離職率の改善として効果的です。

このことは、上司・経営者の仕事方針を理解すること、同僚・先輩・後輩の考え方を理解することにつながり、考え方の相違によるトラブルを防ぐ効果があります。お互いに理解し合うことができれば、仕事方針の違いや人間関係が原因で退職するというケースを防ぐことも可能です。

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離職率が高い業界

離職率が高い業界について知り、自社が当てはまるかどうか調べることも大切です。

業界として離職率が高い傾向があるなら、同じように離職率の改善に取り組んでいる同業他社も多い可能性があります。そのような場合、離職率改善のための情報も収集しやすくなるでしょう。

以下、冒頭で参照した厚生労働省の雇用動向調査から、平成30年1年間における離職率が高い業界を5つ整理しておきます。カッコ内の数値は離職率を表します。

  • 宿泊業、飲食サービス業(26.9%)
  • 生活関連サービス業、娯楽業(23.9%)
  • サービス業(他に分類されないもの)(19.9%)
  • 教育、学習支援業(16.6%)
  • 医療、福祉(15.5%)

離職率を改善し人材の確保に努めましょう!

今回は、日本全国での離職率、主な退職理由、離職率を改善させる方法などをご紹介しました。

離職率を改善するには、従業員の主な退職理由を知ったうえで、効果的な対策を考える必要があります。人材を確保するためにも、従業員が働きやすい環境を整え、離職率を改善することが大切になります。

退職する理由は人それぞれですが、主な退職理由から対策を考え、離職率を改善することは十分にできます。ぜひ参考にしてみてください。

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