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2019年08月01日

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!

年功序列と終身雇用の労働慣行は、バブル経済の破綻とグローバル化によって急激に衰退しました。どんな人事制度にもメリットやデメリットがありますので、時代や社会の環境変化に応じてあるいは企業の置かれた経営環境の変化に応じて、常に最適な雇用制度の確立が求められます。

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!

年功序列とは?

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
「年功序列」とは、年齢や勤続期間に伴って役職や賃金が上昇する日本固有の賃金制度をいいます。

年功序列の制度は、労働者の技術や技能は経験に比例して向上するため、「勤続年数が長いほど業績に貢献する」という考え方に基づいています。

年功序列制度が定着したのは、戦後の復興期から1980年代に掛けた継続的な日本経済の高度成長が背景にあり、若年層の賃金も「必ず増える」という社会的合意が成り立っていたからです。

年功序列と成果主義の違い

年功序列は年齢と共に賃金が上がっていくシステムですが、成果主義は年齢や勤務年数とは関わりなく仕事の成果のみで賃金が決まるシステムです。

年功序列の制度は、若いうちは賃金が安く抑えられていますが、年齢と共に賃金が上がっていくことが大きなメリットです。

成果主義の制度は、年齢に関わらず仕事の成果のみが役職や賃金に反映されるため、きつい仕事でもやり甲斐が感じられるメリットがあります。

年功序列導入のメリット5つ

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
年功序列のシステムは、バブル経済の破綻とグローバル化の伸展と共に消失してしまいましたが、戦後の復興期から昭和末期まで継続した高度成長期を支えた日本固有の雇用制度です。

年功序列のシステムが成立した背景には、入社してから定年退職するまで雇用を保障する「終身雇用」の制度と賃金を含む労働条件を守ってくれるユニオンショップ制の「企業組合」の存在がありました。ここでは、年功序列のメリットに触れてみます。

年功序列導入のメリット1:会社への帰属意識が高まる

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
年功序列のメリットの1つは、会社に対して愛着や誇りを持つなどの気持ちの発露として、会社への帰属意識が高まることが挙げられます。

帰属意識という言葉は、精神分析学の用語で「ある組織や集団の中で自分自身が役割を果たす一員として存在している」という意識を指しますが、社会帰属や階級帰属などの言葉として使われます。

中高年のビジネスマンが酒の席でよく使う「うちの会社は」や「我が社は」という、あの意識のことです。

年功序列導入のメリット1:社員が定着しやすい

年功序列のメリットの2つは、会社への帰属意識が強くなるため従業員の離職率が極めて低いことが挙げられます。

年功序列の制度の下では、仕事や人間関係などの理由による自己都合退職のケースがほとんどありません。

その大きな理由は、会社や労働組合に対する帰属意識が高いことと併せて、将来の右肩上がりの収入が保証されていることが大きいといえます。

年功序列導入のメリット3:社員間の連帯感が強固になる

年功序列のメリットの3つは、会社の仲間に対し「一緒の釜の飯を食べる」同朋としての意識が強いため、強固な連帯感で結ばれていることが挙げられます。

特に物作りを生業としている企業においては、周囲の仲間と同じリスクを背負いあるいは成功体験を重ねることによって、揺るぎのない相互信頼関係が醸成されます。

また、高齢者の上司が若年者の部下に命令を出すのが基本形であり、そのことも連帯感を生むベースになっています。

年功序列導入のメリット4:社内教育システムが成り立ち易い

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
年功序列のメリットの4つは、会社に長期間在籍するので人材育成のための教育訓練のシステムが運用しやすいことが挙げられます。

社員一人ひとりの社内教育のトレーサビリティーが取れるため、計画的な教育訓練がやりやすいことだけでなく、企業としての教育訓練システムの改善や向上に活かせることが大きなメリットです。

また、上司が部下に賃金や地位が脅かされないため、上司が部下の育成に力を入れられるメリットもあります。

年功序列導入のメリット5:人事評価が比較的楽に行える

年功序列のメリットの5つは、モデル化した賃金体系ができあがっていることから、人事評価に要する手間が掛からず楽に行えることです。

年功序列における賃金体系は、右肩上がりの上昇カーブを描くように設計されているため、よほどの失点がない限り人事評価の評価点によって年代別モデル賃金カーブから外れることがありません。

また、役職登用も同期入社者と横一線が原則なので、人事評価者もあまり神経質になることがありません。

年功序列導入のデメリット3つ

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
日本固有の年功序列と終身効用の制度が相俟って、会社と従業員の双方が共有できるさまざまなメリットがありましたが、一方では能力主義や成果主義との相対比較においていくつかのデメリットが指摘されています。

最も声高に指摘されたのは、個人の成果と賃金や役職がリンクしていないことによるモチベーションの低下でしたが、それ以外にもいくつかのデメリットが挙げられています。

年功序列導入のデメリット1:人件費の高騰

会社にとって年功序列の最大のデメリットは、離職率が極めて低いことから従業員の平均年齢が上昇することが避けられず、会社の業績にかかわらず総人件費が自然増することです。

毎年の定期昇給に比例した収益を確保できない企業にとっては、研究開発費の捻出や設備投資の資金調達も困難となり、人件費の高騰が経営戦略上の大きな足かせになってしまいます。

年功序列導入のデメリット2:事なかれ主義の風土が醸成されやすい

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
年功序列における大きな弊害は、仕事ができない上司の下で有能な部下が安い賃金で我慢しなければ矛盾が生じることです。

年功序列によって将来を担うべき若い人材のモチべーションの低下を招来し、必然的に職場全体に「事なかれ主義」の風土が醸成されます。

企業にとって若年社員の活力や推進力は無形の財産であり、職場における「事なかれ主義」の蔓延は危急存亡に直結する大きな問題です。

年功序列導入のデメリット3:有能で向上心が強い人材ほど離職しやすい

年功序列の目に見えにくいデメリットは、特に有能で向上心の旺盛な従業員の離職率が高いことが挙げられます。

有能で向上心の強い人材は、「生意気だ」「協調性がない」「偏屈だ」などの評判が立つため、上司や同僚からは「会社を辞めてくれてよかった」と受け止められていたので問題視されることがありません。

若い頃に日本を脱出した多くのノーベル賞科学者は、例外なく有能で向上心や探究心の強い純粋な若者だったはずです。

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年功序列が成立する条件3つ

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
人間が作り出した制度には必ず利害得失が存在するものですが、ここでは年功序列が成立する条件に焦点を合わせて考えてみます。

年功序列から「成果主義」や「能力主義」に制度変更した企業がありますが、必ずしもそれだけで全て問題解決したわけではなく常に自社に合った制度の改革が望まれます。

年功序列が成立する条件1:企業と経済の継続的成長

企業として年功序列を成立するための必要条件の第1は、増大し続ける人件費を賄えるだけの収益力の持続的な確保です。

つまり、誰も手が出せない特殊技能型あるいは誰も手掛けたことがない市場開創出型の企業でなければ実現性がありません。

年功序列が成立する条件2:国内における労働力人口の継続的増加

年功序列を成立するための必要条件の第2は、従来事業をひたすら継続するだけでなく、新たな事業分野への事業拡大が不可欠です。

新規事業を立ち上げるためには新たな能力を持った優秀な人材確保が必要ですが、国内の労働力人口の減少に鑑み外国人労働者の定期採用が成否を分ける重要なポイントです。

年功序列が成立する条件3:雇用者のスキルや能力の継続的上昇

年功序列を成立するための必要条件の3つは、従業員に対する継続的な教育訓練によるスキルや能力アップを図る必要があります。

年功序列を維持するためには、年長者のスキルを細大漏らさず若年層に移行するかが最大のポイントです。年功序列を目指す企業にとって、なにより継続的なOJTやOff-JT教育の重要性を認識することが大事です。

年功序列について理解しよう!

年功序列導入のメリット5つとは?|デメリットや成立条件も解説!
年功序列や終身効用の制度は、概ね会社にとっても従業員にとってもよい制度といえますが、これらの制度が成立するためには経済の成長率が「右肩上がり」であることが絶対条件です。

裏返しでいえば、能力主義や成果主義においても成立するための必要条件があり、給料が多少高くても会社に魅力がなければ優秀な人材が集まってくることがないので、会社にあった人事制度の構築が最も大事なことです。

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