人事は求められるスキルが幅広い
会社の人事業務に関わってみたい場合、どのようなスキルがあれば人事担当に向いているのかご存じでしょうか。
特に人事担当者が取るべき資格が、思い浮かばないという人も多いでしょう。人事事務の重要な仕事のひとつに、社会保険や労働保険に関する手続きがあります。
こうした法律に関する手続きを担うこともあれば、社員ひとりひとりの給与計算に携わることもあり、1種類の資格では表せない幅広い領域の知識が必要になります。
人事に求められるスキル10選
人事の仕事はひとつの資格だけで表せるような業務ではなく、身につけるべきスキルがたくさんあります。
人事には「人」という字が含まれているとおり、社内の人と関わることの多い仕事です。人との関係を築いていけるスキルを必要とします。
ここでは、人事の仕事をする際に、求められる10のスキルをご紹介します。人事の仕事に興味がある人は、これらのスキルを積極的に身につけましょう。
人事に求められるスキル1:法律関係の知識
人事の仕事として、社会保険や厚生保険などの加入・脱退手続きを、社員ひとりひとりの入社や退社にあわせて行わなければなりません。
保険制度などに関する法律は頻繁に改正が行われることから、手続きに必要な法律を覚えた後でも、改正に合わせて自分の知識も更新しなければなりません。
人事の仕事は、よく知らない人からすればルーチンワークとして毎回同じことを繰り返しているように見えますが、知識の更新は大変な作業です。
人事に求められるスキル2:コミュニケーション能力
全社員と関わるといっても過言ではない人事の仕事には、コミュニケーションスキルが求められます。人事は社員だけでなく、社会保険労務所など外部の人とも関りが多い仕事です。
新規入職者に説明を行ったり、退職予定者に手続きの説明をしたり、資料を集めたりと的確なコミュニケーションが必要になります。
内勤の仕事だからといって、机に向かって書類だけを相手にする事務仕事ではありません。
人事に求められるスキル3:作業の正確さ
社会保険手続きなどは、法に基づいた手続きとなるので、提出書類はきっちりと正確に作成しなければ、書類不備として戻ってきてしまいます。
そんなことになれば、加入者である新規入職者や退職者の保険が宙ぶらりんの時期ができてしまうので、多大な迷惑をかけることになります。
人事の仕事である給与計算についても、作業が正確だからこそ、毎月の給与計算の締めの後、給与支払いまでの期間で、正確な支払い給与額が算出できます。
人事に求められるスキル4:スケジュール管理能力
人事の仕事にスケジュール管理スキルが必須とは意外だというひとも多いでしょう。人事担当者にはスケジュール管理能力の高さも求められます。
人事担当者としては、他人をスケジュールどおりに動かすスキルが必要です。人事事務は、対象となる社員からの情報提供を必要とする仕事が多く、情報提供には締め切りを設けます。
業務完了のデッドラインを考え、ほかの社員が各々のスケジュールを守るようコントロールするスキルが必要です。
人事に求められるスキル5:柔軟性
人事の仕事は、法令がらみ、変えることのできないスケジュールがらみといった仕事が多く、柔軟に対応すべき局面は、多くはありません。
人事業務として柔軟に対応する局面が多いとしたら、その業務に関する見直しが必要ともいえます。本来は、人事業務は法律に則り、四角四面に遂行すべきです。
柔軟に対応しなければならず、それで成り立つのであれば、人事として提示しているルールが推敲の余地ありということです。
人事に求められるスキル6:事務処理能力
人事業務に限らず、事務担当の場合は、その処理能力が高いほど重宝されます。机にうずたか「未処理」案件を積み上げておくようでは、事務処理のスキルが高いとはいえません。
処理しなければならない仕事に、的確な優先順位をつけ、順次処理するだけのスキルが必要です。
優先順位の低い仕事についても、締め切りまでには間に合うように進めていかなければなりません。
人事に求められるスキル7:EXCEL(表計算)
表計算ソフトは、リスト集計するときなどに便利に活用されています。本来は計算のためのソフトですが、名簿などのリスト形式の資料を作成する際にも使われます。
人事の仕事でも、リストアップする作業は多く、また、給与計算の補助資料として計算を伴う資料を作ることも多いと想定できます。
人事の仕事をするうえでは、EXCELに代表する表計算ソフトを自在に使いこなせるスキルは、不可欠と考えておきましょう。
人事に求められるスキル8:WORD(ワープロ)
リストアップには表計算ソフトを使うことが多いものの、正式な名簿や通知文など、「正式文書」はワープロソフトを使って作成します。
「文字を入力できる」ということだけでなく、ワープロの中で表組を使えたり、文字のサイズを変えたり装飾をつけるなどの加工ができるスキルが必要になります。
パソコンのスキルだけでなく、「正しいビジネス文書を書ける」というビジネススキルも必要です。
人事に求められるスキル9:PowerPoint(プレゼン)
人事の仕事は、社外向けプレゼンの機会はあまりありませんが、リクルート・採用担当の場合は、必要になります。
プレゼンテーション自体は役職者が行うことも考えられますが、プレゼン資料は人事担当者が作ることになるので、プレゼン資料を作ることができるスキルもあった方がよいでしょう。
法改正で、各種保険料の算出方法が変わる場合も、通知文の発信だけでなく、社員に対するプレゼンを必要とする場合もあります。
人事に求められるスキル10:ビジネス文書・マナー
人事の採用担当者は、学生にとっては最初に出会う会社の人で、会社の顔として認識されます。
そのため、社会人としての振る舞いは、普通のビジネスマン以上に正しく身につけていて欲しいスキルといえます。人事発信で社内文書を出すこともあります。
発信する文書の種類に応じて、定型文書化されていることが多いものの、社員に内容がきちんと伝わる文書を整然と書けるスキルが求められます。
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人事のスキルアップにおすすめの資格3つ
人事の仕事で活躍するために、必要とされるスキルを身につけたり、証明したりできる「資格」にはどのようなものがあるかご存じでしょうか。
人事系資格というと、なかなかピンとこない人が多いことでしょう。ここでは、人事の仕事に役立つ3つの資格をご紹介します。
人事のスキルアップにおすすめの資格1:メンタルヘルス・マネジメント検定
社員の精神的な健康を維持し、心地よく働いてもらえる環境を整備するのも人事の仕事です。「メンタルヘルス・マネジメント検定」は、社員のメンタルヘルス維持のために何をすべきかを体系的に学べます。
この検定に合格していることで、メンタルヘルス維持に関する知識があるという証明になります。
人事のスキルアップにおすすめの資格2:キャリアコンサルタント
「キャリアコンサルタント」は、キャリアや職業選択に関する社員からの相談に応じ、助言や指導を行い、キャリア形成を支援することができる専門家です。
国家資格なので、資格としての権威もあり、キャリア形成、能力開発に関する知識や相談対応のスキル証明になります。
人事のスキルアップにおすすめの資格3:ビジネスキャリア検定
「ビジネス・キャリア検定」は、企業実務に即した専門的知識・能力を客観的に評価する検定です。BASIC級、3級、2級、1級がありますが、人事担当としては3級以上を取得し、業務知識が身についている証明として活用しましょう。
人事に求められるスキルを身につけよう
人事の仕事をしてみたいと考えている人は、人事業務に必要とされるスキルを理解し、そのスキルを身につける努力をしましょう。スキルの中には、経験を積まなければ身につかないものもあれば、少し頑張って勉強すれば身につくものもあります。
すべてのスキルを一気に身につける必要はありません。できるものからコツコツ積み上げ、積極的に自分の持つスキルをアピールして、目指す人事の仕事に就けるように準備しましょう。