【企業別】ECRSの成功事例5つ|ECRSに関するおすすめ書籍3選

組織・人材

ECRSとは?

ECRS(イクルス)とは業務の効率化における考え方の頭文字をとった略語です。

現代社会は、人口減少に拍車がかかり、今後の労働力人口は減少の一途をたどります。そのため、業務効率を上げて、少ない人数でしかも品質を落とさずに生産量を維持して行くことが必要です。

そこで、業務工程を見直し、スリムにして最適化をすることに役立つのが「ECRS」です。

以下に、事例を交えながら詳しくご説明しましょう。

ECRSの4つの原則

ECRSとは、Eliminate(取り除く)、Combine(繋げる)、Rearrange(組み替える)、Simplify(簡素にする)という業務改革における4つのポイントの頭文字です

作業の無駄を省き、これまでと同じ行程でできないか確認してみましょう。優先順位は適しているか、誰が行っても同じ品質になるかなど、作業を見直していく中で改善点が浮かび上がって来ます。

事例を見つけて検討してみましょう。

Eliminate

Eliminateは「排除する、取り除く」という意味で、業務の中で省いても影響がない作業はないか、業務過程を確認します。

まず、普段当たり前に行っていることを書き出しましょう。そして、省いても支障が出ないか作業を客観的に考えてみます。

たとえば、会議の開催回数や人数の調整、または報告書の体裁に選択式の部分を多くするなどです。長年続いていた習慣でも、業務に支障がなければ省略することができると考えます。

Combine

Combineは「統合、結合」という意味で、別々に行っている業務を一緒にすることができないかを確認します。

業務の流れを全体から見て、「複数の作業を一つにまとめることができないか」という視点で事例を探します。

たとえば、「報告書の内容をまとめて1回で作成する」、「別々に行われていた会議を同時に行う」など、思いも寄らぬところで重複している業務をまとめます。

そうすれば別の作業に時間を費やすことができます。

Rearrange

Rearrangeは「交換、組み替える」という意味で、業務の優先順位を見直し、順番を入れ替えて作業効率が上げることができるかを確認します。

この場合は、順序を入れ替えても業務に支障が出ず、むしろ時間がまとまって効率が良くなることを見つけるという視点が必要です。

たとえば、会議の時間を朝にずらす、配送ルートを変えてみる、書類の決済の流れを変えるなど、一人でできることと複数人の手が必要なことに分けます。

Simplify

Simplifyは「簡素、単純化」という意味で、品質や効果を保ちつつ、より簡単にできる作業はないかということを確認します。

作業を簡単にしても内容が変わらない業務がありますので、人のスキルに頼らずに品質を同一に保たせられないかという視点が必要です。

たとえば、業務報告をラインにして簡略化する、報告書の書式を配布する、自動計算式を使ってデータを出す、社内のプレゼン資料は簡単に作るなどが挙げられます。

【企業別】ECRSの成功事例5つ

ECRSを取り入れた企業の成功事例を5つご紹介します。

各企業で取り入れた業務改善の内容は違っていても、「業務の作業効率を上げて生産性を高める」という目的は同じです。

毎日行っている業務を一つ一つ書き出してみましょう。週単位、月単位と目線を広げると重なっている業務や、無くてもよい業務に気づくでしょう。

小さなことから取り組んでも、人数が多ければ大きな成果に繋がっていきます。

【企業別】ECRSの成功事例1:無印良品

最初の成功事例は、「無印良品」です。

無印良品は、業務を大きく2つのマニュアルに分けて情報のまとめ方を簡素化し、会社の指針を「社員全員」に伝えることで、同じ目標に気持ちを方向付けて大きな効果をあげています。

方法は簡単で、マニュアルの記載がすべてです。

そのため、どんな事柄に関しても社員が共有でき、目の前の問いに対する答えの差がなくなったことで、個人が考えて行動する力が生産性の向上に繋がっていきました。

企業別】ECRSの成功事例2:トヨタ

2つ目の成功事例は、「トヨタ」です。トヨタは、業務の無駄を徹底的に洗い出すため業務を7つに絞り、それぞれの視点から無駄を見極めて対策を行ったことによって大きな効果をあげています。

「生産や在庫」「加工や流通過程」「人の作業動線」に対する無駄や、ミスを共有するためマニュアル化を行いました。そして、徹底的な無駄の削減で生産性は向上しました。

その点では、デスク周りの片付けもECRSの一つになります。

【企業別】ECRSの成功事例3:サイボウズ株式会社

3つ目の成功事例は、「サイボウズ株式会社」です。

サイボウズ株式会社は、個人の能力を伸ばすことで得意分野の生産性を上げ、それらを繋げていくことにより、業務全体の生産性を上げるという手法で大きな効果を上げています。

事例としては、チームリーダーの役割と意識を植え付ける研修を実施しました。チーム力を生かす方法をリーダーが身につけることで、個人の能力を繋げることができるため、結果的に生産性が向上しています。

【企業別】ECRSの成功事例4:株式会社タニタハウジングウェア

4つ目の成功事例は、「株式会社タニタハウジングウェア」です。

株式会社タニタハウジングウェアは、社員の残業に対する意識に変革を起こし、健康管理を仕事の一つとして、生産性が下がる原因を作らないようにすることで大きな効果をあげています。

事例としては、基準時間の残業をした社員は疲れ具合をセルフチェックしたり、上司から管理部門に必要事項を報告することによって体調を維持し、生産性アップに繋げています。

企業別】ECRSの成功事例5:有限会社COCO-LO

5つ目の成功事例は、「有限会社COCO-LO」です。

有限会社COCO-LOは、「情報管理の集約と顧客情報・勤怠管理の一元化」への取り組みで、大きな効果を上げています。

事例としては、スマートフォンとアプリを使用して、事業所のPCで個人の労務管理と顧客情報の管理を同時に行うようにしました。

社員は通勤にかかる無駄な時間が省かれ、顧客情報は事業所内でスピーディに共有することができています。

ECRS活用のポイント3つ

ECRSを上手に活用するポイントは、うまく行く法則を見出す、身の回りの色々な場面に当てはめる、標準化するの3点です。

その際は、全部のポイントを達成させるのではなく、手をつけやすい点から考えてみましょう。例えば、部署単位から個人単位に目線を移してもよいでしょう。

業務の中で面倒と感じることは何かを洗い出し、「誰が」処理をするのが適切か普段から緊急時まで含めたシミュレーションで標準化して行きましょう。

ECRS活用のポイント1:うまくいく法則を見出す

ECRS活用のポイント1つ目は、「うまくいく法則を見出すこと」です。

Eliminateは、物事をゼロにするだけではありません。細かく分割して排除できることを抜き出すこともできます。

たとえば、作業の回数を減らしたり、人と共有したりすることによって自分の中の持ち分を減らすことができます。これまでの分け方を変えるという目線に立ってみましょう。

うまく収まる手順を見つけることがECRSの一歩です。

ECRS活用のポイント2:身の回りの様々な場面で当てはめる

ECRS活用のポイント2つ目は、身の回りの色々な場面で当てはめてみることです。個人に当てはめても実践できることに視野を広げて見ましょう。

これまで行ってきた習慣を見直した際、なくしても問題ない物があります。個人に当てはめても実践できることにも視野を広げましょう。当たり前に行っていることにも疑問を投げかけてみます。

また、同時に作業を行った際に不都合がないかなど、違った角度からも検証することが大事です。

ECRS活用のポイント3:標準化する

ECRS活用のポイント3つ目は、標準化することです。誰が行っても同じ結果を得ることができるよう、マニュアル化して標準をつくることが大事です。

事例としては、「○曜日は残業なし」という標準を決めます。社員は自分で考え、残業しないように仕事の段取りを組むようになります。

頭で考えて、より良い方を選択することによって、個人の中でもECRSが行われていきます。生産性が上がる効果は後からついてくることでしょう。

ECRSに関するおすすめの書籍3選

続いて、ECRSに関するおすすめの書籍を3選ご紹介します。ECRSを実行するにあたって参考になる書籍なので、読書の時間も有益になります。

視点がそれぞれ異なっていますが、ECRSを小さい範囲から見つめ直すきっかけになります。「一歩前に進んでみよう」という探究心が、業務の改善に役立つでしょう。

製造業の事例が多く見られるECRSですが、その成功事例や方法は幅広い業種に当てはめることができるでしょう。

ECRSに関するおすすめの書籍1:「見える化」仕事術

初歩的な仕事に対する取り組み方から、手順や業務計画の策定までを図解を交えて丁寧に説明しています。

ToDoリストの作成や時間の割り振りなどの初歩知識は、社会人1年生だけでなく中堅の方がヒントを探る時にも使えます。事例が多く、自分を振り返る時の参考書にも値するでしょう。

手元において困った時に読み返すことで、自分の仕事の「見える化」を問い直すきっかけになります。

ぜひ、自分に合った事例を探してみましょう。

著者のファシリテーターとしての実績と経験とが詰まったノウハウとしての実用的な内容となっている。この種の本にありがちな体系化とつじつま合わせに気を使った自己目的化した内容とは一線を画しており、応用にも耐えうる内容に好感が持てる。事例にはその場面が臨場感を持って説得力がある。仕事の能率化、効率化を即時性を求める人には効果が期待できる。

https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E8%A6%8B%E3%81%88%E3%8…

ECRSに関するおすすめの書籍2:思考のボトルネックを解除しよう!

ボトルネックという言葉を聞いたことがあっても、よくわからないと感じる人に手に取ってもらいたい本です。

限界を自分で決めていないでしょうか。自分で考えている以上のものがあなたの邪魔をしていることに気づいていますか。

外に向かって行うことに対し、自分自身が制限している事を取り除くことで問題が解決していく、という考えが事例を交えて説明されています。

ECRSを念頭に読み進めれば、解決の糸口が見つかるでしょう。

思考のボトルネックを「知識」「選択」「生/活力」の軸に分け、各軸でボトルネックを見つけ出し、解消し、アウトプットを高める方法が述べられている。「知識」の軸ではさらに「情報(の多さ)」X「手法(情報を組み合わせる)」X「技能(情報と手法を使いこなす能力)」に分け、それぞれについて対策が具体的に書かれている。例えば、情報を多く取り入れるためにはフォトリーディング、手法についてはフレームワーク、技能についてはケーススタディなど。ただし、最も大切なのは、頭の良さではなく、このような知識や能力を発揮できる場を「選択」することである。そしてその「選択」には、自分がどのような人間なのかの「認識」、そして「前提(常識や思い込み)」が大きくかかわってくる。自分が「何でもできる人間だ」と認識し、自分が存在する意味に基づいた、情熱と志に根付いた選択を行い、実際に行動し、人生を作っていくことが最も重要であると説く。ただのビジネス書ではない内容に心打たれました。

https://www.amazon.co.jp/dp/4887596480?_encoding=UTF8&isI…

ECRSに関するおすすめの書籍3:在庫マネジメントの基本

在庫をコントロールするための手法が基本から運用方法まで書かれているため、初心者からベテランまで、在庫マネジメントに携わる人の教科書とすることなる本です。

「在庫とはどういうものを指すのか」などの基本的なことから、在庫を最適な状態にする管理手法まで記載されています。

事例がたくさん掲載されているので初心者でもわかりやすいです。製造業と流通業の視点の違いや経営という側面から在庫管理の意味を解説しています。

在庫についての基本的な説明を知りたければこの本をお薦めします。例えば在庫とは何かという章では在庫が生まれる4つの理由-お客様が欲しい時に出すため(需給ギャップ)など-が書かれています。また、安全在庫の計算も計算式だけでなく何故そうなるかも丁寧に解説されています。クロスドックという言葉はご存じでしょうか?そういう基本的な概念が一通り網羅されています。特に驚くのはSCMが日本でことごとく失敗したのは紹介の方法が間違っていたと断罪されていたことです。本来はマネージメントの手法なのに川上から川下への在庫削減のオペレーションとして紹介されたので間違ったシステムを構築されたそうです。またJIT(Just In System)についても手厳しく、時間指定の納品を指示された仕入先は工場の近くに倉庫を立てて無駄な在庫を持つ事もあるそうです。実際の業務では正解はありません。皆さんが見つけるしかありませんし、情勢によって移り変わっていくでしょう。その時にこの本に書かれた基本を押さえる事は大変重要だと思います。

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%A8%E5%BA%AB%E3%83%9E%E3%8…

ECRSの成功事例をみて業務改善に役立てましょう

ECRSの成功事例をヒントに、業務改善に役立てましょう。

会社規模や所属部単位でできることから、個人でできることまで仕事を細分化することで、その業務に適した人材が見えてきます。

また、身の回りのことを見直してみると、必ずしも必要ではないことが出てくるでしょう。

全ての業務を洗い出し、一つをと取っ掛かりにして深掘りしてみましょう。ECRSのどの部分を使えば効果がでるか、しっかりと見極めて実行しましょう。

タイトルとURLをコピーしました