合弁会社とは?合弁会社のメリット4つ・デメリット2つ|会社の例3社

組織・人材

合弁会社とは

合弁会社とは、複数の企業が特定の事業などを合同で展開しようとする際に、その複数の企業が合同で出資して設立する、合同で事業を展開することを目的とした企業のことを合弁会社といいます。一般的には海外資本と国内資本が合同事業を展開するために新たに設立する会社のことを指します。

日本国内においては、合弁会社にあたる会社は存在しますが、会社法には定義されていない形態の会社です。

合弁会社にするには

上記の記事では、合弁会社とはどのようなものなのかという、いわば定義を説明しました。しかし、実際にどのような場合に合弁会社が設立できるのかについては説明できていません。次はそれらについて説明していきます。

海外資本と日本資本が新しい会社を設立する

1つ目として、海外資本と日本資本が新しい会社を設立する場合です。外国から現地に新たに進出してくる外国企業にとって、単独出資で事業を展開することは合弁会社の設立に比べて投資額が大きくなり、リスクが高くなります。そこで、現地に既に存在する企業と合弁会社を設立することで出資額を減らし、リスクを減らします。

しかし、どの国で合弁会社を設立するのかによって、その国ごとに設立方法が異なるので注意が必要です。

既存企業の株式をどちらかが一部買収し共同経営

2つ目の方法として、既存企業の株式をどちらかが一部買収し共同経営するという方法です。企業の買収とは違い、買収する株式の割合は多くても株式全体の1割に留まります。株式を買収しすぎると経営権の買収になってしまうからです。

こうして、企業が別の企業の株式を保有することで、その株式の会社の業績が株式を保有する企業の利益に直結するという利害関係が発生します。

合弁会社のメリット4つ

ここまでは、合弁会社がどのようなものなのかを見てきました。合弁会社を設立するためには設立する場所の法律毎にやり方が違うので注意が必要であることも分かりました。また、共同経営する相手企業を探す必要もあります。こうした手間が必要な合弁会社の設立にはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

合弁会社のメリット1:リスク軽減が可能

合弁会社のメリットの一つ目として、リスク削減が可能であることが挙げられます。上記の「合弁会社にするには」の中でも記述したように、新たな市場に進出する際に進出する資本単独で投資を行うよりも、現地企業との合弁会社を設立して進出する方が、投資額を抑えることができ、リスク削減を可能とします。

合弁会社のメリット2:円滑な設立が期待できる

海外資本が新たな市場に参入する際には多くの困難が待ち受けています。現地の法律や現地での人脈の構築、現地政府とのつながり、現地にあった経営方法などなど、様々なことを模索しなければなりません。

合弁会社を設立した場合、現地企業の経営ノウハウや人脈などを利用することができ、円滑な設立が期待できます。また、現地の法律によっては外国資本の単独参入が禁じられている場合もあるので、その点においても円滑な設立が期待できます。

合弁会社のメリット3:現地の企業の協力を得られる

外国資本などが新たな市場に参入することはとても大変です。新たな市場であるために、現地に設備はありませんから設備投資が必要となりますし、現地に新たに販路を構築しなければなりません。現地政府とのつながりも存在しません。

現地企業との合弁会社を設立するのであれば、現地企業の設備、販路、現地政府とのつながりなどを利用できます

合弁会社のメリット4:存在する技術などのインフラを利用できる

合弁会社を設立すると、相手企業との共同経営という形になります。つまり、合弁相手である企業の設備や経営ノウハウ、その企業独自の技術などのインフラを利用することができるようになります。

外国資本単独では持ちえない現地での経営ノウハウや外国資本が持っていない技術などのインフラを合弁会社を設立することによって利用でき、外国資本単独で進出するよりもはるかに有利になります。

合弁会社のデメリット2つ

これまでは、合弁会社を設立することによってどのようなメリットがあるのかを説明してきました。しかし、世の中はおいしい話だけではありません。当然、合弁会社の設立にはデメリットも存在します。

ここからは、合弁会社の設立にはどのようなデメリットが存在するのかについて説明していきます。

合弁会社のデメリット1:技術やノウハウの流出

合弁会社を設立することのデメリットの一つ、技術やノウハウの流出が挙げられます。先ほどは、メリットの一つとして「存在する技術などのインフラを利用できる」と説明しました。しかし、それは裏を返せば相手企業が自社の技術やノウハウを利用するようになるということでもあります。

合弁相手企業に自社の技術などのインフラが盗まれてしまうこともあり得るということです。合弁相手は慎重に選ばなければなりません。

合弁会社のデメリット2:トラブルが多い

合弁会社を設立すると、相手企業との摩擦やトラブルが発生することが多々あります。合弁会社は相手企業との共同経営となります。なので、相手企業の意向を無視できません。相手企業がどんな文化をもって、どんな企業理念をもっているのかを事前にしっかりと調べておきましょう。

よく調べないで合弁会社を設立すると、いざ合弁企業を設立した際に相手企業と体質が合わずに摩擦やトラブルが多発する可能性が高くなります。

合弁会社の例

ここまで、合弁会社とはどういったものなのか、どういったメリット・デメリットが存在するのかを説明してきました。ここからは、実際にどのような合弁会社が存在しているのか、その会社はどのようなものなのかを説明していきます。普段なじみのない合弁会社ですが、だれでも聞いたことのある企業も合弁事業を行っています。

富士通とレノボグループリミテッド

1つ目の例は富士通とレノボグループリミテッドです。合弁会社名は「富士通クライアントコンピューティング(FCCL)」です。このFCCLはもともと2016年2月に富士通からPC事業と携帯電話事業を分社した富士通の子会社でした。

しかし、国際競争力の強化などをめざすとして2018年から株式全体の44%が富士通、レノボが51%、日本政策投資銀行が5%を持つ三社の合弁会社となりました。

softbankと米Findability Sciences

2つ目の例はsoftbankと米Findability Scienceseです。softbankは2017年、AI事業の日本市場における強化のために、米Findability Sciencesとの合弁会社Findability Sciencese株式会社を東京都港区に設立しました。softbankは合弁会社設立のため、米Findability Scienceseに約740万米ドル(当時の為替レートで約8億円)の出資を行いました。

ヤンマーとコニカミノルタ

3つ目の例はヤンマーとコニカミノルタです。ヤンマーとコニカミノルタは2017年に、ドローンを活用した農業リモートセンシングサービス事業を行うために合弁会社ファームアイを設立しました。ヤンマーの持つ営農支援のノウハウや技術と、コニカミノルタの持つセンシング技術と撮影画像処理技術を組み合わせることでリモートセンシングサービス事業の展開を可能としました。

合弁会社のメリットデメリットを理解しておこう

合弁会社の設立は、外国資本の国内資本への参入を容易にし、互いの会社が持っている経営ノウハウ、技術、設備、販路や人脈などを共有することによって事業を展開しやすくするなどのメリットを持ちます。

一方で、文化や企業理念などの違いによって相手企業との摩擦やトラブルが発生したり、相手企業と合弁会社で共有した技術やノウハウなどのインフラが、盗まれてしまう可能性もあるというデメリットも存在します。

合弁会社を設立しようとする場合、こうしたメリットデメリットの双方を十分理解したうえで、相手企業とうまくやっていけるのかを慎重に調べることが大切です。

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