「pmo」の意味
「pmo」とは「Project Management Office」の略であり、日本語では「プロジェクトマネジメントオフィス」または「プログラムマネジメントオフィス」を意味します。
pmoの責任範囲は、プロジェクトについてその単なる支援からその管理実行自体までの広範囲の業務を含みます。pmoには、さまざまな形態・機能・体制が考えられます。
この記事では、pmoの意味や役割、必要性について述べていきます。
pmoの必要性
「pmo」は以下の活動を行っています。
・PMO管轄下でのすべてのプロジェクトに対する共有リソースの管理実行
・方法論や最良のやりかたや標準的なやりかたの発見や創造
・プロジェクトの監査
・文書の作成とマネジメント
・プロジェクト間のコミュニケーションと調整
このように「pmo」はプロジェクトの遂行に当たる上で根幹となる役割を果たしています。pmoの働きにより、プロジェクトが円滑に進むようになります。
pmoの大切な役割
ここでは、「pmo」の意味や役割について説明していきます。「pmo」について、さらに深く知っていきましょう。
「pmo」の5つの役割である、「標準管理」「資源管理」「進捗管理」「ベンダー管理」「レビューと監査」について、意味も合わせて詳しく見ていきましょう。
標準管理
1つ目の「pmo」の役割は、標準管理(Preparation of Standard/Framework & Sharing)です。以下の意味があります。
・標準の整備と共有(方法論・手続き、各種ドキュメント、評価・モニタリング指標、指標の測定方法、など)
・コミュニケーション管理(レポーティングと定期・不定期ミーティングを含む)
・トレーニングの実施管理
チームの決まり事やメンバーの知識向上もpmoの役割です。
資源管理
2つ目の「pmo」の役割は、資源管理(Resource Management & Evaluation)です。的確なデータに基づく人員・資金・設備の配分の役割を果たします。
プロジェクトを行う上で、人員・資金・設備は必要となりますが、無限にあるわけではありません。そのため、最小限の人員・資金・設備について、的確に算出する必要があります。これまでの経験を活かして、管理しています。
進歩管理
3つ目の「pmo」の役割は、進捗管理(Project Management)です。以下の意味があります。
・活動の進捗状況の正確な把握
・進捗に基づく各種資源の調整と再配分
・リスクと課題の網羅的把握・解決の優先順位付け・解決状況の管理
プロジェクトが動くに連れて状況も変わってきます。その時々で状況を的確に判断し、舵を取る必要があります。メンバーに指示を出したり、新たな投資をしたりする役割です。
ベンダー管理
4つ目の「pmo」の役割は、ベンダー管理(Vendor/Contract Management)です。以下の意味があります。
・ベンダーの調達手続き、契約交渉の管理
・契約上の重要事項の識別と交渉のコントロール
ベンダーとは、「売り手、商品の供給業者」を意味します。自分たちのプロジェクトに必要な商品を納期に確実に入荷できるように、ベンダー先への交渉や管理も必要となってきます。この役割もpmoがこなします。
レビューと監査
5つ目の「pmo」の役割は、レビューと監査(Project Review & Audit)です。以下の意味があります。
・検討内容の定期的なレビュー(ROIとQ.C.Dの視点)
・改善課題とアクションの指示
プロジェクトがある程度まで進んだところで進捗の報告を行います。それに伴って、課題をあげたり、次の行動を示したりします。
このように、「pmo」はプロジェクト全体をまとめる役割を果たしています。
pmoの具体的な役割
「pmo」の役割について説明してきましたが、さらに深掘りしていきましょう。「pmo」は、プロジェクトの根幹となる組織です。
そのため、計画の立案や管理、報告が必須となってきます。以前より厳しくなったプロジェクトの難易度・複雑性や制約条件をクリアするため、「pmo」は、しっかりと管理を行っています。
プロジェクト計画を立案
「pmo」はWBSの構築、スケジュールの作成、体制の検討、業務分担の文書化、リスクの洗い出しなど、プロジェクト開始時に必要となるプロジェクト計画を立案します。
WBS(作業分解構成図)とは、プロジェクト全体を細かな作業(Work)に分解(Breakdown)した構成図(Structure)のことです。WBSでタスクの洗い出しを行わない限り、プロジェクトはタスク漏れや作業の手順前後により失敗リスクが高まります。
プロジェクト管理の立案
「pmo」は、プロジェクトの進捗・課題・リスクの報告の方法(報告書のフォーマットや記載すべき事項)や頻度などを具体化します。
プロジェクトを進行する手順や報告のフォーマットまでpmoで作成します。実際の作業者が困ることなく作業することができるように、基盤を作っておきます。
pmoによるプロジェクト管理の立案は、スムーズなプロジェクト進行のために欠かせないことです。
プロジェクトの報告
プロジェクトにはプロジェクトオーナーの判断が必要な節目があります。pmoはプロジェクトオーナーなどがその判断を行うために、「ステアリングコミッティー」を整備しています。
また、プロジェクトオーナーがプロジェクトの状況を定期的に把握するための、コスト・納期(進捗状況)・品質などの観点から全プロジェクトを一覧化した「プロジェクト・ポートフォリオ」を作成して提供します。
pmoの職に就くための資格取得
ここまで読み進めてみて、pmoの職について、理解することはできているでしょうか。中には、pmoの職に興味を持った方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめのサイトをご紹介します。
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pmとpmoの違い
pm(プロジェクトマネージャー)とpmo(プロジェクトマネジメントオフィス)の違いを考えましょう。
pmとpmoの違いを一言で言うと、個人か組織かの違いです。それでは詳しく見ていきましょう。
pmの役割と利点
pmはプロジェクトリーダーとも呼ばれ、最高責任者としてプロジェクトを任されています。
一人にそのプロジェクトの責任がのしかかるため、プレッシャーは大きいですが、pm中心にメンバーの統率が取れ、息の合ったプロジェクトチームを形成することができます。
pmoの利点と欠点
pmoはプロジェクトマネージャーの役割を組織で果たしています。そのため、複数人で分担できるため、一人が多くの問題を抱え込まずに済むという利点があります。
しかし、それにより、人材の育成が妨げられたり、役割分担がうまく行かなかったりという欠点もあります。
企業に必要なpmo
いかがでしたでしょうか。「pmo」について理解することはできたでしょうか。
pmoの業務内容や役割、pmとの違いをご紹介しました。この記事を参考にpmoもご自身のキャリアパスとして検討してみてください。
モチベーションのアップ
ビジネスシーンにおいて、自分のモチベーションを上げることは、仕事の成果にもつながるため、重要なことです。モチベーションを上げるには、目標を高く持つ、自分の成長を感じる、プライベートを充実させるなどいくつもの方法があります。
今の仕事へのモチベーションを挙げ、スキルアップのために転職をすることも候補の一つとして、ぜひ考えてみてください。新しい世界が見えてくるはずです。