「公務員」と「民間」の違いとは?
就職活動をする時に皆さんも一度は公務員するか民間にするか考えた事があるでしょう。そもそも公務員と民間の違いとは何でしょうか。簡単に説明すると公務員とは国に奉仕する事が仕事であり、民間は価値・物・サービスなどを提供して対価を得る事が仕事です。
また、公務員は犯罪に手を染めなければ簡単に解雇されないため、身分の保証もされています。民間では企業の業績が悪化すると解雇される可能性はありますが、努力次第で自分の能力を上げる事ができ、それを会社に認めてもらう事ができます。
公務員と民間どちらがに就職する方がいいのでしょうか。ここでは公務員と民間の違いをカテゴリーごとに紹介します。
給与
公務員と民間では仕事目的が全く異なるので、生活に必要な給与も、公務員は国や地方公共団体から支払われ、民間は民間企業から支払われます。また、公務員は必ず夏と冬の年に2回、決まった額のボーナスが支給されます。
一方、民間の場合はどうでしょうか。公務員と同じ夏と冬にボーナスを支給する会社が多いですが、公務員とは違い決まった額ではありません。ボーナスの係数は企業の業績や個人の評価によって変わってきます。業績が良く個人の評価がいい場合は係数も高くなり、業績が悪く個人の評価が低い場合は係数が低くなり、最悪の場合はボーナスが出ない可能性もあります。
年収
公務員と民間の年収の違いはどうでしょうか。公務員の年収はしっかりと年功序列制度通りに勤務年数が長くなるにつれ年収は上がっていきます。民間企業の年収も、ある程度は年功序列制度になっていますが、企業の業績や個人の評価により上がったり下がったりします。
公務員の中でも全員同じ年収ではなく、国家公務員や地方公務員によっても年収が変わってきます。また、国家の政策決定に大きな力を持つ官僚も公務員ですが、他の公務員に比べて年収は高くなります。民間も大企業や中小企業、ベンチャー企業など企業の規模や企業の職種によっても、大きく変わってきます。
難易度
公務員や民間で働けるようになるには面接や試験をクリアーしなければなりません。公務員と民間で働くにはどちらが難しいのか、ここでは難易度について紹介します。
まず、公務員も様々な職務があります。消防士や警察官などは人の命を守るのが仕事となり、体力面がかなり必要とされますので、試験の時にも体力測定などの項目があります。また、役所に関しては行政の知識が必要不可欠となるので、筆記テストがあります。
民間企業も、一般常識を確認する筆記テストがある場合があります。また、グローバルな企業は英語のスキルテストがあったり、専門職では技術的なテストがあるなど、多岐にわたります。難易度は受ける自治体や企業によって変わります。
志望動機
公務員と民間の志望動機の違いは何でしょうか。公務員と民間は最初でも少し触れたように活動目的が異なります。公務員は社会全体への奉仕が仕事であり、対価を得ないサービスを目的としています。一方、民間では様々な方法でサービスを提供して、対価を得るのが目的となりますす。
社会全体を平等に良くしたいと思っている人が、公務員になりたい人の志望動機と言えるでしょう。民間の企業に就職したい人の志望動機は、公務員に比べ職種も多種多様なので沢山あります。自分の好きな事をとことん追求したい人は、研究職への志望動機になります。
また、他人よりも優れた能力を持っていて、それを社会で存分に発揮したい人も、民間企業への志望動機の一つと言えるでしょう。
面接
採用において面接は一番大事な項目といっても過言ではありません。公務員と民間での面接の違いはどういうものでしょうか。ここで面接における違いを紹介します。
まず、公務員の面接は民間の企業の人事の方が同席する場合があります。公務員も社会奉仕をする上で、最低限のコミュニケーション能力は必要不可欠になってきます。民間では、面接回数が複数回ある場合が多いです。一次面接では、先輩社員が面接官で二次面接は人事の社員、最終面接では役員といった場合があります。
面接の内容は、企業ごとに異なりますが、民間企業は利益を出す事が大きな目標です。従って自社にどれくらいの利益を生み出す人財であるかアピールしなければなりません。
公務員と民間の関係とは?
公務員と民間の関係はいったいどういうものでしょうか。上記では様々なカテゴリーで公務員と民間の違いを記載し大きく違う事を理解して頂けたでしょう。
働く期間は人生の中で大半を占めます。その中で就職活動時は、公務員になりたくてなった人も、働く上で民間企業でやはり働いてみたい気持ちが芽生える可能性も十分にあります。逆に、民間企業で働いていてやはり公務員になりたいと思っている人もいるでしょう。
ここでは公務員と民間の関係を詳しく紹介します。
併願できるか?
就職活動時に公務員と民間どちらにしようか悩み試験が近づいても中々決める事が出来ない人もいるでしょう。その場合は公務員と民間は併願ができます。不幸な事に試験の日付が重複してしまうとどちらか選ぶ必要がありますが、それ以外の場合は併願しても全然問題ありません。
公務員と民間では、活動目的は大きく違ってきますが、実際にする仕事は似ている場合がありますので、試験に向けた勉強などは共通する項目に重点を置き、取り組む事が効率的です。また、面接に関してもコミュニケーション能力はどちらも必要ですので、基本的な部分の練習は、公務員や民間どちらの面接時にもきっと役立ちます。
転職できるか?
働いて月日を重ねていくと考え方が変わったり、経済状況であったり、色々な事が重なり転職を考える人もいるのではないでしょうか。その場合、公務員で働いていて民間への転職する、逆のパターンで、民間で働いていて公務員への転職することが可能です。
しかし、転職する際は注意が必要です。公務員にも民間にも年齢制限があります。民間は熱意があれば多少の融通が通る可能性がありますが、公務員は募集年齢を超えていると採用にはなりません。
転職は自分の勤め先を変更する事なので転職先の募集要項は必読し分からない部分は事前に問い合わせてしっかり準備をする事が大切です。
両立できるか?
公務員と民間の両立はできるのでしょうか。どちらかに就職をすると当然両立できませんが働く前の就職活動時に両立する事はできます。
両立する場合は上記の併願の部分でも記載したように、いかに効率的に試験勉強や面接対策に時間を使う事ができるかが重要になってきます。両立する事は大変な事ではありますが、やり遂げる事ができれば、時間の使い方が上達しスキルアップにもつながるでしょう。
公務員落ち民間
公務員は経済状況にあまり左右されない事もあり現在でも人気がある為、倍率も高い傾向にあります。公務員の試験に残念ながら落ちてしまい次年度に再度チェンレンジする人もいるでしょう。
また、公務員の試験に落ちて民間に就職する人もいるでしょう。民間は公務員に比べると圧倒的に募集件数も多い分採用の時期も分かれています。公務員試験で勉強した内容は必ず民間企業での試験や面接時でも役に立ちます。
公務員試験に落ちて民間企業で働く人の中にもやりがいを見つけ充実した日々を過ごしている人も沢山いますので、公務員志望の人も民間企業に目を向けてみてもいいでしょう。
民間経験者採用
民間で働き公務員になりたい方もいます。募集要項の中には民間経験者採用と記載されているものもあるので確認してみてください。民間経験者採用の枠は年齢制限の幅が広くなっている傾向があります。
公務員と民間はどっちがいいの?
公務員と民間はどちらがいいのでしょうか。
公務員にも民間にもそれぞれの良さがあります。真面目で正義感の強く、もっと国を街を良くしたい、と心から思える人は公務員が良いでしょう。
他人との競争が好きで、もっと自分の力を試したい、もっとお給料がほしい、などは民間に向いているでしょぅ。
しっかり自分と向き合い慎重に選ぼう
働く場所を決める時は自分と向き合いましょう。また、周囲の意見も参考にする事も大切です。公務員でも民間でも自分に合った職場であれば人生をより楽しく過ごす事ができるでしょう。