法要別法事の案内状の文例
法事の案内状には、
・いつ、どこで行われるか
・会食がある場合は、会場や時間
・お墓参り、卒塔婆供養、納骨を行う場合はその旨
・出欠の確認方法
などを記載しましょう。以下、法要別に法事の案内状の文例をご紹介します。
納骨の案内状
納骨は、49日などと同時に行われることも多いですが、別の日に納骨を行う場合は以下のように法事の案内状を作成しましょう。
拝啓 葬儀の折にはお世話になりました。さて、○月○日に故人をお墓に埋葬することになりました。つきましては、ご都合がよろしければご参列いただけましたら幸いです。納骨供養の後に粗席をご用意しております。ご多忙中誠に恐縮ではありますが、ご参会賜りますようよろしくお願い申し上げます。
49日の案内状
49日は、故人がなくなった日を含めて49日語に当たる日に行われる法事です。以下の例文を参考に法事の案内状を作成しましょう。
謹啓 皆様方におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。この度、○月○日に故人の四十九日法要を営むことになりました。ご多忙中、はなはだ恐縮ながらぜひともご臨席賜りますようご案内申し上げます。
一周忌の案内状
一周忌は、故人が亡くなってから満1年が経過した祥月命日に行われる法事です。親戚はもちろん、故人と親しかった友人なども招き、比較的大人数に案内状を送るのが通例です。以下の文例を参考に、一周忌の案内状を作成しましょう。
拝啓 ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。さて、来る○月○日は故人の一周忌に相当します。つきましては、左記のとおり法要を営みたいと存じます。生前ご懇情を賜りました皆様方にご参列いただけましたら幸いです。
三回忌の案内状
三回忌は、故人が亡くなってから満2年が経過した祥月命日に行われる法事です。一周忌ほどではありませんが、親戚を中心に多くの人を招きますので、案内状はやや多めに用意しましょう。以下の文例を参考に、三回忌の法事の案内状を作成しましょう。
謹啓 皆様方には益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。月日は早いもので来る○月○日は故人の三回忌にあたります。つきましては、左記のとおりささやかな法要を営みたいと存じます。何卒ご参列賜りますようお願い申し上げます。
七回忌の案内状
七回忌は、故人が亡くなってから満6年が経過した祥月命日に行われる法事です。七回忌は身内のみで行うことが多いため、案内状も身内だけに出すだけで十分でしょう。下記の文例を参考に、七回忌の法事の案内状を作成しましょう。
拝啓 皆様方におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。この度、左記日程にて故人の七回忌法要を営むことになりました。つきましては、ご多忙中まことに恐縮ではございますが、ご参会賜りますようご案内申し上げます。
13回忌の案内状
13回忌は、故人が亡くなってから満12年が経過した祥月命日に行われる法事です。13回忌以降は、身内のみで行われるのが通常です。また、身内でも遠方の方には案内状を遠慮することもあります。案内状は出さずに電話のみで案内しても良いです。もし案内状を書く場合は、上記を参考に書くようにしましょう。
法事の案内状のはがきの種類
法要の案内状は、官製はがきまたは私製はがきで書きましょう。喪中はがきを使う必要はありません。通常はがきの他に、往復はがきを出す場合もあります。必要に応じて使い分けましょう。
通常はがき
通常はがきは、官製はがきの場合62円です。郵便局には、法事の案内状はがきを販売している場合がありますので、枚数が多い場合はそちらを購入しても良いでしょう。また、インクジェットはがきを購入して、自宅のプリンターで文面を印刷する方法もあります。
私製はがきは、はがき代の他に切手を貼る必要があります。種類もいくつかありますが、法事に使う案内状はシンプルなはがきが望ましいです。
往復はがき
往復はがきは、法事に参加するか不参加かを確認するのに便利です。官製はがきは124円です。事前に出欠確認用の文字がプリントされた案内状も販売されています。また、インクジェットはがきを購入し、自宅のプリンターで印刷しても良いです。
法事の案内状作成のマナー
法事の案内状には、守るべきいくつかのマナーがあります。仮に身内への案内状でも、最低限のマナーは守るべきです。まず、一周忌以降の法事の案内状は、一ヵ月前以上に出すのがマナーです。49日など日程が相手が把握しやすい場合はまだ良いのですが、一周忌以降は相手が法要の日を忘れている可能性が高いので、早めに出しましょう。
次に、案内状の文中には句読点を用いないようにしましょう。句読点を用いない理由は諸説あります。一つ目は、もともと毛筆で書かれていたため、案内状もその例に倣っているという説です。二つ目は、文章が途切れる句読点はふさわしくないという説です。三つ目は、読む力を十分に備えた相手に句読点をつけるのは失礼に当たるという説です。
案内状は、はがきではなく封筒を用いる場合もあります。もし、封筒で案内状を出す場合は、二重封筒は不幸が重なると言われているので避けましょう。
法事の案内状の印刷先はどこにすべき?
法事の案内状は、理想は全て手書きで書くことです。しかし、案内状を出す人数が多すぎる場合や、仕事が忙しい場合には難しいでしょう。特に49日の案内状は、法事が続いてばたばたしている時期に書かなければ行けないので、なおさら手書きでは難しいです。
インクジェットは、がきを購入して自宅のプリンターで印刷する方法もありますが、その場合もいくつかの問題があります。まず、印刷ミスや文字のかすれなどが発生する可能性です。枚数が多いと、全てやり直ししなければならなくなった場合にとても大変です。インク切れなどのトラブルも考えられます。
そこで、郵便局や楽天などに法事の案内状を印刷先として利用する方法をご紹介します。
郵便局
郵便局では、法事の案内状で数種類の絵柄やデザインのテンプレートが用意されています。はがきの料金に加え、10枚単位で2,350円~3,630円(税込)で印刷してもらえます。法事の日時や場所、差出人までていねいに書いてもらえますので安心感は高いです。
通常はがきだけでなく、返信はがきも郵便局に印刷してもらうことができます。参列人数が多く電話での確認が難しい場合などは、返信はがきを活用すると良いでしょう。
楽天
郵便局以外にも、楽天で法事の案内状を印刷してもらう方法があります。インターネットで注文でき楽天のポイントもつきますので、楽天会員の方は特にお得です。注文方法は、ホームページから部数を選択し、差出人と故人の名前や文章その他の必要事項を記入して送信するだけです。
印刷前には楽天から原稿チェックのメールが届きます。確認した後に印刷を開始しますのでとても安心です。官製はがきに対応していますので、切手を貼る必要もありません。往復はがきを印刷してもらうことも可能です。料金は郵便局より安くなりますが、送料が別にかかります。
心をこめて早めに案内状を出しましょう
法事の案内状は、身内や友人など故人にゆかりのある人に参列してもらうための大事な案内です。最近は、メールやLINEなどで連絡を済ませる傾向がありますので、はがきを使って案内状を出す習慣がない若い人も多いです。
しかし、正式に法事の案内をするなら案内状を出すべきです。はがきを出した後に確認する時に、電話やメールなどで確認するのは問題ありません。
そして、失礼の無い文章や書き方をしましょう。文面に心をこめることはもちろん、誤字脱字を避けるようにしましょう。不安であれば、郵便局や楽天などに印刷を依頼する方が無難です。
また、相手の都合も考えて早めにはがきを出すようにしましょう。1ヶ月以上前に出すのがマナーなので、そこから逆算していつ印刷をすれば良いかを判断しましょう。