新盆での失礼のない服装|男性/女性/子供・マナーや注意点

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新盆での失礼のない服装

服装に迷う場合は先方にお伺いを

新盆は地域によっていろんな流儀や慣例があり、招いた方にどういった服装で赴いたらよいかを尋ねても失礼にはなりません。服装に迷ったときは先方に問い合わせてみてください。「平服で」「略喪装で」など、聞きなれない答えが返ってくることもあるでしょう。

続いて、新盆に於ける服装について男女別でご紹介いたします。

男性の服装

準喪服

新盆での服装は、準喪服で参列するのが一般的です。

1)ブラックスーツ
2)白のワイシャツ
3)黒のネクタイ
4)光沢のない金以外のネクタイピン(付ける場合)
5)黒無地の靴下
6)黒の革靴

新盆は旧暦で行う場合なら7月、新暦で行う場合は8月と暑い季節のため、発汗でシャツから下に着た肌着などが透けて見えてしまうこともあります。下に着るインナーも白無地にしましょう。画像では国際的なドレスコードのためポケットチーフを入れていますが、日本独自のドレスコードではポケットチーフは入れません。

平服(略喪服)

平服とは普段着のことではありません。カジュアル過ぎる服装は控えましょう。

1)ダークスーツ(黒やグレー、濃紺など地味な色合いのもの)
2)白無地のシャツ
3)スーツではない場合、地味な色合いのボトムとブレザー
4)黒の革靴

新盆は暑い時期なのでジャケットを省略したいところですが、主催者側から「上着を脱いでお楽にしてください」と言われるまでは着用したままにしましょう。

女性の服装

準喪服

新盆の法事に招く側である場合は、こちらの服装で故人やお客様を迎えましょう。

また、新盆の法事に呼ばれた場合、現代では大半が洋装です。主催者側も洋装の準喪服を着用することが多いです。和装で訪問すると却って浮いてしまいますし、場合によっては主催者側よりも格上の服装になってしまいます。洋装で訪問するほうが無難でしょう。

1)黒のワンピースかアンサンブル、またはスーツ
2)ブラックスーツの場合、黒のブラウス
3)光沢や装飾のない黒のパンプス
4)黒または肌色のストッキング
5)パールのネックレス

新盆のときは葬儀のときと異なり、半袖・ミディアム丈のスカートでも大丈夫です。また、レース素材やフリル、リボンなども多少なら取り入れても構いません。しかし実際には、新盆でも肌の露出が多くなる半袖を着用した場合、上にジャケットを着用して肌の露出を控える服装で参列する人が多いです。

平服(略喪服)

女性の場合、普段の服装がバリエーションに富んでいるだけに、「平服で」と言われると選択肢が多い気がして迷ってしまいがちですが、やはり控えめの色合いで派手にならない服装を心がけましょう。また、新盆に限らず、法事の席にビジネススーツを使い回しての参列は失礼に当たります。

1)黒、紺、濃いグレーなどのワンピース、スカートとパンツ、パンツスーツでもOK
2)光沢や装飾のない黒のパンプス
3)黒か肌色のストッキング
4)パールのネックレス

準喪服より少しだけ選択の幅ができますが、基本的に大きくは変わりません。

子供の服装

制服がある場合は制服で列席させましょう。ただし、最近の制服は派手めなデザインもあるので、法事に相応しいものかどうか親が判断してください。

制服がない場合は、白のシャツに黒か紺、グレーのボトムにします。靴も色味の落ち着いたものを選んであげてください。キャラクターものや原色の服装はNGです。

新盆の気温は大人でもかなり体力を消耗します。体温が高く大人よりも体力のない子供ならばなおのことですから、子供は半袖着用でも問題ありません。ただし、それぞれの家風などもあるので、羽織る上衣を持参していくとよいでしょう。

友人の服装

新盆の法事に招待された場合は、準喪服で伺いましょう。案内状に服装について記されている場合が多いです。どんな服装で行ったらよいか迷ったときは主催者に問い合わせてみるとよいでしょう。

友人として自分からお参りに伺うときは平服で構いません。ただし、遺族の自宅に上がることになるので、黒の靴下(男性)や黒か肌色のストッキング(女性)の着用を忘れないで下さい。

新盆での服装のマナーや注意点

靴下・ストッキング

正喪服では男女ともに黒で、準喪服や平服の場合は、男性は黒の靴下、女性は黒か肌色のストッキングを着用します。特に平服の場合、普段着と解釈して素足で列席すると、お寺やご自宅に上がることもあるので失礼に当たります。

アクセサリーは真珠のみOK

アクセサリーはパールのみ。ネックレスは一連のものを、ピアスやイヤリングをつけてもOKです。それ以外でつけてよいのは結婚指輪のみ。持っていない場合は付けないほうが無難です。

髪型

髪型については、特にロングヘアの女性は注意が必要です。派手な巻き髪はもってのほか、できれば後ろで束ねたり、シニョンで纏めてすっきりとしたヘアスタイルで伺いましょう。その際に使うバレッタやヘアゴムも黒や茶色などの地味な色合いを使いましょう。

参考動画のヘアアレンジは、ロングヘアでも応用可能です。使用するピンなどを黒に置き換えて参考にしてみてください。

小物

帽子・日傘

日傘や帽子を持参される場合、そういった小物も派手な色合いやデザインのものを避けるようにしましょう。墓前では帽子を取り、日傘も畳んでください。

ハンカチ(女性)

洋装の場合、汗や手を拭くものとは別に、白か黒の無地のハンカチを持参しましょう。スカートで正座をするときの膝隠し用として使います。

ネイル(主に女性)

意外とうっかりしがちなのがネイルです。急な葬儀のときと違い、新盆はあらかじめ日時が判っているので、凝ったネイルアートをしている場合は、事前にポリッシュ・オフしておくか自然な指先に見えるデザインのネイルにしてもらっておきましょう。

注意事項の判断基準は「派手なもの」

光沢のあるものやゴールドを使ったネクタイピンや鞄、アクセサリーなど華美な雰囲気のアイテムは避けましょう。

アニマル柄や蛇革などの小物も殺生を連想させるのでNGです。ただし、革靴はOKです。「平服でお越しください」という場合でも、サンダルやニュールなどつま先が出る靴やヒールの高過ぎる靴は禁物です。

状況別での新盆でのおすすめの服装

お墓参り

新盆のお墓参りだけの場合であれば、服装は平服で大丈夫です。半袖を着用し、上着を持参しましょう。小物については、日傘や帽子などは地味な色のものを持参します。法事の続きでお墓参りへそのまま向かう場合は準喪服で半袖のワンピースに長袖のジャケットを着用します。

訪問

個別に新盆のお参りへ伺わせていただく場合、服装は平服で問題ありません。季節柄半袖になるので、長袖の上着を着用して訪問しましょう。

法要

新盆の法要は、ご自宅にお坊さんを招いて行われるのが一般的です。また、主催される方から一ヶ月ほど前には案内状が届くので、その際に服装についても記されていることが多いです。このごろは親族でも「平服でお越しください」とされていることが大半なので、その場合は上記の平服に準じた服装で訪問するとよいでしょう。

お手伝い

新盆の法要とお墓参りのあと、参列された方へ食事を振る舞うことがあります。親族であれば、参列者への対応で忙しい喪主一家のお手伝いが必要になってくることもあるので、白か黒のエプロンを用意していくと喜ばれます。

昔は服装が和装だったので割烹着を持参することもありましたが、現在では洋装がほとんどなのでエプロンでも大丈夫です。また、場合によっては主催者側が普段着に着替えてもよいと言ってくれることもあります。そのときは黒やグレーなど地味な色合いの長TシャツやカットソーでもOKです。デニム地のボトムなどは避けましょう。

新盆は故人を供養する「法事」です

めったに親族が一同に集まる機会がない忙しい現代、だからこそより一層、故人を亡くされた落胆や悲しみから完全には立ち直り切れていないであろう遺族の心に余計な負担を掛けたい心遣いが必要です。

新盆は故人を送り出してから初めて迎えるお盆の行事です。パーティではありませんから、派手な服装やアクセサリーにならないよう充分な配慮をし、遺族の皆さんとともに故人を弔う気持ちで新盆に参列しましょう。

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