メールの宛名を書く時のマナーとは?
基本的なマナー
メールの宛名を書くときにまず気をつけて欲しいのは、「全ての情報を記載すること」です。
情報というのは会社名や部署、役職、名前などを言います。このとき、記載する順番も大切です。「1:会社名」+「2:部署」+「3:役職」+「4:名前」の順番を守るようにしましょう。そしてメールを送る相手が社外の人間だった場合には、「様」などの敬称を忘れないようにします。
敬称をつけなければ相手にとって失礼に当たるので、必ず最後に書くようにしましょう。ただし社内の人間に贈る場合には必要ありません。役職が敬称扱いとなり、ここに「様」をつけてしまうと敬称が二重となってしまい、マナー違反になってしまいます。
メールの宛名の書き方は?
社内
社内メールで宛名を書く場合、「部署名」+「役職名」+「名前」+「敬称」といった形で書きます。同じ組織内でやりとりを行うので、会社名は必要ありません。敬称は基本的に「様」が使用されますが、立場によっては「さん」を使用しても構いません。注意して欲しいのは、敬称の使い方です。
役職名には、「様」と同じく名前の後ろに書くと敬称扱いとなります。そのため、その後に「様」を書いてしまうと敬称が重なってしまい、マナー違反となるので書かないようにしましょう。
役職
メールを送る相手に役職がある場合には、必ず記載するようにします。もし役職がない場合は、部署名のみで問題ありません。役職を書くときは、必ず名前の前に書くようにしましょう。社内の相手にメールを送信する場合には、名前の後に書くことで敬称扱いとなるので問題ありません。
社長
社長にメールを送る際の宛名は、基本的なマナーと変わりません。「1:会社名」+「2:部署」+「3:役職」+「4:名前」+「5:敬称」の順番で宛名を書くようにしましょう。ここで注意しておきたいのが、「社長」と「代表取締役」の違いです。「代表取締役」は商標登記の手続きを行った人間の役職で、社長は会社内における地位として使用されます。
そのため、宛名に記載するときは注意が必要です。どうしてもわからない場合は、名刺やホームページに記載されている役職名をそのまま記載すると良いでしょう。
担当
担当は、組織ではなく個人を指す言葉です。ビジネスメールで宛名を書くときは、「〇〇担当」+「名前」といった使い方になります。そのため、敬称をつける場合には「御中」ではなく「様」をつけるようにしましょう。また別のケースとして、担当名が不明な場合には「〇〇担当者様」、「ご担当者様」といった使い方もします。
複数のメールの宛名の書き方は?
連名
連名で宛名を書く場合、役職が高い順から記載するのが基本的なルールです。宛名に書く相手が全て同じ企業に属する人だった場合には「会社名」+「役職名」+「名前」+「敬称」の順番で記載するようにしましょう。宛名を書く際には、そのまま同じ行に横一例に書いても構いませんし、1名ずつ改行しても構いません。
2人に送る場合
もし宛名の相手が別々の企業に属している場合は、会社の関係を重視します。記載する際は同じく「会社名」+「役職名」+「名前」+「敬称」の順番で構いませんが、同じ行には書かず宛名ごとに改行するのを忘れないでください。そしていきなり別々の企業に属する人間に同じ内容のメールを送るのはマナー違反です。
事前に連絡をして承諾を得てから、メールを送るようにしましょう。
3人の場合
3人の場合も同じく、基本は役職順に宛名をメールに書いていきます。ただ3人になると横一列では長ったらしくなってしまうので、基本は1名ずつ改行するようにしましょう。そして名前は苗字のみ記載し、敬称を忘れないようにします。
4人以上の場合
ビジネスメールの場合、宛名に記載する相手が4人以上になると個人ではなく組織の扱いになります。そのため、宛名を書くときは個人名ではなく会社名や組織名を記入するようにしましょう。このとき、後に書く敬称も「様」ではなく「御中」を使用します。
また、全員を対象にメールを送る場合は会社名のみで構いませんが、特定の部署のみ連絡した場合には、部署名の記載を忘れないようにしましょう。
メールの宛名を書くときの注意点は?
敬称
「様」はビジネスメールで最も使われている敬称です。メール以外だけでなく他の場面でも使用する敬称であるため、宛名の際に使用する敬称に迷ったら「様」を使うのが最も無難です。また、「様」以外にも「殿」や「先生」という敬称があります。まず「殿」についてですが、文書に用いられる敬称となっているため、宛名に使用しても基本的にマナー違反ではありません。
しかし現在、公的なシーン以外では余り使用しない言葉という認識がされています。そのため基本的には、「様」で統一した方が良いでしょう。次に「先生」に関してですが、これは医者や弁護士といった特別な職業に就いている人に対して使用する敬称です。宛名を書く際には注意しましょう。
改行
改行は文章を読みやすくするために用いられますが、宛名を書く際にも使用します。そのまま同じ行に書いてしまうと見づらくなってしまうので、相手が見やすいように、そして不自然にならない程度に改行を用いましょう。使用例として多いのが、「会社名」、「部署名」+「名前」+「敬称」の二行で区切る方法です。
しかし部署と役職がある場合には、『部署名』でも改行を使用して、『役職』+『名前』+『敬称』すると綺麗に見えるでしょう。
御中
「御中」は機関や組織に対して使用する敬称です。そのため、個人には使用しません。使用する際は、会社名か部署名の後ろに書くようにしましょう。そして宛名に『御中』を使用した場合、他の敬称を重ねて使用しなくても問題ありません。
各位
「各位」というのは、相手が複数人に対してのみ利用する言葉です。個人にメールを送る場合には使用しないようにしましょう。書くときは、「部署名+各位」や「関係者各位」といった方法で記載します。「各位」という言葉は敬称の意味も兼ねているので、宛名で使用する場合は「様」や「御中」といった敬称を重ねないようにしましょう。
メールの宛名を間違えた場合のお詫びの仕方
まずはすぐに謝罪する
お詫びで最も重要なのは、迅速な対応です。メールのミスに気づいた時点ですぐに、お詫びのメールを送るようにしましょう。送る際、その内容はわかりやすいものにします。件名から「誤記についてのお詫び」といったように、一目で相手がわかるように書いておきます。
基本的に内容の誤りは、重大なマナー違反に当たります。ですから謝罪も、慎重な言葉選びが求められます。まずは送信したメール内容において、誤記した内容を書きましょう。まずは間違ったことを即座に相手に報告し、謝罪の言葉を述べるようにします。そして以後、同じようなミスをしないように注意の徹底を旨とする文章をしたためましょう。
このとき注意しておきたいのは、内容が長文にならないようにすることです。報告と謝罪は簡潔に行うようにしましょう。
メールの宛名の書き方以外にも気をつけること
返信はなるべくはやめに
特にビジネスメールは対応のはやさによって、仕事の進捗が大きく左右されることもあります。そのため、メールが送られてきたらなるべくはやめに返信するように心がけましょう。明確な内容が記載できない場合には、その理由やメールが届いたという報告だけでもしておく良いでしょう。
簡潔な内容を心がける
一般的な手紙とは違い、ビジネスメールは仕事に関する内容をやり取りします。宛名はしっかり記載できたのに、内容が蛇足ばかりの長文では、相手に不快な印象を与えてしまいます。できるだけ必要な情報を簡潔な内容を心がけ、相手によってわかりやすい文章を心がけましょう。
宛名は適切に書こう!
今回は宛名の書き方に関する解説をしました。ビジネスメールにおいて、宛名もまた相手にとって重要視されるポイントです。ここでマナー違反をしてしまうと、相手を不快にさせてしまうでしょう。自分がどのような立場で、相手がどんな立場の人なのかしっかり理解し、正しいマナーで宛名を書きましょう。