初彼岸の香典とマナー|金額/のし/御仏前/お供え物/服装

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初彼岸とは

みなさんは「初彼岸」という言葉をご存じでしょうか。初彼岸とは、故人が亡くなり、四十九日が過ぎてから、初めて迎えるお彼岸のことを指します。お彼岸とは、3月の春分の日と、9月の秋分の日に迎えます。一般的には、お彼岸には、お墓参りをして故人の供養を行います。

初彼岸では、基本的には、特別に僧侶を招いて読経を行うなどの法要は行いません。普段のお彼岸のように、家族で故人のお墓参りを行い、お供えをします。お墓参りに行った際には、お墓の掃除をし、
故人の好きな物をお供えするとよいでしょう。

初彼岸の香典の金額相場

初彼岸の際には香典を持参する場合があります。初彼岸の場合は、お供え物をするのであれば、香典をする必要はありません。どちらか一方をする持参すればよいでしょう。初彼岸に持参する香典の相場は、3千円から5千円ほどです。贈る方の年代にも異なりますが、一般的な相場は3千円から5千円ほどとなります。

めずらしいですが、初彼岸で僧侶を招いて、読経を行う法要に参加する場合には、香典は持参するのがマナーとなります。故人と親戚である場合には、1万円から3万円が相場となります。故人と血縁関係がない場合は、5千円から1万円が香典の相場となります。

法要の後に会食が行われる場合には、故人と親戚であれば2万円から3万円、血縁関係がない場合であれば1万円から3万円の香典を持参すればよいでしょう。法要の会場が自宅ではなく、式場などの場合には、香典の金額も考慮したほうがいいでしょう。

のし袋と書き方

初彼岸の際に持参するお供え物には、のし紙をかけてお供えを贈るのがマナーとなっています。ここでは、のしの書き方とマナーについて紹介いたします。

不祝儀袋

お彼岸のお供え物に掛けるのしには、弔辞用のしや不祝儀袋が使用されます。弔辞用のしとは、黒白の結切の水引が描かれているのしです。結切の水引は、簡単にほどくことができない=悲しみを繰り返さない、という意味があります。

水引の色については、一般的には黒白を使用しますが、地方によって異なります。たとえば、関西地方などでは、弔辞用ののしの水引には、黄白の結切が使用されます。地方によって異なる場合がありますので、お供え物を贈る際には、事前に贈る方の、習慣や伝統などを確認しておくようにしましょう。

御仏前

お供え物ののしや不祝儀袋の表書きには、一般的に「御仏前」「御供」などを使用します。表書きとは、水引の上段に書かれている、用途を表すことばです。香典を贈る場合には「御仏前」、お供え物を贈る場合には「御供」などを書くようにしましょう。

初彼岸でのお供え物

お彼岸のお供え物といえば、春のお彼岸にはぼたもちをお供えして、秋のお彼岸にはおはぎをお供えするイメージがあります。初彼岸の場合も、一般的なお彼岸のお供え物(ぼたもち・おはぎ)で構いません。しかし、最近では、故人の生前好きだった食べ物や飲み物をお供えすることも多くなってきています。日持ちのするお菓子なども、お供え物では定番化しています。

初彼岸でのお供え物では、いったいどのようなお供え物がよいのでしょうか。お供え物別に、その注意点なども一緒に紹介いたします。

お菓子

初彼岸のお供え物にお菓子を贈る方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。特に、生前故人が好んで食べていたお菓子などを、お供え物で贈ると家族の方も喜んでくれるでしょう。お菓子をお供え物で贈る際の注意点は、品質です。極端に賞味期限の短いものは、お供え物には不向きです。初彼岸の場合、長い間仏壇にお供えすることが多いですので、賞味期限には注意するようにしましょう。

また、要冷蔵のもの(特に洋菓子など)は、管理していただく家族に、手間をかけさせてしまうことになります。常温で日持ちのするお菓子を選ぶようにしましょう。小包装されているお菓子であれば、お供えしてから、家族などで分けることができるので、お供え物としては適しています。初彼岸のお供え物を贈る際には、受け取る相手のことを考えることが大切です。

茶菓子

初彼岸で家族が集まっているのであれば、お供えした後に、みんなでお茶請けにできるお菓子を贈るのも、喜ばれるでしょう。茶菓子についても、基本的には日持ちする物を贈ることがマナーです。お供え物に適している茶菓子は、水ようかんやバームクーヘン、クッキーなどが人気です。

初彼岸で家族が集まった後には、お供え物をばらして、みんなで持ち帰る場合があります。この際に、お供え物が個包装であれば、持ち帰りやすいでしょう。お供え物に茶菓子を選ぶ際には、個包装の物を選ぶことをおすすめします。

フルーツ

お供え物といえばフルーツ、とイメージされる方も多くいらっしゃることでしょう。お供え物としてフルーツを贈る際の注意点は、果物の数を奇数にすることです。お供え物としてフルーツを贈る際は、かごに入れて複数のフルーツを贈ることになりますが、フルーツの数は必ず奇数にします。偶数は、割り切れる(縁が切れる)ことから、弔辞では使用しないのがマナーとなっています。

また、フルーツをお供え物で贈る際には、品質や日持ちに特に注意しなければなりません。お供え物であれば、長く仏壇にお供えするのが基本です。その際、日持ちのしないフルーツを贈ってしまうと、受け取った家族の方にもいい印象を与えません。バナナやいちごは足の早いフルーツですので、お供え物には不向きです。常温で日持ちするフルーツを選びましょう。

線香

お線香は、「香食(こうじき)」とも呼ばれ、故人にとって一番の供養になると言われています。仏壇に向かう際には、お線香は必需品となります。仏壇で、良い香りのお線香を焚くことは、故人やご先祖さまに差し上げる、最適なお供え物と言えるのではないでしょうか。

最近では、インターネットでもご贈答用お線香を購入することができます。仏事用、御供養用としての包装もしてくれるサービスをしているところもあるので、そちらも参考にしてみるとよいでしょう。

ろうそく

最近では、お供え物用として、絵柄の美しいろうそくが発売されています。故人の好みにあった、美しい絵柄の入ったろうそくを贈るのも、喜ばれることでしょう。お供え物用として、インターネットなどで購入することができます。

花束

生前、花が好きだった故人には、花をお供えするのもよいでしょう。故人に供える花のことを、供花と呼びます。供花には、故人を慰めて、哀悼の意を表する意味合いがあり、また花を飾ることで、遺族の悲しみを和らげることもできます。花の数は、基本的には奇数で贈ることがマナーです。

花をお供え物として贈る際には、花びらが散らずに長持ちすることや、邪気を払うという言われのある、菊の花が使用されることが一般的です。季節によって、用いられる花はさまざまですが、日持ちのする花を用いることが基本となります。生前、故人が好き

お酒

初彼岸のお供え物に酒を贈る方も多くいらっしゃるでしょう。生前、故人が好んで飲んでいた、銘柄のお酒をお供えに贈ると、家族に大変喜ばれるでしょう。注意点としては、故人がお酒が好きでもないのに、お酒をお供えに贈ることは、お供え物として適しているとは言えません。お酒を贈る際には、事前に確認するようにしましょう。

初彼岸での法要の服装とマナー

初彼岸で法要がある場合、初彼岸の法要にはどのような服装で出席すればよいのでしょうか。

男性

法要の際、遺族であれば、3回忌までは喪服の着用がマナーとなっています。初彼岸の法要では、男性の場合、喪服のスーツ・ネクタイを着用するようにしましょう。くれぐれも、出席者の方よりも軽装になることのないように、配慮しましょう。

女性

男性の場合と同じように、遺族であれば喪服の着用が法要に出席する服装のマナーです。女性の場合は、ワンピースの喪服が定番です。遺族でなくても、初彼岸の法要に出席する際には、正式な法要の場ですので、喪服の着用が好ましいでしょう。

初彼岸について正しいマナーを身につけよう!

いかがでしたでしょうか。初彼岸では、香典やお供え物を持参して、お墓参りや法要などに出席することがマナーです。お供え物については、生前、故人の好きな物を考慮し、贈ると喜ばれるでしょう。なにより、故人を偲ぶ気持ちを忘れないことが大切です。

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