夜泣きを放置して泣きやまない時の対処法・夜泣きを放置する効果

ビジネスマナー

夜泣きを放置して泣き止まない場合の対処法

真夜中に大きな声でワンワン泣かれてしまうと自分や家族の睡眠不足だけではなく、近所迷惑なども気になるところです。また一生懸命に泣き止ませようとしても泣き止んでくれないと、どうしていいか分からなくなり、パパやママも困ってしまいます。抱っこでも泣き止んでくれないのに、放置したら泣き止むはずがないと考える人もいますが案外そうでもありません。

それではこの夜泣きの対処法について、年齢別に紹介していきます。

新生児の夜泣き

生後3ヶ月~4ヶ月以降に始まる夜泣きとは、お腹が空いたわけでもなく、おむつが濡れているわけでもないのに何かの原因で突然泣き始め、抱っこしたりあやしてもなかなか泣き止まない状態を指します。つまり原因が分からない状態で泣いている状態です。寝たと思ってもまたすぐに起きてしまい、この状態が朝まで続くこともあります。

新生児の赤ちゃんの場合は、朝に起きて夜に寝るという体内リズムがまだついていません。そのため夜中に起きてしまったり、昼間にたくさん寝たりしています。また睡眠時間は長いですが、ほとんどが浅い睡眠なので夜でも関係なく頻繁に泣いてしまいます。

大体の人は赤ちゃんが泣き始めたら、放置せずに抱っこをしてあやす場合がほとんどですが、夜泣きの対処方法は他にもあります。

しばらく放置して見守ってみる

赤ちゃんの場合、寝ている時も無意識に泣いてしまうことがあります。

そのためしばらくすると自然に泣き止んで、再び眠り始めることがあります。泣き始めたと思ってもすぐに抱っこするのではなく2、3分ほど放置するように、様子を見てみましょう。

スキンシップをはかる

赤ちゃんが泣き始めた時、無意識に抱っこする人も多いでしょう。夜は部屋の明かりを消しているため、赤ちゃんは暗い環境が怖くなったり急に不安になってしまうことがあります。

赤ちゃんはパパやママに触れてもらったり、抱っこされるのが大好きです。夜中に泣き始めたら声をかけるだけではなく、ギュッと抱きしめてあげたり背中を優しくトントンと叩いたり、抱っこしながら揺らしてあげたりすると落ち着きます。

また添い寝をしたりマッサージをして体に触れてあげるのもスキンシップになり、安心感を与えることができます。放置せずに構ってあげることが必要です。

刺激を与える

なかなか泣き止まない時は、何か刺激を与えてみましょう。赤ちゃんが毎日聞いているパパやママの声で子守歌などをうたって聴かせたり、抱っこ紐などで抱っこをして外の風に当たってみましょう。抱っこはパパやママの心音が直接赤ちゃんに伝わるので、赤ちゃんに安心感を与えることができます。

抱っこでなくてもベビーカーで近所をお散歩したり、車でドライブをしてみても良いです。とにかく放置をせずに赤ちゃんの気が紛れるように、刺激を与えて落ち着かせてあげましょう。

おしゃぶりを与える

空腹で泣いているわけではない場合は、おしゃぶりをくわえさせるというのも1つの手段です。赤ちゃんは口に手や指などが触れると、本能的に吸おうとします。何かを吸っている状態、つまり口が塞がっている状態を作ってあげることで、興奮状態が沈まり落ち着き始めます。

おしゃぶりはあまり良くないと考えている人も多いですが、新生児期のうちは放置して時間をかけて寝かせるよりも、安心させてスムーズに寝かせることの方が重要です。

1歳の夜泣き

1歳になると体も発達し、出来る動きが多くなり日中に起きている時間が長くなります。そのため毎日さまざまな経験をし、たくさんの刺激を受けて夜を迎えます。夜の睡眠ではその日1日の出来事を脳が処理する時間になるので、まだ脳の発達が未熟な赤ちゃんは情報処理による刺激で泣きだしてしまうことがあります。

また1歳はちょうど歯の生え始めとして、歯ぐきがかゆかったり違和感が出てくる時期でもあります。この違和感などが原因でも泣いてしまう場合も考えられます。

部屋を明るくしたり抱っこをして不安を解消する

新生児と同じように、1歳になっても慣れてきたはずの夜の薄暗い環境が急に怖くなったり、不安に感じてしまうことがあります。

抱っこをして安心感を与える他に、1度部屋の明かりをつけて明るくしてみるのも効果的です。部屋を明るくすることで、赤ちゃんの不安要素を根本から取り除くことができます。再び寝かしつける時は、完全に眠ってから電気を消すなどの工夫をしましょう。

部屋を明るくするだけでも安心すれば、放置した状態でもまたすぐに眠りはじめるというケースも多いです。

体温調節をしてあげる

当たり前の事と思いがちですが、案外難しいのがこの体温調節です。1歳になると新生児期よりも日中の活動が盛んになり、夜中も情報処理のために脳をフル活動させているため体温調節が上手くできません。少しでも暑かったり寒かったり心地が悪いと泣き始めてしまうことがあります。

寝心地が悪くて泣いている場合は、放置せずに布団の枚数調整や着ている服の枚数などを調整してちょうど良い温度にしてあげましょう。

子どもは大人よりも体温が高いため、思っているよりも薄着でちょうど良いということが多いです。できれば寝る前に、1度確認してから寝かせられると良いでしょう。

歯固めを使う

歯ぐきの違和感で泣いている場合は、おしゃぶりではなく歯固めを噛ませてあげるのが効果的です。歯固めは歯ぐきのむずむず感や痛み、違和感などを一時的に和らげてくれます。

泣きながら指をしゃぶっていたり口元に手を持っていく動作が見られた場合は、放置せずに1度試してみると良いでしょう。

1歳半の夜泣き

1歳半まで夜泣きが続く事があります。これも1歳児で説明した内容とほぼ同じ原因が考えられます。日中で経験した緊張や興奮、思い通りにいかなかった出来事など精神的に強い刺激を受けた場合、夜中の浅い眠りの際に思い出し泣き始めてしまうことがあります。

夜中に突然目が覚めて、強い恐怖感やパニック状態になり泣き叫んでしまうといった、夜驚症という睡眠障害が起きているということも考えられます。

またこの時期になるとママのお仕事復帰などによって、保育園に預けられるという事も多いです。保育園という新しい環境に慣れなかったり、ママと長い時間離れる状態、たくさんの子どもと混じる中で自分が放置されてると感じてしまうなど、新しい生活リズムが始まることによって精神的に大きな負担を感じてしまうことがあります。

この時期の夜泣きは、放置するよりも安心感を与えたり生活習慣を変えるなどの対策が有効です。

訴えている原因を分かろうとする態度を見せる

早い子では少しずつ言葉を発するようにもなってきます。一生懸命伝えようとしているのになかなか分かってもらえないというもどかしさやいらつき、また赤ちゃんはパパやママに適当にあしらわれているというのも、態度をみてしっかり感じ取っています。

適当にあしらったり放置されていると感じると、なんで聞いてくれないのか、分かってくれないのかという不満などが態度に移り、夜泣きをヒートアップさせてしまうことがあります。

このような状態になってしまったら、スキンシップをしながらしっかりと話を聞くという態度を見せましょう。あしらったり放置するのは、夜泣きを治めるには逆効果です。

断乳を試みる

口さみしさが原因で夜泣きをしている場合、断乳をするのも手段の1つです。

始めから急におっぱいをあげずにそのまま放置してしまうと、夜泣きがヒートアップしていくこともあります。おしゃぶりや自分の手をしゃぶるなどの対策を考えながら、徐々に断乳していけるようにしましょう。

2歳の夜泣き

2歳児でも稀に、夜泣きをすることがあります。その原因としては怖い夢を見た、生活リズムが乱れている、昼間に我慢をして過ごす時間が長かったなどが挙げられます。

2歳になると行動範囲はさらに広がり、言葉や態度で自己主張ができるようになります。日中に思いっきり遊べなかったり、室内で静かに過ごしたなど持っているエネルギーが存分に発揮できず体力があり余っているという過ごし方をした日も、そのエネルギーを消費するために夜泣きをすることがあると考えられています。

またお昼寝が長くなってしまったり、遅い時間になってしまったりということも、夜寝つけず夜泣きをしてしまう原因になります。

さらに言葉でのやりとりが可能になるため、しつけとして叱ったりすることも多くなります。このしつけが怒られた、責められた、怖かったという印象としてインプットされ、夢に出てきたり嫌な思いとして残り夜泣きをしてしまうこともあります。

音楽や動画を見せる

日中の賑やかな明るい環境とは違い、夜は暗く静かな環境で寝ることがほとんどです。そのため急に目が空いた時に暗い場所を怖いと感じたり、周りの静かさを違和感と捉えてしまうことで再び眠ることができず夜泣きしてしまうという事もあります。

大人でも全く物音がしない環境よりも、少し話し声が聞こえたり薄っすら灯りが見える環境の方が寝つきがいいという人もいます。それは子どもの場合にも同じことが言えます。

このような場合は放置をせず眠るまで本を読んであげたり、パパやママも一緒にリラックスできるようなゆったりとした音楽や波や風の音などをかけながら布団に入るなども効果的です。

また安心するような内容や眠くなるような内容の動画を見せるのも良いでしょう。子どもが好きなアニメの動画などを見せてしまうと興奮状態になってしまい、返って寝付けず夜泣きの原因にもなります。

放置せずに言葉やスキンシップをする

怖い夢や悲しい夢を見た時にも、稀に夜泣きをしてしまうことがあります。日中の活動内容や、パパやママに思いっきり甘えられなかった後悔などが、夜泣きの原因になっている事もあります。

抱っこをしたり話しかけてもなかなか泣き止まないようであれば、部屋を明るくして少し落ち着くまで待ちます。ある程度落ち着いて話ができるようになったら、泣いている理由を聞いてみましょう。

ここでポイントなのが、泣いている理由を聞いてからの対応です。大抵が不安や恐怖で泣いているのでぎゅっと抱きしめて安心感を与えたり、「パパとママはあなたが大好きだよ。」「一緒にいるから大丈夫だよ。」などの言葉での愛情表現もするようにしましょう。この時は夜泣きをしたからと言って、決して放置したり叱ってはいけません。

いっそ起こして気分転換をする

夜泣きの原因には色々ありますが、中には夢と現実の区別がついていない不安からくるものもあります。また、お昼寝のしすぎやお昼寝をしなかったことで眠れないということも原因として考えられます。このような場合での夜泣きは、抱っこしたり話しかけてもなかなか泣き止んでくれないことが多いです。

泣き止まない時は一度電気をつけて部屋を明るくし、お互いの顔がしっかり見えるようにして完全に起こしてみましょう。布団から出してお話したり、温かい飲み物やちょっとしたお菓子を食べさせたり、好きなアニメや興味のあるものの動画を見せるなど、子どもに合わせてさまざまなアイテムを利用しながら落ち着かせます。

ある程度落ち着いたところで、再び抱っこしたり本の読み聞かせなどを行うと、次第にウトウトし始めてくることも多いです。無理やり寝かせようとするよりも、このような工夫を取り入れる方が夜泣きに上手に対応できることもあります。

海外では夜泣きを放置する子育てが普通

日本では子どもの夜泣きが始まったら、放置せずにすぐに抱っこしたりあやしたりする光景がよく見られます。しかし海外では、子どもの夜泣きをそのまま放置して見守るという育て方が多いです。放置と言っても関心を持たないというわけではなく、様子を見て見守るというスタンスで構えています。

そのため海外の人からすると、夜泣きを放置しない日本の育児は「過保護」と捉えられることもあります。

海外では実際に子どもの夜泣きをどのように放置しているのか、一部を紹介していきます。

アメリカ

アメリカでは多くの家庭で子育理論として自立性と自主性のある子どもに育てるために、生まれる前から赤ちゃん専用の部屋を確保し、早い時期から1人で寝かせる家庭が多い傾向にあります。

赤ちゃんとは別室で眠ることになりますが、一緒にいなくても赤ちゃんの様子がいつでも分かるように部屋にベビーモニターを付けて確認できるようにするという工夫などがなされています。

夜泣きが始まってもすぐに駆け付けるのではなく、少しの間放置し赤ちゃんを泣かせた状態で様子を見ます。それでも泣きが落ち着かなかったり、ヒートアップするようであれば実際に部屋へ様子を見に行くというスタイルで対応していることが多いです。

夜泣きを放置しても自然に治まらない場合は、再び寝られるように抱っこしたり話しかけながら背中やお腹を優しくトントンするなど資金シップを図って落ち着かせます。すると次第に、自ずと自分で眠れるようになっていきます。

フランス

一方フランスも夜泣きに関しては子育てもアメリカと同じように、泣き始めてもしばらく放置をして様子を見るという子育てが多いです。

フランスでは赤ちゃんの睡眠サイクルが2時間とされており、成長とともにこの2時間毎の睡眠を繋げていく過程が夜泣きという考え方で子育てが推進されています。そのため夜泣きをしてもすぐに抱っこをしたりせずに、5分~10分程度は放置しそのままの状態で様子をみます。

泣いている理由がおむつが濡れていて気持ち悪い、お腹が空いたなどの場合は、それぞれに対応しますが、根本的な理由がなければ自然に自分で眠れるように見守るつまり、放置するという時間も親の愛情と考えられています。

夜泣きを放置することの効果

赤ちゃんの夜泣きを放置するというのは、赤ちゃんを無視したり面倒をみないという事ではありません。あくまでも見守るという視点のことを指します。そのため夜泣きでもお腹が空いている時はミルクをあげる必要がありますし、おむつが気持ち悪いのであればおむつ交換をしてあげなければなりません。

夜泣きを放置、つまり見守り育児の効果としては、赤ちゃん自身が自分で眠る方法を見つけて身に着けていくという効果があります。赤ちゃんにとって眠る方法を自分で見つけるという事はなかなか難しいため、初めのうちは泣き疲れて眠ってしまうことがほとんどです。

夜泣きをする度に抱っこしていると「夜に泣いてもパパやママが抱っこしてくれる」と認識してしまい、自分で眠れなかったり、寝つき自体が悪くなることもあります。赤ちゃんが夜中に起きても「まだ夜だからもう少し寝よう」と考えられるように、放置することも必要です。

夜泣きを急に放置すると出てしまう影響

夜泣きを放置する必要もあると説明しましたが、いつもすぐに抱っこしてもらえていた状況から急に放置し始めてしまうと、赤ちゃんはパパやママが自分に関心を持ってくれていないと感じてしまうこともあります。

そのため夜泣きを放置するにも、はじめのうちは5分ほどで1度様子を見て声をかけ、声をかける間隔を徐々に延ばして慣れていかせる必要があります。赤ちゃんが自分で寝方を覚えるまでには時間がかかりますが、次第に朝まで静かに眠れるようになっていきます。

夜泣きは放置すると治るのか

夜泣きは治るというよりも、徐々に落ち着いてくるものと考えると良いです。泣いている状態を放置したからといって、ピタッと治るということはありません。

赤ちゃんが泣いている状態というのはお腹が空いた、暑い寒い、寝心地が悪い、眠いのに寝れないなど、些細な事であっても何かしらの理由があります。夜泣きの場合はある程度の放置する時間も必要ですが、日中に泣いた時にはできるだけ抱っこをしたり話しかけるなど、積極的にスキンシップをとったり甘えられる時間を十分に作ってあげる必要があります。

子どもを赤ちゃんのうちから放置したり、コミュニケーションが少なすぎる状態で育っていくと、サイレントベビーになってしまうと言われています。しかし夜泣きを少しの間放置したくらいでは、サイレントベビーにはならなので安心して下さい。

夜泣きは放置する時間も必要

ここまで夜泣きが治まらない時の対処法や、海外の夜泣きについての考え方、また時には放置する時間を作ることも必要ということを説明してきました。

子どもは、パパやママからの愛情を糧にどんどん成長していきます。夜泣きはパパやママを困らせてしまうのでとても厄介ですが、この夜泣きも赤ちゃんが毎日一生懸命に成長している証です。

子どもにとって「必要な放置」と「必要のない放置」をしっかり判断しながら、楽しい育児をしていきましょう。

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