年代別一人暮らしの生活費
私たちが就職して働く主要な目的の1つは「収入を得ること」です。それでは、一人暮らしをしている皆さんは、年齢層ごとに収入をどんなふうに使っているのでしょうか。生活費にコーカスを当てて見ていきましょう。
もうすぐ進学や就職で楽しみの一人暮らしが始まるけど、生活費をどうやりくりすればいいか、悩んでいる方はどうぞ参考にしてください。
10代の一人暮らし
10代の一人暮らしは他の年齢層に比べて数が比較的少ないでしょう。10代で一人暮らしする方はほとんどが大学や短大、専門学校の学生、もしくは高校卒業してすぐに社会人になられた方でしょう。学生である場合、生活費は親からの仕送りの状況に大きく依存します。大学生は授業の合間に遊ぶ時間も社会人より多いので、生活費のうち娯楽費や交際費も増える傾向にあります。
若い社会人である場合は勤めはじめて間もないなので生活費に多くの余裕があるとは考えにくく、収入のほとんどは家賃と食費、光熱費など日常生活を営むのに使っているでしょう。
20代の一人暮らし
まずは20代の方の一人暮らしの生活費について考えて見ましょう。20代前半の方は多くの場合大学学部や専門学校を卒業して社会人になって間もない時期です。この世代は一人暮らしの肩が多いです。
よっぽど高収入のお仕事でなければ、20代前半の若手社員として手取り20万円未満の方が多いでしょう。その場合生活費に収入のほとんどを当てていて、貯金はほとんどする余裕がないでしょう。手取り20万円未満では、家賃の支払い、食費、光熱費、交際費を支払うのにほぼ使い果てます。
20代後半にもなり、収入が年々上がっていきます。一生一人暮らしするのではなく、将来的に結婚して子供を持ちたい方は、生活費収入を生活費にどううまく分配し、食費や交際費にど使いすぎないように気をつけることにより、周りと貯金額に大きな差を作れます。
30代の一人暮らしの生活費
30代になると職場で何年も経験を積んできて、収入も上がってきています。人によっては少しでも貯金もコツコツしています。年齢的にまだ老後のことを心配する時期にもなっていません。そうすると生活費にもっとも余裕が現れる時期です。
30代の一人暮らしの方の中にも、このままずっと一生一人暮らしするのではなく、将来的に家庭を築きたい方はいます。その場合は、生活費の面で一生懸命節約する方は貯金を積み上げていきます。
40代以上の一人暮らしの生活費
40代で一人暮らしの方のほとんどは未婚で将来的にも一生一人暮らしをする場合が多いです。まだ働き盛りの年齢で老後のことを考えるのは早いし、働き始めて年月が経っているので収入も十分であり、比較的に生活費に余裕が出ている時期でしょう。
50代の一人暮らし
50代で一人暮らしの方は後10年ほどで退職するので、当然ながら定年後の暮らしを考えて、老後に備えるために貯金に精を出す時期でしょう。そのため普段の生活費をあちらこちら削って節約する傾向にあります。
一人暮らしですと、自分の都合だけ考慮すればいいので、他人に迷惑をかけずに節約方法がいくらでもあります。駅から少し遠い場所に引っ越して家賃を節約したり、自炊することに切り替えて食費を節約したりすることが生活費削減への一番の近道です。
60代の一人暮らし
60代前半で定年を迎えるとこの先貯金で生活費を間に合わせる必要があります。また年齢が上がるに連れて、体も弱ってくる可能性があり、そうすrと医療費や保険費も懸念の要素になります。場合によって若い時の一人暮らしに比べてはかなり慎ましい生活になります。
70代の一人暮らし
70代にもなると、定年になり安定な収入が停止してから5-10年は経っています。そうなると貯金も使い果たしてきて、国民年金だけでは生活費が相当厳しいでしょう。一方で高齢になると食費や娯楽費が減り、出費も活動量に伴って減少します。
男女別一人暮らしの生活費
男性と女性では、一人暮らしをする上で重視する要素が異なるからこそ、生活費の分配にも差が現れます。以下では男女別一人暮らしの生活費について論じていきます。
女性の社会人
女性の一人暮らしの社会人の生活費は1ヶ月あたり20万程度です(総務省家計調査より)。節約に力を入れている方は15万程度で済ませられる場合もあります。もちろん個人差はあり、この個人差は主に自炊しているかしていないかに依存します。
食費は毎日かかるだけに馬鹿にできない項目です。レストランはシンプルな食事でもジャンクフード以外はかなりの出費が重なります。食費や家賃などの当たり前の項目以外に、通信費、被服費、美容費、娯楽費、交際費が一人暮らしの生活費の重みを占めています。
女性は家賃が高くなる傾向にある
一人暮らしの女性の家賃は同じ地域の住まいでも男性に比べて高い傾向にあります。その理由としては、一人暮らしの女性はやはり身の安全を重視するのと綺麗好きであるからです。たとえ家賃が手取り収入の1/3までかかったとしても、オートロックがあり、近くに明るいお店が交番がある立地を選びます。
また長距離の通勤を避けてオフィスに比較的に近い住まいを選ぶなどいくらでも条件が増えます。また一人暮らしの男性に比べて一人暮らしの女性の方が自炊する頻度が高いので、家の近くにスーパーがあることも条件として重視される傾向にあります。
もちろん一人暮らしの女性の生活費が上記の特徴によりかならずしも高くなるとは限りません。自炊することによって食費が毎日外食する場合に比べて削減されます。また職場からさほど遠くない家に住むことにより交通費や深夜のタクシー代もカットされます。
男性の社会人
男性の社会人の一人暮らしの家賃は同じエリアの女性の一人暮らしと大きな差はないものの、住宅に対するこだわりが女性よりも緩い分やはり家賃が少しは低くなります。大きさ的に男女ともに社会人の一人暮らしは1Kが多いですが、男性の方は安全性や綺麗さを女性ほど気にかけていません。
家が多少くらい裏道にあってもよいとか、お風呂とトイレがユニットになっていても平気だとその分家賃が低くなります。場合によってお風呂がなくて銭湯を利用する方、シェアハウスでお風呂とトイレを共有する方はさらに生活費における家賃の重みを大幅に削減できます。
男性特有の出費
男性がどんな項目でも生活費が女性より低いかというとそうではないです。男性は自炊が苦手な人が多いです。そのため外食が積み重なることにより生活費における食費のウェートが高くなります。
また男性は女性よりもお酒やタバコを楽しむことが多いですのでその出費も増えます。さらに、職場関連やプライベートでの飲食の場では、男性が奢る立場に立たせられることが多いです。
一人暮らしの生活費の内訳
若い大学生や20代の社会人は、1/4の割合は手取り収入が毎月20万くらいであり、直近はほとんどできずに生活費に収入を当てていくで精一杯のが現状です。年が上がっていくにつれて家賃や食費に余裕が出る一方、接待費用や医療費、老後に対する備えの悩みが現れます。
一人暮らしの家賃
生活費の最も大きな割合を占めているのはほとんどの人は家賃です。全国の一人暮らしの平均家賃は毎月66000円です。もちろんどの都道府県に住んでいるのか、都市部なのか田舎なのか、部屋のサイズや質、交通の便利さによって異なります。
例えば、東京23区内での一人暮らしの場合、1Kのサイズで、駅から徒歩5分以内、風呂はトイレと別にあり、キッチンにコンロ付の物件ですと、よっぽど古い木造の家でない限り家賃は最低でも7万から8万円はすると考えてもいいです。それに対して、地方では広々とした一軒家だとしても4万円以下で借りられることが多いです。
さらに、引越し当初は通常の家賃以外に物件によって敷金と礼金がそれぞれ家賃の1-2ヶ月分がかかる可能性があり、その上に保険料も取られます。引越しのこの一連で初期費用も含めて余裕で数10万円の出費があると覚悟した方がよいです。
家賃の考え方
家賃は上記で述べたように生活費のうちの顕著な割合を占めます。少しでも安い家を見つけて大切な収入をセーブしたい気持ちは一人暮らしする人の誰にもあります。ただ、家は安ければ良いというわけではないです。
賃貸の安さ以外に、アクセスの利便性や治安、色々と満遍なく考慮した方がいいです。何故ならば一人暮らしをする方は多くの場合家にいることが少なく仕事やプライベートな用事に日々充実することが多いでしょう。その場合家が駅からのアクセスがあまりにも悪い場合、通勤やお出かけのたびにストレスになり、時間も犠牲になります。
例えば、家賃が1万円下がるのに対して、通勤時間が毎日30分長くなると1ヶ月200時間あまりの時間のロスを代償しているのと等しいです。さらに、事件が多発している世の中では仕事やお出かけで遅く帰ってきても安全である地域に住んだ方がいいです。1-2万円はやはり身の安全に比べられないものです。
家賃の節約法
一人暮らしの家賃を賢く節約するコツをいくつか紹介します。1つは初期費用を抑えることです。最近では敷金・礼金が0円で、さらに仲介手数料が定額の物件も増えてきています。このような物件を見つけて初期費用を節約しましょう。
仲介手数料も不動産に頼らずに、多少不安でも直接大家さんと連絡をとることで仲介手数料を節約することが可能です。これは都心部ではほとんどできないことですが。
一人暮らしの食費
家賃の次に一人暮らしの生活費でウェートが大きいのは食費です。一人暮らしの食費は特別に節約の努力をしなければ毎日2千円程度、1ヶ月で6万程度と予想されます。一人暮らしの方は仕事で忙しい方が多く、なかなか自炊の時間が取れず、さらにお食事を作ってくれる人もいません。
どうしても一日のうち1食は外食に頼ることが珍しくありません。外食でもすれば、当然1食だけでも1000円は行きます。
食費の節約
というわけで、食生活を節約したい場合は大変でも自炊をお勧めします。健康面でも自炊は賢い選択です。ただし自炊でも気をつけないと気分だけ節約で実際は外食以上に出費していることになります。
1つの注意点は食材をお得に購入できるスーパーを見つけることです。高級スーパーしか近くにない場合は、ネットスーパーを使っても良いでしょう。多少遠いでもできれば業務用スーパーですと安く大量の食材を購入することができます。調味料や保存食品は意外と薬局で安く購入できます。
もう一つのポイントは作り置きのおすすめです。タッパーを100円ショップなどで買ってきて、一度はたくさんの種類の食材で数回分の食事を作って、あとは1食分ずつタッパーに入れたりラップで包んだり、冷凍・冷蔵保存してみてください。
水道代と光熱費
食費に続いて、一人暮らしの重要な生活費の出費は毎日発生する水道代と光熱費です。
水道代
水道はお風呂やトイレなど水道代が一日の中で随時発生します。1ヶ月の一人暮らしの水道代は3000円程度でしょう。水道代が高い方は大抵は長時間水出しっぱなしでシャワーを浴びる、もしくは湯船いっぱい水を張って長風呂が好きな方です。
その場合水道代が高くなりがちです。トイレと台所で使う水道代は一人暮らしの場合は、お風呂の使用料に比べれば割合が少ないです。
光熱費
次に電気代ですが、これはエアコンの使用頻度や設定温度に一番依存します。春秋の季節は電気代4000円程度で済むものは、冬の暖房や夏の冷房を入れるとひどい場合は1万近く行くこともあります。これに比べてガス代は無視できるレベルです。
また、意外と電気を使う家電製品に気をつけましょう。例えば炊飯器は驚くほど電気代を使います。節約のためにご飯は一気に炊いておいて、あとはタッパーなどに入れて保存することをおすすめします。むしろこれは一人暮らしだから簡単にできることです。電気代を節約するためには使っていない家電製品をコンセントから抜くようにしましょう。
自動振替による節約
水道代や光熱費やガス代を払う際に振込用紙の発行の代わりに自動口座振替を利用することで、割引が適用される場合があります。またクレジット払いを利用した場合だとポイントが付くこともあります。こんな小さな動きの積み重ねによって節約が期待できます。
通信費用
次に一人暮らしの生活費の中で大きな重みを占めるのは通信費です。これには自宅のインターネット、モバイルルーター、携帯電話の料金が含まれます。
一般的に、自宅でインターネットを使用する場合は、インターネットの固定回線を引くか、モバイルルーターにするかになります。固定回線であれば、1ヶ月あたり5000円前後がかかるでしょう。モバイルルーターであれば4000円前後を予想します。
次に携帯電話の料金ですが、加入のプランにもよりますが、数千円の通信代がかかるでしょう。10代や20代の学生であれば、学割の料金プランがお得です。au・docomo・softbank、いずれの主要キャリアも学割プランを提供しています。25歳以下のの社会人の方でも割引が適用される場合があります。
フリーターの一人暮らしの生活費
ここまではほとんど安定した収入を持つ社会人を中心に生活費を論じてきました。仕事が定着していないフリーターは当然生活費が厳しくなる覚悟を決める必要があります。
まず厳しい要素は家賃です。首都圏では安定な仕事に就いていれば地方よりも収入も高いため、その分首都圏の平均家賃が地方よりも1ー2万円高くなる傾向があり、1Kサイズで平均的に7-8万円です。関西では5-6万円です。この上にエアコンやお風呂はどうしも使うので、光熱費と水道代は節約して使ってても平均で合わせて約1万円になります。
そうすると仮にフリーターの1カ月の収入が10万程度とすれば、首都圏での家賃を払ったあとは食事をまともにできるか怪しいくらいです。首都圏では物価も高くため食費や日用品を調達するのが負担になります。
年代ごと性別ごとに一人暮らしの生活費が異なる
ここまで、年代ごとや性別ごとの一人暮らしの生活費について論じてきましたが、ご覧の通り、生活費の総額も内訳もその時の収入と日常生活の中で重視する項目に大きく影響されます。どんな年代でも家賃と食費が一番大きなウェイトを占めますが、これらも要望を緩めれば生活費の削減に繋がります。