年金手帳をなくしたときの対処法・必要な番号・再発行方法

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年金手帳とは

一般的には、就職する際や転職する際には、入社する企業から年金手帳の提出を求められることがあります。

しかし、そのときになり年金手帳をなくしてしまっていることに気づき、戸惑ってしまう方が多いでしょう。年金手帳をなくした方もいらっしゃれば、前の企業に提出したまま返してもらっていない方もいらっしゃいます。年金手帳をなくした場合には、どのような対処をすればよいのでしょうか。

ここでは、年金手帳をなくしたときの対処法を紹介する前に、年金手帳そのものについて説明いたします。

意味

年金手帳とは、日本において公的年金制度の加入者に対して交付される手帳です。年金手帳には、年金に関する情報が記載されている重要な手帳です。20歳になると、お住まいの市区役所や町村役場で、国民年金加入の手続きを行った場合に、日本年金機構から年金手帳が交付されることになります。

1997年以降は、住民基本台帳に基づいて、20歳になると年金加入手続きを行わない場合にも、職権で加入手続きがとられるようになりました。20歳になると、自動的に年金手帳が交付されるようになりました。

また、20歳未満で就職している場合には、就職し、厚生年金や共済年金などの年金組織に加入した時点で、国民年金に加入したことになります。一般手的には、勤務先の企業で厚生年金保険などに加入します。しかし、同時に企業が年金手帳の交付の申請をしていることになりますので、その場合には企業から年金手帳を渡されます。

年金手帳の色

国民年金や厚生年金、公務員に支給される共済年金など、公的年金を受給するためには年金手帳が必要になります。年金手帳を見ると、さまざまな色の年金手帳があることにお気づきの方もいらっしゃるでしょう。年金手帳の色は、カーキ、オレンジ、ブルーの3種類あります。これらの年金手帳の色には、意味があるのでしょうか。以下で説明いたします。

カーキ色

年金手帳の色は、年金手帳が支給された年代によって異なっています。カーキ色の表紙の年金手帳は「国民年金手帳」と呼ばれています。日本で国民年金制度が始まった、1961年から国民年金と厚生年金の手帳が統一される1974年11月までの間に、支給されていた年金手帳となります。

カーキ色の表紙の年金手帳が支給されていた期間は、年金手帳を支給された人が1940年から1950年代生まれの方だと考えられます。現在では、カーキ色の年金手帳を持っている方の多くが年配の方でしょう。

オレンジ色

オレンジ色の表紙の年金手帳をお持ちの方は、1974年11月から、基礎年金番号制度が開始された1997年月までに発行された年金手帳であるといえます。オレンジ色の表紙の年金手帳の場合、国民年金、厚生年金の記号、番号記入欄が年金手帳1冊の中にあります。このことから、年金制度を変更する場合でも、年金手帳を再発行する必要がなくなりました。

ブルー

ブルーの年金手帳は、1997年1月から現在に支給されている年金手帳です。従来の記入事項に、年金基礎番号が加わって、すべての公的年金に対応できるような形式となっています。現在支給される年金手帳の表紙は、ブルーの手帳となります。

年金手帳をなくしたときの対処法

それでは実際に、年金手帳をなくしたときにはどのような対処をすればよいのでしょうか。年金手帳をなくした場合というのは、年金手帳を紛失している、または前の企業に年金手帳を提出したまま返してもらいっていないということが考えられます。年金手帳をなくしたときの対処法を、以下でケースごとに紹介いたします。

学生

就職が決まり、入社する際に提出するもののひとつに、年金手帳があります。年金手帳は、健康保険や厚生年金などの加入に必要なもので、被保険者としての資格を取得するために、入社の際に年金手帳の提出が求められます。

年金手帳をなくした場合には、さまざまな可能性を考えてみることが大切です。まずは、実家に置いたままにしていないかどうか、両親が管理してくれている場合もあるでしょう。まずは身近なところから探してみましょう。それでも見つからない場合には、年金手帳を再発行しましょう。年金手帳をなくした場合の再発行方法は、以下の項目で詳しく説明いたします。

会社

企業に入社すると、国民年金に上乗せする形で、厚生年金保険に加入するのが一般的です。厚生年金保険の加入続きは会社が行うのですが、その際には基礎年金番号が必要となります。基礎年金番号は、10桁の番号で、一人にひとつ与えられた番号となります。企業では、この基礎年金番号が必要ですので、この番号を記載している年金手帳が必要です。

年金手帳をなくした場合、極端に言うと、この基礎年金番号さえわかれば手帳は必要はありません。しかし、厚生労働省からの通達では、入社時には年金手帳を提示しなければならないこととありますので、年金手帳は会社に提出しなければなりません。年金手帳をなくした場合には、速やかに再発行の手続きを行うようにしましょう。

転職

転職時には、新しく入社する企業から年金手帳を提出することが必要となります。提出を求められた際に、年金手帳が手元になく、慌てることがあるでしょう。このときに確認しなければならないことがあります。それは、前の退職前の企業から年金手帳を返してもらったのかどうか、ということです。

転職する方の中で年金手帳をなくしたという方は、前の企業から年金手帳を返してもらっていないままだったということを、よく耳にします。年金手帳をなくした、というよりは手元にない状態です。この場合には、直ちに前の企業に確認することが必要です。時間がかかる場合には、入社する会社にもその旨を伝えておくことが必要です。

年金手帳そのものをなくしてしまった場合には、年金手帳を再発行するしか方法がありませんので、速やかに再発行の手続きを行ってください。

厚生年金

年金手帳は、年金の受給の際に必要になりますが、それ以外でも、退職して厚生年金から国民年金に変わる際などにも必要となります。年金手帳をなくした方もいらっしゃるでしょうが、退職時に年金手帳を受け取ることができず、取りに行く気にもならずそのままになっている方もいらっしゃいます。

年金手帳が企業にあることが明確である場合には、受け取りに行くことが最優先ですが、なくした場合には、再発行の手続きをしなければなりません。

年金手帳をなくしたときに必要な番号

年金手帳には、「基礎年金番号」が記載されています。企業に年金手帳を提出するわけは、健康保険や厚生年金などに加入する際に、この基礎年金番号が必要になるためです。ちなみに、基礎年金手帳が記載されている書類は年金手帳だけではなく、国民年金保険料の納付書や領収書、ねんきん定期便、年金証書、基礎年金番号通知書などにも記載されています。

すぐに知りたい場合

年金手帳をなくした場合などで、すぐに基礎年金番号を知りたいときには、どのような対処をすればよいのでしょうか。

年金手帳をなくしたけれど、すぐに基礎年金番号を知りたい場合には、最寄の日本年金機構に行くと、すぐに対応してくれます。基礎年金番号をの確認の際に必要となる書類は、顔写真入りの本人確認資料です。免許証やパスポートなどの顔写真入りの本人確認書類がない場合には、健康保険証と本人名義の通帳の両方でも構いません。

基礎年金番号の確認については、日本年金機構のホームページに詳細が記載されていますので、年金手帳をなくした場合で基礎年金番号が必要なときには、確認してみてください。

年金手帳をなくしたら悪用されるのか

年金手帳をなくした場合、年金手帳の再発行をすることになりますが、年金手帳を悪用されてしまわないか不安に感じるかたも多いでしょう。年金手帳を身分証明書変わりにする、ということはあまり聞かない話ですが、重要な個人情報であることには違いありません。年金手帳をなくした場合には、一刻も早く再発行の手続きをするようにしましょう。

年金手帳をなくした場合の再発行方法

年金手帳をなくした場合には、年金手帳の再発行をすることができます。共済年金のみに加入している場合には、基礎年金番号通知書の再発行になります。

年金手帳をなくした場合には、年金手帳の再発行を申請することになりますが、申請先は自営業者や農林漁者、フリーターなどの国民年金第1号被保険者、会社員や公務員などの国民年金第2号被保険者、会社員や公務員などに扶養されている配偶者などの国民年金第3号者、厚生年金保険の第4種被保険者によって問い合わせ先が異なります。

国民年金第1号被保険者の方は、市・区役所または町村役場の国民年金担当者に問い合わせてください。国民年金第2号被保険者の方は、勤務先の企業が問い合わせ先となります。国民年金第3号被保険者の方の問い合わせ先は、配偶者の勤務先となります。厚生年金保険の第4種被保険者の方は、住所を管轄する年金事務所が問い合わせ先です。

なくした年金手帳の再発行手続き方法

年金手帳をなくした場合には、各問合わせ先に再発行の申請をしますが、その手続き方法は電子申請、郵送、窓口への持参となります。郵送の場合には、年金手帳再交付申請書をダウンロードして、住所地を管轄している年金事務所に郵送してください。

窓口へ持参する際は、年金事務所へ持参します。年金事務所で、年金手帳をなくした旨を伝えると対応してもらうことができます。

電子申請は条件を満たした場合のみに行うことができます。パソコンとブラウザソフト動作確認環境が満たしていること、ポップアップブロックを解除していること、電子証明書を取得していること、Javeをインストールしていることなどです。年金手帳をなくした場合には、まずは再発行手続き方法を確認することが大切です。

年金手帳は大切に保管しましょう

いかがでしたでしょうか。年金手帳は、年金の基本情報が記載されている重要な手帳です。年金手帳をなくした場合には、紛失してしまっているのか、前の会社から返却されていないままであるのかを確認してみましょう。前の会社から返却されていないままであれば、返却してもらうようにしましょう。

年金手帳をなくした場合には、年金手帳を再発行することができます。年金手帳をなくした旨を、各問合わせ先に伝えると対応してもらえますので、速やかに再発行手続きを行いましょう。しかし、大前提として、年金手帳はなくすことがないように、大切に保管することが大切です。

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