ポスドクの雇用不安と卓越研究員制度の目的|ポスドク人事案件の流れ6つ

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ポスドクの意味

ポスドクとは「ポストドクター」の略称を意味し、大学院博士後期課程(ドクター)を修了した後、常勤の職に就かないまま研究を続けている状態です。「博士研究員」そして「任期付き教員」と大きく2つの意味があります。

この記事では、ポスドクの意味、そして人事や制度について紹介していきます。ポスドクの意味や状況について理解を深め、人生の選択肢を考えていきましょう。

ポスドクの意味1:博士研究員

先述したように、ポスドクには2つの意味があります。1つ目の意味は、「博士研究員」です。

博士研究員とは、大学院博士後期課程を修了して博士号(ドクター)を得た後に、常勤の職に就かず、任期付きの立場で機関に所属し、研究を続けている研究者や、状態自体を意味しています。

ポスドクの意味2:任期付き教員

ポスドクの2つ目の意味は、「任期付き教員」です。

任期付き教員とは、大学や研究機関における雇用期間の限られた教員を意味しています。博士研究員との意味の違いは、学生の指導に携わることができる点です。

ポスドクの活動内容

ここまでポスドクの意味について説明してきました。それでは、ポスドクはどのような活動をしているのでしょうか。

ポスドクは、研究内容を学会や論文を通して社会に発表し、企業や官公庁といった組織にプロジェクトの一員として参加しています。

大学の任期付き教員として、学生の研究指導や講義を行うこともあります。ポスドクとして経験を積みながら、常勤の職を探す場合が多いです。

ポスドクの雇用不安と卓越研究員制度の目的

ポスドクは大学院博士後期課程を修了し、博士号(ドクター)を取得した研究者であり、専門的な知識と高い能力を有した人材を意味しています。しかしながら、雇用期間に任期があるため、常に雇用不安を抱えています。

ポスドクの抱える雇用不安、そして、ポスドクを救済する卓越研究員制度の意味と目的について、具体的に紹介します。

ポスドクの雇用不安

ポスドクは、恒常的に雇用不安を抱えています。

博士研究員や任期付き教員は、雇用期間が満了した後、必ず再雇用されるとは限りません。採用の枠も限られており、雇用自体にハードルが存在しています。雇用不安は経済危機につながり、不安定な生活は将来へのキャリア形成に困難を生じます。

こうした現状に救済を与え、高度で専門的な能力を有する人材に活躍の機会を与えるため、卓越研究員制度が生まれました。

卓越研究員制度の目的

卓越研究員制度の目的は、若手研究者が安定かつ自立して研究を行う環境を整え、社会で活躍できるキャリアパスの提示です。

雇用不安を常に抱えるポスドクを救済すると共に、ポスドクの有する専門知識や高い能力を社会に還元することが期待されています。

文部科学省および独立行政法人日本学術振興会のホームページを通じて募集が行われるため、卓越研究員制度に関心がある場合、まずはアクセスをおすすめします。

企業における卓越研究員制度のメリットは?

ここまで卓越研究員制度の意味について説明しました。では、企業に卓越研究員制度のメリットは何でしょうか。

卓越研究員として選ばれた人材は特に優れた業績と高い能力をもっているため、プロジェクトで活躍し、社会に役立つ研究成果を提供してくれます。その上で商品やサービスとして提供することで、企業の知名度や利益を上げるというメリットがあります。

卓越研究員制度は、ポスドクと企業の双方にメリットが存在します。

ポスドク人事案件の流れ6つ

ここでは、ポスドクの人事案件における6段階を紹介します。

プロジェクトへ応募する前に、人事案件における6段階を理解しておくことをおすすめします。それでは、順にみていきましょう。

ポスドク人事案件の流れ1:ポスドクを雇用することになるプロジェクトの採択が決まる

ポスドクが雇用される前提として、ポスドクを必要とするプロジェクトの採択が必要です。

官公庁や企業、大学法人において、ポスドクを雇用するプロジェクトの実施が発案され、雇用に必要な資金を獲得し、採択に至ることが求められます。

ポスドク人事案件の流れ2:プロジェクト関係者まわりでポスドク候補者を探す

ポスドクを雇用するプロジェクトが採択された後は、まずプロジェクト関係者の周囲で候補者を探します。

候補者が見つからない場合、また、広く雇用の機会を与え、優秀な人材を求める目的がある場合、第3段階の公募に進みます。

有力な候補者が存在する場合、形式だけの公募を行い、内実は雇用者が決まっている場合もあるので、注意が必要です。募集者によっては、公募自体を行わない場合もあります。

ポスドク人事案件の流れ3:公募

ポスドクから人材を広く募集し、公平な機会を与えるために、公募が行われます。

公募は企業や官公庁のホームページに掲載されることが多いため、普段から広くアンテナをはっておくことが肝要です。

「ポスドク」「公募」「プロジェクト」などのキーワードで検索したり、求人サイトに登録したりすることも良いでしょう。指導教員に相談を仰ぎ、紹介してもらう方法もあります。

まずは公募についての情報を手に入れることが大切です。

ポスドク人事案件の流れ4:書類選考

最初に行われる書類選考では、論文や研究報告といった今までの業績とプロジェクトの求める条件との合致、志望動機や自己アピールを判断します。

民間の就職活動と共通する面もありますが、論文や研究報告については、可能であれば指導教員に助言をあおぐとよいでしょう。

公募は限られた門のため、倍率が高いです。書類選考の段階で御縁がなかったとしても、自分の能力を過小評価せず、諦めずに次の道を探しましょう。

ポスドク人事案件の流れ5:面接選考

書類が選考に残ると、面接による選考の段階に進みます。

面接による選考では、実際に対面して話をすることで、一緒にプロジェクトを進めていくことのできる人材か判断します。コミュニケーション能力や応対、書類の内容と本人の話が合致しているかなどのチェックを行います。

ポスドク人事案件の流れ6:採用決定

公募の応募者の中から、書類選考、そして面接による選考を通過した人物が、プロジェクトの採用者に決定されます。

採用がゴールを意味するわけではありません。プロジェクトの成功に向けて、高度な専門性を持った人材として、実際に貢献することが求められます。プロジェクトの成功は実績となり、次の応募に向けて大きな力となります。

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ポスドクへの道

ポスドクを目指すには、二つの道があります。

「公募前にプロジェクト関係者と知り合う道」、そして「正規のルートで公募情報を獲得し、挑戦する道」の二つを理解しておくといいでしょう。

それでは、それぞれの道の意味する内容について紹介します。

ポスドクへの道1:公募前にプロジェクト関係者と知り合いになる

ポスドクとして雇用される道の1つは、公募前にプロジェクト関係者と知り合うことです。積極的に学会へ参加して人脈を広げる方法や、指導教員の紹介を受ける方法があります。

プロジェクトが公募される前に関係者と知り合うことで、有利な立場を手に入れることができます。事前に人柄や研究内容を理解してもらうことで、一緒にプロジェクトを作り上げていきたいと判断された場合、採用の可能性が大きく広がります。

ポスドクへの道2:正規のルートで公募情報をつかみ挑戦する道

もう1つは、正規のルートで公募情報を獲得し、挑戦する道です。すぐれた研究業績があり、プロジェクトの条件と合致していれば、公募で採用される可能性も高いです。

プロジェクト関係者と知り合いでなくとも、諦めることはありません。まずは応募に挑戦することが、第一歩です。

ポスドクについての理解を深めよう!

この記事では、ポスドクの意味や卓越研究員制度、企業側のメリットや人事案件について紹介してきました。

現在ポスドクの方は、ポスドクの意味についての理解を深めることで、今後の雇用の不安などが緩和されるのではないでしょうか。

人生にはさまざまな選択肢があります。あなたの悔いなき選択を、応援しています。

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