定年退職による退職届は必要なの?
一般的な会社では60歳の誕生日を迎えた人を対象に定年退職というシステムがあります。いわゆる老後の第二の人生をスタートさせるということですが、年金受給の年齢が引きあがっていることもあり、定年退職の年齢が上がっている企業もあります。
会社によっては、定年退職後に再雇用のシステムがあることもあります。どちらかと言えば会社から退職を促される定年退職ですが退職届は必要なのでしょうか。
定年退職時に必要な手続き
会社に定年退職がある場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか。一生懸命働いていつの間にか定年退職の年になったけれど、どのような手続きが必要なのかわからないという人もいます。
また、定年退職なので退職届はいらないという人もいます。実は定年退職の退職届は会社によって違いがありますが、けじめと言う意味では必要になります。
こちらでは、定年退職時に必要な手続きについて説明させていただきます。
社会保険の手続き
定年退職ですから、会社を出ていくことには変わりありません。通常の退職届を提出して退職する人と同じです。会社に所属している期間は、各種社会保険がありますが、定年退職後は個人で入る社会保険に変更しなければいけません。
健康保険の場合は、任意継続か国民健康保険に加入するかを選ぶことができます。年金は厚生年金から国民年金に変更手続きをしなければいけません。雇用保険を払っていた場合は、失業給付を受けられます。
退職届の手続き
退職届の手続きは、定年退職届という形で記載します。会社によって違う場合もありますが、退職日が誕生日か誕生日後の会社の区切りが良い日が正式な退職日になります。
仕事の引継ぎや現状に合わせて、部署の責任者や会社の人事課などと相談し、就業規定の内容に沿って決めていきます。
通常の退職では退職願を提出した後に退職届を提出しますが、定年退職の場合は辞めることが確定していますので、退職願はほぼ必要ありません。
「退職届」と「退職願」の違い
定年退職の際には退職願は必要ありませんが、退職願と退職届はどのように違うのでしょうか。
退職願とは退職したいという希望を会社に伝えるもので、受け入れられない場合には退職することができません。
退職届は、退職することが確定している事を会社に伝えるものですので受け入れる受け入れない以前に、提出してしまえば取り消すことはできません。定年退職の際、退職希望日がある際には退職願を提出する場合もあります。
退職届を書く際に必要な物
退職届を書く際に必要なものは、退職届の文面を書く用紙と封筒です。書くための筆記用具や認印として印鑑も必要になる場合があります。最近ではテンプレートをダウンロードできますので必要事項を記入して印刷し、自分の名前を記載して印鑑を押すという方法もあります。
書き終えた退職届の用紙は、表に退職届と書いた封筒に入れて封をし担当者に提出します。他に会社に返却するものなどもありますが退職届の書き方自体は簡単です。
定年退職による退職届に必要な内容
定年退職届の提出日
定年退職届を提出する会社名と代表取締役の名前
誕生日はいつ。
誕生日を定年退職日にするのか誕生日後の会社の区切りが良い日にするのかを決めその日を記載。
定年退職になることを伝える文章。
定年退職時の所属部署
自分の名前
退職後の連絡先はどこか。
住所と電話番号を記載。
定年退職による退職届を書く時のポイント3つ
長年勤めていた職場を離れるのが定年退職です。いざ退職届を書こうとしてもどのように書いていいのかわからない場合もあります。
転職を繰り返している人であれば、退職届の書き方に慣れている場合もありますが、定年退職は特別な事情がない限り人生で1度きりです。こちらでは、定年退職の際に退職届を書くポイントについてまとめました。
定年退職による退職届を書く時のポイント1:自筆で署名をする
定年退職による退職届を書く際のポイントの1つ目は、自筆で署名をするという事です。
最近では退職届のテンプレートをダウンロードできますし、会社によっては退職届の書式が決まっている場合もあります。全部の文章を手書きにするのも良いですし、名前や会社名だけを手書きにするのも良いです。
名前もすべて印刷で行い、認印として印鑑を押すというのではなく、最低でも名前だけは自筆で書くようにしましょう。
定年退職による退職届を書く時のポイント2:縦書きと横書きで様式が変わる
退職届は、縦書きと横書きで様式が変わります。退職の意思を伝える文面はどちらも同じですが、会社名や自分の名前を書く位置が縦書きと横書きで変わってきます。
縦書きの場合は退職を伝える文面の後に自分の名前と退職する会社の名前を記載しますが、横書きの場合は最初に会社と自分の名前を記載します。
定年退職による退職届を書く時のポイント3:定年退職後の連絡先を記入
定年退職後、持家や物をすべてお金に換えて車で生活するという人はほとんどいませんが、定年後に田舎や住みやすい場所に引っ越すという人はいます。定年退職した後でも、会社から何らかの形で連絡が必要になるということがないとは言い切れません。
会社を辞めたから縁を切りたいという人もいますが、いざと言う時には力になってくれる場合もあります。定年退職後はどこに住んでいるのかという連絡先を記入しておきましょう。
就業規則や会社に確認
定年退職後の連絡先は、退職届提出時に同じ封筒に入れる場合もありますが、別用紙に記載するという会社もあります。定年退職後の連絡先については働く会社の就業規則に決められていますので、わからない時には退職届を書く前に確認しておきましょう。
定年退職による退職届の提出期限は?
定年退職の場合、通常の退職とは違い退職日は会社によって決められています。通常の退職であれば退職希望日の1ヶ月前に退職願を提出し、受理されれば打ち合わせをして退職日を決め退職届を提出します。
定年退職の場合は、会社によって退職日の決め方は違いますが、誕生日か会社で決められた日になります。会社によっては、退職届を書かなくても良い場合もありますし、逆に退職日から逆算して1ヶ月前という会社もあります。
期限がない場合
定年退職による提出期限がない場合は、退職日が確定しており特に何も問題がないという事もあります。場合によっては、退職届の提出の必要もない場合があります。
また、会社によっては定年退職の年齢を引き上げ継続雇用する場合もあります。退職手続きをしてからという会社もありますがそうでない会社もあります。
最終的な退職日は、会社によって違いますので期限がない場合には自分でいつまで働けるのか確認しておきましょう。
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再雇用の場合でも退職届はいるの?
定年退職後、再雇用という形で同じ職場で働く場合があります。この際、退職届は必要になるのでしょうか。
実はこれは会社によって変わってきます。再雇用と言うよりは業務延長ということで、急遽定年の年齢を上げ継続勤務にする所もあれば、一旦定年退職をし、給与や労働条件を変えて再雇用する場合もあります。
会社によって違いますので一概に言えませんが、定年退職という区切りなので新しい契約を再度行うというのが一般的です。
新たな雇用契約書を取り交わす
定年退職後の再雇用の場合は、新たな雇用契約を取り交わすことが一般的です。ほとんどの場合、定年退職前よりも給与や時間が少なくなり賞与などもない事があります。それを理解した上でということになりますので、アルバイトやパートと同じ扱いという会社もあります。
会社によっては、これまでの実績や経験を考慮して顧問契約という形になり、定年退職前より給与があがることもあります。最終的には定年退職前の実績が重要です。
定年退職の退職届を間違えないように使用
定年退職の退職届は、通常のものと内容が少し変わってきます。また、提出時期によっては本来の定年退職時期より短くなってしまう場合などもありますので、会社としっかりコミュニケーションをとって、円満な定年退職ができるようにしましょう。
定年退職にはいろいろな面倒な手続きもありますが、それが終われば第二の人生のスタートです。仕事を継続するも良いですし、自由な時間を勝手気ままに過ごすのも本人次第です。