行から御中に書き換える方法とは?3つのポイントを知ってマナー向上へ!

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まずは知りたい!「行」と「御中」の意味とは?

よく返信用の封筒やはがきなどの宛先に、「~行」と書かれていることがあります。

実はこの「~行」はそのままにせず、一旦消してから「御中」などに直して出さないとマナー違反になってしまうということを知っていましたか?

「当然そんなことは知ってるよ!」という方でも、どうして書き換えなくちゃいけないのか?そもそも「行」や「御中」って何なのか?…詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。

「行」の意味とは?

返信用の封筒やはがき、またはメールなどの宛名に書かれている「行」は返信してほしい相手先をあらわしています。

相手から自分へ返信してほしいときに自分の宛名の下に「様」とつけるのは失礼にあたるので、へりくだった表現として「行」をつけます。「行」を付け加えることで、「ここへ送ってくださいね」とか、「この会社のこの部署へ返信してくださいね」ということがわかりやすくなる役割もあります。

「御中」の意味とは?

単純に「御中」は「行」の敬語であると認識している方が多いのですが、それはちょっと違います。日本語では丁寧な言葉の最初に「御」をつけることがありますが、その「御」に「中」をつけることで「組織のなかの誰か様」という意味をあらわしています。

つまり「御中」は会社や部署などの組織にあててつかわれる、敬称になります。組織全体の人をまとめて敬う表現ですので、特に誰にあてたら良いかわからない場合にも便利です。

なぜ「行」を「御中」に書き換えるのか?

宛名に書かれている「行」はあくまでも相手が自分をへりくだっている表現です。したがって「行」をそのままにして返信すると、相手に敬称をつけずに呼んでいることになりますから大変失礼にあたります。そのためきちんと「行」を消して書き換えなくてはなりません。

相手を敬う表現として、「御中」などに書き換えるようにしましょう。ただし、すべての「行」を「御中」に換えればいいというわけではありませんから注意が必要です。

「行」は返信用封筒や往復はがきで使用されるもの

そもそも「行」はどのようなときに使われるものなのでしょうか。

「行」は、相手から返事が必要な場合に使われる返信用の封筒や、往復はがきの返信用のはがきなどに書かれていることがほとんどです。

ビジネスシーンで目にする機会が多い「行」ですが、結婚式の招待状や同窓会の案内など日常的な場面にもよく使われています。「行」の他に「宛」が使われることもありますが、正確には「行」を使う方が望ましいとされています。

返信用封筒・往復はがきの仕組みとは?

返信用封筒は送り返してほしい書類などと共に同封されている封筒のことです。ビジネスで使われる一般的なサイズは長形4号や長形3号の封筒になります。

往復はがきは二つ折りのはがきで、一方が往信用、もう一方が返信用になっています。

いずれも返信用にはあらかじめ送り先の住所や宛名が書かれており、切手も貼ってあります。
なるべく返信してほしい相手に負担をかけないようにすることが気持ちのこもったマナーです。

敬称となる「御中」に変える必要がある

「行」は相手が自分を謙遜した表現ですので、そのまま送り返してしまうと大変失礼にあたります。「御中」はきちんと相手を敬う表現なので、返信するときは一度「行」を消してから「御中」などに書き換えるようにすることが、一般的なマナーです。

とはいえ何でもかんでも「御中」に書き換えればいいわけではありません。場合によっては「行」を「様」と書く方が適切なケースもありますから、使い分けられるようにしておきましょう。

「御中」と「様」の違いは?

「御中」と「様」の違いは、「御中」が組織や団体などに使われる敬称であるのに対して「様」は個人名に使われる敬称ということです。「御中」と「様」は併用できません。

例えば宛名の部分が「株式会社~経理部」、「~大学事務局」などの団体名、組織名であった場合は「御中」を使います。

一方で宛名に「株式会社~経理部、山田聡」、「~大学事務局、鈴木隆」のように個人名が記載されている場合は「様」を使うのが適切です。

「行」から「御中」に書き換えるときのポイント3つを徹底解説!

さて、なぜ「行」から「御中」に書き換えなければならないのか?その理由についてわかったところで、今度は実際にどのようにして書き換えたらいいのかをみていきましょう。

「行」を消して正しく書き換えるためには大事なポイントが3つあります。ここをきちんとおさえておけば間違いないので、しっかりチェックしておきましょう。

「行」から「御中」に書き換えるときのポイント1:「行」の消し方

そもそも「行を消すって、いったいどうやって消したらいいの?」と悩んでいる方もたくさんいらっしゃることでしょう。一口に「消す」といっても、封筒やはがき、縦書きや横書き…などパターンもさまざまにあります。

間違った方法でむやみやたらに消してしまうと結果的に失礼になってしまい、かえって逆効果ですからまずは正しい消し方のポイントをおさえておきましょう。

「行」の消し方とは?

返信用の封筒やはがきに書かれている相手方の宛名部分に「行」が添えられていた場合は、上から線を引いて消すようにしましょう。

ここでもっとも注意しなければならないことは、絶対に修正液や修正テープなどで消してはいけない、ということです。なぜかというともしも「行」を修正液などで消してしまったら、まるで相手が誤った書き方をしてしまってそれをこちらが修正してあげた、というような大変失礼な行為にあたるからです。

「行」を消す線の種類とは?

線を引く際にもいくつかの注意点があります。当然、汚い線でぐちゃぐちゃに引いてはいけないことくらいは誰でもわかるマナーですが、線の種類や引く向きなど場面によって使い分けなくてはならない決まりもあります。修正する際は基本的に赤ペンや色ペンなどではなく、黒ペンで書くのが適切です。

修正するときのマナーはそんなに難しい決まりではないので、ひとつひとつしっかりチェックしてきちんと覚えておくようにしましょう。

必ず二重線を使用しよう

「行」に線を引くときは一本線や三重線ではなく、必ず「二重線」を使用するようにしましょう。

大事なことは、「行」の上になるべくきれいな二重線を書いて消すよう心がけることです。定規などを用いてきれいに二重線を引いてもいいですが、そこまで丁寧に引かなくても問題ありません。波打ったりグネグネ曲がったりしないように、なるべく平行な二重線が書けると良いでしょう。

こんなときは縦線を使おう

さらに、二重線を引く向きにも気をつけなくてはなりません。返信する封筒やはがきにはそれぞれの向きがありますが、まずはそれが縦書きのものか横書きのものかをチェックしてみてください。

もしも封筒やはがきが縦書きであった場合には、宛名の下に書かれている「行」を消す二重線は縦線で引くのが望ましいとされています。縦にキレイな二重線を書いて「行」を消すようにしましょう。

こんなときは横線を使おう

それに対して、封筒やはがきの向きが横書きであった場合には「行」を消す二重線も横線で引くことが望ましいとされています。「行」の上から重ねるようにして、なるべく平行で丁寧な二重線を引くようこころがけましょう。

使い勝手のいい斜め線

ちなみに、斜め線は封筒やはがきの向きが縦書きでも横書きでも使える便利な線の書き方です。右上から左下に向かってまっすぐ二重線を引くのが正しい斜め線の引き方です。

縦線や横線で消すときは、場合によっては「行」とかぶってしまって見えにくくなることもありますが、斜め線であればそのような心配もありません。縦線と横線のマナーが覚えられないときはとりあえず斜め線で書くと間違いないので便利です。

「行」から「御中」に書き換えるときのポイント2:「御中」を書く位置って?

続いては、「行」から「御中」に書き換えるときに重要となるポイント2です。「行」を消す方法についてわかったところで、今度は「御中」を書く位置についてみていきましょう。

「御中」を書くときは縦書きの場合と横書きの場合で書き添える位置が異なりますので、注意が必要です。

縦書きの場合に「御中」を書く位置は?

返信用の封筒やはがきの向きが縦書きの場合、まずは宛名に添えられている「行」を縦か斜めの二重線で消します。それからいよいよ「御中」を書き加えていきますが、「御中」を書く位置については一般的な決まりがあります。

縦書きの場合には二重線で消した「行」の真下に書くか、もしくは左側、または左下あたりに書き加えるのが望ましいとされています。どうしてもその位置に書くことが難しい場合は厳密に守らなくても大丈夫です。

横書きの場合に「御中」を書く位置は?

一方、横書きの場合「行」を横の二重線か斜めの二重線で消したあとに「御中」を書き添える位置は、一般的には右側とされています。ただし場合によっては「行」の真下に書いても問題ありません。

横書きに限らず縦書きの場合もですが、書く位置はあくまでも一般的なマナーです。一番重要なことは相手が読みやすいかどうか?ですので、状況によっては書く位置よりも読みやすさを重視して臨機応変に書き換えるようにしましょう。

「行」から「御中」に書き換えるときのポイント3:「御中」と「様」の違いに注意!

これまでは「行」を「御中」に書き換える方法についてみてきましたが、実は何でもかんでも「御中」にすればいいというわけではありません。「行」を消して「御中」にするケースと「様」に書き換えなくてはならないケースがあるからです。

「えっ、御中と様って同じじゃないの?」と思っている方も少なくないでしょう。「行」を「御中」に書き換えるためのポイント3は、この「御中」と「様」の違いと使い分けについてみていきます。

「御中」と「様」を間違えないように!

「行」を書き換えるときに「御中」でも「様」でもどちらでもいいと思っている方が多いのですが、実は場合によって使い分ける必要があります。「御中」は相手が会社や部署、係などの団体や組織である場合に使われる敬称で、それに対して「様」は相手が個人の場合に使われる敬称です。

確かに両方とも相手を敬っていることに変わりはないのですが、「御中」と「様」では意味が異なりますので間違えないように注意しましょう。

個人名が併記されている場合はどうするの?

とはいえ「株式会社〜、広報課、鈴木太郎」のように、組織名に個人名が併記されている場合はどうしたらいいのか迷う方も多いでしょう。

ここで気をつけなくてはならないポイントは、決して「御中」と「様」を併用してはいけない、ということです。基本的に組織名+個人名が併記されているようなときは「様」に書き換えるのが適切です。「行」を消して、「様」に書き換えるようにしましょう。

「行」から「御中」に書き換える具体例4つ

「行」から「御中」に書き換える方法を色々とご紹介してきましたが、「行」を書き換える場面は返信用封筒や往復はがきだけではありません。エントリーシートや履歴書、領収書、契約書、などでも「行」を書き換えなくてはならないことがあります。

特にビジネスシーンではさまざまな場面で目にする機会が多くなりますので、シーン別に実際の具体例をくわしくみていきましょう。

エントリーシート

就職活動などでかかせない書類といえばエントリーシートですが、企業の採用担当者にエントリーシートを送る際にも封筒の宛名につける敬称には注意してください。

例えば会社の募集要項に「○○担当者宛」に送るよう書いてあった場合は、個人宛になるので「株式会社○○ 人事部 人事課 ご担当者様」と書いて送ってください。

一方「○○人事部宛」と指示された場合は団体宛ですので「株式会社○○人事部 御中」と書くのが一般的です。

履歴書

履歴書を送るときの封筒の宛名についてもエントリーシートと同様に、「株式会社○○人事部 田中宛」のように宛名が個人だった場合は「株式会社○○人事部 田中様」のように「様」をつけて送りましょう。また「株式会社○○人事部宛」の場合は「株式会社○○人事部 御中」が適切です。

間違えやすいのですが、「御中」と「様」は決して併用しないように気をつけましょう。

領収書

ビジネスシーンではよく領収書をきるような場面に出くわすこともあります。この領収書の宛名についても基本的には会社や組織には「御中」、担当者がわかっているような場合には「様」をつけるのがよいでしょう。

具体例としては会社宛の領収書は「○○株式会社 御中」、特定の担当者宛の場合は「○○株式会社○○様」というように書きます。

契約書

契約書はビジネス文書として頻繁にやりとりされる重要な書類です。郵送で送られてきた契約書を返送しなくてはならないシーンはよくあることです。

とはいえ契約書の宛名についても基本的な決まりは同じで、宛名が会社などの組織名であれば「御中」を、担当者宛や個人名がある場合は「様」を書くようにしてください。

「行」から「御中」への書き換え方法を知ってビジネスシーンで活かしてみよう

ビジネスシーンにおいて「行」から「御中」への書き換えは本当によくみられます。ビジネス文書だけでなく日常生活においても使える知識ですので、知っておいて損はないでしょう。「行」を書き換える方法を覚えて、今日からさっそく活用してみましょう!

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