返信用封筒とは?
返信用封筒とは、封書の差出人が同封する封筒で、相手先から返送する時に使えるよう準備する封筒のことです。
相手の手間や時間を省くための心遣いです。返信の受取側が封筒と切手を準備し、自分の宛名に「行」を加えて返送先を記入します。「行」の記載がないと封書の送付先が誰になるのかが不明確になり、誤送の原因になります。
相手の手間を省いてできるだけ早く受け取りたいという気持ちを示すことにつながるでしょう。
返信用封筒に差出人が必要な場合とは?
返信用封筒に差出人が必要な場合は、相手方が送付先の情報を把握していないときです。返信用封筒の差出人は記載をしなくても問題はありません。同封してきた相手方が送付先を把握していることが多いからです。
ただし、学校や企業に資料請求をした場合には、差出人が未記入であると、受取り側は送付先データがなくて送ることができません。郵送トラブルがあっても戻り先がわかるよう、差出人の記入をしておくと安心です。
返信用封筒の差出人の書き方2つ
返信用封筒の差出人の書き方として、横書きの場合と、会社への人の書き方の2つをとりあげます。
横書きの場合は差出人をどの位置に記入するのか、迷うことが多いでしょう。郵便番号枠を使ってよいのかどうかも気になります。
会社への返信用封筒の差出人は、宛先の会社になります。相手の会社の住所を先に記入した封筒を同封してもよいのでしょうか。返信用封筒は気遣いの表れですが、失礼になってはやぶさかです。
横書きの返信用封筒の差出人の書き方
横書きの返信用封筒の差出人の書き方は、縦書きとほとんど変わりありません。全体からみて1/3程度に収まるように差出人を記入すると、バランスがよいです。字の大きさは宛名より小さめに書きます。
表裏や上下のどちらに記入するかは宛名の配置によって決めます。記入場所に困る場合は、裏面に書くのが無難です。
郵便番号枠はそのまま使えます。縦書きと同じ方向で数字を記入しましょう。無い場合は住所の上に記入します。
会社への返信用封筒の差出人の書き方
会社への返信用封筒を同封するときの差出人は、送付先の会社になるので記入してはいけません。
自分が同封する返信用封筒に相手の情報を書くことは、失礼にあたりますので注意しましょう。返信するときに会社の担当者が差出人として記入します。
裏面にコメントを記入するのもマナー違反です。返信用封筒の裏面には何も記入しないで同封しましょう。差出人は郵送する人のことを指すことを頭の隅に置いておくとわかりやすいです。
返信用封筒を同封する際の注意点3つ
返信用封筒を同封する際の注意点は、自分の名前の下に「行」をつける、封筒の折り方の決まりはない、適切な料金の切手を貼るの3つです。
自分の名前に敬称の「様」を書くのはおかしいので、記載を変えます。返信用封筒は送付する封筒より一回り小さめを使うと封入が簡単ですが、折らなければならないときには決まりはありません。
郵便物は重さと大きさで料金が変わるため、「A4の紙」1枚でも折る、折らないで切手代が違います。
返信用封筒を同封する際の注意点1:氏名の下に「行」をつける
返信用封筒を同封する際の注意点の1つめは、氏名の下に「行」をつけることです。
宛名には「様」や「御中」という敬称をつけますが、返信用封筒の宛名は自分の名前です。自分に向けて敬称の「様」を使うことはしません。
差出人を明確にするため、自分の名前の下に「行」を記入します。「宛」もよく使われますがどちらがよいということはないので、好きな方を選んでかまいません。自分に敬称をつけないことがポイントです。
返信用封筒を同封する際の注意点2:封筒の折り方の決まりはない
注意点の2つめは、返信用封筒の折り方に決まりがないことです。
返信用封筒は送付する封筒より1つ小さいサイズを用意するとすっきりとしますが、同じ大きさの封筒を折って入れても問題ありません。
折り方に決まりはないので、丁寧に折りましょう。「縦2つ折り」や「横3つ折り」と大きさに合わせて入ればよいです。
厚みが1cmを超えると切手代が変わるので、ふんわりと折らずにピッタリと空気を入れないようにしましょう。
返信用封筒を同封する際の注意点3:適切な料金の切手を貼る
注意点の3つめは、適切な料金の切手を貼ることです。
定形郵便の料金は84円で重さは25g以内であり、50gまでは94円です。また、大きさが合っていても厚さが1cmを超えると、定形外郵便に該当して50gまで120円です。
返送書類の重さがどのくらいになるのか不明な場合は、余分に切手を貼っておきます。料金不足は相手に迷惑がかかるだけでなく、受取るまで時間がかかることがあるので注意しましょう。
返信用封筒の応用編
返信用封筒を速達や簡易書留の扱いにすることができます。
一般的には通常郵便の切手を貼りますが、追加サービス分の切手を貼ることで、通常扱いより重要度を高めることができ、方法によって日祝の配送があります。返信用封筒には速達や簡易書留などの表記を自分で記入します。
郵便局の窓口にある「書留・特定記録郵便物等差出票」は必要に応じて準備して、同封するときは「お届け先」に自分の名前を記入しておきましょう。
速達で送りたい場合
返信を速達で受け取りたい場合は、「速達」の表記をして、速達料金290円(250gまで)分の切手を追加で貼ります。
速達の表示は目立つように、赤で「====速達====」と目立つように記入します。縦型封筒は上部に、横型封筒は右側に書きます。
少しでも早く受取りたい場合にスピード配達で有効ですが、発送状況の追跡はできません。速達を追跡したい場合にはさらに「特定記録」をつける必要があります。
簡易書留で送りたい場合
返信用封筒の追跡をしたい場合は「簡易書留」とわかりやすい位置に朱書きして、「書留・特定記録郵便物等差出票」を合わせて同封します。
「簡易書留」の文字は、縦型封筒であれば切手の下あたり、横型封筒は目立つ位置に記入します。追加料金は320円で、引受と受取の記録が残ります。日祝の配達があり、不在の場合には不在票が入ります。
「書留・特定記録郵便物等差出票」に宛名のみ記入をして同封をすると安心でしょう。
同封されてきた返信用封筒のマナー4つ
企業などから同封されてきた返信用封筒を使って返信する場合に気をつけたいことが4つあります。
宛名は「様」か「御中」に書き直す、自分の氏名の後の「様」は2重線で消す、自分の住所・氏名が書かれていない場合は裏面に記入、「〆」は重要な情報が同封されているときに記入することです。
自分が返信用封筒を作成する場合と違う点を確認しましょう。知らなかったで済むことですが、知っていて損をすることはありません。
同封されてきた返信用封筒のマナー1:宛名は「様か」「御中」に書き直す
同封されてきた返信用封筒のマナーの1つめは、宛名に書かれている「行」や「宛」の字を消すことです。
返信先が企業の担当者の名前になっている場合は「様」に、部署名や会社名になっている場合は「御中」に書き直します。返信する際には相手によって敬称の付け方が違います。
「様」や「御中」を書く位置まで気にする必要はありません。一般的には消した字の下に書くことが多いですが、バランスのよい位置に書き直しましょう。
同封されてきた返信用封筒のマナー2:自分の氏名の後の「様」は2重線で消す
マナーの2つめは、自分の氏名の後の「様」は2重線で消すことです。
「様」は個人に対しての敬称になるので、そのままにしていては自分に敬称をつけることになります。差出人に「様」が記入されているのはおかしな事です。
2重線で消しますが、定規を使って丁寧に選を引きましょう。相手に敬意を払う態度の表れになります。文字の訂正と削除は2重線を引いて行うことが慣習になっています。
同封されてきた返信用封筒のマナー3:自分の氏名が記入されていない時は封筒裏に記入
マナーの3つめは、自分の氏名が記入されていない時は封筒裏に記入することです。返信用封筒に自分の情報が記入されているとは限りません。自社の住所・会社名のみ印刷して使っていることが多いです。
事前の記入がない場合には裏面に、表書きの縦横にあわせて書くようにしましょう。受取人が多くの郵便物を処理する場合に誰からきたのか確認しやすく、トラブルで戻ってくる場合もあるので差出人の記入は大切です。
同封されてきた返信用封筒のマナー4:「〆」は大切な情報が同封されている時の記入
マナーの4つめは、「〆」は大切な情報が同封されている時に記入することです。
「〆」の印は「封緘(ふうかん)」を表します。大事な情報が入っていることを意味するもので、私信だけでなくビジネスでも使うことができます。
個人情報を記載した書類を返送する場合や特定の人に開封してほしい場合に使います。「〆」が記入されている封書は重要度が高いものとして扱うとトラブルを避けることにつながります。
返信用封筒の差出人は相手側が記入するので気を使って記入する必要はない
返信用封筒の差出人の書き方について、自分が同封する場合と受け取った場合のマナーが異なりました。
差出人名は送付する側が記入するので、気を使って記入する必要はありません。先方の情報を勝手に記入するのはマナーに反することを覚えておきましょう。
郵便を利用する機会が減ってきていますが、社会に出ると普通に目にすることです。神経質になるほどのことではありませんが、知らなかった場合には今後に役立ててください。