劣等感が強い人はどうすれば良い?特徴と克服方法
どんな人でも、自信が無かったり劣等感を抱いたりすることはあると思います。何か失敗をしてしまったり、出来る人と自分を比べてしまったりした時、自分に失望してしまうことは、誰にでもあることでしょう。
しかし、本当は自分で思うほどダメだったり酷かったりするわけではないのに、必要以上に劣等感を抱いてしまう方もいるようですね。
劣等感があまりにも強い場合は、改善した方が良いでしょう。自分に自信が持てないと、本来の能力や技術的には出来ることも、出来なくなってしまう場合もあります。
そこで今回は、「劣等感」をテーマに、さまざまな情報をご紹介していきます。特徴や克服方法などもご紹介するので、ぜひ参考にどうぞ。
「劣等感」の意味
そもそも、劣等感とはどのような感情なのでしょうか?
「何となくマイナスのイメージ」といったように、「何となく」で理解したつもりになっている方も、いらっしゃるかもしれませんね。
まずは、「劣等感」という言葉の意味を正確に理解することから始めましょう。
「goo辞書(※1)」によると、劣等感とは「自分が他人より劣っているという感情(※1)」を意味する言葉となっています。
つまり、劣等感が強い人は、「あの人よりも自分はダメな人間なんじゃないか」「自分は何も出来ない人間だ」などの感情を抱きやすい人ということになります。
劣等感が強い人の特徴
続いて、どのような人のことを「劣等感が強い人」というのか、特徴を見ていきましょう。
他人と自分を比較してばかりいる
劣等感が強い方の特徴として、他人と自分を比較することが多い点が挙げられます。
また、単に比較するだけでなく、他人の良い点や長所ばかりが目につき、また自分に関しては短所ばかり見つけてしまうという特徴もあります。
とはいえ、他人の良い点や優秀な所に気付けるのは、1つの才能でもあります。
発見した他人の長所を自分の悪い部分ばかりを見つめてしまうことで劣等感へと繋がるのですから、他人と自分を比べすぎないように出来れば、長所となる可能性もある特徴です。
完璧な自分のイメージを持っている
また、劣等感が強い方は、頭の中に理想の自分や完璧な自分を思い描いている方が多いそうです。
そして、理想の自分とは異なる自分を自覚した時に、劣等感を強めてしまうのでしょう。
理想の自分になろうと努力をするのは素晴らしいこと。しかし、その理想や目標があまりにも高すぎると、達成できなかった時につらい思いをすることになります。
現実の自分を受け入れ、理想とのギャップを少なくしていくことが大切です。
劣等感が強いとどうなってしまうのか?
では、劣等感が強いと、どのようになってしまうのでしょうか?
劣等感が強いことで、日常やビジネスにどのような影響を与える可能性があるのか、ご紹介していきます。
劣等感が強いと、他人に厳しくなると言われています。これは、日々のストレスを発散する特有の方法で、特に自分よりも立場が弱い人に対して、激しく叱責することが多くなるようです。
その為、あまりにも酷くなると、職場などの人間関係に影響を与える場合も。自分でもそのような自覚がある場合は、改善する方法を探したり、劣等感を克服する方法を模索した方が良いでしょう。
また、他人に厳しい態度を取らなくても、会話の内容や発言がネガティブになりがち。会話をするのなら、やはり明るく楽しい話ができる人と話したいですよね。
そういった観点からも、人間関係にマイナスの影響を与える可能性があります。
劣等感の種類
一言で「劣等感」と表現していますが、劣等感にも性質や種類があります。劣等感には、大きく分けて3つの種類があると言われています。
1つ目は、攻撃的な劣等感です。成功者への嫉妬が強く、他人の失敗を嘲笑ってしまうこともあります。また、批判的な発言をしてしまいがちな方も、このタイプに当てはまる可能性があります。
2つ目は、卑屈になりやすい劣等感です。何かミスやアンラッキーな出来事に遭遇しても、自分を卑下することで、周囲に「気にしていない」「傷ついていない」と思いこませようとしてしまいます。不幸なエピソードなどをよく話してしまうのも、このタイプだと言われています。
3つ目は、自慢話ばかりしてしまう劣等感です。自慢話をするということは、一見すると自信に満ち溢れており、劣等感とは無縁のように感じるかもしれませんね。
しかし実際は、劣等感を隠す為に、過去の栄光やその分野と関係のない分野の自慢話をしてしまうのです。
劣等感を抱いてしまう原因
「劣等感を克服」と言っても、考え方や性格を変えるのは、そう簡単なことではありません。
そこで、克服する方法を考える為の第1歩として、劣等感を抱いてしまう原因について考えていきたいと思います。
劣等感を抱くようになった理由が分かれば、改善点がはっきりし、克服する方法も見つかるかもしれませんよ!
競争社会
現代社会は、さまざまな分野で競争を強いられます。受験や就職、営業のノルマなど、何歳になっても他人と比較されたり、評価されたりするのです。
そのような競争が激しい社会は、各々の心に劣等感を抱かせる大きな原因となっています。
常に評価されたり人と比べられたりすることで、大きなストレスとなります。
このように、常に競争が激しい環境に置かれ続けると、負けを実感したり挫折を味わったりする機会が増え、その結果劣等感が強くなってしまうというわけです。
褒めてもらえない
競争が激しい割に、努力や結果を評価してもらえない、褒めてもらえないというのも、劣等感が強くなる理由の1つです。
評価されたり褒められたりされないことで、努力したことが「できて当たり前」と見做されているように感じてしまうのです。
そのような状況が続くと、さまざまなことを「できて当たり前」と思い込んでしまい、それらが出来なかったり上手くいかなかったりした時に、自分への失望感や劣等感を抱いてしまう可能性があります。
劣等感を克服する方法①:「だから」を使って自分を深く知る
劣等感を克服する方法として特におすすめなのが、「だから」という言葉を使って、劣等感の原因を追及していうことです。
まず、何に対して劣等感を抱いているのか、考えてみましょう。例えば、営業の成績や数字が気になっているのであれば、営業の成績が上がらないことが劣等感だと言えるでしょう。
劣等感を抱く原因が分かったら、今度は劣等感を克服する方法を考えていきましょう。
劣等感を抱いている対象がはっきりしたら、そこに「だから」を付け加えてみます。「営業の成績が低い。だから、同僚や後輩にも負けてしまいそうで怖い」といった形になります。
このように、「だから」を付け加えて考えてみることで、自分の劣等感の理由や原因がより明確にあるのです。
ここまで分かったら、克服まであと1歩。同僚や後輩に負けない為には、どうすれば良いのか、現実的に考えてみましょう。営業の成績がなかなか上がらないのであれば、その他の分野で同僚や後輩たちに勝てそうなものを探してみるのも良いでしょう。また、営業の成績を上げるためのセミナーに通うなどの方法も、おすすめの対処法です。
劣等感を克服する方法②:ボランティアなどをしてみる
ボランティアなどの社会貢献活動も、劣等感を克服する方法の1つです。
劣等感は、他人との競争や比較によって生まれます。
社会貢献に関連する活動をすることは、比較や競争の対象である「他人」がいる社会に対して、役に立てているという実感を持つことができます。
劣等感の対象や理由は人それぞれですが、他人が原因である場合がほとんど。その他人も生活している社会で活躍したり感謝されたりすることで、劣等感が薄れていくかもしれませんよ。
劣等感は悪いものではない
ここまで、劣等感に関するさまざまな情報をご紹介してきました。
しかし、劣等感を抱くこと自体は、決して悪いことではありません。
劣等感は、他人と比べることで生じるもの。劣等感を抱くということは、それだけ自分と周囲の関係、他人の言動をよく見ることができているということなのです。
また、劣等感は相手の良い部分と自分の悪い部分を比較した時に生じるものなので、他人の良い所や長所をたくさん見つけられるという観点からすれば、むしろ良いことなのです。
出世などの観点から見ても、劣等感は大切です。劣等感を抱かず、現状で満足してしまえば、人はそこで成長を止めてしまいます。「ハングリー精神」とは紙一重ですが、劣等感を抱くことで「頑張らなければ」「もっと頑張ろう」という気持ちが芽生えることもあるはずです。
このように、劣等感そのものは決して悪いものではないのです。自分の心の中に劣等感を自覚しても、「悪い感情だ」「自分はダメな人間だ」などと思わないで下さいね。
劣等感としっかり向き合って、プラスに活かすことが大切
いかがでしたでしょうか?今回は、「劣等感」をテーマに、劣等感が強い人の特徴や克服方法などをご紹介しました。
「劣等感」という言葉に対して、マイナスなイメージを抱いている方は多いかもしれませんね。
しかし、劣等感は誰もが抱いているもの。また、劣等感によって自分の能力などを正確に理解し、悔しさをバネに頑張れるということもありますよ。劣等感とは、世間で言われているほど、悪いものではないのです。
ただ、劣等感があまりにも強いと、抱えるストレスも大きくなり、苦しいと感じることが増えるかもしれません。また、言動などにも変化があらわれ、人間関係に影響を与えることもあります。
そのような場合は、自分の劣等感と向き合ってみましょう。原因や理由を追及し、確実な克服方法を考えてみることで、劣等感を克服するだけでなく、人間としても一回り大きく成長できるはずですよ!