報告書の書き方の悩みを解決できる8つのコツ
会社に勤務するようになって報告書を提出しないといけないと悩む社員の方は大変多いです。今回はそのような悩みを持っている方へ報告書の書き方を簡単に解決できる8つのコツをお教えします。この記事を参考にして業務の向上に役立ててください。
報告書の役割とは
報告書の役割とは情報の伝達と記録です。会社での社員が業務を行うことによって、必ず何らかの情報が生じます。その社員一人一人の情報を会社の元で一元化する機能が報告という業務です。 報告には2種類の効果があります。1つ目は上司が部下の動きをチェックしアドバイスができます。2つ目は企業の最前線の情報を経営戦略に活用できます。
口頭による報告の仕方もありますが、報告者の言い間違いや聞き手の聞き違いなどが発生する可能性があり、情報が間違ったことによってトラブルが生じることもあります。この時、お互いの記憶が違っていることを確認することができません。 このような間違いを犯さないためにも報告事項を文書にするのが基本であり、報告書は情報を正確に伝え、伝えた情報を証拠として残すために作成します。
上手な報告書を書くことのメリット
報告を受けた上司がその情報を得ることによってメリットがありますが、報告をした社員にメリットはあるのでしょうか。 実は、報告書は社員の皆さんの能力を上司に訴える素晴らしい機会なのです。上司は忙しいので部下の動きを一人一人見ることは出来ません。報告書を通じて部下の働き具合をチェックし、報告書から状況を把握して必要な時にアドバイスをします。 報告書は上司と部下をつなぐ重要な役割を果たしています。日々の報告書を通じ自分の能力を評価してもらえるようになります。 どんな情報を上司が求めているか正確に把握し、適切なタイミングで的確な内容を提出することで上司との信頼関係もよくなり高評価に結びつきます。 さらに、事実の報告だけでなく分析を試みて、所感を書き、前向きな提案を行うようにしましょう。きっと有能な社員として評価を受けるでしょう。
報告書の書き方手順
報告書には書き方があります。この書き方の基本を抑えることでしっかりとした報告書がかけるようになるのでしっかりと読みましょう。
基本フォーマットに従う
ビジネス文書は原則としてA4サイズで横書きに統一されています。読みやすく、ファイルするのも便利だからです。企業によっては報告をA4用紙一枚に収めるよう勧めています。 ほかにも1枚にまとめたほうがいい理由は、用紙や保管スペースの節約だけでなく、読み手の理解が深まるからです。用紙1枚なら素早く読めますし、一目で全体を見渡すことができ、的を絞ることができます。 報告する量が多いときは、ページ数を入れ、1つの文が次のページにまたがらないようにし、ページ数が増えるときは目次と要約文を入れたシートを表紙に加えると相手に分かりやすくなります。
すぐに読めるように情報を明確にする
簡単に書く秘訣は1文を短く書くことです。ポイントは簡潔さとわかりやすさです。 ビジネス文書の書き方は学校での作文とは違います。簡潔な文章とは50文字をめどに書くといいでしょう。この分量は一つのテーマを書くには十分です。50文字を超えるとき、1文中に2つのテーマが入っていることや無駄は表現が入っている可能性があります。無駄な表現とは意味のない接続詞や修飾語や指示語です。 分かりやすい文章にするためには2つのポイントがあります。1つ目は同じテーマの文を1か所にまとめることです。同じ内容を同じ段落の中に書くと上司も読みやすくなります。 2つ目は文脈を明らかにすることです。段落と段落の関係が、説明なのか原因や根拠を上げているのか効果や予測などかということが分かることで読み手の理解が深まります。
6W2Hを入れる
事実を記述するためには、6W2Hで情報を整理することをおすすめします。そうすることによって記載漏れを防ぐことができます。
1.When(いつ)その業務をいつ行ったのか、またいつまでにやるのか
2.Where(どこで)どこで行われたのか、どこで行われるのか
3.Who/Whom(誰が/誰に)誰が行ったのか、誰が行うのか、誰のために行ったのか、誰に報告しているのか
4.What(なにを)何が起きたのか、何をやったのか、何が行われるのか
5.Why(なぜ)なぜ起きたのか、なぜ行うのか
6.Which(どれを)どれを選んだのか、どれがふさわしいか
7.How to(どのようにして)どういう経過で、どのような方法で行うのか
8.How much(いくらで)予算がいくらなのか
このような内容が事実として客観的に書いてある報告書は信頼され高く評価されます。
数字はアラビア数字で
数字はアラビア数字で半角表記すると見やすくなります。四桁の数字以上はコンマ「,」を使うと見やすくなります。会社によっては数字表記が違うので、先輩の作成した報告書を参考にするとスムーズに業務が進みます。漢数字は「一人」としてもいいですし、「1人」としてもいいですが、同じ報告書の中では統一するほうが見やすくなります。
漢字や外来語の使用は適切な頻度で
漢字の使用頻度は全体のバランスによります。平仮名ばかりの文章は幼稚で引き締まって見えないので、教育漢字を用いて書きましょう。旧漢字や難しい漢字はかえって読めない場合も出てくるので、使用は控えましょう。 最近外来語を多用する文章もあります。例えば「コーポレーションには、クリエイティブなノウハウが必要です。」ではほとんど何を言っているのか理解されないので「会社には創造的な方法が必要です」と言い換えたほうがいいでしょう。
見出しと箇条書きをうまく使う
情報を整理して見やすくするために、見出しや箇条書きにするとよいでしょう。見出しはテーマに沿ってつけると見やすくなります。報告書の場合は凝った見出しより情報の内容が分かりやすく伝わるようにするのが原則です。 並列的な内容が続くときは、箇条書きにするとすっきり見えます。箇条書きの文体は「です・ます」体ではなく、体言止め(~ことや名詞で終わる)や「である」体にしましょう。また、文頭に「○」や番号を付けると見やすくなります。
文体は「です・ます」で
報告書は論文と違い、上司に提出するので、文体は「です・ます」体を使って敬意を表します。また「である」体と「です・ます」体を混ぜないようにしましょう。 文章を読み返すときに気を付けてください。
報告書構成の基本と書き方のコツ
上司が報告書を効率的に読めるように構成に気を配りましょう。はじめにタイトルでテーマを提示します。内容を読まなくてもタイトルでどんな目的の文章なのか知らせます。簡単な文よりは少し具体的な言葉を入れていたほうが分かりやすいです。 タイトルの次に結論を書くのと上司が読む気になります。また、「結局どうなったのか」という結論を冒頭に持ってくると理解しやすく説得力もあります。 次にその結論を導くに至った事実を書きます。調査報告書では、調査データを示し、提案書であれば、根拠や想定されるメリットを書きます。 最後に、分析結果や所感を述べるといいでしょう。書き手の分析や所感を付け加えることによって報告書が生きてきます。
報告書に書いたほうが良いこと、書かないほうが良いこと
報告書を作成するにあたり、書いたほうがいいことと書かないほうが良いことがあります。書いたほうがいいことはすでに6W2Hで述べましたが、書かないほうが良いことは基本的にはそれ以外の内容です。 報告書に無駄な内容が含まれていると何が書かれているか理解されなくなるのでばっさりと省きましょう。目的観に徹して必要のない内容は省きます。個人的感想をだらだらと書くのは良くないです。
報告書を正しくかける社会人になろう
今回は「報告書の役割、上手な報告書を書くことでのメリット、報告書の書き方手順、報告書に書いたほうが良いこと、書かないほうが良いこと」というテーマで記事を書いてきました。報告書作成は決して嫌なもの面倒なものではなく、上司や会社にとっても必要な内容であり、自分にとっても有意義なことであることを理解していただいて今後の業務の向上に役立てていただければ幸いです。