自慢話が大好きな人たち
あなたの周りに自慢話ばかりする人はいますか?会話をしていると、隙あれば自分自身や家族などの自慢話を入れてきたり、聞いてもいないのに自慢を始める人。たまに遭遇しても疲労してしまいそうなのに、会社など逃げられない場所にこんな人がいたらため息が出ますね。いかにあなたがうんざりしていようと、大人の対応としてはあからさまに無下にも出来ませんから、愛想良く褒め称えてやらないといけません。あなたの愛想笑いにも気付かず、相手は気をよくしてベラベラと自慢話を続け、あなたはエネルギーを削られる…なんとも悪循環ですね。
こんな人と関わり合うのは極力避けたいですが、そもそもなぜ彼らは他人に自慢話ばかりせずにはいられないのでしょうか。
自慢話ばかりする人は他人から認められたい気持ちが強い
自慢話をしている人の様子を見ていると、やはり楽しそうにしていますね。表面上はクールな顔を装っていてもよく見ると悦に入っているということもあります。自慢話をしている人は、他人に聞かせることで自己承認欲求を満たしています。人は誰でも他人に認められたいという欲求を持っていますが、自慢話ばかりする人はこの欲求が特別強いのです。 自分や家族が他人と比べていかに優れているのか、凄いのかを話し、人から肯定してもらうことで快感を感じています。
しかし一時的なものなので、また自慢話をせずにはいられないのです。以下では、更に自慢話を好む人たちの心理を考えていきましょう。
自慢話ばかりする人の心理その①自信がなく、自分に不安を感じている
スポーツ選手や有数スターなど、自分の力で一山築いた人たちは自慢をすることなく、むしろ謙虚です。なぜなら自慢話などしなくても、既に周囲からは認められ揺らぐことのない自信を持っているからです。ということは裏を返せば、自慢話をする人は他人から認められていないと感じていて、そのために自信がないと言えますね。自慢話をする大きな目的は、他人から認めてもらうことです。普段他人から認められていないと感じているので、自ら「自分はすごい」とアピールするわけです。他の人からすれば鬱陶しいことこの上ないですが、本人からすると不安を解消することが最優先事項なのでお構いなしに振舞います。
自慢話ばかりする人の心理その②虚栄心が強い
自分に自信がないにも関わらず、他人から「すごい!」と言われたい気持ちが強いので、自慢できそうなネタがあればすかさず自慢話を始めます。例えば友達が金持ちだとか、知り合いに有名芸能人やモデルがいるなど、聞かされる側としては「だから?」と言いたくなる気持ちになりますね。人は誰しも他人からよく見られたいと思っていますが、自慢話を日常的にする人は実物以上に自分を良く見せたがります。冷静に考えれば知り合いに有名人がいるからといってその人自身がすごいわけではありませんが、「芸能人が知り合いにいる自分は特別」という優越感にひたっているのでしょう。自分を良く見せたいもののその根拠がない場合は、自分の周囲にいる人間を使って虚栄心を満足させているのです。
自慢話ばかりする人の心理その③自分にコンプレックスを持っている
自慢話をする人は自分自身に強いコンプレックスを持っています。何らかの劣等感を抱え、他人にアピールしたい自分と実際の自分に差がありそのギャップに苦しんでいることがあります。そしてその劣等感を他人に知られたくないので自慢話という行為によって覆い隠そうとします。ありのままの自分を受け入れることが出来ず、他人よりも特別だと誇示しなければ安心出来ないのです。誰しも何らかのコンプレックスは持っていますが、その不安の捌け口にされる他人はいい迷惑ですね。
自慢話ばかりする人との付き合い方は?
自慢話ばかりする鼻持ちならない人とも、極力ストレスなく対応できるようにしておきたいですね。上記の自慢話ばかりする人の心理からも分かるように、基本的には自分に自信のない、可哀想な人たちなのです。もし目の前の相手に苛立ちを感じそうになったら、自分に自信が持てなくて苦しんでいるんだなあと同情してあげると、冷静に対処出来るでしょう。
自慢してきたら「すごいですね」と相槌をうっておく
相手は自分の話を聞いてもらい、他人に「すごい」と自分の価値を認めて欲しいと思っています。他人の話に興味がなく、話題の中心に自分を持ってこないと気が済まないのです。こういった人の場合、目の前の相手の意見を聞くことはあまりなく、一方的に自分の話を聞かせてきます。なので話は右から左に聞き流しても問題ないでしょう。相槌は「すごいですね」「へえ〜〜!」等とうっておけば満足します。
褒めておだてておく
心に余裕がある時は、適度に相手を賛辞してあげましょう。自慢話の目的は褒めてもらうことなので、相手に満足感を与えられます。コンプレックスがあり劣等感を抱えている人だと他人から讃えられることに慣れていないので大喜びするでしょう。しかし注意点として、あまりおだて過ぎると相手はまたその快感を求めてあなたに近づいてきます。依存されてしまった場合精神衛生上良くありませんから、しばらく距離を置くなど気を付けてください。
期待するリアクションを返さない
もし自慢話に付き合うのは真っ平だと思うなら、話を聞いても「そうなんですか〜」と軽く流して相手の期待するような言葉や態度を返さないのもひとつの方法です。小さな子供相手ならともかく、対等な大人同士で一方的に「褒めて!私を見て!」などと主張する人とは付き合いたくないですよね。あなたが自分を賞賛してくれなかったり、淡白な反応しか返してくれない相手だと判断すると、自分のプライドを満たしてくれる誰かのところに行ってくれるでしょう。
極力接触を避ける
自慢話ばかりする人は自分のことで頭がいっぱいなので、他人がうんざりしていようが気の無い素振りをみせようが気づいてくれないことがしばしばです。それによほど親しい間柄でもなければ、他人の話など退屈なもの。時間の無駄になりますから、いっそ関わりを避けるというのも良いでしょう。自慢話ばかりする人に会ったら、急いでいる様子を見せすぐその場を立ち去る、プライベートならもう会わないようにするなどが一番無難です。
自慢話ばかりする人にイライラしないためには
なぜ自慢話ばかりする人に苛立ちを感じてしまうのでしょうか。相手に精神的にマウントを取られているように感じたり、見下されているように感じたり、人によって様々ですね。しかし考え方ひとつでそのストレスを感じなくなるかもしれません。まず、自慢をしてくる人は他人に認めてもらいたいと強く思っています。ということは、自分に自信がなくて不安を感じている状態ということですね。そしてその不安を解消すべくあなたに自慢話を聞かせ、心の安寧を得ようとしています。本当に満たされていて自信を持っている人はわざわざ他人に自慢などしません。一流の歌手が「私は歌が上手い」などと他人に吹聴してまわらないのと同じことです。
自慢話を自慢話とらえるのではなく、この人は感じているコンプレックスを解消したいだけなのだと冷静に受け止めることができればイライラしません。いちいち真に受けてそれによって感情を乱されるのもバカらしいと思いませんか。であれば自慢話の内容ではなく、「自慢話をしてくる目的」に目を向ければ目の前の相手を見る目も変わるはずです。
そうは言っても、あなたの気持ちに余裕がなかったりするとどうしても嫌な気持ちになってしまうこともあるでしょう。その場合はプライベートであれば心の距離を置いたり、仕事は仕事と分けて自分の感情を切り離して考えるのもひとつの手段です。自慢話ばかりしてくる人は、ありのままの自分に自信を持てない限りはその本質が変わることはありません。コンプレックスから目を逸らし、自分を変えようとせず「自慢話」という安易な方法に走ります。そんな人の劣等感の捌け口にされないように、適切な距離を見つけてあなた自身をストレスから守りましょう。