風邪で仕事を休むかどうかの判断|休めない仕事があるときの対処法

ビジネスマナー

風邪をひいてしまったら

季節の変わり目や、寒さや疲れで体力が落ちているときに、風邪をひいてしまう人は少なくありません。それでは風邪をひいてしまったとき、どうしたらいいのでしょうか。

よく休む

風邪をひいてしまったら、子どもも大人も、しっかりと睡眠をとって、栄養をたくさんとって、よく休むということが大切です。よく休むことで、症状は悪化しにくくなり、免疫力が上がります。そして、それだけ風邪は早く治るでしょう。

大人になっても風邪はひいてしまうもの。でも、子どものときの学校ほど、仕事は簡単には休めません。自分の体調を優先して仕事を休んでもいいのか?仕事を休んでほかの人に迷惑をかけてしまうのではないか?いろいろと悩んでしまうことでしょう。では、風邪をひいてしまったとき、どのような基準で仕事を休むかどうか判断したらいいのでしょうか。

仕事を休むかどうかの判断方法

仕事を休むかどうかの判断方法は、もちろん仕事内容や時期、立場などによって異なるでしょう。最終的には、上司や医療機関の判断にゆだねられる場合もあるかとは思いますが、ここでは、自分自身で判断するときの方法についてご紹介します。

熱があるか?

まず、発熱がある場合、仕事を休み、休養するのがベターでしょう。発熱があると、体力の消耗が激しく、悪化する可能性も大いにあります。症状が悪化する前に早めに休んだ方が、回復が早くなり、自分の負担も周りの人の負担も少なくて済むかもしれません。

特に、38以上の高熱が出ている場合は、風邪ではなく、もっと感染力の高いインフルエンザなど心配もあります。風邪とは考えにくい症状が出ていたり、インフルエンザなどに感染している人が身近にいたりする場合には、ただの風邪ではない可能性が高いです。はやめに医療機関を受診するのをおすすめします。また、微熱であっても、長く続くようであれば、病院に行って診断をうけ、適切な治療や薬でしっかり療養するのがいいでしょう。

咳がでるか?

咳によって、飛沫による周りの人への感染の可能性が高くなります。また、咳がひどいと、咳の音は周りの人にとって不快で、迷惑になるでしょう。そのため、咳が止まらない場合には、自分のためにはもちろん、周りの人のことを考慮して、仕事は休んだ方が良いといえます。

周りの人に風邪をうつさないか? 

周りの人にも風邪をうつしてしまう原因として、咳やくしゃみによる「飛沫感染」の他に、ウイルスがついたものに触れることで感染する「接触感染」や、空気中に浮遊しているウイルスが体内に入って感染する「空気感染」も考えることができます。つまり、咳やくしゃみが出ていないとしても、周りの人に風邪をうつしてしまう危険があるということです。

そのため、仕事上、免疫力が低い子どもやお年寄りと接する機会が多い場合や、風邪をうつしてしまうと特に迷惑をかける妊娠中の女性や受験生と一緒にいるような職場環境である場合には、仕事は休み、感染を未然に防ぐことが重要です。

仕事に集中できるか?

発熱や咳が出ていなくても、腹痛や頭痛などの症状がひどい場合には、仕事に集中できず、思うように進まない可能性があります。声を出す仕事であれば、咳や鼻水で声が出せない状態ではないか?体を動かす仕事であれば、体力が十分に足りているか?

仕事の内容によって、その基準は異なりますが、風邪をひいていても、自分が納得できる最低限の仕事がこなせるか、周囲に迷惑をかけなずに仕事を進められるかを考えることが大切です。もし難しいようであれば、無理せずゆっくと休むのが良いでしょう。

仕事を休む連絡方法

仕事を休むことにした場合、多くの人が悩むのが、休みの連絡方法でしょう。ここでは、いつ連絡を入れるべきなのか、どうやって伝えるのが良いのかについてご説明します。

上司が出勤してすぐの時間に

休んだ人の分の仕事をほかの人に回したり、予定を調整したりするのは上司です。そのため、上司にはいち早く休むことを伝えるべきです。

始業時間の15~10分前に

上司の出勤時間がわからない場合や、何らかの理由で上司に連絡が取れない場合、始業時間の15分から10分前に連絡を入れましょう。始業時間の15分から10分前であれば、上司に連絡がとれなくても、おそらく他の誰かには連絡することができると思います。その人に、上司に伝えてもらうよう、お願いをします。さらに自分からも、上司にメールを送っておくのが望ましいでしょう。

始業時間ギリギリになると、遅刻や事故などの心配をされるかもしれませんし、始業時間を過ぎてからでは、無断欠勤の扱いとされる可能性もあります。十分時間には注意して連絡するようにしてください。

電話で連絡する

職場、もしくは携帯電話に直接連絡するようにしましょう。メールでは、きちんと届いて確認されたかどうか分かりません。また、返信の手間をかけさせることにもなります。電話であれば、相手からの質問にもその場で答えることができます。なにより、休んで迷惑をかけることになるのですから、電話で自分の口から直接お伝えし、お詫びするのが一番です。

休む理由とお詫び

電話で連絡する場合も、やむをえずメールする場合も、休む理由とお詫びはしっかりと入れましょう。休む理由は、今どんな症状なのか、復帰するまでにどのくらい時間がかかりそうなのか、今後のスケジュール調整にも関わることです。正直に、正しい状況を伝えましょう。

また、お詫びは、「休むこと」に対するものと、「迷惑をかけること」に対するものです。自分の仕事に関して、伝えておくべきことがある場合には、合わせて連絡しておくのがいいでしょう。

風邪でも仕事を乗り切る方法

風邪でも仕事に向かうと決めた場合、体調は万全ではないのですから、普段とは違う対処が必要です。

薬を飲む

医療機器を受診してもらった薬でも、薬局で買った薬でも、自分の症状にあった薬を服用することで、回復が早くなったり、症状をおさえたりすることができます。ただし、薬の種類によっては、副作用で眠くなったり、車の運転を控える必要があったりする場合もあるので、注意が必要です。

栄養補給をする

風邪をひいたとき、栄養補給はとても大切です。ビタミンCには、免疫力を高め、回復を早める働きがあります。野菜や果物をたくさん食べて、ビタミンCを補給しましょう。

また、タンパク質は、体のエネルギー源となります。卵や肉、魚を食べて体力を回復させましょう。食欲があまりなく、思うように食べられない場合には、栄養ドリンクやサプリメントを飲んで栄養補給をするのも良いでしょう。

保湿する

乾燥は風邪の大敵です。空気が乾燥すると、口や鼻の粘膜が乾燥して、風邪などの感染に対する抵抗力が低下してしまい、よりウイルスが体内に入りやすくなります。 また、喉の痛みが悪化する原因ともなります。

空気を乾燥させないようにするためには、保湿をして適度な湿度を保つことが大事です。加湿器をつけたり、マスクを付けるといいでしょう。加湿器がない場合には、濡らしたタオルなどをつるしておくだけでも効果があります。

身体を温かくする

身体が冷えると風邪が悪化し、長引く原因になります。寒くないように何枚も重ね着したり、ブランケットを活用するのが良いでしょう。また、使い捨てカイロを貼ったり、携帯したりするのも、寒さ対策になります。

また、温かいドリンクを飲むと、身体の中から温まります。特に、緑茶や紅茶には、抗菌性があるといわれています。温かい緑茶やホットティーは、身体も温まるうえ、抗菌作用があるので、風邪にはうってつけの飲み物です。さらに、ショウガには、身体を温める作用があるとされています。特に、豚汁や生姜焼きは、身体を温めるショウガと、エネルギー源となるたんぱく質を多く含む豚肉が一緒に食べられるのでおすすめです。

風邪でも休めない仕事があるとき

マスクをつける

マスクは、周りの人に風邪をうつさないためにも、口や鼻の粘膜を乾燥から守るためにも、着用をおすすめします。ただし、マスクを正しく付けなければその効果を最大限に発揮できません。まず、マスクをつけるときは、鼻まできちんと覆いましょう。そうでなければ、鼻呼吸で鼻が乾燥してしまいますし、くしゃみをしたときに鼻水が飛び散ってしまいます。

また、使い捨てマスクは家に帰ってきたら捨てましょう。同じマスクを繰り返し使うのではなく、きちんと新しいマスクを用意した方が衛生的にいいといえます。なお、マスクをつけて外に出て、家に帰って外すときは必ず、家の外で外すように心がけましょう。これは、家の中に風邪の菌が蔓延するのを防ぐためです。

除菌する

こまめに除菌することによって、新たな風邪の菌が体内に侵入するのを防ぐことができます。また除菌は、周りの人に風邪をうつさないためにも、大事なことだといえるでしょう。まずは、うがいと手洗いです。手洗いは、石鹸をしっかりと泡立て、手の平だけではなく、手の甲や指と指の間まできちんと洗うことが大切です。

手を洗う場所が身近にない場合には、抗菌シートや抗菌ジェルが便利です。ごはんを食べる前や、ほかの人と共有するものに触れる前に活用するといいでしょう。

必要最低限の仕事だけにする

どうしても自分が行かなければならないとき、たとえ風邪でも休めない仕事がある場合でも、仕事は必要最小限にとどめることにしましょう。無理して仕事を続けると、仕事の効率が悪くなるばかりか、症状が悪化して回復までの時間が長引く可能性も考えられます。

また、自分では考えられなくても、ほかの人がサポートしてくれたり、ヘルプに入ってくれるかもしれません。風邪の症状を、上司や仲間に相談し、自分がやらなければならない仕事はなるべく少なくなるように調整してもらいましょう。その分を回復してから頑張る方が、風邪のまま無理するよりも良いとおもいませんか。さらに、病院に行って診断してもらうので遅刻する、仕事してみて難しければ早退する、というように、朝から1日休みをもらうのではなく、遅刻をしたり、早退したりする選択肢もあります。

自分を大切に

仕事をしている大人が風邪をひいてしまうと、悩むことが多くなります。ただし、一番大切なのは自分自身。「体は資本」というように、体調管理はとても大切で、健康でなければ仕事もできません。無理をするのは、ほどほどに。仕事とのバランスは自分でよく考えることにしましょう。

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